イラガに刺されたときの症状は?予防策や対処法も解説
アウトドアで絶対に役立つファーストエイドキット!備えあれば憂いなし♪
2021.03.15ライフスタイル
アウトドアでは普段使わない物を扱うことから様々なリスクがあります。何も起こらなければ楽しいひととき、ひとたび問題があれば憂鬱な時間に...。そこで頼りになるのがファーストエイドキット!今回はファーストエイドキットの内容とアウトドアで起りやすいリスクについてご紹介します。
制作者
キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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もくじ
ファーストエイドキットとは?
ファーストエイドは英語でFirst Aid。文字通り最初の処置という意味です。つまりダメージを負って最初に行う処置の事で、特にアウトドアではこれを適切に行うか行なわないかで、後の症状に違いが出るばかりか、生死を分ける結果にもなります。ファーストエイドキットはそれに対処する救急箱です。
本格的な遠征登山やエクスペディションといったアドベンチャーでは、医療知識を持った選任者が専門的な医療用キットを持ち運びますが、一般的なキャンプでも最低限の処置ができる装備が必要です。
アウトドアでは、体に異変をきたしたら活動を中止して、すぐに医療機関に行くことが重要です。しかし夜間に街から離れたところではすぐにというわけにもいかず、翌朝までしのがなければならない事も多いのです。ファーストエイドキットはその半日を耐えるためにも必要な装備でしょう。
アウトドアで起りやすいリスク
ここでは一般的なキャンプやハイキングなど、だれでも気軽に行うアウトドアアクティビティーにともなうリスクを検証してみましょう。
切り傷・擦り傷
キャンプなどではナイフや斧など、普段使い慣れない刃物による事故が起りがちです。また、でこぼこした山道を歩いたり斜面を登ったりする時に滑って転倒し、膝や手をついて擦り傷ができることもあります。その他森の中では枝の先端や棘の付いた葉などでも、切り傷がいつの間にかできている事もあります。
これらの切り傷や擦り傷は、その深さに関わらず放置しておくことは危険です。傷を負ったらすぐに処置しましょう。
火傷(やけど)
キャンプではたき火やバーナーを使っての調理が楽しみのひとつですね。しかし、いつものキッチンとは違い、クッカーやバーナーなどは大変熱くなっているので、うっかり素手でつかんで火傷を負う話は良く聞かれます。また、焚火は突然木が爆ぜて、焼けた小さな炭が肌に着いたり、衣服に着いたのに気が付かず、しばらくしてから火傷に気が付く事もあります。
その他ザックの中でホワイトガソリンなどの燃料が漏れて気化し、そこに接していた肌が低温火傷を負うこともあります。また、オイルライターをパンツのポケットに入れていたら、その部分の皮膚が火傷状態になったという事例もあります。
これらのやけどはすぐに徹底的に冷やし保護することが重要です。しかし必ずしも渓流がそばにあるか大量の水を持っているわけではなく、そうした時に患部を冷やせる物が必要です。
捻挫・骨折
野山では足元の不安定な所は多く、重い荷物を持って歩行していると、足を取られて転倒することは良くあります。一見何でもない山道でも、小石を踏んだだけでバランスを崩し転倒することもあるのです。また川では浅く巾が狭い所であっても、水面下の浮石に足を取られて転倒します。
この時に起りやすいのが捻挫です。転倒のし方によっては骨折に繋がる事もあり、特に手を着いた時に手首や指を折る事が多いようです。
捻挫や骨折は移動ができなくなり、場合によっては遭難の一因にもなりますので、処置をして救護の得られる所まで移動できるようにしなければなりません。
打撲
歩行中足元に注意を払っていたばかりに、大ぶりの枝に気が付かず、頭を強くぶつけたり、木を膝で折り割ろうとして失敗したり、かまどを作ろうと重い石を持って手が滑ったりと、打撲傷も良く発生します。
打撲傷は内出血を起こしているので、強く打ったところは冷やして内出血を抑制する必要があります。痛みが強くなかなか引かない場合は、骨折の疑いもあるのでよく観察しましょう。
害虫・爬虫類
暖かいシーズンは虫刺されのリスクが高まります。特に毒素を持った蜂などの有毒虫に刺された時はすぐに対処が必要です。また、夏は毒蛇による被害も発生します。
蛇はこちらから攻撃をしなければ逃げて行くことがほとんどですが、意図せず巣穴のそばに座ったり、驚かせてしまったりすることもありますし、初秋は産卵期でメスはいつもより攻撃的になっていて、近付いただけで攻撃してくることもあります。
こうした毒に対する対処はできるだけ早く行うことが必要で、その準備もしておいた方が良いでしょう。
刺し棘(とげ)
昆虫の刺す棘以外にも草木の棘が刺さったり、薪など木材のササクレが刺さる事もよくあります。指で摘まんですぐに抜ける大きさの棘は対処も楽ですが、肉眼では分かり辛いほどの小さな棘は要注意です。
何かが刺さったらすぐに抜くことが求められ、雑菌が体内に入る危険性も大変高いので、切傷と同じ対処が必要です。
胃痛・腹痛
キャンプでは煮沸しきれなかった水を飲むこともあったり、珍しい食材を食べることもあるでしょう。体力の低下している時に、こうした食材を食べることにより胃にダメージを被ります。
また夏季には冷たい飲み物の採り過ぎや、朝方の急激な温度の低下の中薄着で寝ていることでも腹痛になることがあります。特に暖かい季節ペットボトル飲料など直接口を付ける物は、雑菌が4~5時間程度で増殖を始めることがあり、これによる腹痛も起きやすいです。
頭痛
急激な温度の低下で頭痛の起る事もありますが、重いザックを長時間担いだことなどによる血行不良からも頭痛は起こりやすいものです。こんな頭痛はできればすぐにでも消したいですよね。
しかし頭痛は万病のシグナルでもありますから、頭痛薬などで痛みが引かない場合は要注意です。寒さや血行不良だけでなく、熱い時の熱中症でも頭は痛くなります。頭痛は薬頼みだけではなく、その原因によって違った対処が必要です。
風邪
秋から春にかけてのキャンプや、夏でも山の朝晩は気温が下がり風邪の原因になります。温度変化で風にかかりやすい方は注意が必要です。
少しでも寒気を感じたり鼻水が止まらないようであれば、体を温めて休めることが必要です。その上で普段飲みつけている風邪薬を飲用します。風邪は早期に対処することで悪化を防げます。
おすすめのファーストエイドキット
キットの内容を厳選する
市販のファーストエイドキットは外傷用応急処置品を基本とした内容で構成されています。内服薬や塗布薬は、副作用や既往症による個人差と使用期限があるため入っていません。そこで以下に追加しておくことをおすすめする物をご紹介します。
キットの内容物を確認した上で、必要と思われるものを追加してください。ただし、医師の診断、指示などで個人的に制限されている物がある場合はご注意ください。
他に持っていたほうがいい必需品を紹介
生理用ナプキン
女性の場合、生理周期に関わらず生理用ナプキンの携行をおすすめします。ナプキンはとても有効な止血帯になります。
ライター
タバコを吸わない方でもキャンプではライターを持っている事はあるのですが、緊急時には手元に無いと言うことが多いものです。普段ライターを持つ習慣の無い方はキットの中に1本入れておくと良いでしょう。針や刃物の消毒に必要になります。
個人的に処方されている薬
個人的に既往症をお持ちの方は、医師から処方されている薬を、キャンプの予定日数分プラス1日分を携行してください。
保険証のコピー等
健康保険証は基本的に原本の携帯をおすすめしますが、紛失の不安があればとりあえずコピーでも構いません。ただし後日かかった医療機関から、原本の提示を求められる場合があります。
この他献血手帳などがあれば携帯しておいた方が良いでしょう。さらに持病やアレルギーがあったり既往歴があれば、それを書き記したメモも入れておくことをおすすめします。これらは重大事故などで意識が無い場合に医療機関では大変役に立ち、救急処置も大幅にはかどります。
最小限の数量に小分けする
ファーストエイドはダメージを受けてから、医療サービスを受けるまでの間を繋ぐものです。ですから医薬品などは箱ごと携帯する必要はありません。
用量や用法を理解した上で、半日~24時間の間に服用する分だけ小分けにして携帯しておくと良いでしょう。また、服用薬や塗付薬には使用期限が設けられているので、期日と何の薬かを油性ペンなどで書き込んでおくこともおすすめします。そして、定期的に期限切れの物は入れ替えるようにしましょう。
専用のスタッフバッグを用意する
ファーストエイドキットはコンパクトにまとめられていますが、上記のように追加したいものもあり、たいてい専用ポーチに収まらない場合が多いようです。そのため、市販のキットと共に追加品も一緒にまとめて入れられる、スタッフバッグを用意することをおすすめします。
緊急時にザックを背負えない場合、最低限そのスタッフバッグに水と非常食、固形燃料などを入れて救援の得られる所まで移動できます。
緊急保護施設の確認
管理人が常駐しているキャンプ場では管理棟が急病人やけが人の保護をするのが基本ですが、常駐者がいなかったり管理施設が無い場合は、一番近い民家や商店の位置を把握しておきましょう。
特にソロキャンプや登山の単独行では、今自分がいる位置を正確に知る事と、それを人に伝えられるように目印となる物(特殊な形をしている岩や大木、地形など)を常に意識しておくことが重要です。
緊急時には中止する決断が最優先!
ファーストエイドキットを活用して、わずかな切り傷や擦り傷、軽い腹下しや火傷程度で、出血や腫れがすぐに引いてしまうのであれば、予定を進めることもできるでしょう。
しかし、骨折や深い傷を負ったり高熱が出たり、嘔吐やめまいが止まらないなど、動きが止められるほどの事態では、即座に予定を中止して下山する決断をしてください。
サバイバルキットでもある
歩行ができない時は動かずに救援を要請することが必要です。しかし携帯電話が圏外で連絡が取れない場合などは、最低限電波が繋がるところまで移動しなければなりません。
ファーストエイドキットは単に絆創膏ケースではなく、そうした事態に対処できるようにするためのサバイバルキットと位置付けることもできます。
ファーストエイドキットを準備して安全にアウトドアを楽しもう!
アウトドアの熟練者の中には、医薬品は絆創膏が数枚あればあとは何とかなると言う方もいます。ですがそれは想定されるリスクをいかに回避するかのテクニックがあってこそで、野草を利用したりする民間療法の多くは大変危険であり、確かな知識の無い者は絶対に行えません。アウトドアを安心して楽しむために、ファーストエイドキットの準備を強くおすすめします。
今回紹介したアイテム
商品画像 | |||||||||||||||
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商品名 | hosum 救急セット | 【第2類医薬品】テラマイシン軟膏a 6g | 【第3類医薬品】マキロンs 30mL | テルコーポレーション 簡単ネット包帯 ひじひざ 2枚 | 簡単らくらく ネット包帯 指用 フリーサイズ 3本 | ステリストリップスタンダード | 【第2類医薬品】ボルタレンEXテープL 7枚 | 叩けば冷える 瞬間冷却剤 5枚 | テーピングテープ | 消炎鎮痛剤(痛み止め) | 胃薬・風邪薬 | 棘抜き | ルーペ | 綿棒 | 体温計 |
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