【puna.moon】"山の稜線リング"であこがれの名峰を日々のお守りに
槍ヶ岳、穂高岳、裏銀座、有明山、乗鞍岳…。山が好きな人なら、名前を聞いただけでその雄大な景色が心に浮かぶ日本の名峰たち。そんな山々の稜線を指輪に落とし込んだ「山の稜線リング」が、じわじわとファンを増やしています。山と彫金を愛するオーナーが立ち上げた「puna.moon」を紹介します。
槍穂、裏銀、有明、乗鞍…あの絶景が小さなリングに
2023年6月ごろからひっそりと活動をスタートした「puna.moon(プナムーン)」は、保育士であり、登山愛好家であり、自然をモチーフにした指輪をつくる彫金作家でもある中村嘉宏(なかむら よしひろ)さんのブランド。
独学ながら、波や山の稜線といった自然の景色をモチーフにした独特の世界観があるアクセサリーをつくっています。特に、山の稜線リングは山好きが立ち寄るカフェや安曇野のホテルなど、ごく限られた場所でしか入手できないにもかかわらずじわじわとファンを拡大中。
そんな「山の稜線リング」の誕生秘話を中村さんに聞いてみました。
「山と指輪」という2つの趣味と友人の提案が化学反応!
中村さんが登山にハマったきっかけは、登山好きな父親からの「一緒に富士山に登ろう」というお誘い。
「富士山に登るならトレーニングをしなくては」と、月に2回登山をしていくうちに山に登る楽しさに取り憑かれ、1人でいろいろな山に登るようになっていったのだとか。そこから、2025年現在で7年が経過。今でも山に魅了され続け、時間をつくっては登山を楽しんでいます。
北アルプスの大天井岳からの雄大な景色を楽しむ中村さん
一方、指輪づくりは「新しい趣味として何かしたい」と、2023年に独学でスタート。
まだコンセプトがはっきりと固まっていないときから、デザインに取り入れていたのは「自然の風景」。その理由は、「家族や友人と自然の中で語り合う瞬間の、ほっとできるあの感じをいつもの日々に取り入れられたら、ほんの少しでも暮らしが豊かになるのでは」という思いからでした。
そんなある日、山好きでものづくりもしている友人が、「槍穂の稜線を指輪にしてほしい」とデザイン案を起こしてくれたのだそう。
着け心地や仕上げに一番時間をかけている、と中村さん。「指の当たりはどうか?引っかかりはないか?磨きは十分か?」という部分は特に何度も確認しています
"ご縁のあった場所"に生まれてきた山の稜線リング
現在、山の稜線リングのデザインは「槍穂」「有明」「乗鞍」「裏銀」の4種類。いずれも真鍮製(裏銀のみ真鍮と銅)で、ときとともに味わいが出る経年変化も魅力です。
有明は「槍穂」を置かせてもらっているitomizuから見える景色を指輪に落とし込んだもの、乗鞍はitomizuで槍穂を見たCafe and Gallery KURUMuから依頼を受けて作成、裏銀座は三俣山荘図書室でのポップアップでコラボと、それぞれにご縁がつながって生まれたものばかり。
その縁を大切に、基本的にそれぞれのリングはそのリングが生まれた場所で販売。つまり、itomizuでは槍穂と有明、Cafe and Gallery KURUMuとその系列の温泉宿Raichoでは乗鞍、三俣山荘図書室では裏銀…となっています。
hinata別注は「八ヶ岳」!日本を代表する名山がリングに
そんな「ご縁」に、2025年4月、hinataストアもジョインすることになりました。hinata別注として中村さんがつくってくれたのは、八ヶ岳の稜線リングです。
山と高原が織りなす天空のリゾートとして、登山家に限らず多くの人に愛されている八ヶ岳を毎日身に着けていられる特別なリングを紹介します。
実は、中村さん自身も八ヶ岳が大好きで、八ヶ岳の指輪をつくりたい…と思っていたときにhinataストアのバイヤーから相談を受けたのだとか。それだけに今回のデザインにもしっかりバックグラウンドストーリーがありました。
「編笠山から蓼科山まで歩ききった後に原村から稜線を見て、"こんなに長い距離を歩いたんだ"と、八ヶ岳の全景が心に残っていました。このリングも編笠山から蓼科山までの形がわかるようにつくっています。また、八ヶ岳の裾野も好きなので、指輪の裏に向かって細く長く裾野を伸ばしているイメージも表現しています」
指に納まる小さな八ヶ岳。でも、その輪郭をじっと眺めていると、まるでその稜線を旅しているような感覚を味わえるかもしれません。
自然が「身近な存在」であることを思い出させてくれるアクセサリー
「自然の中に暮らしている」という実感をいつでも感じられるよう、山や波、中村さんが自然の中で感じた心象風景などを削り出し、磨きあげて一つひとつ形にしているリング。
「今後は、彫金技術をいっそう磨くために天然石やチタン、ゴールドといったさまざまな素材も使って山の稜線リング以外のものもつくっていきたい」と、意欲を燃やしています。
「時間の許す限り、調整や磨き直し、サイズ直しやオーダーも受けるので、気軽にInstagramからDMを送ってください。 気に入ってもらえたなら、山でも街でも着けた写真や感想をもらえるとうれしいです」と中村さん。
今でも完売続きのため、もしかするとオーダーもそのうち数年待ち…なんていうことになるかも?気になる人はぜひ早めにお気に入りの山のリングを手に入れて、日々の、そして山でのお守りにしてはどうでしょう。
公式Instagramはこちら:
puna.moon