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【初心者必見】沢登りの装備一覧!服装から持ち物まで

2024.01.31ノウハウ

「沢登りを始めたいけど何から準備したらいいのか…」と困っていませんか?この記事では、沢登りの装備や注意点をわかりやすく紹介します。親子で一緒に沢登りを始めたいと思っている人向けに、子どもだからこそ注意したいポイントも解説します。

沢登りの魅力

ハイキング風景

出典:Pixabay

沢や滝を登ったり、歩いたり、また泳いだりする沢登り。大自然の中でマイナスイオンを浴びながら歩み進める沢登りは、春先から秋まで楽しめるのも魅力の一つ。冒険しているかのような気分で滝を登ったり、水深のある沢を泳いで渡ったりするため、大人も子どももワクワクする体験が盛りだくさん。 四季折々の景色を楽しみながら歩く沢登りでは、春は新緑を楽しみ、秋には紅葉を楽しめ、同じ場所を何度訪れても違った自然の姿に出会えます。キャンプを兼ねて行くと、日中の暖かい時間は沢登りを楽しみ、夜は沢の音を聞きながら、ゆっくりと焚き火を囲めます。 日帰りで行ける手軽さもありますが、時間をたっぷりと使い、沢登りをするにもぜい沢な時間の使い方ですよね。沢登りは、やり方が決まっているわけではなく、それぞれの楽しみ方ができるのでアクティブに沢を楽しむもよし、ゆったりと自然の中を歩くもよし!楽しみ方が無限大にあるアクティビティです。

沢登りの注意点

●体温低下への対策 特に注意が必要なのは夏。どうしても軽装で挑みがちな沢登りですが実はそこが怖いところ。沢登りは水深が膝から下ほどの沢を歩くことが多いですが、途中で滝の中をくぐったり、大量の水をシャワーのように浴びることも。山の水は水道水に比べてはるかに冷たいため、軽装備でいると涼しい感覚を通りこし、一気に体温が下がってしまいます。寒さに震えが止まらなくなるだけでなく、低体温症を引き起こすこともあるので夏でも注意が必要です。 ●虫への対策 水や土がある場所にはたくさんの虫が集まります。その中には蚊やブヨ、ダニなどもいます。虫除けや虫刺され用の薬を持参するなどの対策が必要。アウトドア全般で意外と活躍するのが、「ポイズンリムーバー」。ブヨやハチなどに刺された際に毒を抜くための応急処置道具です。いざというときに備えておくと重宝するアイテムですよ。ブヨやハチに刺されてもすぐに下山できる状態とは限らないので、事前の対策がポイントです! ●現在地がわかる対策 山の中は慣れていても、入山の時間帯や季節によって風景が変わって見えます。そのため、目印にしていたはずの大きな岩を見逃したり、予定していた滝を通らずに来てしまったりなんていうことも。そんなときに持っていたいのが地形図。初心者の場合は、必ず沢登りの経験が豊富な人と一緒に始めるようにしましょう。経験者の人に各ポイントで地形図を見ながら、どの場所にいるのかを教えてもらって沢登りを進めていくのがおすすめ。GPS機能を使うことも有効です。

初心者必見!沢登りの装備一覧

沢登りに必要な装備を項目別におさらいしていきましょう。今回は服装と持ち物に分けて紹介していきます。チェック方式なっているので、必ず最終チェックもするようにしましょう。 ※印の持ち物は必須項目ではありません。必要に応じて準備してください。

服装

・レインウェア ・アンダーウェア ・インナーウェア ・防寒用ウェア ・ズボン ・靴下 ・手袋 ・夜間用ウェア(宿泊の場合) 【女性が必要に応じて準備するとよいもの】 女性は男性に比べて筋肉量も少ないため、同じ環境でも寒く感じる場合が多くあります。以下の物をプラスするとより安心ですよ。 ・沢登り用スパッツ ・ネックウォーマー ・帽子

持ち物

・シューズ(アプローチ用&沢登り用) ・ヘルメット ・スリング ・カラビナ ・リュック ・ヘッドランプ ・水筒 ・軽食 ・ビニール袋 ・タオル&手ぬぐい ・ティッシュ ・健康保険証 ・携帯電話 ・虫刺され用の対策グッズ ・地形図やコンパス ※時計、カメラ、サンダル、常備薬 【宿泊を伴う際に準備する物】 ・寝袋(カバー付き) ・寝袋の下に敷くマット ・食器 ・ナイフ ・洗面用具 【女性が必要に応じて準備するとよいもの】 ・日焼け止め ・ホッカイロ

沢登りの装備について解説

レインウェア

濡れて体が冷えた時の防寒服になります。上下セパレートのレインウェアを。沢歩きでは薄手で軽量なレインウェアは破けやすいので不向きです。擦れたり、汚しても構わない、使い古したレインウェアがおすすめです。

アンダーウェア

体が濡れた際の体温低下を防ぐためのものです。直接肌に触れるウェアのため、化学繊維やウール素材のものを装備すると安心です。

インナーウェア(防寒用ウェア)

季節や気候によって適した物が変わります。基本的には薄手の化繊や綿ジャケットをおすすめしますが、寒さが厳しい時期は厚手のフリース素材の方が安心です。

ズボン

沢歩きの場合は、水の抵抗を極力少なくするために、タイツをはいてその上にハーフパンツを履きます。ただ、寒くなり始める時期には長ズボンがあると便利です。

靴下

滝を登ったり、長時間歩いたりを想定し、ネオプレーンか厚手の化繊の靴下をおすすめします。また、濡れたり汚れたりした場合を考えて予備があるといいでしょう。

手袋

沢登りの手袋の役目は保温だけでなく、指先の保護もあります。滝を登ることもある沢登りでは、指先に滑り止めの付いている手袋や、指先が出るタイプの手袋が適しています。グリップ付きの作業用の手袋の第一関節部分を切り落として使う「沢屋」も多いです。

夜間用ウェア(宿泊の場合)

沢登り用とは別に、夏でも朝晩は冷えるので、夜間脱ぎ着ができるウェアを持っていると安心です。

沢登り用スパッツ

普段の生活で目にするスパッツとは形状が異なります。膝から足首にかけて保温や保護をするためのレッグウェアです。

ネックウォーマー

ネックウォーマーは素材は問いませんがコンパクトになるものの方が扱いやすいです。主に宿泊時の夜間の時間帯に活躍してくれる防寒アイテムです。

帽子

沢登りの時はヘルメットを被っているため、帽子はネックウォーマー同様、寒い時期の夜間の防寒対策です。ニット素材で耳を保温する形状のものだとより暖かいです。

シューズ(アプローチ用)

沢登りのポイントへ行くまで履いているシューズです。ハイキングシューズやトレランシューズが適しています。

シューズ(沢登り用)

沢登り専用のシューズです。アウトソールの素材によって適した環境が変わります。購入の際は、ショップで相談してみるとよいでしょう。

ヘルメット

沢登りを安全に楽しむために必ず必要なアイテムです。登山用、またはクライミング用のヘルメットを選びましょう。また、適したサイズを選ぶためにも必ずショップで試着をしましょう。

スリング・カラビナ

ロープを使って安全を確保する際に必要です。

リュック

日帰りの場合は25L、宿泊する場合は45Lから55L程度の容量が必要です。ウエスト部分にベルトのあるバックパックを使用すると体全体で荷物を支えることができるので、疲れにくくおすすめです。

ヘッドランプ

手荷物タイプの懐中電灯やスマートフォンのライトだと片手がふさがってしまいます。日帰りの沢登りでも、下山の時間が遅れることも予想されますのでヘットランプを持っているようにしましょう。

軽食

昼食やおやつです。おやつはさっと口に入れられるチョコレートやあめ、ゼリーなどがおすすめです。

虫刺され用の対策グッズ

虫除けや虫刺され用の薬、ポイズンリムーバーを持っていると安心です。

カメラ

防水用の方が安心して使用できます。

子ども用の沢登りの装備

沢の水は源流部に近づくと、夏でもとっても冷たいです。子どもは大人に比べて体温が高いとはいえ、体が冷え始めると一気に体温も下がってしまいます。大人がしっかりと環境や気候を見極め、子どものために装備を整えてあげることが沢登りを楽しむ一番のポイントです。

子ども用の服装

化繊100%のシャツやズボンでおこないましょう。綿素材は濡れると水を吸い重たくなります。一気に体が冷え、動きにくくもなりますので避けましょう。また全身が隠れるウェアを選ぶこと。ケガの防止や防寒対策になります。    ウェアとは別に防寒対策としてレインウェアやウインドブレーカーなどが必要です。小さな子どもや、寒さが苦手な子どもはフリースも持っているとさらに安心です。

子ども用の靴

一番のおすすめは沢登り専用の靴を準備することです。足元が滑りにくく作られているので安心して沢登りを楽しむ事ができます。もし、準備が間に合わない場合は、スニーカーやウォーターシューズでも沢登りは可能です。 一つ注意が必要なのは、しっかり足がホールドできているかという点。沢登りは水遊びとは違います。サンダルの場合、足がホールドされていないため指や爪など保護できていない部分を傷めてしまう恐れがあるので要注意。スニーカーやウォーターシューズの場合も靴紐が付いているタイプを選び、しっかり足下を保護してあげてください。大人用のレンタルシューズがあるところでも子ども用は置いていない場合が多いため、忘れずに準備しましょう。

沢登りの装備のおすすめブランド

mont-bell(モンベル)

初心者向けにシャワークライミングのイベントも開催しているモンベル。シャツやパンツはもちろん、シューズやヘルメット、リュックとこれからクライミングを始めたいと思っているユーザーが一式をそろえられます。その中でも、モンベルが力を入れているのがシューズ。水抜けの良さやグリップ力、軽量化をはかったモンベルのブーツは沢登りに最適。シューズのアウトソールには特にこだわりがあり、シーンに合わせた3種類がラインナップされています。 1. ウールフェルト  シューズが濡れてしまっても優れたグリップ力を発揮するのが、このウールフェルト。コケのぬめりにより、滑りやすくなっている岩場でも安心して沢登りを楽しめます。 2. ポリプロフィレンフェルト  水を含みにくい素材のポリプロフィレンフェルトはグリップ力だけでなく耐久性にも優れています。幅広いシーンで活躍してくれるシューズです。 3. アクアグリッパー  モンベルが独自に配合して生み出したソールパターンのアクアグリッパー。水中の岩肌といった転倒の恐れがあるシーンで安定した蹴り出しが可能なため、安心して歩行できるシューズです。

caravan(キャラバン)

シューズを中心とした沢登りグッズ(アクセサリー)を中心に展開しているキャラバンのアイテムは「渓流」シリーズといいます。キャラバンはシューズに力を入れていて、購入後のアウターメンテナンスも可能。キャラバンのシューズはインドログリップというキャラバンが独自に開発したラバーソールを使用しています。 大手ソールメーカーのヴィブラム社と共同開発をした沢登り専用のソールは、地面への設置時に摩擦を高める形状になっています。そして、渓流のシーンで活躍するフェルトソールも使用。フェルトソールは世界的に古くから信頼のあるソールで、水を吸収しながら足場を捉えることができ、コケやぬめりの多い場所でも滑りにくいのが特徴です。ただ、フェルトソールは使用を重ねると擦り減るため、定期的な張り替えが必要になります。

finetrack(ファイントラック)

ファイントラックは沢登りのウェアに力を入れているブランドです。それぞれの特徴が生かされたウェアが3種類展開されていますが、全てのウェアにおいて、濡れるまでの快適さはもちろん、「濡れた後に体感できる素晴らしい快適さ」にこだわり作られています。それらのウェアは、水中保温性や水切れの良さに優れ、また通気性と速乾性の良さから水中でも陸上でも動きやすい点が特徴といえます。 1. アクティブスキン  肌に直接着用するドライウェア。水中保温性が高く、陸上に上がった際の濡れ続けている不快感や冷えによる体力の低下を軽減させてくれるウェア。 2. ラビッドラッシュ  水着程度の厚みがあるベースレイヤー。耐久撥水性に優れているため、水切れの早さが特徴。UVカット率も高いため、紫外線の強いシーンでの着用も効果的です。 3. フラッドラッシュ  水中保温性が優れているため、一年を通して活躍するベースレイヤー。速乾性も高いフラッドラッシュは、中間保温着や夜間の保温着としても活躍間違いなし!

沢登りの装備はレンタルできる?

講習等を受けるユーザーのために、レンタル品をそろえているショップもあります。レンタル品でよく目にするのが、シューズやヘルメット、そしてヘットランプといった小物です。ウェアについては、常に着替えが必要になる沢登りではレンタルしているところは少ないと思います。 サイズ感も個人差がありますので、必ず事前に自分の体に合ったものを準備しておきましょう。ウェアはレンタル品がなく、常に1枚多く持ち歩き、速乾性にすぐれた物を選ぶこともポイントです。

正しい装備で沢登りに挑戦しよう

沢登りを始める時は準備するものや、注意しておきたいポイントがたくさん。でも、このポイントをしっかりと押さえておくことで、安全に安心して沢登りを楽しめます。正しい服装や装備を備えていくことで、自分がどの時期にどんな場所で沢登りをしたいか、イメージをふくらませることができ、当日への期待もグッと高まりますよ。


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