薪の切れ味を生み出すのは神職人!BABACHO・多喜火鉈の工場で人気の秘密を取材【斧のプレゼントあり!】
作り手の魂を込めた、焚き火のためのナタ。MSR総代理店モチヅキが手掛ける新ブランド「TEPPA」が誕生
2021.05.24キャンプ用品
MSRなどの海外大手アウトドアブランドの総代理店モチヅキが、オリジナルブランド「TEPPA(テッパ)」を始動。モチヅキが本社を構える、ものづくりの街、新潟燕三条の職人と二人三脚で生み出すプロダクトの魅力に迫ります。メインアイテムの「焚火鉈」シリーズ、革新的なペグなど、キャンプを楽しむ方は要注目のアイテムを展開します。
制作者
アキモトユウキ
中学時代にワンダーフォーゲル部でキャンプめしの美味さを知って以来、くいしん坊キャンパーの道を歩んで20年。バーベキューは、だんぜん肉の塊派!
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もくじ
MSRの総代理店のオリジナルブランド「TEPPA」がスタート
メイドイン三条の手仕事
MSRや、サーマレスト、UCOなどの人気アウトドアブランドの日本総代理店モチヅキが自社オリジナルの新ブランドをスタート。その名も「TEPPA(テッパ)」。数々のアウトドアギアを扱ってきた知見と、本社のある新潟県三条市の地場産業の技術を活かしたものづくりがブランドの土台です。
「TEPPA」のブランドネームは、新潟の方言で「手仕事」を意味する「てっぱ」が由来。各製品には「高品質で、長く愛用でき、ひとりひとりの手になじむ、職人による手仕事を!」という願いが込められています。
ブランドのものづくりのルーツは、名作「モチヅキハーケン」
モチヅキのものづくりは、昨日今日に始まったものではありません。モチヅキの最初のプロダクトは会社の創始者、望月力氏が1950年に開発したクライミング用のくさび「モチヅキハーケン」でした。アウトドアブランドの総代理店とは別にハーケンメーカーの顔も持つモチヅキ。日本登山史を陰で支えてきた、伝統的なクライミングギア「モチヅキハーケン」は、日本の沢からヒマラヤまで、今も世界の登山者の命を支え続けています。
新潟三条の刃物職人が作るこだわりの一生モノ「焚火鉈」
新ブランド「TEPPA」のアイテムで注目すべきは、職人が作るハンドメイドのナタシリーズ「焚火鉈」。日本有数の金属加工職人が集まる町、新潟県三条市に工場を構える老舗刃物メーカーのノウハウを用いて作った、これまでありそうでなかった国産のナタです。発売は2021年5月ごろになる見通しです。
切れ味とメンテナンス性を両立した「鍛造鋼付」
「焚火鉈」は、切れ味とメンテナンス性が両立する技術「鍛造鋼付」を採用しているのが大きな特徴の一つ。
市場で流通する多くのナタは、地金と鋼を鍛接せずに一枚の鋼材から作る「全鋼」という手法で作られています。全鋼の刃物は安価な一方、非常に硬いため刃研ぎが難しく、メンテナンス性に欠点があります。「焚火鉈」シリーズは、熱や圧力を加え、異なる金属を接合する高度な技法「鍛造鋼付」を採用。刀を鍛えるのと同じ技法で、これには熟練された職人の高度な技術が必要です。「鍛造鋼付」の恩恵により、切れ味が落ちても、刃研ぎが容易。何度でも新品の切れ味に復活する一生モノの品質です。
薪割りに特化!「薪割鉈 ”守門-sumon-”」
両刃の薪割り用のナタ「守門」。厚さ9mmのしっかりとした厚みの刃を振り下ろせば、刀身の重さも相まって、初心者でも簡単に、まっすぐ薪を割れます。柄の部分は、両手でも持てるよう長めに作られているので、力に自信がない方も安心です。火造り鍛造の鋼付き構造で、刃の研ぎ直しや刃付けなどのメンテナンスが容易にでき、長く愛用できます。道具の名は、新潟の名峰、守門岳から命名しています。
シリーズに共通して、柄の部分は、北関東産の硬い樫材を使用し、素材にも抜かりはありません。各モデルには、レッド、オリーブドラブ、インディゴの3色から選べる革製のケースも付属します。
【基本情報】
長さ:刃渡り135mm、柄部分245mm、全長380mm
刃厚:9mm
重量:874g
材質:刃物用炭素鋼、軟鉄、樫
付属品:専用革ケース
価格:12,100円(税込)
細薪と枝打ちに最適化!「焚火鉈"粟-awa-"」
小さな薪割りや、枝打ちなどの作業が快適にできるように設計されたナタ「粟」。厚さ7mmの刃先と、ずっしりと重みのある刀身は、スパッと振り下ろせば、鋭い切れ味を体感できます。キャンプ場で販売されている薪をさらに割って焚きつけを作るのにも活躍しそう。
火造り鍛造の鋼付き構造のため、刃の研ぎ直しや刃付けが容易にでき、手入れしながら長く使えます。道具の名は、新潟の二百名山、粟ケ岳から命名。
【基本情報】
長さ:刃渡り165mm、柄部分195mm、全長370mm
刃厚:7mm
重量:548g
材質:刃物用炭素鋼、軟鉄、樫
付属品:専用革ケース
価格:11,000円(税込)
刃先の突起に技あり!「焚火鉈"弥彦-yahiko-"」
「粟」よりもさらに小ぶりな、細い薪用のナタ「弥彦」。刃の先に設けられた突起で、落ちている枝や割っ
た薪を集められます。さらにこの突起には、打ち下ろした際に刃先を守る役割もあるので、刃こぼれのリスクを減らす役割も。こちらも火造り鍛造の鋼付き構造を採用し、刃の研ぎ直しや刃付けなどのメンテナンスが容易にできます。
柄の部分は、振り下ろした際に、力が刃に伝わりやすいよう長めに設計されています。山の中で焚き火を楽しむブッシュクラフターにおすすめしたい一振りです。道具の名は、越後の名山、弥彦山から命名。
【基本情報】
長さ:刃渡り130mm、柄部分195mm、全長330mm
刃厚:5mm
重量:394g
材質:刃物用炭素鋼、軟鉄、樫
付属品:専用革ケース
価格:9,350円(税込)
切る、削るが得意な一本!「焚火鉈"角田-kakuda-"」
「切る」「削る」などの細かい作業用に設計されたナタ「角田」。刃先が薄く作られているため切れ味が鋭く、小枝打ち、木の切削、雑草の切り払いなどを快適に行えます。
全長260mmと、取り回しの良いサイズ感により、力を入れることなくサクサク木を削れる気持ちよさを体感できます。ハンドルの末端部分に設けられたコブにより、手からナタがすっぽ抜けにくくなっており、安全性も高められています。道具の名は、越後の名山、角田山から命名されました。
【基本情報】
長さ:刃渡り110mm、柄部分145mm、全長260mm
刃厚:5mm
重量:214g
材質:刃物用炭素鋼、樫
付属品:専用革ケース
価格:7,150円(税込)
生産終了の名品が復活!国際山岳ガイド監修の「スノーソー」
1983年に発売されて以来、世界の登山隊や冒険家、スキーヤーの活動を支え、高い評価を獲得していた、雪用のこぎり、「モチヅキスノーソー」。新潟県燕三条ののこぎり職人によって丹精込めて手づくりされていましたが、職人の高齢化と後継者不足により、2012 年に惜しくも生産を終了してしまいました。使い手から、多くの復活を望む声を受け、愛用者であり、国際山岳ガイドの佐々木大輔氏監修のもと、2019年に「モチヅキスノーソー」が新生復活しました。
2019年から販売が始まったアイテムですが、今回新ブランド「TEPPA」のアイテムとしてあらためて展開します。雪を切り出すことに特化した取り回しの良いスノーソー。雪山登山や、雪中キャンプの相棒として持っておきたい一本です。
【基本情報】
長さ:刃渡り340mm、全長470mm
重量::190g(本体160g)
材質:ステンレス、天然木
付属品:専用ケース
価格:7,700円(税込)
地面を確実に掴むペグ「シェルターステイク」
大きなタープやテントが強風を受けても、飛ばされぬようしっかり固定できる、最高の強度を誇るペグ「シェルターステイク」。発売から人気のこちらのアイテムも「TEPPA」ブランドとしてラインナップに加わります。
スチール棒にプレスを加えることでさらに、強度を増すことに成功した本品。その強度は、度重なるテストで実証済です。ハンマーで打ちやすい形状に上部が曲げられており、力のロスなく効率的に力を加えられる構造が魅力。
「シェルターステイク」の他にはない特徴は、ペグの身の部分に設けられた凸凹。この凹凸のおかげで、土の中で抵抗が生まれ、抜けにくくなる仕組みです。頼れるペグで春風に備えましょう。
「TEPPA」のこだわりの道具で、フィールドを切り拓こう
モノづくりのプロが集まる街、三条の地の利を生かし、使い手本位の野外道具を今後も作り続ける作り手、「TEPPA」から目が離せません。「TEPPA」の道具であなたのアウトドアライフをより充実したものにしましょう。
「TEPPA」の最新情報はこちらからチェック!
公式WEBサイト:モチヅキHP
公式Twitter:MSR日本総代理店モチヅキ