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【キャンプの極意は天気にあり】気嵐に彩雲。レアな気象現象と出会うには?気象キャスター・矢澤剛さんが語る空の魅力!

気仙沼の気嵐

キャンプを大きく左右する天気。雨や風に悩まされることも多いですが、思いがけない空模様に出会えるのもキャンプの醍醐味です。気象キャスターとして活躍する矢澤剛さんに、天気との上手な付き合い方を教わるこの企画。後編は、綺麗な星空と夕焼けを見るコツや、出会えたらラッキーな気象現象を紹介します。刻々と表情を変える空の魅力を知れば、キャンプがもっと豊かな体験になること間違いなし!

キャンプ中、空を見上げてみよう!プロに教わる天気の楽しみ方

キャンプは空を眺めるチャンス!

皆さんが最後にじっくりと空を見上げたのは、いつですか?普段は手元のスマートフォンばかり見てしまう私たちですが、広い空の下で過ごすキャンプでは、空を観察する時間がたくさんあります。 キャンプ中の天気との向き合い方や、空を見上げる楽しみをご紹介するこの企画。気象キャスターとして活躍し、キャンプを愛する「天気のプロ」に、空のいろはを教わります。 後編は、綺麗な星空や夕焼け、虹に出会うコツや、大自然の中で出会える絶景の気象現象を紹介。一度として同じ空はないからこそ、美しい空の表情を目に焼き付け、写真に収めましょう!

【気象予報士・防災士】矢澤 剛さん

矢澤剛さん
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気象予報士・防災士

矢澤剛さん

茨城県守谷市出身。 幼い頃から空を見上げるのが好きだったことから、気象予報士を目指す。 現在、東北・宮城県で気象キャスターとして活躍中。 キャンプをはじめ、アウトドア遊びが趣味。好きな空は夏の入道雲。

――キャンプ中も、やはり空を見上げることは多いですか? 矢澤さん:そうですね。キャンプの醍醐味は、テントを張って自然を満喫したり、ぼーっと空を眺めたりできることだと思っています。観光が目的のお出かけだと、どうしてもスケジュールを詰めこんでしまって、ゆっくりする余裕がないことも多いですからね。 ――矢澤さんが好きな気象現象は何でしょう? 矢澤さん:季節や時間帯によって様々な楽しみがあります。例えば、雨上がりで空気が澄んだときに見られる、濃い青空の色。キャンプ場ならではの星空や朝焼け・夕焼け。さらに、特定の条件下でしか見られない珍しい雲や、地域限定の気象現象を楽しめるのも、キャンプの魅力です。 ――詳しく教えてください…!

綺麗な星空や夕焼けが見たい!

鍵を握るのはズバリ、水蒸気。

――星空が綺麗に見られるのは、どんな日なのでしょうか。 矢澤さん:晴れて雲のない日はもちろん星空が期待できますが、大切なのは、空気が澄んでいること。空気中の水蒸気が多いと空が霞んでしまうんです。空気が乾燥しているほど、くっきりとした星が見られます。そのため1年の中では、水蒸気が少なくなってくる秋以降の星空が綺麗ですよ。
――では、朝焼けや夕焼けが綺麗に見られるのは? 矢澤さん:こちらは星空とは逆で、空気中の水蒸気が多い方が綺麗です。水蒸気で太陽の光が散乱するので、真っ赤に焼けて見えます。そのため湿度の高い夏の方が、綺麗な朝焼けや夕焼けが期待できますね。

王道のラッキー現象・虹を見つけるコツとは?

二重の虹
――虹を見つけるコツはありますか? 矢澤さん:基本は雨上がり、夏の夕方によく見られます。ポイントは、太陽が低い位置にあるときに、太陽と反対側の方角に出現するということ。夕立が上がったあとなどは、太陽を背にして東の空に出現します。虹が出やすい時期や時間帯にも地域差があって、例えば、関東地方の冬は晴れ続きなのでなかなか虹が見られませんが、北陸地方などでは、冬の昼間でも見ることができたりします。その場合は北の空を探してみてくださいね。

見られたら超ラッキー!雲が虹色に染まる「彩雲」

彩雲
彩雲(矢澤さん撮影)
――キャンプ場では、めずらしい気象現象にも出会えるのでしょうか? 矢澤さん:「彩雲」はおすすめです。薄い雲がカラフルに染まる現象で、雲の中の水滴に太陽の光がぶつかり、虹色に分かれることで発生します。出会えたらぜひ、カメラを向けてみてください。 街でも見られるのでキャンプ場限定というわけではありませんが、空を見上げる機会がたくさんあるキャンプでは、普段より見つけやすいかもしれないですね。

気仙沼の冬の風物詩!「気嵐」をキャンプで見る

矢澤さんイチオシのキャンプ場を紹介

――特にお気に入りの気象現象はありますか? 矢澤さん:海から湯気が出ているように見える「気嵐」です。秋から冬にかけて、空気と海水面の温度差が大きい時に現れる幻想的な光景で、宮城県の気仙沼などで見ることができます。例年は3日に1回ほどの出現率の、レアな気象現象。出会うためのポイントは、「①冷え込みが強まること、②湿度が高いこと、③風が弱いこと」の3つです。
――「気嵐」が楽しめるキャンプ場があるのでしょうか? 矢澤さん:「休暇村気仙沼大島キャンプ場」がイチオシのキャンプ場なのですが、ここでキャンプをすると「気嵐」を一緒に楽しむことができます。朝5時に起きて気嵐が見られるスポットまで移動し、キャンプ場に帰ってきてから朝ご飯を食べる、なんて楽しみ方をしました。東北は冬期にクローズしてしまうキャンプ場も多いのですが、「休暇村気仙沼大島キャンプ場」は冬も営業しているので、是非訪れてみてください!

最後に読者の皆さんへ!

2回にわたり、天気との上手な付き合い方や楽しみ方を教えてくれた矢澤さん。最後に、東北でのキャンプの魅力や今後の抱負を伺いました! ――東北を中心にご活躍なさっている矢澤さんですが、東北でのキャンプの魅力は? 矢澤さん:自然の雄大さはどこにも劣らないと思います。行くまでに時間のかかるキャンプ場も多いのですが、その分景色が格別です。 ただキャンプが楽しめるだけでなく、気仙沼のように、絶景とセットで楽しめるキャンプ場があるのも魅力的ですね。 ――行ってみたいキャンプ場はありますか? 矢澤さん:東北に来る前は京都にいたのですが、キャンプを始めたのは東北に来てから。京都にも魅力的なキャンプ場がたくさんあることを知り、もっと早くキャンプを始めれば良かった!と後悔しています。(笑) 今行ってみたいのは、京都南部のキャンプ場や、奈良県のキャンプ場ですね。 ――ありがとうございました!

天気とうまく付き合うことで、キャンプをもっと楽しく、快適に!

海と青空
夏は夕焼けや虹、冬は星空といったように、1年を通して私たちを楽しませてくれる空。せっかくのキャンプ、大自然の中で綺麗な空を見上げて、もの想いにふけるのも楽しみ方の一つです。 時に私たちに牙をむき、時に私たちを楽しませてくれる天気。正しい知識を持って向き合うことで、快適で楽しいキャンプを目指しましょう!
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