@kai.and.yukariさん(海)
制作者
hinata編集部 舟橋愛
旅行・レシピ・ウエディング・ペット系などが得意な編集ライター。2020年8月から房総半島に移住して甲斐犬たちと田舎暮らし満喫中。休みの日は畑に行ったり庭でお酒飲みながら犬とご飯食べたりしています。今やりたいことは犬との快適な車中泊を極めること。
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もくじ
人犬一体で魅せる優雅なダンスにうっとり
ドッグダンスは、文字通り犬とハンドラーが音楽に合わせて踊るスポーツ。エンタテインメント要素が高く、音楽に合わせて世界観を表現するため、衣装も重要。まだ歴史が浅く、日本でもちょうどこの2023年にJKC(ジャパンケンネルクラブ)で公認ドッグスポーツになったばかり。犬と人が織りなす華麗な世界の、今がまさに黎明期です!
まずは動画で息ぴったりのコンビの演技をどうぞ。
JKC 第1回 2023ドッグダンス競技大会での真壁律江さんとレイナのヒールワークトゥミュージック
#hinataいぬ部で聞いた「ココが楽しい!ドッグダンス」
1920年代のジャズに合わせて踊るハンドラーとボーダーコリーのレイナちゃん。左へのサイドステップで、犬が離れないようにポジションをキープしながら動きます。難しいはずなのに、それを感じさせないレイナちゃんの表情とハンドラーとそろった足のクロスも見事!
「#hinataいぬ部」は、読者参加型の愛犬とアウトドアを楽しむ連載。Instagramでも常に部員を募っています。アンケートでお題に沿った写真やコメントを募集したり、編集部から取材のお願いをすることも。愛犬とお出かけを楽しんでいる皆さん、ぜひフォローお願いします!
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わずか1年でトップペアの仲間入り!マルプーの海(かい)君
初めて迎えた犬がマルプーの海君と言う@kai.and.yukariさん。なんと、ドッグダンスを初めてたったの1年でトップペアに成長し、競技会でも連勝。ちょうどデビュー1年となる2023年の春に行われたDDJP フリースタイルコンペ インターメディエイトクラスでは業界未踏の30点満点を出して堂々の優勝だったそうです。
こちらは大会は違うものの、30点満点を出したときと同じ「メリーポピンズ」や「チムチムチェリー」の音楽に合わせた演技の画像。可愛くてジェントルマンな海くんをどうぞ!
写真はすべて@kubohiro_pets_photoさん
お互いがお互いをしっかり意識しているのが分かる笑顔の登場に、会場内釘付け!
楽曲チムチムチェリーの「Kiss」という歌詞に合わせ、立ち上がってハンドラーの@kai.and.yukariさんにキスする海くん
離れていて、ハンドラーが見えない場所でも音楽に合わせてしっかり演技する高度な「遠隔」。ハンドラーの動きに合わせたお辞儀やステップはまさに離れ業!?
素敵なガーデンで身に着けたポーズも愛らしいエルちゃん
ダンスのとき以外でも、常に声やハンドシグナルに意識を向けてくれるようになって、ともに生活しやすくなったという@leaf0286さん。じつは、「ワンコが映える庭づくり」をテーマにした、「EL's garden★犬天使の棲む庭」を運営するアメブロ公式トップブロガーさんでもあります。
ドッグダンスのトリックを教えたことで、「ちょっとだけ下がって、立って、体そのままで顔だけこっち向いて」などと言ってた言葉を理解してくれるようになり、可愛い写真も撮りやすくなったそう。
そんなエルちゃんの写真をどうぞ!
WIZ-DOG主催の関東ドッグダンス競技会で優勝したエルちゃん。ステージに乗って「立ってマテ」し、曲が始まるのを待っています
音楽に合わせて輪っかをくぐるのもお手の物。ハンドラーの@leaf0286さんと息ぴったり!
「エルちゃん映え」する写真スポットをDIYで作ったという庭で、うさぎの着ぐるみを着てポーズ。こんなかわいいシーンもドッグダンスの賜物!
まだまだ見せます!ドッグダンス
ハンドラーと目が合わないポジションで、ハンドラーの周りを時計の秒針のように回る「クロック」。前足の方を大きく動かしながら回る難しい動きをしっかりとこなすトイプードルのあみちゃん
アラジンの衣装が素敵なハンドラーさんと、背中に乗るトリックを披露するスタンダードプードルのピアジェちゃん。大きな犬を背中にバランスよく乗せ続けるのは、下で支えるハンドラーのバランスと体幹が良くないとできないそう
フリースタイルで、シンデレラの世界観を表現するハンドラーとビーグルの姫菜ちゃん。左前足を靴に乗せるには、先に両前足を台に乗せてからさらに左前足を上げるため実は難易度高!
ドッグダンスのルールって?
ドッグダンスについて教えてくれたのは、「JODC(Japan Open Dogdance Competition)」の真壁さん。ご自身も世界レベルのドッグダンスプレイヤーです。
――ドッグダンスはどんなドッグスポーツですか?
真壁さん:ドッグダンスには大きく分けて「HTM(ヒールワークトゥミュージック)」と「フリースタイル」があります。HTMは人と犬が正確なポジションで調和のとれたステップをする「ヒールワーク動作」が全体の75%以上で構成され、フリースタイルはジャンプやバック、遠隔などの「フリースタイル動作」が全体の75%以上で構成されます。
――ドッグダンスではどんなところが評価されるのでしょう?
真壁さん:私たちの団体JODCでは、「プレゼンテーション」「コンテンツ」「芸術的解釈」「動物福祉」の4項目で採点をしています。サインに合わせた正確性や流れのあるルーティンになっているか、その曲で表現したい世界観がきちんと伝わってくるかなどですね。「動物福祉」は、犬が楽しんでいるか?という部分を見ています。
根気よくコツコツと続ければみんな天才犬に!
ハンドラー1人が犬2頭に指示を出す「3ダンス」。それぞれに指示されたポジションで集中してきれいにヒールワークをしているのは、ゴールデンレトリバーのアンディ君&ケイティちゃん
――ドッグダンスができるワンちゃんって、特別な才能があるように思えてしまうのですが…
真壁さん:実はどちらかというと、人の方が大変なんです。犬のトレーニングは決して簡単なものではなく、繰り返し諦めずに教え続ける時間と忍耐が必要です。でも、試行錯誤しながらクリアしていく過程の大切さと楽しみを知ることが達成感につながりますし、絆が深まる喜びがあります。そんな積み重ねの結果、「うちのコって天才!」という瞬間がやってくるんですよ。
普段の暮らしに練習が取り入れられるからコミュニケーションもアップ
出典:PIXTA
――ドッグダンスをすることで、飼い主さんとワンちゃんにどんな影響があるでしょう?
真壁さん:ドッグダンスの練習を始めると、犬とのコミュニケーションが密になります。最初は簡単なトリックでもできるようになれば、すごく犬を褒めてあげたくなるので、犬を褒めることで飼い主さん自身も楽しく幸せな気持ちになります。トレーニングの積み重ねにより、飼い主さんとの関係性も良くなり、問題行動が軽減するというデータもあるんですよ。
――練習は家でもできますか?
真壁さん:はい。むしろ、コツコツとトリックや動きを教えて行かなくてはいけないので、時間のある時におうちの中でちょこちょこと練習するのがおすすめです。雨の日や暑い日など、外に行きにくいときも犬達と一緒におうちでできるトレーニングはたくさんあります。
しつけ教室や犬のイベントで体験ができることも!
「ドッグダンス教室が近くにない」という人はまだまだ多いと思います。でも、しつけ教室でドッグダンスコースを用意しているところがあったり、犬のイベントやドッグトレーナーさんの主催でドッグダンスの体験レッスンが開催されたりと、最近では少しずつ触れられる機会が増えてきました。
カインズやコーナンといった、全国のホームセンターに入っている「WIZ-DOG」では、ドッグダンス教室があるほか、オンラインレッスンも設けています。
また、 Japan Open Dogdance Competition(JODC)やWIZ-DOGのホームページでは競技会のスケジュールが公表されているので、見学に行ってみるのもおすすめです。
ドッグダンスが習える教室はこちら:Pet Studio Hocci(埼玉県入間市)/WIZ-DOG(全国)
ドッグダンス体験イベント情報はこちら:Pet Studio Hocci
ドッグダンスまとめ
【始めやすさ】
★★★☆☆
まだまだ教えているところが少ないという点ではややハードルが高いものの、どこでもコツコツとコマンドを教えることができ、場所を選ばないため、練習自体はしやすいスポーツ。しつけの延長でできるので、日常に取り入れやすいのも魅力です。
【競技の種類とルール】
・ヒールワークトゥミュージック…全体の75%以上を「ヒールワーク動作」で構成。正しいポジションで正確にルーティンをこなすことが要求される。もちろんテーマに沿った表現がきちんとできているかも大事!
・フリースタイル…ジャンプやバックなど、「フリースタイル動作」で全体の75%以上を構成。華やかでよりエンタテイメント性が高いが、愛犬の年齢やスキルに合わせて無理のないルーティンを考えないと「動物福祉」の観点で減点になりやすい。
JODCの公式サイトはこちら:JODC
JODCのInstagramはこちら:@jodogdancecomp
雨の日のキャンプはテントで愛犬とダンス!?
犬連れキャンパーにとっての雨天は鬼門ですが、ドッグダンスを始めたら雨の日もテントの中で一緒に音楽を聴きながら練習ができて、それも素敵な思い出に。もちろん、晴れた日に空の下で踊るのも最高です!
ディスクドッグにドッグアジリティ、ドッグダンス。3つのドッグスポーツを紹介してきましたが、いずれも愛犬との絆がグッと深まり、そと遊びの幅が広がるものばかり。気になる競技があればぜひ挑戦してみてください。
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