【2023年】七輪のおすすめ21選!選び方と今買うなら知っておきたいポイント
炭火の遠赤外線効果で食材をおいしく焼けて、燃費やコスパの良さも魅力的な七輪。キャンプの調理器具としても、根強い人気があります。そんな七輪の選び方とおすすめのアイテムを、ベテランキャンパーでもある料理道具コンサルタントの荒井康成さん監修のもと、紹介します。
七輪をアウトドアで使う魅力・メリットは?
七輪は、炭火を使って上に載せた食材を焼く調理器具。熱伝導性が高い調理器具なので熱効率が高く、少ない炭でも長時間燃焼するのが特徴。バーベキューグリルなどと比べ、少ない炭の量で調理できる点が魅力です。また、炭火が発する遠赤外線には、うまみを凝縮させながら食材をおいしく焼き上げる効果が期待できます。
七輪を使う際の注意点
七輪は炭火を使う料理器具なので、使う環境には注意したいポイントがあります。またキャンプで外に持っていく場合、水や衝撃にも注意が必要です。
換気にはくれぐれも注意
七輪に限らず、火器全般に言える話ですが、空気がこもるような環境で使用すると一酸化炭素中毒の恐れがあるので、換気には十分注意が必要です。
水や衝撃に注意
近年は陶器や金属など、七輪の素材は多様化していますが、昔ながらの珪藻土素材の七輪は水に弱く、水を含んでしまうと劣化が進んでしまうことも。使用後は洗わずに、乾いた布で拭く程度に留めましょう。
また、持ち運ぶ際は、衝撃にも注意が必要です。専用の収納ケースも市販されているので、キャンプで使う場合は、持ち運びやすくするためにもこうしたアイテムとの併用がおすすめです。
七輪の選び方
ひとくちに七輪といっても素材や形は意外と多彩です。その選び方を「形状」「素材」「サイズ」「機能性」の4つのポイントから紹介します。
【形状】火力が安定しやすいのは丸型、大人数で囲むなら角型
出典:PIXTA
角形でも、ソロ使用にちょうどいいミニサイズもあります
七輪には、大きく分けて「丸型」、「角型」の2種類があります。
最もオーソドックスなラッパ型とも言われる形です。形状的に熱ムラなく焼くことができ、
火力を安定させやすい構造でもあるため、初心者にもうってつけです。「角型」と比べると焼き面は大きくないので、どちらかというと少人数向け。サンマなどの長い魚を焼くには不向きですが、鍋や網を置いての調理には最適です。
正方形や長方形の、底の浅いタイプのこと。焼き面も四角形のため、魚の干物の調理はもちろん、
複数の食材を同時に調理したい際にも使い勝手は良好です。大勢でテーブルを囲んで焼きながらの食事やバーベキューを楽しむには最適な七輪。一方で、中心が熱く、隅は温度が低いなど熱ムラが発生しやすい点も覚えておきたいところ。
【素材】昔ながらの珪藻土か、扱いやすい金属や陶器か
七輪には大きく分けると4つの素材があります。それぞれの素材によって長所が異なるため、特性を知って自分の使用スタイルに合ったものを選びましょう。
珪藻土の地層から岩を切り出し、七輪の形に削りつくりあげた昔ながらのタイプです。同じ素材の練りタイプと違い、
珪藻土の組織が破壊されていないため、強度が高く、長く使うことができます。自然の珪藻土のままなので、たくさんの空孔があり、断熱性が高いのも特徴です。手作業でつくられ、生産数が限られるため、高価な製品が多い素材でもあります。
珪藻土の岩を粉砕して粘土状にしてから、プレスして成型するのが練りタイプの七輪。大量生産できるため安価な製品が多く、
コスト的なハードルの低さが魅力です。ただ、切り出しタイプと違い、一度粉砕しているので耐久性の面で劣り、ひび割れしやすいのがデメリットです。
ステンレスなどの金属を使ったタイプは、軽くて丈夫で持ち運びにも便利。珪藻土のような赤外線効果はありませんが、水や衝撃にも強く、
お手入れも簡単なので手軽にアウトドアで使いたい人にもぴったりです。デザインのバリエーションも豊富なので、スタイルを楽しみたい人にも最適。
最近、選択肢が増えているのが、陶器でつくられた七輪です。珪藻土の七輪と比べると断熱性がやや劣るものの、二重容器になっており中に水を入れる構造が特徴。七輪のボトム部分が珪藻土のものほど高温にならないため、
換気さえしっかりしておけば屋内でも使いやすい点が魅力です。
【使用人数】2人なら直径21〜25cm程度が目安
七輪のサイズは多岐にわたるため、使用人数に合わせ、下の表を目安に選びましょう。
機能性
アウトドアで使う場合は、持ち手が付いた携行性の高い七輪を選ぶのがおすすめです。ふた付きのタイプの場合は火消しぶたとして使えるので、炭火が燃え尽きるのを待つ必要がなく、後片付けがラクになるというメリットがあります。
【プロ厳選】七輪のおすすめ2選
七輪の選び方は理解したものの、「実際のところ良い商品ってどれ?」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。そんな人のために、調理器具コンサルタント・荒井さんが厳選した間違いない商品を紹介します!
炭火焼きを卓上でも楽しめる、水コンロ仕様の七輪。外容器に少量の水を入れ、その上に素焼きのロストルを重ね、炭火で調理します。耐熱陶器の本体に、 鍋敷き、炭ばさみ、焼網、炭(約500g)がセットになったオールインワンタイプ。
【基本情報】
- サイズ:185×137×157mm
- 重さ:約2.1kg
煙の発生を約90%カットしてくれるステンレス製七輪。油が炭火に落ちない新構造で食材にも火が直接当たらないため、肉などを焦げずにふっくらとおいしく焼きあげられます。
【基本情報】
- サイズ:39×19.6×25cm
- 重さ:約6.3kg
丸型のおすすめ七輪11選
熱ムラなく焼くことができ、火力を安定させやすい構造である丸型。初心者にもうってつけの形です。コンパクトで、持ち運びもしやすい点も、ポイント。1~2人であれば、使い勝手のいい形状です。
七輪として使うだけでなく、使用後の炭の火消しつぼにもなる便利な商品。サイズはコンパクトで、ソロキャンプや少人数にピッタリです。
網で焼くことも、五徳をひっくり返して鍋を置くことも可能。
【基本情報】
- 形状:丸型
- タイプ:炭
- サイズ:25×25×24cm
- 重さ:約1.5kg
1~2人用の七輪。焼き魚や焼き鳥、焼肉など好みに合わせて炭火を楽しむことが可能。
空気窓付きで、開閉させることで簡単に火力調整ができます。
【基本情報】
- 形状:丸型
- タイプ:炭
- サイズ:約26×25×21.5cm
- 重さ:約4.85kg
テーブルが熱くなりにくい水冷式の七輪。
フック付きの五徳で、網がずれにくいのもうれしいポイントです。網焼きのほか、鍋物にも使うことができ、さまざまな場面で活躍します。
【基本情報】
- 形状:丸型
- タイプ:炭
- サイズ:28×21cm
- 重さ:2.7kg
三重県四日市市の伝統産業「萬古焼」とコラボレーションした商品。直火にも十分に耐えられる優れた強度の陶器が本体となった、機能性抜群のコンロです。使用後は洗剤で洗えて、お手入れも簡単。
水コンロなので、テーブルが焦げる心配を軽減したつくりになっています。
【基本情報】
- 形状:丸型
- タイプ:炭
- サイズ:17×13.5cm
- 重さ:約1.4kg
断熱性が高く、保温性に優れた珪藻土を使用した七輪。
遠赤外線発生率が高く、熱効率に優れているため燃費が良く、炭が長持ちします。火力調整できる空気窓付きです。
【基本情報】
- 形状:丸型
- タイプ:炭
- サイズ:約26×24.5×20cm
- 重さ:約4.3kg
ホームセンターコーナンオリジナルの七輪。
珪藻土が採用されているため厚みがあり、少ない炭で長時間燃焼できます。耐久性、保温性を兼ね備えており、コストパフォーマンスが高い商品。網は別売りなのでサイズに合った網を一緒に購入しましょう。
【基本情報】
- 形状:丸型
- タイプ:炭
- サイズ:26×19.5cm
- 重さ:約6kg
加熱されることで赤外線を放出する珪藻土を使用。
少ない炭で、長時間使用できる点も珪藻土の長所です。炭と七輪で加熱することで、食材の中までしっかりと火を通すことができます。
【基本情報】
- 形状:丸型
- タイプ:炭
- サイズ:約25.5×25.5×23cm
- 重さ:4.85kg
石川県能登でつくられる国産の七輪。1941年に設立された
太成工業は、国産珪藻土コンロの製作を得意とする企業です。
赤外線の発生量を高める珪藻土は、熱効率の高さから具材をしっかりと焼き上げます。
【基本情報】
- 形状:丸型
- タイプ:炭
- サイズ:30.5×16cm
- 重さ:5kg
能登産の天然切り出し珪藻土を使用した七輪。
21cmは1~2人用にピッタリのサイズです。外部と給気口を丈夫な真鍮巻にして補強。
上部の黒い3つの突起があることで、七輪に空気が流れるすき間を確保したつくりになっています。
【基本情報】
- 形状:丸型
- タイプ:炭
- サイズ:21×16.5cm
- 重さ:2.2kg
1~2人用の水コンロ七輪。脚も付いており、テーブルなどを熱くさせずに安心して使うことできます。
取っ手付きなので、移動時も楽に持ち運ぶことが可能です。
【基本情報】
- 形状:丸型
- タイプ:木炭、練炭
- サイズ:24×24×28cm
- 重さ:2kg
炭火の遠赤外線とスチーム効果で食材を柔らかに焼き上げることができる水コンロ式の七輪。下部に水をしいて、その上に炭を置くので、テーブルも熱くなりにくい設計になっています。1~2人用サイズ。
【基本情報】
- 形状:丸型
- タイプ:炭
- サイズ:28×16cm
- 重さ:2.2kg
角型のおすすめ七輪8選
網のスペースが広く取れる角型は、多くの食材を一度に焼くことができます。大人数でバーベキューを行う際などにぴったりの形状です。
卓上で手軽に使える1人用ミニサイズ七輪。熱燗をつくりながら、一緒にちょっとしたおつまみを焼ける大きさです。もちろん、魚や焼き鳥、焼肉などを炭火で楽しむこともできます。
【基本情報】
- 形状:角型
- タイプ:炭
- サイズ:約20.2×14.3×12.1cm
- 重さ:約1.6kg
ハサミと網が付いたセット商品。七輪本体は、
本格珪藻土を使用しています。
炭を置くスペースは2つに分かれており、火の強弱をつけることができます。空気の入る窓も備わっており、 燃焼効率が高いのも魅力です。
【基本情報】
- 形状:角型
- タイプ:炭
- サイズ:41×24×16cm
- 重さ:約8kg
ファミリーや友達と一緒に楽しめる3~4人用の大きなサイズ。2つの炭置き、それぞれに空気窓も付いている設計になっています。火の調整に困らないので、手軽に本格炭火焼を楽しむことができます。
【基本情報】
- 形状:角型
- タイプ:炭
- サイズ:約41×24×17cm
- 重さ:約7.5kg
断熱性が高く、保温性に優れた珪藻土を使用。
大型サイズなので、大人数で、一度に多くの食材を焼くことができます。さまざまな種類の食材を焼いてくことも可能。
スタンド付きなので、卓上でも使用できます。
【基本情報】
- 形状:角型
- タイプ:炭
- サイズ:約59.5×23×20cm
- 重さ:約12.3kg
内側は珪藻土で、側面は鉄板を巻き、上部のフチにはステンレスを張ることで耐久をアップ。両サイドには取っ手が付いており、
運びやすい形状で場所を変える時でもスムーズに行えます。サイズも大きいので大人数でも利用可能です。
【基本情報】
- 形状:角型
- タイプ:炭
- サイズ:36×21×17cm
- 重さ:6.2kg
気孔が多く、空気が通りやすい珪藻土を使用。断熱性も高く使いやすい素材です。
1~2人用のサイズで、手軽に使用できる点もうれしいポイント。
燃焼室は2つに分かれており、火の調整も簡単です。
【基本情報】
- 形状:角型
- タイプ:炭
- サイズ:41×24×17cm
- 重さ:約7.3kg
付属品に火皿と網が付いたコーナンオリジナルの七輪
。燃焼室は2つ、それぞれに空気窓も付いているため、火の調整を簡単に行うことができます。本格的な炭火焼を、手軽に楽しむことが可能です。
【基本情報】
- 形状:角型
- タイプ:炭
- サイズ:約40×24×15.5cm
- 重さ:約9kg
網を外さず、持ち上げるだけで炭を補充できることが大きな特徴。断熱構造、遮熱板を使用していることで熱を通しにくく、卓上に置いても安心です。
コンパクトで軽量なのもポイント。
【基本情報】
- 形状:角型
- タイプ:炭
- サイズ:約37×25.5×16cm
- 重さ:約2.2kg
七輪の使い方
ここからは七輪の基本的な使い方を紹介します。まず、七輪を使う上でそろえておきたいのが以下の5点。
これに加えて、火おこしの際に使う「火吹き棒」や持ち運ぶための「耐熱グローブ」などがあると便利です。
火のおこし方
まず、七輪の底に火皿がセットされているかを確認。送風口は全開にしておき、煤や灰がつまっていたら掃除しておきましょう。
この2点を確認したら、火皿に着火剤をセットし、その着火剤を覆うように炭を置いてライターやマッチなどで着火剤に火を付けます。この際、空気が通りやすいように、なるべく隙間を空けながら炭をセットしましょう。火の様子を見て空気量が足りなそうな場合は、火吹き棒で空気を送ってあげると火が着きやすくなります。
使用後の火の消し方
火を消す場合は、送風口を閉めて空気が循環しないようにします。この状態で、火力が弱まるまでしばらく待ちます。ただ、炭を鎮火させたつもりでも、中心に火種が残っている可能性があるので要注意。火消し袋を用意しておくのが賢明です。ある程度、炭の火力が弱まったタイミングで、火ばさみで炭を火消し壺の中に入れます。これでふたをしてしまえば火消しは完了。火消し壺の温度が十分下がったら、指定の場所に炭を捨てるか、持ち帰りましょう。
七輪のお手入れ方法
珪藻土の七輪は、水に濡れると割れやすくなるため、使用後の水洗いは厳禁。汚れが気になる場合は、ブラシや乾いた布などで炭や煤を払い、しっかり絞った雑巾などで汚れを拭き取るだけに留め、乾燥させた状態を保つことが大切です。ステンレスなどの金属製や陶器製のものは、水洗いが可能です。ただし、金属製の場合は、さびの原因になるので水洗い後はしっかり乾燥させましょう。
キャンプにおすすめの、七輪でおいしくなる食材
せっかく七輪を購入したのなら、焼き肉以外にも使いたいですよね。七輪で焼くとぐっとおいしくなる、おすすめの食材を紹介します。いろいろな食材を焼いて、七輪の魅力を堪能しましょう!
肉
まずはやっぱり定番の肉。肉汁を閉じ込めて焼けるのでおすすめです。カルビなどの脂が多いものはうまみが出てよりおいしくなり、また牛タンなどの脂が少ないものは弱火でじっくり焼くのがいいでしょう。鶏肉は皮目がパリッとするので皮付き肉がおすすめです。弱火、強火を使い分けるとより食材のおいしさを引き出せます!
海産物
甲殻類のエビやカニは殻が焼けた香ばしさを楽しめます。炭で焼けば、身が縮みにくく、ふっくらジューシーに!貝類は貝殻のまま焼けるため、手間がかからず、またうまみを凝縮しながら焼き上げられるおすすめの食材です。干物は遠火でじっくり焼くと焦げずに香ばしく仕上がります。
野菜
野菜は、タマネギやアスパラ、ししとうなどが王道ですが、キノコ類もおすすめ。タマネギは、焼きあがるまでに意外と時間がかかるもの。下準備として電子レンジで1分ほど加熱しておくと中まで火が通りやすくなります。しいたけは、切ってしまうとうまみが切り口から逃げてしまうので、そのまま焼きましょう。ポイントは焦らずじっくり焼くこと!
餅
外はパリッと、中はもちもちでしっかり伸びる餅になります。外側は煎餅のように香ばしく焼き上げ、味わうことができます。定番のしょうゆやきなこなどで食べると絶品です!
さつまいも
七輪を使えば、焼き芋がお手軽にできます!遠赤外線の効果で、さつまいもの甘みを引き出せるのでしっとりと仕上がります。アルミホイルで巻くのが一般的ですが、最初に湿らせたキッチンペーパーを巻いてからホイルを巻くようにすると、よりほくほく感が出るのでおすすめです。
七輪でキャンプ飯の楽しさが広がる
七輪を使うことで、食材をよりおいしくジューシーに焼けるだけでなく、バーベキューグリルとはまた違う風情を楽しむことができます。今回監修してくれた荒井さんは、1人用サイズの陶器製を愛用しており、料理に使うだけでなく、七輪の炭火でマシュマロを焼いたり、焼きおにぎりをつくってみたりと多彩な使い方で楽しんでいるのだとか。一つ持っているだけで、外ご飯の楽しさが広がるので、キャンプ飯の相棒に加えてみてはいかがでしょう。
七輪テーブルの作り方・DIY方法を紹介!
キャンプやバーベキューを楽しくしてくれる七輪テーブルは、DIYで自作するキャンパーが多いアイテムです。ホームセンターや100均の材料を使った簡単な作り方をわかりやすく解説し、Amazonで売っているおすすめの市販テーブルもまとめて紹介します!