【2024年】七輪のおすすめ20選!選び方と今買うなら知っておきたいポイント
炭火の遠赤外線効果で食材をおいしく焼けて、燃費やコスパの良さも魅力的な七輪。キャンプの調理器具としても、根強い人気があります。そんな七輪の選び方とおすすめのアイテムを、ベテランキャンパーでもある料理道具コンサルタントの荒井康成さん監修のもと、紹介します。
【プロ厳選!】七輪のおすすめ2選
まずは、「実際のところ良い商品ってどれ?」と疑問に思う人のために、調理器具コンサルタント・荒井さんが厳選した間違いない商品を紹介します!
七輪をアウトドアで使う魅力・メリットは?
七輪は、炭火を使って上に載せた食材を焼く調理器具。熱伝導性が高い調理器具なので熱効率が高く、少ない炭でも長時間燃焼するのが特徴。バーベキューグリルなどと比べ、少ない炭の量で調理できる点が魅力です。また、炭火が発する遠赤外線には、うまみを凝縮させながら食材をおいしく焼き上げる効果が期待できます。
七輪を使う際の注意点
七輪は炭火を使う料理器具なので、使う環境には注意したいポイントがあります。またキャンプで外に持っていく場合、水や衝撃にも注意が必要です。
換気にはくれぐれも注意
七輪に限らず、火器全般に言える話ですが、空気がこもるような環境で使用すると一酸化炭素中毒の恐れがあるので、換気には十分注意が必要です。
水や衝撃に注意
近年は陶器や金属など、七輪の素材は多様化していますが、昔ながらの珪藻土素材の七輪は水に弱く、水を含んでしまうと劣化が進んでしまうことも。使用後は洗わずに、乾いた布で拭く程度に留めましょう。
また、持ち運ぶ際は、衝撃にも注意が必要です。専用の収納ケースも市販されているので、キャンプで使う場合は、持ち運びやすくするためにもこうしたアイテムとの併用がおすすめです。
七輪の選び方
ひとくちに七輪といっても素材や形は意外と多彩です。その選び方を「形状」「素材」「サイズ」「機能性」の4つのポイントから紹介します。
【形状】火力が安定しやすいのは丸型、大人数で囲むなら角型
出典:PIXTA
角形でも、ソロ使用にちょうどいいミニサイズもあります
七輪には、大きく分けて「丸型」、「角型」の2種類があります。
最もオーソドックスなラッパ型とも言われる形です。形状的に熱ムラなく焼くことができ、
火力を安定させやすい構造でもあるため、初心者にもうってつけです。「角型」と比べると焼き面は大きくないので、どちらかというと少人数向け。サンマなどの長い魚を焼くには不向きですが、鍋や網を置いての調理には最適です。
正方形や長方形の、底の浅いタイプのこと。焼き面も四角形のため、魚の干物の調理はもちろん、
複数の食材を同時に調理したい際にも使い勝手は良好です。大勢でテーブルを囲んで焼きながらの食事やバーベキューを楽しむには最適な七輪。一方で、中心が熱く、隅は温度が低いなど熱ムラが発生しやすい点も覚えておきたいところ。
【素材】昔ながらの珪藻土か、扱いやすい金属や陶器か
七輪には大きく分けると4つの素材があります。それぞれの素材によって長所が異なるため、特性を知って自分の使用スタイルに合ったものを選びましょう。
珪藻土の地層から岩を切り出し、七輪の形に削りつくりあげた昔ながらのタイプです。同じ素材の練りタイプと違い、
珪藻土の組織が破壊されていないため、強度が高く、長く使うことができます。自然の珪藻土のままなので、たくさんの空孔があり、断熱性が高いのも特徴です。手作業でつくられ、生産数が限られるため、高価な製品が多い素材でもあります。
珪藻土の岩を粉砕して粘土状にしてから、プレスして成型するのが練りタイプの七輪。大量生産できるため安価な製品が多く、
コスト的なハードルの低さが魅力です。ただ、切り出しタイプと違い、一度粉砕しているので耐久性の面で劣り、ひび割れしやすいのがデメリットです。
ステンレスなどの金属を使ったタイプは、軽くて丈夫で持ち運びにも便利。珪藻土のような赤外線効果はありませんが、水や衝撃にも強く、
お手入れも簡単なので手軽にアウトドアで使いたい人にもぴったりです。デザインのバリエーションも豊富なので、スタイルを楽しみたい人にも最適。
最近、選択肢が増えているのが、陶器でつくられた七輪です。珪藻土の七輪と比べると断熱性がやや劣るものの、二重容器になっており中に水を入れる構造が特徴。七輪のボトム部分が珪藻土のものほど高温にならないため、
換気さえしっかりしておけば屋内でも使いやすい点が魅力です。
【使用人数】2人なら直径21〜25cm程度が目安
七輪のサイズは多岐にわたるため、使用人数に合わせ、下の表を目安に選びましょう。
機能性
アウトドアで使う場合は、持ち手が付いた携行性の高い七輪を選ぶのがおすすめです。ふた付きのタイプの場合は火消しぶたとして使えるので、炭火が燃え尽きるのを待つ必要がなく、後片付けがラクになるというメリットがあります。
丸型のおすすめ七輪10選
熱ムラなく焼くことができ、火力を安定させやすい構造である丸型。初心者にもうってつけの形です。コンパクトで、持ち運びもしやすい点も、ポイント。1~2人であれば、使い勝手のいい形状です。
角型のおすすめ七輪8選
網のスペースが広く取れる角型は、多くの食材を一度に焼くことができます。大人数でバーベキューを行う際などにぴったりの形状です。
七輪の使い方
ここからは七輪の基本的な使い方を紹介します。まず、七輪を使う上でそろえておきたいのが以下の5点。
これに加えて、火おこしの際に使う「火吹き棒」や持ち運ぶための「耐熱グローブ」などがあると便利です。
火のおこし方
まず、七輪の底に火皿がセットされているかを確認。送風口は全開にしておき、煤や灰がつまっていたら掃除しておきましょう。
この2点を確認したら、火皿に着火剤をセットし、その着火剤を覆うように炭を置いてライターやマッチなどで着火剤に火を付けます。この際、空気が通りやすいように、なるべく隙間を空けながら炭をセットしましょう。火の様子を見て空気量が足りなそうな場合は、火吹き棒で空気を送ってあげると火が着きやすくなります。
使用後の火の消し方
火を消す場合は、送風口を閉めて空気が循環しないようにします。この状態で、火力が弱まるまでしばらく待ちます。ただ、炭を鎮火させたつもりでも、中心に火種が残っている可能性があるので要注意。火消し袋を用意しておくのが賢明です。ある程度、炭の火力が弱まったタイミングで、火ばさみで炭を火消し壺の中に入れます。これでふたをしてしまえば火消しは完了。火消し壺の温度が十分下がったら、指定の場所に炭を捨てるか、持ち帰りましょう。
七輪のお手入れ方法
珪藻土の七輪は、水に濡れると割れやすくなるため、使用後の水洗いは厳禁。汚れが気になる場合は、ブラシや乾いた布などで炭や煤を払い、しっかり絞った雑巾などで汚れを拭き取るだけに留め、乾燥させた状態を保つことが大切です。ステンレスなどの金属製や陶器製のものは、水洗いが可能です。ただし、金属製の場合は、さびの原因になるので水洗い後はしっかり乾燥させましょう。
キャンプにおすすめの、七輪でおいしくなる食材
せっかく七輪を購入したのなら、焼き肉以外にも使いたいですよね。七輪で焼くとぐっとおいしくなる、おすすめの食材を紹介します。いろいろな食材を焼いて、七輪の魅力を堪能しましょう!
肉
まずはやっぱり定番の肉。肉汁を閉じ込めて焼けるのでおすすめです。カルビなどの脂が多いものはうまみが出てよりおいしくなり、また牛タンなどの脂が少ないものは弱火でじっくり焼くのがいいでしょう。鶏肉は皮目がパリッとするので皮付き肉がおすすめです。弱火、強火を使い分けるとより食材のおいしさを引き出せます!
海産物
甲殻類のエビやカニは殻が焼けた香ばしさを楽しめます。炭で焼けば、身が縮みにくく、ふっくらジューシーに!貝類は貝殻のまま焼けるため、手間がかからず、またうまみを凝縮しながら焼き上げられるおすすめの食材です。干物は遠火でじっくり焼くと焦げずに香ばしく仕上がります。
野菜
野菜は、タマネギやアスパラ、ししとうなどが王道ですが、キノコ類もおすすめ。タマネギは、焼きあがるまでに意外と時間がかかるもの。下準備として電子レンジで1分ほど加熱しておくと中まで火が通りやすくなります。しいたけは、切ってしまうとうまみが切り口から逃げてしまうので、そのまま焼きましょう。ポイントは焦らずじっくり焼くこと!
餅
外はパリッと、中はもちもちでしっかり伸びる餅になります。外側は煎餅のように香ばしく焼き上げ、味わうことができます。定番のしょうゆやきなこなどで食べると絶品です!
さつまいも
七輪を使えば、焼き芋がお手軽にできます!遠赤外線の効果で、さつまいもの甘みを引き出せるのでしっとりと仕上がります。アルミホイルで巻くのが一般的ですが、最初に湿らせたキッチンペーパーを巻いてからホイルを巻くようにすると、よりほくほく感が出るのでおすすめです。
七輪でキャンプ飯の楽しさが広がる
七輪を使うことで、食材をよりおいしくジューシーに焼けるだけでなく、バーベキューグリルとはまた違う風情を楽しむことができます。今回監修してくれた荒井さんは、1人用サイズの陶器製を愛用しており、料理に使うだけでなく、七輪の炭火でマシュマロを焼いたり、焼きおにぎりをつくってみたりと多彩な使い方で楽しんでいるのだとか。一つ持っているだけで、外ご飯の楽しさが広がるので、キャンプ飯の相棒に加えてみてはいかがでしょう。