焚き火で使える五徳12選!失敗しない選び方や実際の使用感も解説
火種の上の調理器具を安定して置けるため、焚き火調理には欠かせない道具「五徳」を紹介!直置き型とスタンド型、形状別におすすめのアイテムを紹介します。さらに、購入時に抑えておきたい選び方やイーグルプロダクツを実際に使用したレビューも!焚き火調理を効率的に行いたい方、必見です。購入を考えている方はぜひ最後まで読んでみてください!
焚き火調理に役立つアイテム「五徳」とは?
キャンプ用の調理器具は熱ムラによって料理が上手く仕上がらない場合があり、直接炭の上に置くと不安定な状態で調理する羽目になります。そんなときに便利なのが、五徳!
五徳とは、火種の上にクッカーやケトルといった調理器具を安定して置くために設置する台。薪や炭から適当な距離に保ち、熱を効果的に伝えられるのが魅力です。距離を取って設置できるおかげで、調理器具を移動せずに火力の調節ができ、安全にキャンプ飯を作れます。
五徳の選び方
五徳を選ぶ上で注目するべきポイントは、形状、素材、収納方法、この3つ。どれを重視するかで使いやすさも異なります。自分好みの五徳を見つける参考にしてみましょう。
【形状】重量に強い”直置き型”と火力調節に強い”スタンド型”
五徳には、火種の上に直置きして使う”直置き型”と脚を立てて設置する”スタンド型”の2種類があります。
- 直置き型…焚き火台、石、レンガといった火種の上に乗せるように設置するタイプ。高さが低いため火力調節が難しいですが、鍋やダッチオーブンなど重量のある調理器具を置きやすいのがメリットです。脚がない分、コンパクトで持ち運びやすく、ソロキャンプ、ツーリング、登山におすすめ!
- スタンド型…脚がついているので、自立して設置できるタイプ。火種の上に設置しても、調理器具の位置を動かしやすく、高さがあるため火種をいじって火加減を調整しやすいのがメリット。脚は折りたたんでコンパクトに収納できるため、携帯しやすいです。
【素材】強度とサビにくさが異なる4種類
- アイアン…耐久性に優れている頑丈なつくりが特徴。ダッチオーブンや鍋など重たい調理器具を乗せても安定感があります。アウトドアの景観に馴染みやすい無骨な雰囲気があり、レトロな装いを楽しめます。素材の性質上、サビに弱いため、こまめなお手入れが必要です。
- ステンレス…サビや汚れに強く、お手入れしやすいのが特徴。耐久性も優れているため、長く愛用したい方におすすめ。サビに強い性質ですが、使い方や使用環境によってはサビやすくなる場合も!使用後はすぐに洗浄し、しっかり乾燥させてから保管しましょう。
- スチール…鉄を主成分としているため、耐久性と強度に優れているのが特徴。ステンレス製に比べるとサビやすいため、使用後のこまめなお手入れや適切な保管が必要です。比較的リーズナブルな商品が多いため、キャンプ初心者におすすめ!
- チタン…軽量かつ強度に優れているのが特徴。サビにも強く、メンテナンスしやすいです。見た目がスタイリッシュなため、キャンプ用品をデザイン性重視で選びたい方におすすめ。持ち運びやすさやお手入れのしやすさを優先したい場合にも適しています。
【収納方法】折りたたみ式 or 分解式
五徳を選ぶ際は、重量や素材だけでなく、持ち運びやすさにも注目してみましょう。収納方法は、脚を折りたためるタイプとパーツを分解できるタイプの2種類!未使用時の収納性もチェックしておくのがポイントです。ソロキャンプやツーリングなどで使用したい場合は特に軽量かつコンパクトに収納できるタイプを選びましょう。
直置き式の焚き火用五徳
同じ高さの石や木などを両端に置き、安定させた上で鍋などの調理器具を乗せて料理する、おすすめの直置き式焚き火用五徳を紹介します。
スタンド式の焚き火用五徳
調理器具の大きさに合わせて火種の上にセットできる、おすすめのスタンド式焚き火用五徳を紹介します。
イーグルプロダクツ/Balfly(ボールファール)五徳を使ってみた!
イーグルプロダクツはノルウェーのアウトドア用品メーカーで、バックパックやシュラフのほかクッカーやケトルなども製作しています。イーグルプロダクツの五徳は丈夫なステンレス製でありながら、軽量かつコンパクトに収納できるとても優れているのが特徴です。
名前のBalfyrはスカンジナビアの言葉で、ボールファールと読みます。(スウェーデン人から教えていただきました)。今回はさっそく入手した五徳を使用してみましたので、その結果と感想を解説!
コンパクトなサイズ感
まず驚かされたのが、パッケージとそこから出てきた製品のサイズ!幅は3cm、長さ25cmというコンパクトさで、重量は170gと軽量。サイズと重量共に、お弁当の箸箱を少し大きくした程度ですが、細身のナイフ1本分を想像すれば、そのコンパクトさがイメージしやすいです。
このサイズなら外ポケットでも収まり、マウンテンパーカーなどの大きめのポケットにも入ります。コンパクトに収納して、バックパックでどこへでも行けること間違いなし!デイパックのような小型のザックにも入るため、デイキャンプやデイハイキングにおすすめです。
安定しやすい構造
ボールファールはステンレス製で、3本の脚とV字の架台で構成された折りたたみ式。脚の接合部は片側が丸くトリミングされ、もう片方が直角のため、開脚時にこの部分がストッパーになり安定して立たせられます。
V字の架台は自由に角度が調整でき、上に乗せる物によって五徳のサイズを変えられます。3本の脚というのは物を安定させる最もシンプルかつ理想的な形で、どこへ置いても確実に使えるほど安定!ナイロン製のケースは裏側にウレタンコーティングが施され、丈夫な作りになっています。
組み立ては脚を開くだけ
使い方は3本の脚と架台をそれぞれ広げて焚き火の中に置くだけと、とても簡単!前述の通り3点での支持は確実に安定するため、架台がおよそ水平になっているかどうか確認しましょう。傾きが激しいようであれば置く場所を少し移動して、なるべく水平になるような位置を探すのがおすすめ!
使用後は熱を持っているので、確実に冷めてから各部を畳んで収納します。今回は約1時間連続使用した後、確実に冷めきるまでにおよそ10分程度時間を要しました。
ボールファールの使用中はクッカーなどが安定していて、プレート状の架台が熱を遮ることもありません。加熱による五徳の歪みや曲がりもなく、コンパクトながら役目をしっかり果たしてくれました。
調理器具は1つだけ乗せられる
この五徳はV字型なため、クッカーなどを乗せる時には位置取りに注意が必要です。広げればそれだけ広い底面の調理器具が載せられますが、クッカーやシェラカップなどを同時調理ができません。
また、幅を狭めて小型のクッカーを乗せた場合は、V字の支点側は狭くなるのでこの時もクッカーの2個乗せは難しくなります。そのためこの五徳は調理器具1個での使用と考えましょう。
器具の横にハンドルの付いたクッカーなどは、ハンドルをV字の開いている方とは別方向(横方向かV字の支点側)に向けるようにします。V字の開いている方向にハンドルがあると、クッカーが落下しやすくなりますので注意が必要です。
使用する前に潤滑油を塗る
五徳を約1時間使用して焚き火の熾き(おき)の中に放置した結果、全体に青黒い焼き色が着きました。自然冷却してから収納のため畳もうとしたところ、脚と架台の各可動部が渋くなり動き難くなります。これは高熱による金属の膨張と収縮によること、そして煤(すす)や油煙の付着によるものと思われます。
これを解消するために必要なのが、潤滑油(市販の機械油)の塗布。潤滑油を塗ることで、動きが戻り元の収納サイズが回復しました。潤滑油は比較的高温でも機能を果たしますが、使用後にも再度なるべく早く潤滑油を塗るのがポイント。
ソロキャンプやツーリングに最適!
軽量でコンパクトなボールファールが威力を発揮するのは、荷物はできるだけ減らしたい状況で焚き火をしたい場合。特に、ミニマリストやソロキャンパー、またバイクキャンパーやスルーハイカーが必要としている要素となります。高さの調節は多少必要ですが、ボールファールはアルコールストーブ用としても使いやすいです。
五徳を使用して焚き火調理を効率的に!
五徳は焚き火の活用法の幅を広げ、特に調理では必要不可欠なアイテム!これがあれば、ファミリーキャンプからソロキャンパーまで、幅広い方々が焚き火を楽しめます。この機会に自身のキャンプスタイルに合った五徳を購入して、焚き火調理を効率的に楽しんでみましょう。