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フォレストバイク

「フォレストバイク」を親子で体験!森の中をマウンテンバイクで駆けめぐる、新しい森林アクティビティ

森の中をマウンテンバイクで駆け抜ける、新しいアクティビティ「フォレストバイク」。都心から車で約1時間とアクセスのいい神奈川県・小田原の山に、充実したコースがあるということで、hinata編集部員が家族で体験。初回の安全講習を受ければ10種類以上のコースを自由に走れます。7歳の女の子も初回でハマる、フォレストバイクの魅力とは!?実際の講習の内容とともにお届けします。

森に包まれる感覚、フォレストバイク体験

フォレストバイク
日本でもアウトドア好きの間で実践者が多い、トレイルランニングや、マウンテンバイク。今回体験する「フォレストバイク」は、トレイル(=未舗装路)をマウンテンバイクで走る、今人気急上昇中の森林アクティビティ。日本ではまだ自由に走れるトレイルが少ない中、「フォレストバイク小田原」(神奈川県小田原市)は、山の地形を生かした14ものコースを造成。初回にインストラクターから安全講習を受ければ、自由にコースを走れます。 今回、フォレストバイク小田原の「A-1講習(初回安全講習)」を、マウンテンバイク初心者のhinata編集部ファミリー3人(夫婦・娘)で受けてきました!

マウンテンバイクに乗れればOK!

すべてレンタルできるので手ぶらで参加可能

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フォレストバイク小田原のコースでフリーライドを楽しむためには、プロも初心者もA-1講習の受講が必須です。コース利用の条件は「整地で自転車に乗れる人」。マウンテンバイクの経験がなくても、補助輪なしで近所の道路が問題なく走れれば大丈夫です。 小学2年生の娘は、年長さんのとき補助なしで自転車が乗れるようになったので、全く問題なし。体が小さくても、子ども用のレンタルバイクに乗れれば、大人と一緒に講習が受けられます。
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マウンテンバイク乗車時には、安全のためヘルメットと手袋も着用。ヘルメットはバイクと一緒にレンタルできます。もし手袋を忘れてしまっても、大人用(大・小)と子ども用のオリジナル手袋が、各300円で販売されているのでご心配なく。

A-1講習スタート

基本的なマウンテンバイクの乗り方から教わります

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プロライダーであるインストラクターから、基本的なライディング技術を習得する有料(3,500円)の初回安全講習「A-1講習」。およそ約2時間半のうち、講習が約1時間半、残りの時間はフリーライドとなっています。
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はじめに、靴ひものチェック。基本中の基本ですが、靴ひもがタイヤのチェーンに絡まったりすると、とても危ないのでしっかり締めましょう。
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次に自分が乗るバイクの点検。タイヤの空気は入っているか、サドルの高さは合っているか、ブレーキがきちんとかかるかなどをチェック。快適なライディングのために大切な手順です。

フォレストバイクは、“立ち”の姿勢が基本!

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準備ができたら、基本的なバイクの乗り方を教わります。基本の体勢は「立ちこぎ」スタイル。ハンドルとあごを同じくらいの高さにし、ひじとひざを軽く曲げるのが、理想の形です。 坂を下るときは、ブレーキでスピードを調整していきます。両手でしっかりグリップを握り、スピードを緩めたいときは、徐々にブレーキをかけていきます。
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左右のブレーキは、右が前輪、左が後輪とそれぞれ対応するタイヤが異なります。いきなり前輪ブレーキを強くかけると、急停止して前に転倒する危険があります。左右のブレーキをバランスよく使い、スピードをコントロールしていきましょう。 インストラクターが体勢やブレーキのお手本を見せたあとは、実際にひとりずつ走ってみます。マウンテンバイクは初めてではないものの、ふだんほとんど乗りません。体勢に注意しながら乗りますが、どうしてもひじやひざが伸びがちに。

ファーストトレイルでコツをつかむ

さっそくコースを走ります!

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立ちこぎの姿勢とブレーキをある程度マスターしたあとは、初めてのオフロードに最適な、円周の「ファーストトレイル」コースを走行。約270mのほぼ平地のコースですが、「ローラー」と呼ばれるコブや「バーム」という土を盛り上げて造られた斜面のカーブがあります。自分のペースで走りながら、体重移動や足の力のかけ方など、感覚をつかむ練習をしていきます。
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斜面になったカーブ、バームを走るのも初体験。アラフォー母、いつものママチャリなら転倒必須です。立ちこぎの状態で斜面を走るのは少し勇気がいりますが体を斜面に沿うように倒し、外足で踏ん張ります。なるべく前方を見るようにし、集中して転倒することなく走り切れました。
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7歳の娘も、大人と同じコースを練習します。インストラクターに近くで見守られながら、バームやローラーのある凸凹道も、涼しい顔で走り抜けていました。子どもの方が、バイクと友達になるのが早そうです。

浦島トレイル(初心者コース)

次のコースまでしばし自走

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バイクでの走りに慣れたら、ファーストトレイルのある受付付近から一度コースアウトし、5分ほど走ったところにある初心者コース「浦島トレイル」に向けて出発。森の中を通り抜け、舗装された道に出ます。
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ファーストトレイルから浦島トレイルに向かうちょうど真ん中あたりで、中級者向けコースにショートカットできるトレイルヘッド(入口)を発見。逆側にも同じくトレイルヘッドやコースがあり、熟練のバイカーたちが颯爽と森の中を走っていきました。
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まだ、半分。ゆるやかな坂道を立ちこぎで走ります。新緑がまぶしい季節で吸い込む空気もおいしく、気分は最高!

浦島トレイル、スタート地点

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初級者向け約600mのロングコース「浦島トレイル」のトレイルヘッドに到着。海外でもコース作り(トレイルビルド)の実績のある、トレイルビルダー浦島悠太さんが建設したことから命名されたコースです。
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入口からなだらかな下り坂がずっと続いていて、見渡しのよいトレイルをゆるゆると走ります。坂道を下るときは、立ちの姿勢をキープしながら、両手のブレーキでスピードをうまくコントロール。バイクでの走りもサマになってきました。
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はじめてのコースのため、前に何があるかわからず恐る恐る進む母と娘。じょじょに他の参加者から引き離されていきます。森の中の道はファーストトレイルのように突出したコブはないものの、小さな凸凹や石ころ、木の根っこがたびたびあり、スピードが緩すぎるとバランスを崩しそうになります。

浦島トレイル、クライマックス

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浦島トレイルの中腹まで来ました。さらに森の中へ、中へと進んでいきます。自転車でこんなにスピードを出し、未舗装路を走り抜ける経験は初めてで、非日常感で満載。家族で登山に行くと、すぐに「疲れた」とボヤく娘も、文句ひとつ言わず黙々と走り続けます。
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凸凹や石のない、土だけのつるつるした道に出ました。少し急な坂になるので、ひざを思い切り曲げ、ブレーキレバーを強めに握ってスピードを緩めます。スピードに慣れてくると、風を切って走れて気持ちいい。
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見通しがいいところに出たので、少しホッ。バイク一台がちょうど収まるくらいの細い通りを抜けたら、ファーストトレイルの場所まで戻れます。

うねうねと起伏のある「バンプーパンプ」

子どももハマる!跳ねるパンプトラック

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最後のコースは「バンプーパンプ」。2021年春に追加されたばかりの、巨大なパンプトラック(=起伏のあるコース)です。2つのコースが横並びになった配置、デュアルデザインはめずらしく、友達やカップル、親子で並んでライディングを楽しめます。
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ここでも、インストラクターがお手本を見せたあと、ひとりずつ走ります。スタート地点の斜面が急なので、冒頭で加速したままローラーの上を走ると、ピョンピョンとバイクが跳ねます。母は、こわくてはじめ減速しましたが、娘は物怖じせずスピードを出したまま走っていきました。
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スピードを落とすことなく、バームイン。
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ファーストトレイルで経験したときより、ずっと深いバームです。娘はこのパンプトラックがたいへん気に入ったよう。何度も何度も走っているうちすっかり体の使い方を覚えて、どんどんスピードを上げていきました。母は2〜3周するとヘトヘトになりましたが、娘は軽く10周はしていたようです。

スネークトレイル(中上級者コース)

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子ども用バイクの娘がいたため、講習では希望者のみに案内された、中級者から上級者限定コース(24インチ以上のバイク限定)のスネークトレイル。縦・横・上へと車体の動きを体感することのできる、約300mの3Dフロートレイルです。初心者でもほとんどの人が挑戦するということで、私と夫も交代でトライ。 初心者向けの浦島トレイルよりもずっと斜面が急で、ローラーとバームも次々とやってきて1周目は緊張しましたが、体勢に注意し、スピードを調節しながら、なんとか走り切りました。
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スネークトレイルのヘッドまでは、急な坂をしばらくのぼって戻るので、最後は諦めてバイクを押します。1周目はいつどんなローラーやバームが現れるかわからなかったので身構えましたが、2周目以降は少しずつスピードを出し、周りの景色を楽しむ余裕が生まれてきました。風を感じながら、森の中をバイクで駆け下りる感覚は気持ちよく、若いときに夢中になったスノーボードを思い出しました。

フォレストバイクで、森を駆けめぐろう!

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講習を受けた後、残り時間はフリーライドを楽しめます。家族みんなで浦島トレイルをゆるゆると走ったり、娘はお気に入りのバンプーパンプを、私と夫は交代でスネイクトレイルを何度か練習し、あっという間に2時間半のA-1講習を終えました。次回からは、半日2,000円、1日3,000円でフリーライドを利用できます。 家族全員で一緒に講習を受けてレベルアップし、貴重な体験となったフォレストバイク。森林の中を気持ちよく走りたい人、山を颯爽と駆け下りたい人、技を極めたい人。 少し足を伸ばせばキャンプ場もたくさんあるので、ファミリーキャンプのついでに、こんな新しいアクティビティにもぜひ挑戦してみてください。


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