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キャンプのアクティビティにも取り入れやすい!ファストハイクの始め方

ファストハイク モデルスタイル

山の麓にあるキャンプ場に行くと、登山をしてみたいと思うことはないですか?でもテントの設営やご飯作り、川でも遊びたいし、焚き火もしたい!と、滞在中は時間に余裕がないことも。そこでおすすめしたいのが、装備を軽量化して速く歩く「ファストハイク」です。今回はファストハイクの始め方や装備、注意点などを、アウトドア専門店「エルブレス」名古屋みなと店のプロに聞きました。

新しい登山スタイル・ファストハイクとは

店内のファストハイク案内
新しい登山方法として注目されている、名前の通り山を速く歩く“ファストハイク”。登山というと景色を見たり、写真を撮ったり、ご飯を食べたりとのんびり過ごすイメージですが、なぜこのようなスタイルが広まりを見せているのでしょうか? 実際にファストハイクをしている方がアウトドア専門店にいるということで、その魅力を聞きに行ってきました。

ファストハイクについて教えてくれるのはこの人!

「L -Breath名古屋みなと店」の店長・田部井 康浩さん
今回、ファストハイクについて教えてくれたのは、「エルブレス」名古屋みなと店の店長・田部井 康浩さん。休日の趣味が登山という田部井さんは、実際にファストハイクを行うことも多いのだとか。ファストハイクがどのようなものか、教えてもらいました。
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hinata編集部

ファストハイクとは何ですか?
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田部井さん

登山スタイルのひとつで、装備を軽くして、可能な限り速く山を歩くスタイルのことです。トレイルランニング(トレラン)と混同しがちですが、トレランはランニングの延長で競技性が強く、体力や筋力トレーニング、タイム短縮が目的。装備も軽量ではなく、必要最低限のものだけを選んだ軽装です。 それに対してファストハイクは、必要な装備を軽量なものに置き換えることで、歩行スピードをアップ。それにより通常のコースタイムより短い、2分の1から3分の2くらいの時間で登山をすることができるのです。当店でもファストハイクのコーナーをつくり、力を入れています。
店内のファストハイクコーナー
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hinata編集部

田部井さんはどうしてファストハイクを始めたのですか?
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田部井さん

仕事上、頻繁に連休が取りづらいので、遠方の山やコースタイムの長い山には、なかなか行けませんでした。短い時間で登ることができれば行ける山が増えるのですが、走るのはすぐバテてしまうので苦手で…。そこで装備の見直しをすることに。軽量化することで歩行スピードが上がり、自然とファストハイクになっていきました。 ・短い時間で登山ができる ・速く歩くことで遠くまで行ける ・今まで行けなかった場所まで行けて達成感を得られる これが魅力だと思います。
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hinata編集部

登山時間が短くなることで、時間が有効活用しやすくなった?
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田部井さん

そうですね。例えば午前だけ登山をして、午後からの時間を有効に使うことも。 キャンプに行くと、やりたいことがたくさんありますよね。もし山の近くのキャンプ場を選んでも、登山に5〜6時間もかかると、なかなか予定に組み込むことが難しいです。でもそれが2〜3時間になれば、スケジュールに入れやすくなるのではないでしょうか。

おすすめは時短や速く歩くのに役立つ装備

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hinata編集部

装備の軽量化ということでしたが、ファストハイクにおすすめの装備を教えてください。
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田部井さん

基本的な部分は登山と同じですが、同じ装備でも耐久性を維持しながら、いかに軽量のものに置き換えるかが重要です。また持っていることで時短につながるアイテムもあるので、紹介します。

ハイドレーション

ハイドレーションとリュック
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田部井さん

水などを入れたソフトボトルに吸引チューブがついているので、歩きながら水分補給ができます。リュックからいちいち水筒などを出さずにすみ、時間短縮に。 ちなみにファストハイクでは、軽くてコンパクトな10〜20ℓのリュックがいいと思います。
【基本情報】 商品名:ビッグジップEVO 1.5ℓ 価格:4,730円(税込) 購入はこちら:エルブレスオンライン

トレッキングポール

トレッキングポール
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田部井さん

使うことで体への負担や疲労を和らげ、歩行スピードがアップ。両手で使うとより安定感が増し、スピードが出ます。カーボン素材のものが軽く、リュックに収納できる折りたたみ式もおすすめです。
【基本情報】 商品名:グリップウェル カーボンスーパーライト カラー:レッド、ブルー 価格:19,250円(税込) 購入はこちら:エルブレスオンライン

速乾タオル

速乾タオル
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田部井さん

運動量が多く汗をかきやすいファストハイク。乾きやすい速乾タオルなら、何度も使えて便利です。
【基本情報】 商品名:SEA TO SUMMIT TEL TOWEL カラー:オレンジ、ライム 価格:(左から)2,200円、1,650円(ともに税込)

アウトドアスマートウォッチ

スマートウォッチ
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田部井さん

性能は商品により異なりますが、標高、方位、距離、歩行スピードが計測できるものだと、登山スケジュールの管理がしやすいです。スマホで確認できるアプリもありますが、スマートウォッチと連動していると、スピーディーに把握ができ、自分のペースがつかみやすくなると思います。

登山靴

登山靴
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田部井さん

ファストハイクをするときにトレランシューズを使う人は多いですが、個人的にはミドルカットのハイキングシューズや軽登山靴がお勧めです。ローカットシューズよりはやや重いですが、足腰や上半身の負担を軽減する効果が高いので、疲労やケガのリスクも低く、さまざまな登山道に適応できて安心です。
【基本情報】 [左] 商品名:SALOMON DAINTREE MID GTX(メンズ) カラー:ダークブルー 価格: 17,500円(税込) 購入はこちら:エルブレスオンライン [右2つ] 商品名:HOKA ANACAPA LOW GTX(左・メンズ、右・レディース) カラー:タイガーズアイ、ブラック 価格: 27,500円(税込) 購入はこちら:エルブレスオンライン

アルコールバーナー

アルコールバーナー
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田部井さん

もし山頂などで山飯をするなら、ガスバーナーより軽くてコンパクトな、アルコールバーナーがいいと思います。ポケットストーブなどもおすすめです。ただ時間短縮のために歩きながら行動食だけですます人もいるので、もし作るならば…という感じです。
【基本情報】 商品名:trangia SPIRIT BURNER 価格: 2,970円(税込) 購入はこちら:エルブレスオンライン この他にも、レインウェアやファーストエイドキットなどは、必ず持参するようにしてください。

ファストハイクの始め方

俱留尊山
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hinata編集部

ここまでいろいろ教えていただきましたが、ファストハイクはいきなり挑戦できますか?
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田部井さん

登山をしたことがない人が、いきなりファストハイクをするのは難しいと思います。山道は舗装路と異なり石や岩も多いため、慣れていない人がいきなりスピードを出して歩くのは危険です。登山道は迷いやすい場所もあるので、ルートファインディングやペース配分は、初心者では判断が難しいことも。初めは経験者といっしょに行くと安心です。 またファストハイクは登山で体力がついてきた人が、徐々に行うのが一般的です。普段からランニングやトレーニングをしている人であればともかく、最初は体力面でも厳しい部分があると思います。
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hinata編集部

最初はハイキングやゆるい登山から、徐々に慣れていくのがよさそうですね。
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田部井さん

まずはキャンプ場の近くの丘に、次はロープウェイやリフトのある整備された低山など、徐々に慣れていくのがよいでしょう。 標識などが多くわかりやすく、鎖場やロープ、急登のない山が、登山はもちろん、ファストハイクを始めるにはおすすめです。迷ったかもと思ったら、標識はもちろん、地図やGPSアプリをすぐに確認するようにしてください。
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hinata編集部

田部井さんおすすめの山はありますか?
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田部井さん

ファストハイクだけで考えるのであれば、高山は長野県の木曽駒ケ岳と八ヶ岳の北横岳、低山は滋賀県と岐阜県にまたがる伊吹山と岐阜県の金華山です。
山頂に岐阜城がある金華山
山頂に岐阜城がある金華山
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田部井さん

キャンプ場とセットだと、ひとつめは三重県の竜ケ岳。近くの宇賀渓キャンプ場から遠足尾根〜金山尾根を周回するコースだと、一般コースタイムは5時間ですがファストハイクであれば3時間くらいで楽しめます。
三重県・竜ヶ岳
三重県・竜ヶ岳
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田部井さん

ふたつ目は三重県の便石山で、こちらも近くにキャンプinn海山というキャンプ場があります。キャンプ場と山頂を往復するコースは標準タイムは3時間ですが、ファストハイクであれば2時間以内で戻ってこられるでしょう。 これくらいの所要時間であれば、キャンプのアクティビティとしても取り入れやすいのではないでしょうか。
便石山・象の背
便石山・象の背からの絶景
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hinata編集部

おすすめのプランがあれば教えてください。
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田部井さん

ひとつは朝から登山を始めて、15〜16時頃までにキャンプ場に着くプランです。キャンプ場が近ければ14時くらい、遠ければ12時くらいまでに下山し、温泉で入浴後にテント設営を始めるといいでしょう。登山は汗をかくので、温泉施設が近くにあることも大事ですね。 もうひとつは前日から登山口近くのキャンプ場に宿泊し、山頂からご来光を見るプランです。夜中の3時くらいからファストハイクをスタート。明け方のご来光に合わせて山頂に到着、朝までにキャンプ場に戻れば朝ごはんを食べることができます。 ナイトハイクの場合は、ヘッドライト持参はもちろんですが、可能であれば前日にコースを下見しておくのがベター。暗いと迷いやすい、転びやすいなどリスクがあるので、どのような道かわかっていると安心です。
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hinata編集部

ファストハイクを行う際に、注意点はありますか?
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田部井さん

基本的に登山のため、荷物を軽量化しても、軽装では行かないこと。必要な装備はきちんと持っていくようにしてください。 速く歩いているため、道に迷いやすいのも注意点です。特に下山時は道が交錯して、分岐を見落としがち。早く進みたいときも、道に迷ったときは立ち止まり、しっかりと確認しましょう。 あとは速く歩くことで、前を歩く人を無理に追い越したりあおってしまい、トラブルになることも。どうしても先に行きたいときは、ひと言声をかけるなどして、気持ちよく登山ができるように心がけたいです。 ファストハイクはより速く、より遠く多くの山に行きたい人、時間を効率的に使いたい人におすすめです。登山届の提出や緊急対応時の装備など、基本的なことを踏まえた上で、ぜひ楽しんでみてください。
【店舗情報】 エルブレス 名古屋みなと店 住所:愛知県名古屋市港区砂美町1-5 電話:052-665-2081 営業時間:11:00~20:00
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