性能はハード、手軽さはソフトでいいとこ取りなクーラーボックス【ザ・ノース・フェイスのヤバいギア】

キャンプ用品

ザ・ノース・フェイスのクーラーボックス

生みの親である開発者、デザイナーが「こいつとは心中しても構わない!」と思うほど愛するキャンプギアを紹介する連載企画「あのブランドのヤバいギア」。唯一無二の逸品には、どんなストーリーが隠されているのでしょうか?今回は、ザ・ノース・フェイス編。


 目次


ザ・ノース・フェイスの “ヤバいギア” とは…?

キャンプギア開発担当者・野中さん

ザ・ノース・フェイスの商品開発部
今回、我が子への想いを語ってくれるのは、ザ・ノース・フェイスのキャンプギア開発担当者である野中 研二さん。キャンプギアに限らずバックパックやファニチャー類の企画・開発を担当しています。

キャンプ歴は、20年以上。小学生の頃からずっと家族でキャンプに親しみ、高校時代に少しのブランクを経て、大学生から本格的にデビュー。以来、一年を通して月一回以上はキャンプに行くアウトドアマンです。
ザ・ノース・フェイスの商品開発部
野中さんが溺愛するギアは、ザ・ノース・フェイスのフィルデンスクーラー 12。2020年に発売された、ブランド史上初となるクーラーボックスです。野中さんが語る、このアイテムの“ヤバい”ところとは…?

もしかして、史上最強のソフトクーラーボックス…!?

ザ・ノース・フェイスの商品開発部
こがちゃん

こがちゃん

ではさっそくですが本題へ…と思ったらお話を聞く前から笑顔!どれほど良いクーラーボックスなんでしょう。
野中さん

野中さん

2020年で一番ほくほくしたアイテムだったので、ついつい…。このフィルデンスクーラー 12は、ハードクーラーとソフトクーラーの弱点をとにかくカバーしたモノに仕上がっています!
こがちゃん

こがちゃん

弱点ナシのクーラーボックスとは一体…!?

分厚いインナーフォームで冷気を閉じ込める!

ザ・ノース・フェイスのクーラーボックス
こがちゃん

こがちゃん

見た目は普通にイイ。渋めのグリーンに白いザ・ノース・フェイスのロゴが映えますね。さわってみると、フニャっとした柔らかいタイプではなく、重厚感のある構えなのも男心をくすぐりそうです。
野中さん

野中さん

シックなデザインは、フィルデンスクーラーに限らず、2020年に発表したキャンプギアコレクション「フィルデンスシリーズ」全体を通して好評いただいている点でもあります。

でもこのクーラーがどっしりとしているのは、見た目のためではありません。
ザ・ノース・フェイスのクーラーボックス
こがちゃん

こがちゃん

おお、内壁がものすごく分厚い。
野中さん

野中さん

だいたい5cmほどの厚みがあります。ハードクーラーの保冷力が高いのは、壁が厚いから。それをソフトでも実現してみました。内壁が一般的なソフトクーラーより厚いおかげで、冷気がそう簡単には逃げていかないようになっています。
こがちゃん

こがちゃん

なるほど、かっこいいだけじゃないんですね。
ザ・ノース・フェイスのクーラーボックス
野中さん

野中さん

そうそう。この厚いインナーフォームを、耐久性の高い840デニールのナイロン生地で包み込んでいます。生地にはTPUラミネートという加工が施されていて、防水性も抜群。この加工によって従来のポリウレタン樹脂よりも、加水分解などの劣化が起きにくくなっていて、長く使えるようになっています。

最大のポイントは「マグネット」

ザ・ノース・フェイスのクーラーボックス
野中さん

野中さん

そしてこのアイテムの、最大の発明はここ!ちょっとクーラーボックスを開け閉めしてみてください。
こがちゃん

こがちゃん

この開閉時の吸い付くような感覚は…磁石!?
野中さん

野中さん

その通り!ふたと、そこに重なるふちの部分に磁石を仕込み、マグネットフラップにしてあります。

思い出してみてください。キャンプで忙しなく料理をしたり、お酒を出したりしている間に、クーラーボックスを開け閉めするときのことを。
こがちゃん

こがちゃん

「もう面倒だなあ…」と、温度が下がると分かっていても、ついファスナーを開けっぱなしにしてしまいますね…。ハードクーラーなら、留め具を外していてもふたさえ閉まっていればそれほど冷気は逃げないから良いのですが。
野中さん

野中さん

まさにそこです。フィルデンスクーラーなら、ハードクーラーと同じようにふたを閉めておくだけでOK。むしろ磁石があるぶん、ハードクーラーよりしっかり閉まるかも!?

細部も見逃さない!徹底的な保冷対策

ザ・ノース・フェイスのクーラーボックス
野中さん

野中さん

その他の部分も徹底的に配慮しています。たとえば、冷気の一番の逃げ道であるファスナーの隙間。密閉性の高い止水ファスナーを使い、断熱材が隙間なく埋まる構造にすることで、ここもしっかりガードします。
ザ・ノース・フェイスのクーラーボックス
野中さん

野中さん

あとは裏面に脚をつけました。地面にベタ置きすると、夏場はあっという間に冷気を奪われてしまいます。ソフトクーラーは、冷やしているとたいてい裏が結露します。地面に置いた際に、砂利や草がたくさんつくのも何気にストレス。少し出っ張っているだけで、使い勝手は結構変わるものなんです。
こがちゃん

こがちゃん

かなり細かい部分までこだわっているんですね。
野中さん

野中さん

作り込んでいるうちに自然と…。おかげで、ソフトクーラーにもかかわらず、ハードクーラーのJIS規格をクリアしています。
こがちゃん

こがちゃん

保冷力は折り紙付きというわけですね!

「クーラーボックスの正解がない…」。長年の悩みから生まれたアイデア

ザ・ノース・フェイスの商品開発部
こがちゃん

こがちゃん

この完璧とも言えるソフトクーラーの着想はどこから?
野中さん

野中さん

キャンプでずっと感じていた不便さが出発点です。ハードクーラーは重い上にサイズも大きく、積載時に場所を取るから、あまり好きではなくて。超ハイスペックなゴツいクーラーボックスも、それはそれでかっこいいのですが、正直「一泊二日のキャンプ程度で、そんなにスペックいらなくない?」という気持ちの方が大きいです。

なので基本的にはソフトクーラーを使ってキャンプをしていました。
こがちゃん

こがちゃん

とはいえ、ソフトクーラーだと少し心許ないですね。
野中さん

野中さん

そうなんです。どうしても保冷力はハードクーラーに劣ってしまいます。けど、使い勝手の良さを考えると、やはりソフトクーラーが良い。昨今のキャンプギアが軽量化している流れを見ても、同じ悩みを持っている方はきっと多かったはずです。

そこまで考えて「作ろう」と思い立ちました。
ザ・ノース・フェイスの商品開発部
野中さん

野中さん

もともとザ・ノース・フェイスでは、主力商品であるバッグなどを手掛けるのが主でしたが、入社当初からいずれはキャンプギアを作りたいと思っていました。キャンプ業界の盛り上がりもあって、2020年に実現したのが「フィルデンス シリーズ」です。
こがちゃん

こがちゃん

積年の夢が叶ったというわけですね。フィルデンスクーラーを開発した際には、やはり苦労があったのでしょうか?
野中さん

野中さん

アイデア自体は長年のキャンプでたっぷり溜まっていたのですぐに出てきました。

ザ・ノース・フェイスでは、何回もサンプルを作ってテストし、チームで試行錯誤しながら製品化していきます。フィルデンスクーラーは、頭の中でイメージが固まっていたものの、やはり実際に形にするにはさまざまなハードルがあり苦労しました。

製品によっては10回近くサンプルをつくることもあります。
こがちゃん

こがちゃん

実際に製品が世に出てからの反応はいかがでしたか?
野中さん

野中さん

お客さんからはもちろん、メディアからもなかなか好評でうれしかったです。発表当初から、フィルデンスクーラーは雑誌にウェブに引っ張りだこでしたね。

お客さんの声を汲み取って、新作登場

ザ・ノース・フェイスのクーラーボックス(大)
野中さん

野中さん

ただ、そんな中でも一点だけ寄せられてきた要望がありまして。
こがちゃん

こがちゃん

どんなところでしょう?
野中さん

野中さん

「もっと大きいサイズが欲しい」というところです。フィルデンスクーラー12は、名前の通り容量が12Lで、350ml缶だと14本ほど入るサイズ。2人でキャンプに行く際は、このサイズで十分なのですが、もう少し人数の多いグループキャンプだと、物足りなく感じるのは事実です。

そこで、2021年の春にフィルデンスクーラー36を発売します!
こがちゃん

こがちゃん

(さりげなくテーブル横に置いてあったのはこれか…。)
ザ・ノース・フェイスのクーラーボックス(大)
野中さん

野中さん

サイズだけではなく、他にも細かいアップデートがされています。大きいサイズのクーラーボックスは、上部にものを置くことが多いので、テーブルトップを付けました。
こがちゃん

こがちゃん

これは絶対欲しい機能ですね。
ザ・ノース・フェイスのクーラーボックス(大)
野中さん

野中さん

ふたの内側には、保冷剤入れとしてメッシュポケットを配したり、ふたを開けた状態で固定できるようストラップをつけたり。サイズが大きくなったからこそ欲しいディテールを追加しています。
こがちゃん

こがちゃん

うーん、サイズアップでも抜かりない配慮です。

キャンプギアの躍進に期待!

ノースフェイスのクーラーボックス
こがちゃん

こがちゃん

野中さんがものづくりをする中で、ずばり、一番こだわっている点とは?
野中さん

野中さん

お客さんに満足してもらうためにまず、「自分が使って間違いなく満足できるか」というのは大きなポイントですね。

少しでもしこりが残るようなら、納得いくまで考えたり、作ってみたりします。その中で遊び心を忍ばせるのがもう一つのポイントです。フィルデンスクーラーも、ファスナーだけあれば開閉できるところに、あえて磁石をくっつけてみた。それが良い作用になりました。
こがちゃん

こがちゃん

野中さん自身が使用するからこそ、製品に寄り添って物事を考えられるのですね。今後、手掛けたいと考えているアイテムはありますか?
野中さん

野中さん

テントはもっとバリエーションがあっても良さそうだなとは考えています。それからまだザ・ノース・フェイスにはないファニチャー、例えばコットとか…。とにかく、これからもさらにキャンプギアには力を入れていきたいですね!

ザ・ノース・フェイスの最強ソフトクーラーに脱帽

ザ・ノース・フェイスのクーラーボックス
自他ともに認めるハイスペックなソフトクーラーを前にして、熱く語ってくれた野中さん。春に新しく出る36Lも、待ち遠しくてなりません。

次回はどのブランドのどんなヤバいギアが登場するのでしょうか?珠玉の逸品をお楽しみに。

公式はこちら:ザ・ノース・フェイス
人気ブランドのヤバいギア

生みの親である開発者、デザイナーが「こいつとは心中しても構わない!」と思うほど愛するキャンプギアを紹介する連載企画。

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