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娘と丸太

【パパ、キャンプ場作るってよ。】第13回 建設開始直前スペシャル 前編~トイレ・炊事棟への道の舗装~

2022.06.15キャンプ場

赤ちゃんでも安心して楽しめる「リスッコ・ファミリーキャンプ場」を千葉県勝浦市に作るまでのドタバタ劇を、完全ノンフィクションで赤裸々に連載する「パパ、キャンプ場作るってよ。」。 第13回「建設開始直前スペシャル【前編】~トイレ・炊事棟への道の舗装~」やっとの思いで漕ぎ着けた建設スタート。しかし、最後の試練が待ち受ける!事故やさまざまな問題、喧嘩(は、いつものことかw)を乗り越えて、工期を遅らせることなく、道を作り上げることはできるのでしょうか…!?

森永ファミリーの必達条件

わかる人にはわかると思いますが、「トイレ・炊事棟への道の舗装」は、電波少年的「アンコール・ワットへの道の舗装」をもじってみました(*ノω・*)テヘ 正直、小学生くらいだったので、詳細はうろ覚えですが、とにかく「つらい」「しんどい」「痛い」という印象。 あの番組を他人事だと思って笑って見ていた幼き日の自分に言いたい… あと何十年後かに、おまえも、アレ、やるからな!覚悟しときや!! 覚悟したからどうなるってわけではないんですけどね… ホント、人生って何があるか、わからない(*´∪ェU`) シミジミ 前回は、第4回から第12回の計9回に渡った建設計画が完了しました!
ということは、いよいよ建設がスタートします━(゚∀゚)━! とは言うものの、ぶっちゃけ、そもそも「建設開始」っていつ?もうやってるんだけど?って感じではあります^^; すでに、山では伐採しまくっているし、自分たちで工事しているのに、着工前としてしまうと、まるで自分たちの工事が工事でないような扱いに…(・ัω・ั) そりゃ素人ですけど、ちゃんとやることはやってますから(๑•̀ㅂ•́)و✧ ただ、今まで2人で作業していたので、業者が入って、突如山にプロが何人もいる状態は、やはり、感慨深いものがあります。 しかし、その建設開始には条件が…それは、工事車両が通れる道を作ること。 ポイントとなるのは、「工事車両が通れる」というところですが、まずは道作りの手順をおさらいしましょう。
  1. 地縄張り
  2. 伐採
  3. 抜根
  4. 整地
  5. 砂利搬入
  6. 転圧
建設開始直前スペシャル【前編】の今回は、③の抜根までを語り尽くします( ̄ー ̄)b

道作り①地縄張り

地縄張りは、道にする場所を決め、縄を張ることで、だいぶ前に、パパが1人で済ませています。 出産直後だったので、もう10ヶ月以上も前…!?光陰矢の如しどころじゃなく速すぎません?^^; その後、ちょいちょい変更があったり、テープを飛び越えそこねたキョンに荒らされたりしていますが、基本的には、パパが張ったテープ通りに道を作ります。

道作り②伐採

前回の伐採の話は、パパが木から落ちたところで終わっていました。
簡単にまとめると、命綱のおかげで大事には至らなかったものの、荷重が一気に胸にかかって、とても痛い思いをしたようです。 その後すぐに見積もりの修正で山に行けなくなり、ちょうどその期間を怪我の回復に充てていましたが、ずっと休んでばかりはいられません。 事故の原因解明、傾向と対策に乗り出します。

課金で解決!安全対策

事故の原因は、ズバリ、「下手だった」ということに尽きるそうです^^; 実はパパ、かなりの運動音痴。 バランス感覚はあるので、運動神経は悪くないと思うのですが…ダンス系が壊滅的にダメ(;^ω^) ダンスのステップ・ランニングマンはできるっちゃあできるけど、その姿にママは爆笑w 例えるなら、アメトーークの踊りたくない芸人のダンスです!₍₍ (ง ›ω‹ )ว ⁾⁾ 自分の運動イメージと現実にかなり乖離があるようで、木登りも然りだったようです。 熟練するとスルスル登れるようになるそうですが、練習しても上達するイメージも持てなかったから、課金したんだとかヽ(;▽;)ノwww 対策は、ダブルランヤードという支持点を2点とる方法に変えました。簡単に言うと、常に、命綱を2本以上かけている状態にするということです。
▲固定した黄色いロープと胴綱を命綱に登りきったところ
▲固定した黄色いロープと胴綱を命綱に登りきったところ
ただ、胴綱を2本に増やしたところで、登りにくいだけで意味がないので、ツリークライミングなどで使われるSRTシステムを導入しました。 木の上にアンカーという結び目を作ってロープを固定して、登ります。 木の上には、スローバッグという重りをつけたスローラインを投げて、ロープを枝の上に通します。
▲スローラインをつけて投げたスローバッグ(300g)が落ちて土に埋まったところ
▲スローラインをつけて投げたスローバッグ(300g)が落ちて土に埋まったところ
▲高さ20mくらいまでは簡単に投げられるけど、狙いを定めるのが難しい(パパの準備中にママが投げるので、決まらないと登れず、プレッシャーがやばい)
▲高さ20mくらいまでは簡単に投げられるけど、狙いを定めるのが難しい(パパの準備中にママが投げるので、決まらないと登れず、プレッシャーがやばい)
登るときは、ロープで固定した上で昇柱器で登ることもできるし、尺取り虫のように手足の力だけで登ることもできます。
降りるときは、シューってかっこよく降りてこられるだけでなく、昇柱器で降りるという一番危険な工程を避けることで、体力や筋力の温存につながりました。 また、木の上で伐採作業をするときは、命綱を1本間違えてチェーンソーで切ってしまっても大丈夫なように、胴綱は2本つけて、昇柱器もつけて、何が起こっても必ず降りて来られる装備で登るようにしました。 その甲斐あってか、このように安全に樹上伐採できるようになりました。

巨大な針葉樹との戦い

パパが木から落ちる前までに終わっていた伐採は、管理棟までの道。 管理棟から、トイレ・炊事棟までの伐採は、巨木ばかり。 今までは、側道から管理棟までの傾斜地に斜めに生えている木や、太くても朽ちている木、高くても細めの広葉樹の伐採でしたが、ここからは、直径40~60cmの杉や檜の大木ばかりになります。 それこそ、パパが落ちた木もその一つです。 このエリアで大変だったのは、かかり木や樹上伐採はもちろんですが、「もう丸太運びたくない」問題でした。 樹高が高いということは、切り倒した後の丸太も長い。太い、重い。
▲直径60cmのパパが落ちた木を切り倒し、記念撮影していたあの頃w
▲直径60cmのパパが落ちた木を切り倒し、記念撮影していたあの頃w
そして、枝も長く、多い。 下から見ると、枝ぶりが少なく見えても、いざ地上では、小さな山が一つ落ちてきた?ってほど、こんもりしています。
▲パパ(176cm)との比
▲パパ(176cm)との比
倒した幹に馬乗りになって、チェーンソーで枝を切るところまではいいのですが、運んでも運んでも、枝が出てくる。 さらに、その枝から葉っぱを落とすにも、葉っぱがどんどん山になる。 そして極めつけは、最後に長さ約2mに輪切りにした丸太を、夫婦2人で動かす。 もっと短くしてたくさん運ぶという手もありましたが、体が動く気がしない(;・∀・) 2人で「ファイトー!」「いっぱーーーーつ!!」って頭の血管を隆々にしながら動かした後に、他のキャンプ場を作っている人たちが、もっと細い丸太を大人5~6人で「おもーい」とか言いながらワイワイ運んでいる動画を見ると、わたし何やってんだろ…ってなります(  ̄ - ̄).。oO(・・・・・・・・・)www 手動ウィンチなども使いましたが、セッティングが大変だったり、セッティングしたところで手動なので、疲れるには変わりないし^^;
▲手動ウィンチと滑車で、丸太を吊り上げて運ぶ様子
▲手動ウィンチと滑車で、丸太を吊り上げて運ぶ様子
自分の肉体強度の限界を超えていそうで怪我が心配で仕方がないママは、極力運びたくない。 けど、パパは、後々ユンボが来たときを考えて道の端に寄せたい。 ママは、とにかく運びたくない。後々ユンボで動かせばいいじゃんと思っている。 その攻防で、結局、丸太を運ぶのをやめました~(*≧∀≦)ノ
▲車道予定地に積まれた丸太
▲車道予定地に積まれた丸太
後で製材して、炊事場の台として使ったりするので、腐らないように重ねたり、向きを揃えたりはしましたが(ってそれも十分しんどい)、もうね、量が多くて置き場もないんでね。
▲太い良い丸太ほど、ちゃんと積みたい
▲太い良い丸太ほど、ちゃんと積みたい
ちなみに、パパが木から落ちてまでも成し遂げたかった樹上伐採ですが、ママはあまり好きではありません。パパも疲れるから好きではないらしい(;^ω^) というのも、登るパパは、命が懸かっているので、ピリピリしがち。 そして、地上からアシストするママは、こき使われがち。常に、次に何が必要になるか、神経を尖らせて事前に準備をしている上で、物理的に上から見下されて、あーせーこーせー言われて、遅い!早く!!とか言われるとイラッとします。 すると、もちろん、喧嘩しがち笑。パパに切り落とした枝を片付けるように言われて木の真下で拾っていたら、その上からパパが枝を切って落として、首に直撃したこともあります。 「ヘルメット、意味ねーじゃん!」と即心のなかで突っ込みましたが、目はチカチカ、頭はクラクラ。それでも、とりあえずやらなきゃ!と思ってそのまま作業を続けていたら、動けているなら意外と痛くないんだろうと思ったパパに「どいたかと思った」と言われて、ふつーに殺意よ、殺意Ψ(`∀´)Ψ 本来、物を落とすときに声をかけるのがルールなのに、それを守らないどころか、自分が怪我させた人を心配できないって…上で降りられなくなったときに放置して帰ったろか!こっちはヤレる瞬間アホほどあるんやど!!って謎にイキりたくなるほど荒みますw たいてい、ギスギスしているときはコミュニケーションが雑になり、それによって誤解が生じて更に事態が悪化するってあるあるですよね(;´∀`) あ、ちなみに、わざわざ首にクリティカルヒットさせるパパもどんだけですが、その音と衝撃もどんだけ!そんなに太くない枝なのに、「ドン」って響いたかと思うと、一瞬何が起こったかわからない、記憶が飛んで空白になる感じ…こんなの初めて!!←www 重力を、位置エネルギーの大きさを、身をもって体感したのでした。

細長い広葉樹とも戦う?

上記までで、工事車両が通る道の伐採は完了しましたが、他の部分の道も進めておこうということで、サイトに向かう道の伐採も始めました。 場所が変わると、木も変わる。 太くても直径20cm程度、高さは15mを超える広葉樹ばかり。 倒す場所がないので、樹上伐採したいところですが、広葉樹の横枝が細くて登れません。 さらには、葉が横に広がっているので、地面で道幅2.5mをキレイにとっても、頭上では枝が絡み合っていたり、他の枝を避けて伸びていて重心が偏っていたり。
▲細長い木が絡み合う広葉樹林
▲細長い木が絡み合う広葉樹林
また、道の周りはサイト予定地で、サイト内に木陰を作るために残しておきたい、絶対傷つけたくない木がたくさんあるので、なかなか難しい伐採です。 ただ、ここまで来る間に、伐採の腕はだいぶ上達しているので、意図的にかかり木にして倒していきます。 どうせ、他の木にかかっちゃうんでしょ?だったら、切る予定の他の木にかからせて倒そうと。 禁忌のかかり木ですが、他の木を傷つけないためには仕方がない…と思ってしまいます。 すると、かかり木がタブーとされているのに、なぜ事故が絶えないのか、「あー、こういうことか…」と、身にしみてわかるのでした(´・ω・`) そして、この道は、直線上でキャンプ場では一番長い道。 切っても切っても、キリがない! 全然景色が変わらず、進んでいる感じがなくて地味に辛い…!!
▲初日と比べると変わってるけど…
▲初日と比べると変わってるけど…
▲昨日と比べると変わらない…(;´д`)
▲昨日と比べると変わらない…(;´д`)
中には、枝が密集しすぎていて、8本も切ったのに、40cmしか進まない日も^^; そこで編み出した必殺技、切り散らかす作戦(;^ω^)
▲とにかく切って、進んだ感を出して、あとはひたすら片付ける
▲とにかく切って、進んだ感を出して、あとはひたすら片付ける
そんなこんな奮闘していたら、最初はチェーンソーにビビっていたママも驚くほど慣れ、直径15cm・高さ15mくらいの木であれば、1人でバッサバッサと切り倒せるようになりました( ・´ー・`)どや 手慣れた伐採の様子は、こちら▼(前回も紹介してますが、何度見てもいいPVだと思う←www)

道作り③抜根

伐採した後の切り株をショベルカーで掘り返して、根っこを取り除きます。 ところが、前回紹介した通り、ショベルカーの到着が遅れてしまいます。 納品前の点検中に、作業灯に不具合が見つかり、作業灯だけの故障か、電気系統に問題があるか、きちんと調べてくれるとのこと。 ママは、納品後に不具合がみつかるよりも、1ヶ月取り置きしてもらったことで、修理までしてもらえて、本当にラッキーと思っていましたが、パパは最悪届かなかったらレンタルしなきゃ…などと考えていたらしい。 結局、1週間ほど到着が遅れましたが、パパの運転スキルで見事巻き返せるとは!!(∩´∀`)∩
▲パパが送って来たブレブレの抜根写真
▲パパが送って来たブレブレの抜根写真
実は、ママは、詳細をよく知りません。 というのも、まさかの、このタイミングでママ1週間里帰りで東京へ(∀`*ゞ)エヘヘ 友人の結婚式が複数あり、以前から東京に行くことが決まっていたのです。 パパが、ショベルカーで試行錯誤している間、ママは久々の実家で、家事から開放され羽を伸ばし、友人たちとお洒落ランチし、自由が丘のスイーツを楽しみ尽くしていたのは、ここだけの秘密…|ωΦ*)コソーリ
▲5年ぶりくらいに酔っ払った結婚式の帰りに撮った東京タワー(あとちょっとアングル変えれば東京タワーに木がかからなかったのに…そこは酔っ払いクオリティ^^;)
▲5年ぶりくらいに酔っ払った結婚式の帰りに撮った東京タワー(あとちょっとアングル変えれば東京タワーに木がかからなかったのに…そこは酔っ払いクオリティ^^;)
そんなプチ・バケーションを堪能し、勝浦に帰ると大変なことに・・・

OMG(1):想像を絶する巨大根っことの戦い

直径60cmの幹の根って、どんな大きさか、想像できますか? 私はまったくできていませんでした。美大の授業で直径1mの根っこをデッサンしたにもかかわらず…!(*ノω・*)テヘ ふつう、イメージする根っこって、こんな感じですよね?
根っこのイメージ
見えている部分だけで、ただでさえ大きいのに、実は、この下に張っている根ってヤバいんです。 というか、細かい根が蓄えている土の量がすごい!!
しかも、最近の雨で、粘土質の土が水分をたっぷり含んでいるので、重い!重い!! なんとか、3トンのショベルカーで引き上げることに成功して、端に避けようとした、その時…
ショベルカーが通れる場所は限られている上、アームが動かせる範囲も狭く、今回の作業で一番の傾斜で、など言い訳をあげたらキリがないですが、大事故に至らず良かったです^^; 最近になって現場に出入りするプロたちと話すようになりましたが、講習では絶対教えてくれないような現場で培った匠の手法がたくさんあるらしい(;^ω^) というわけで、この大きさの根っこは5つくらい、これよりも小さいものは10個以上、掘り返しました。 パパは、このサイズでも2時間もかからずに抜根できるようになって、そこらへんの重機オペレーターよりも上手いんじゃないかって自負しています(´∀`*)ウフ ちなみに、ママは、やっぱり運転は…ヽ(°▽、°)ノエヘヘ 一応、抜根と掘るのはできますが、地面をならしたり埋めたりするのは、バケットが地面と平行になるように動かさなければならないので難しく、時間がかかってしまいます。 また、右手左手それぞれに十字キーを操作するので複雑で、あ!間違えた!!と思うと焦って動きが速く雑になってしまうのも、パパが見ていて怖いようです(*´σー`)エヘヘ 今思うと、車の運転なんて、直感的なハンドル操作で、超簡単だったわ…( ・´ー・`)← 動画は、ママ初めての抜根。持ち上げんのかーい!ってなりますよねꉂꉂ(๑˃▽˂๑)
繰り返しますが、初”掘り”だったので、今はもっとマシだし、この根っこも、重機が力負けしてガッタンガッタン揺れ、恐怖しながらも、ちゃんと掘れましたから!!( ・`д・´)b

OMG(2):2トンダンプ調達問題

そもそも、軽トラで砂利は買えない!? 一番近くて安い採石場の場合、砂利を売ってくれる最少量は1トン。ところが、軽トラの最大積載量は350kg。 パパが、少ない量でも売ってくれる採石場を探して、わざわざ遠くまで買いに行ってビックリ。 350kgじゃ、秒で使い切る。何回往復すれば…ってレベルじゃなく、埒が明かない。 急遽、2トンダンプをレンタルしなければならなくなりました。 え、そんな大型車レンタルしてくれるところあるの?って思いますよね!? あるんです!!(カビラじゃないですw) これが最安値だ!と思ったところへ訪問し手続きしようとして、目が点… 連帯保証人が必要!?Σ(゚д゚lll)しかも、不動産を持っている人に限る!?!? ママは、リアルに「ひえ~」と叫び(家でw)、パパはそそくさとお店を後にしましたとさ(;^ω^) 無事、保証人不要の、最安値ではないレンタル重機屋さんで、オートマの2トンダンプが借りられましたが、このゴタゴタで、パパがスケジュール上で確保していた1週間のバッファーが消えましたΣ(・∀・;) これによって、工期ギリギリ、雨でも休めない、怒涛の砂利搬入ウィークが始まるのであった…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

パパ、キャンプ場作るってよ。

森永ファミリーのキャンプ場作り体験記「パパ、キャンプ場作るってよ。」。千葉県勝浦市に、赤ちゃんでも安心して楽しめる「リスッコファミリーキャンプ場」を作るまでのドタバタ劇を、完全ノンフィクションで赤裸々に連載します。


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