【徹底レビュー】スノーピークの「焚火台」!使用感やサイズなどをチェック
Snow Peak(スノーピーク)の「焚火台」は1996年の発売以来、多くのキャンパーに愛され続けている定番製品です。本記事ではhinataスタッフが焚き火台を実際に使用してその魅力を深掘りします。気になる使用感や注意点も本音でレビュー!
スノーピークの焚火台が人気の理由は?
焚き火を地面で直接おこなわない「直火禁止」のマナーは、今やキャンパーとして当然のこととして認識されているのではないでしょうか。実は、その直火禁止に欠かせない「焚き火台」を最初に提唱したのはスノーピークだということを知っていましたか?
「自然にダメージを与えずに焚き火を楽しみたい」というコンセプトのもとつくられたスノーピークの「焚火台」。丈夫なステンレス素材や燃焼効率の良い逆ピラミッド型の形状、折りたたみ可能な機構など、焚き火台として必要な要素が詰まったスノーピークの傑作と名高いアイテムです。
販売開始から25年以上を経てもほとんどモデルチェンジをおこなわず、それでいて今もなお幅広い人に選ばれ続けている理由とはどのようなものなのでしょうか。実際に普段からスノーピークの焚火台を愛用しているhinataスタッフが改めてその魅力を検証します。
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設営・撤収が簡単
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美しいデザインと長く使える丈夫なつくり
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高い燃焼効率
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豊富なサイズ展開
【魅力1】設営・撤収が簡単
スノーピークの焚火台の魅力は、本体を開くだけで設営できる点です。所要時間はほんの5秒ほど。もちろん工具は不要で、固い留め具もなく強い力を要しません。撤収もパタンと折りたたむだけなので直感的に作業できます。
焚火台本体は1.5mm厚の頑丈なステンレスでできているため、2〜3人用のMサイズで3.5kg、3〜4人用のLサイズで5.5kgの重さがあります。たとえば、幅45.5×奥行き45.5cmのLサイズと、同等サイズであるColeman(コールマン)のファイアーディスク(TM)を比較したとき、ファイアーディスクは直径45cmで1.6kgであるのに対し、スノーピークの焚火台は3倍以上の重さがあり、軽量なアイテムとはいえなさそうです。
しかし別売りの収納ケースを使用すれば肩にかけて持ち運べるため、実際に持ち歩いたスタッフも「意外とそこまで重く感じない」とコメントしていました。
また一番大きいLLサイズの焚火台でも、折りたたんだ際の厚みはわずか4.1cmと薄いため、限られたスペースにも収納しやすいです。奥行きが85cmほどあるSUV車のトランクに焚火台Mを積載しましたが、スノーピークのシェルフコンテナやタープ、テント、チェアを積んだあとのわずかなすき間にもスッと収まりました。
クルマも積載しやすく持ち運びやすいスノーピークの焚火台なら、キャンプに必ず持っていきたくなるはずです。
【魅力2】美しいデザインと丈夫なつくり
独特な見た目も人気の理由のひとつです。三角形のパネルを4枚つなげた、シンプルながら重厚感がありどこか武骨なルックスは、キャンプサイトに置くと様になります。そのデザイン性と機能性の高さは、「長年にわたり機能と価値が広く認められ、将来においてもそれらを発揮し続けることが望まれるデザイン」に与えられる「グッドデザインロングライフデザイン賞」を2021年に受賞したほどです。
スノーピークの焚火台は厚さ1.5mmのステンレス素材が採用されており、高温にも耐えられる頑丈さが自慢です。焚き火台の表面温度は800℃以上にもなるとされ、製品によっては変形やゆがみが生じることもあります。しかし、燃焼実験を繰り返して開発されたスノーピークの焚火台にはその心配がありません。
また頑丈なつくりで安定感があるため、重いスキレットやダッチオーブンを乗せてもぐらつきません。お気に入りの調理器具で焚き火料理を思い切り楽しめるところはうれしいポイントです。頑丈なため重さはあるものの、親から子へ受け継げるほど長く使い続けられる焚火台は、1つの道具を長く愛用したい人におすすめです。
【魅力3】高い燃焼効率
もともとは折りたためる構造を試行錯誤する中でうまれた逆ピラミッド型のフォルム。しかし、上部に向かって広がる形状が結果的に燃焼効率の良さにつながったそうです。
また、プレートに等間隔で開けられている通気孔が焚火台の内部に空気を送り込み、薪の燃焼を助けます。この日はゲル状の着火剤にマッチで火をつけて焚き火をスタートしましたが、火が安定するまでに消えるようなことは一度もなく、火力の管理がしやすいという印象を受けました。
【魅力4】豊富なサイズ展開
焚火台にはS・M・L・LLと4つのサイズが展開されています。人数やスタイルによってサイズを選べる点も、支持されている理由のひとつでしょう。
スタッフの1人は5年ほど焚火台Mを愛用しているそうですが、子どもの成長にともない焚火台LかLLの買い増しを検討しているとのことでした。キャンプのメンバーやシチュエーション、用途に合わせて複数のサイズを使い分けられる点も大きな魅力といえそうです。
商品 | 商品リンク | 使用サイズ | 収納サイズ | 重さ | 特徴 |
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| | 幅28.5×奥行き28.5×高さ20.5cm | 幅35.5×奥行き41×高さ2cm | 1.8kg | 1〜2人用 |
| | 幅35×奥行き35×高さ24.8cm | 幅45×奥行き51.5×高さ2.7cm | 3.5kg | 2〜3人用 |
| | 幅45.5×奥行き45.5×高さ31.5cm | 幅56×奥行き64×高さ3.2cm | 5.5kg | 3〜4人用 |
| | 幅63.3×奥行き63.3×高さ44cm | 幅81×奥行き88.2×高さ4.1cm | 11kg | 7〜8人用 |
| | - | 幅60×奥行き6×高さ50cm | 7.68kg | 焚火台M、焚火台ベースプレート、炭床proM、焚火台Mコンプリート収納ケースのセット |
| | - | 幅70×奥行き7×高さ59cm | 11.9kg | 焚火台L、焚火台ベースプレート、炭床pro L、焚火台 L コンプリート収納ケースのセット |
スノーピーク焚火台の注意点や気になる点
一般的にキャンプ場やホームセンターで販売されている薪は長さが30〜40cmほどです。スノーピークの焚火台は薪が収まることを重要視して、Lサイズの幅を45cmに定めたそう。たしかに35cm幅の焚火台Mでは、上の画像のように40cmの薪がはみ出てしまっています。Mサイズ以下を使用する際は、短めの薪を買うか薪割りで30cm程度に短くしてから入れると良いでしょう。
撤収は焚火台を少したたんで、炭をすべらせるように火消し壺へ入れるとスムーズでした。灰捨て場がある場合は、不意に折りたたんでしまわないように注意しながら、開いた状態のまま焚火台を運ぶと良いでしょう。
スノーピーク焚火台はオプションも豊富
焚火台の下にベースプレートを敷き、焚火台の上にグリルブリッジと焼き網を置いた様子
スノーピークの焚火台は、主に調理の際に一緒に使えるオプション品が豊富にそろっています。希望のスタイルに合わせてオプションを選びましょう。
炭床(ロストル)はいらない?失敗しない炭床のサイズ選び
ロストルとは、焚き火台の底に敷いて燃焼効率をアップさせる金属製の台や網のことです。スノーピークでは「炭床Pro」というロストルが販売されており、焚き火で料理するなら必須といわれています。それは、スノーピークの「焚火台」はかさが大きいので、炭床で底上げしないと炭を大量に消費してしまうためです。
オプションには「グリルブリッジ」という、火と食材との距離を調節できるアイテムがあります。網での調理をしたい場合に便利なグリルブリッジですが、使用時には適した炭床の大きさが変わるため注意しましょう。
グリルブリッジを使う場合:焚火台と同じサイズの炭床Pro
調理用オプションのグリルブリッジを使うと、火床と調理面の間隔が広がります。本体と同じサイズの炭床を使い、食材と熱源との距離を縮めることがおすすめです。
グリルブリッジを使わない場合:焚火台より小さいサイズ
逆にグリルブリッジを使わず「焚火台」に直接焼き網を乗せると、火床と調理面が近くなりすぎます。小さい炭床を使い、食材からほどよい距離を取りましょう。
商品 | 商品リンク | 使用サイズ | 収納サイズ | 重さ | 特徴 |
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| | 幅19×奥行き19×高さ2cm | - | 1.4kg | 全サイズの焚火台に使用可能 |
| | 幅25×奥行き25×高さ2cm | - | 2.4kg | 焚火台M〜Lに使用可能 |
| | 幅31×奥行き31×高さ2cm | - | 3.9kg | 焚火台Lに使用可能 |
料理するなら「グリルブリッジ」+焼アミ・グリルプレート
「グリルブリッジ」は焚火台M・Lの上にセットして高さを出し、網やプレートを乗せやすくするオプション品です。3段階の高さ調整が可能で、火加減のコントロールがしやすくなります。
グリルブリッジは装着することで火と食材の距離を調節できる以外に、薪をくべやすくなるメリットがあります。焚火台に直接網を乗せると上部がふさがれてしまいますが、グリルブリッジがあれば空間ができて調理中に薪を足せるので、煮込み料理といった時間がかかる料理をつくりやすくなります。
また、つくる料理に合わせて選べる「焼アミ」や「グリルプレート」など豊富なオプションにも注目です。グリルブリッジの半面サイズの「ハーフ」もラインナップされており、ハーフサイズの網と鉄板を一緒に使えば網で肉を焼き、鉄板で麺類を調理するといった同時調理が可能です。料理の幅が広がるオプション品もぜひチェックしてください。
商品 | 商品リンク | 使用サイズ | 収納サイズ | 重さ | 特徴 |
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| | 幅29.4×奥行き30.4×高さ11.5cm | 幅29.4×奥行き30.4×高さ2.3cm | 1.0kg | 焚火台Sに使用可能 |
| | 幅35.2×奥行き37.3×高さ15cm | 幅35.2×奥行き37.3×高さ2.2cm | 1.1kg | 焚火台Mに使用可能 |
| | 幅44.5×奥行き44×高さ17.5cm | 幅44.5×奥行き44×高さ2.8cm | 1.6kg | 焚火台Lに使用可能 |
商品 | 商品リンク | 使用サイズ | 収納サイズ | 重さ | 特徴 |
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| | 幅38.9×奥行き35.2×高さ1.9cm | - | 1.3kg | グリルブリッジMに使用可能 |
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| | 幅33.9×奥行き20.6×高さ1.8cm | - | 0.6kg | グリルブリッジLに使用可能(ハーフサイズ) |
商品 | 商品リンク | 使用サイズ | 収納サイズ | 重さ | 特徴 |
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| | 幅33×奥行き50×高さ3.5cm | - | 3.6kg | グリルブリッジLに使用可能 |
| | 幅38×奥行き21.5×高さ4cm | - | 1.6kg | グリルブリッジLに使用可能(ハーフサイズ) |
炭や灰から地面を守る焚火台ベースアイテム
ベースプレートは、本体の下に置くことで炭や灰が地面に直接落ちるのを防ぐアイテムです。S・M・L・LLと4サイズ展開されています。プレートのスリットに本体の脚部をセットするので、強風が吹いても本体がずれることなく安定し、安心して焚き火ができます。焚火台の購入を検討しているのであれば、ベースプレートは一緒に手に入れておくことをおすすめします。
また、ベースプレートの下にセットし、焚き火の熱による地面へのダメージをさらに軽減する「ベースプレートスタンド」も展開されています。ベースプレートの切れ込みにかみ合わせるだけなので、セッティングも簡単です。焦げやすい芝生の上でのキャンプに役立つうえ、7〜10cm焚火台の位置が高くなるのでハイチェアで焚き火をする際にかがむ動作が楽になります。
商品 | 商品リンク | 使用サイズ | 収納サイズ | 重さ | 特徴 |
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| | 幅28.5×奥行き28.5×高さ0.6cm | - | 0.9kg | 焚火台Sに使用可能 |
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| | 幅45×奥行き45×高さ0.9cm | - | 1.9kg | 焚火台Lに使用可能 |
| | 幅62×奥行き62×高さ1cm | - | 3.7kg | 焚火台LLに使用可能/スタンド付き |
| | 幅26×奥行き26×高さ7.6cm | 幅36.5×奥行き1.8×高さ7.6cm(×2枚) | 0.8kg | ベースプレートSに使用可能 |
| | 幅44×奥行き44×高さ10.7cm | 幅61.9×奥行き2×高さ10.7cm(×2枚) | 1.8kg | ベースプレートL、Mに使用可能 |
長く愛用できる定番アイテム
スノーピークの焚火台は直感的に設営できて収納時も省スペースなことから、キャンプのたびに連れて行きたくなる存在といえそうです。自分のキャンプスタイルに合わせてサイズを使い分けたり豊富なオプション品から選んだりすることも楽しめます。これからのキャンプライフをスノーピークの焚き火台と過ごしてみてはいかがでしょうか。