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【キャンプの輪】大事故を乗り越えた先にあったキャンプ。「これからもずっと自然を楽しむ」

2020.01.29ノウハウ

キャンパーが知り合いを紹介し、そのキャンプスタイルを深掘りする好評連載「キャンプの輪」。前回のBBQマスターYuu.Akimotoさんからバトンを受け取ったのは、旅キャンパーのシンさん。北海道に住んでいたことがあり、真冬の北海道での雪中キャンプの経験がある強者キャンパーのキャンプスタイルをご紹介します。

【キャンプの輪】No.16 シン さん

キャンパープロフィール

△名前:シン △Instagramアカウント:@mcn01 △住まい:東京都 △キャンプ歴:3年 △1年のキャンプ数:40-50泊
多くのこだわりキャンパーから、その個性的なキャンプスタイルや、時にはキャンパーさんの人生を紹介してきた「キャンプの輪」。16回目となる今回は、旅をしながらのキャンプをこよなく愛するシンさん(@mcn01)。シンさんのキャンプスタイルはどのようにして出来上がってきたのか、取材させていただきました。

飾らず、質実剛健なスタイル。

キャンプ自体が目的ではなく、旅の手段としてのキャンプ。

━━━━ そっそくですが、シンさんのキャンプのテーマは何でしょうか? シンさん:一言で言うなら"旅キャンプ"ですね。私の場合、キャンプそのものが目的ではなく、旅の間における宿泊の手段としてキャンプをします。なので、飾り気はありませんが、シンプルで質実剛健なキャンプスタイルがベースです。
━━━━ 1番の目的は旅なんですね。その旅とはどういったものなのでしょうか。 シンさん:年に2〜3回、何泊もしながら車で長距離を移動する大きな旅をしてます。この旅のスタイルをベースとしています。この旅以外にもほぼ毎週末、キャンプもしていますよ。

大事故を乗り越え、再び大好きなアウトドアへ

もともとバイクツーリングが趣味

━━━━ キャンプを始めたきっかけはなんだったのでしょうか? シンさん:中学生の頃から、自転車に乗って各地で野宿をしているような子供でした。大人になってバイクに乗り始め、ツーリングキャンプをするようになったことがきっかけですね。
━━━━ そうなのですね。キャンプ歴は3年とおっしゃっていましたが、それよりもずっと長いのではないでしょうか? シンさん:今のオートキャンプのスタイルで、家族とペットとキャンプに行くようになったのが3年前です。それ以前は、キャンプよりもバイク乗ることをメインとしていました。

大好きなバイクを降りて、オートキャンプスタイルへ

━━━━ バイクから車へ移ったきっかけは何だったのでしょうか。 シンさん:実は5年前、バイクを運転中に事故にあって、全身に大怪我をしてしまいました。治療もかなり長い間続け、今もその後遺症があって体が思うように動かせず、バイクにも乗れなくなってしまいました。
━━━━ そんな大事故を経て、またキャンプをしようと思ったのはどうしてでしょうか。 シンさん:もともと自転車やバイクで旅に出たりしていたので、やっぱり基本的に家にいるのが嫌いで、外に出たいという思いがあったからです。バイクには乗れなくなりましたが、車の運転はできたので、車でキャンプや旅をするようになりました。

雪中キャンプの楽しみ方

積雪があったほうがむしろ暖かい

━━━━ 長い間、北海道におられたということで、インスタでは雪中キャンプの様子も見られましたが、北海道の雪中キャンプはかなり過酷そうですね。 シンさん:真冬の北海道は最低気温がマイナス20度というときもあり、非常に厳しい寒さです。その中でもキャンプをすることもありましたが、実は積雪があるとテントの中は暖かいんです。テントの隙間を雪が埋めてくれるので、外気の侵入を防いでくれます。なので、道内だけでなく、道外に住んでいるキャンパーの人にも、雪中キャンプにチャレンジしてみてほしいです。

時にはトラブルも…

━━━━ 冬のキャンプでトラブルに見舞われたことはありますか? シンさん:マイナス10度くらいの冬のキャンプで、入り口を開けた幕内で武井バーナーに着火したとき、同時に突風に見舞われました。その時、バーナーから上がった炎が顔面に向かってきて、自分の前髪を焦がしたことあります(笑)。幸いやけどこそしませんでしたが、前髪をチリチリにしてしまいました。以来、幕内での火器は使わないようにしています。

キャンプスタイルを支える質実剛健なギア

ヒルバーグ アトラス

━━━━ シンさんの自慢のギアを教えてください。 シンさん:一つ目はスウェーデンのテントメーカー、ヒルバーグのアトラスです。広くて、雪中などの厳しい環境でも、使える非常に信頼できるテントですね。設営も簡単です。実は、グリーンカラーとは別に、ミリタリーカラーも持っています。まだほとんど利用していませんが…(笑)。
━━━━ アトラスは私も憧れのテントです。他にも何か自慢のギアはありますか? シンさん:ルイビルというアメリカの脚立です。キャンプギアというより、工場の足場台なのですが、クーラーボックスなどの台に使っています。ルーフテントなどを使用する際にも、足場が必須になるので、非常に重宝しています。

落ち着いたキャンプでゆっくり過ごしたい

━━━━ 次に挑戦したいキャンプスタイルは何でしょうか? シンさん:旅のためのキャンプが多かったので、キャンプだけを目的とした、落ち着いたキャンプもいいかもしれませんね。どうしても、旅で連泊するとなると、次の移動があるので、ゆっくり過ごせずバタバタしてしまうので(笑)。燻製とかを作ったりして過ごしたいです。
━━━━ たしかに、シンさんにとっては改めて普通のキャンプを楽しむことも良さそうです。 シンさん:あとは、ソロでバックパックに入るだけの装備で、ULキャンプもしたいです。ライダーの時のスタイルのキャンプをもう一度。今は準備に30分かかるので(笑)。

キャンプは行かなきゃわからない

持っているギアでキャンプの経験を重ねる

━━━━ これからキャンプを始めるという方にアドバイスをお願いいたします。 シンさん:まず、キャンプは楽しさも、何が必要かも、行かなくてはわからないので、持ち合わせているギアでとにかく経験することですね。その積み上げで、自分のキャンプスタイルも見えてくると思います。

キャンプをより洗練させる断捨離術

━━━━ 最初に全てそろえてしまっても、のちのち買い直しすることも多いですよね。 シンさん:断捨離は必要ですね。基本的に、キャンプに1回持って行って、使わなかったものは、次回持って行かないようにしています。私が尊敬しているキャンパーさんも言っていました。

キャンプでもマナーが大事

シンさん:最近は、キャンプブームで、キャンプにいく人が増えていますけど、ビギナーが陥りやすいのが、マナーをないがしろにしてしまうこと。サイトの境界線や、騒音、ゴミの始末、焚き火の後処理…。今はメディアもあって、簡単に知ることができるから、道具だけでなく、マナーも準備して、キャンプを楽しんでほしいですね。 ━━━━ 断捨離術やマナーの重要性まで、私自身、非常に勉強になりました。私もシンさんのように、洗練されたスタイルや他人の手本となるキャンパー目指して精進していきます!

次回のキャンパーは…?

シンさんに紹介していただいた次回のキャンパーさんは、テントと夜空を美しく撮影する、カメラマンキャンパーのFumiharu Nakajimaさん(@bluecolor0411)。インスタには綺麗な写真ばかりで、お話を聞けることが楽しみです。 今回取材にご協力いただいたシンさんの素敵なお写真は▶︎こちら

キャンプの輪

キャンパーがキャンパーを紹介するキャンプの輪。 「人はなぜ、キャンプにはまってしまうのか」。 キャンプの魅力や、人それぞれのスタイルを紹介します。



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