町田エリアの新鋭ショップ「ギークフィールド」。ギア好きがうなるセレクトとは?【アウトドアギアさんぽvol.8】
人気ショップ「キャンプヒルズ」が教えてくれた今年注目のアイテムとは?あの人気アイテムの勢力図に起こる大変化!
2022.01.29キャンプ用品
高まり続けるキャンプ人気を受け、ますます増えるアウトドアブランドとキャンプギア。2022年はどんなものが売れるのでしょうか。今回は関東随一の人気を誇るセレクトショップ「CAMP HILLS(キャンプヒルズ)」にhinata編集部が取材。最新アイテムをいち早く仕入れるトレンド発信地の見立てはいかに!?ついにあのアイテムの牙城を崩そうとする新作も登場します。
制作者
アキモトユウキ
中学時代にワンダーフォーゲル部でキャンプめしの美味さを知って以来、くいしん坊キャンパーの道を歩んで20年。バーベキューは、だんぜん肉の塊派!
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もくじ
人気セレクトショップ「キャンプヒルズ」にトレンド調査
関東の人気アウトドアセレクトショップ「キャンプヒルズ」
日本のみならず、世界規模で拡大しているキャンプ市場。中国でも数千カ所のキャンプ場の建設が計画されているなど、コロナ禍でも成長を続けています。果たして、今年はどんなアイテムやスタイルが人気を集めるのでしょうか?
そこで、そんなキャンプ人気の盛り上がりを最前線で実感し、常に動向をチェックしている、アウトドアセレクトショップのオーナーにhinata編集部が取材。足を運んだ先は、埼玉県富士見市に店舗を構える「キャンプヒルズ」です。
圧倒的な品数と、最新のアイテムをどこよりも早く見つけて仕入れるセレクトが売りの「キャンプヒルズ」。関東でも指折りのセレクトショップです。他のショップで扱っていないような人気のガレージブランドのアイテムや、オリジナルアイテムが手に入るということもあり、平日でも客足が途絶えません。
ところ狭しと並んだキャンプギアの中から掘り出し物を発見できる店内は、商品の回転も早く、いつ行っても新鮮な出会いが待っています。
アイテムのセレクトは、初心者からキャンプ慣れした方まで満足の幅広い品ぞろえ。テントやタープなどの大物から、ペグやパラコードなどの小物までそろいます。
「キャンプヒルズ」の顔、オーナー・バギーさん
お話をうかがったのは、「キャンプヒルズ」のオーナー、萩原さん。バギーさんの愛称で常連さんに親しまれているショップの顔です。2019年に脱サラし、「キャンプヒルズ」を立ち上げ。キャンパーとしての知見による確かなセレクトと、各ブランドや仲間のキャンパーからの人望により、一気に人気店の仲間入り。2児の父でもあり、仕事もプライベートも大忙しの毎日を送っています。
ショップのオリジナル商品を自ら開発するデザイナーとしての一面も持つバギーさんに、キャンプギアの2022年について聞きました。
2022年のキーワードその1「ギアのカスタム」
2021年に最も売れたのはバリスティクスのギア。その理由は?
——2021年も大忙しだった「キャンプヒルズ」さんですが、どのようなキャンプギアが売れましたか?
バギーさん:数が出たのは、今やガレージと呼べないぐらい、メジャーなブランドになったバリスティクスのギアですね。特に売れたのが、こちらの「シェルコンレッグ」。トップクラスの人気ガレージブランド、H&Oとコラボで開発されたアイテムで、スノーピーク社の定番収納ボックス「シェルフコンテナ」をカスタムするサードパーティーのパーツです。
「人と違っていたい」を刺激するカスタムパーツ
——「シェルフコンテナ」に折り畳み可能な脚が付くとは!こんなニッチなアイテムが、なぜ飛ぶように売れているのでしょうか。
バギーさん:こういったカスタムパーツに人気が集まるのは、もちろんブランド自体の人気もありますが、「人と違うものを持ちたい!」というキャンパーさんが増えているのも大きいと思います。他にも、同じ理由でバリスティクスのスケートボードをスツールテーブル化する脚パーツ「SBSキット」も根強い人気。キャンプギアをカスタムして、自分だけのギアをビルドしていく楽しみ方は、引き続き広まっていくでしょう。
カスタムのベースとなるアイテムがスマッシュヒット
——周りのキャンプ仲間のギアが似通ったものになってきたりすると、人と違うものが欲しくなるのはギア好きの心情ですね。ガレージブランドばかり注目されがちですが、スノーピークのようなナショナルブランドではどこが人気でしたでしょうか。
バギーさん:SOTOが人気でした。アイテムで言うと、今年に新型が出る定番バーナー「マイクロレギュレーターストーブ」や、売り切れが続く小型ガスランタン「Hinoto(ヒノト)」ですね。こういったアイテムは、完成度の高いアイテムですが、ギアカスタムの人気に牽引されるような形で品薄になるほど売れました。ショップとしては、「シェルフコンテナ」や「ゴールゼロ・ライトハウスマイクロ」のような、カスタムのベースになり得るアイテムがバンバン展開されてほしいです。
2022年のキーワードその2「ニューガレージブランド」
ガレージブランド人気が生む、新たなブランドたち
——ガレージブランド人気がますます加速していますが、2022年には変化がありそうですか?
バギーさん:20年ごろから新しいガレージブランドがどんどん増え、競うようにアイテムのクオリティが引き上げられている感じです。その背景には、トップクラスの人気ガレージブランドが結集したグループ「M16」の影響があります。彼らがこのアジア圏で「ガレージブランド・ムーブメント」を巻き起こし、国内外の新興ブランドが後に続けと言わんばかりに、しのぎを削っている状況です。
要チェックのニューガレージブランド1:WANTKEY CAMP(ウォンキーキャンプ)
——そんなガレージブランドのアイテムの仕入れにも力を入れている「キャンプヒルズ」ですが、これから特に人気が出そうな新しいガレージブランドはありますか?
バギーさん:まず一押しは、ウォンキーキャンプ。「あらゆる『Want』の『Key』を生み出す。」をモットーに、デザインと機能を備えたアイテムを展開する注目ブランドです。21年11月、愛知で開かれた国内最大級のアウトドアイベント「フィールドスタイルジャンボリー」に出展したこともあり、人気が広まってます。こちらの「WANTKEY MINI」は、カメラの三脚を使ったテーブル天板で、当ショップで100個の先行予約を開始したところ、あっという間に予定数が完売となり、関心の高さがわかりました。
バギーさん:天板の裏にカメラ用の三脚を取り付けるアタッチメントがあり、別途用意した三脚を取り付けると、どんな場所でも水平にできる小型のテーブルになる仕組みです。この手のアイテムは各社から展開されていますが、ウォンキーのものは、ウォールナット材と真鍮が使われていて、仕上げも綺麗で高級感がありますね。サイドテーブルとしてももちろん、ジャグ台にも便利です。
要チェックのニューガレージブランド2:WHITE BASE CAMP(ホワイトベースキャンプ)
バギーさん:次に紹介したいブランドは、今年の2月から本格展開する「ホワイトベースキャンプ」です。オーナーがもともとショップの常連さんで、そういった縁で当店で取り扱いがスタートします。第1弾のアイテムが、小型LEDランタン「CF ZAKU」と「CF HYAKUSHIKI」です。
——ガレージもLEDランタンを作ってしまう時代なんですね!小型LEDランタンといえばゴールゼロの「ライトハウスマイクロ」の独壇場ですが、こちらのアイテムは対抗馬になりそうですね。
バギーさん:「ライトハウスマイクロ」人気の大きな理由は、各社から展開されているカスタムパーツの存在。しかし、「カスタムパーツなしで最初から完成されたものが欲しい」という声もお客さまからいただいていました。そういった需要を形にしたのがこちらのアイテムです。
バギーさん:明るさ200ルーメンで、肉眼で見ると「ライトハウスマイクロ」と同じぐらいの明るさを持ち、1回の充電で9時間から190時間使えます。ショップでテストしてみたところ、標準の明るさで約15時間使えました。この辺の基本的なスペックはしっかりおさえながら、リアルなキャンパーが求める細かい機能が備わっています。
例えば、ライトの底にカメラ用の三脚を取り付けるネジ穴が用意されている点。これにより、さまざまな置き方ができます。
——ナショナルブランドではなかなか、拾いきれないポイントですね。実際に日本でキャンプをしている方が作っていると感じさせる仕上がり。明かりの色が人気の暖色な点も魅力ですね。
バギーさん:底面にはマグネットも付いているので、スチール製のギアや車のボディに取り付けられます。さらに吊り下げフックもカラビナ形状になっているので、テントの天井のループに吊り下げられる点も、よくできています。
——ライトを配置する手段が複数用意されているのはありがたいですね。
バギーさん:上部にはフラッシュライト機能も付いていて懐中電灯にもなります。こちらも小型LEDランタンでは標準になりつつある機能ですね。
バギーさん:通常の発光モードにくわえて、「CF HYAKUSHIKI」は、アンバーカラーに発行するモード、「CF ZAKU」はグリーンカラーに発光するモードを備えています。どちらも虫を寄せ付けにくい光の波長になっているので、虫が苦手なキャンパーさんにもおすすめですね。こういったLEDランタンのトレンド機能も備わっている点も見逃せません。
——点灯用のスイッチが柔らかくて押しやすいのもいいですね。
バギーさん:さらにUSBからの出力機能も付いているので、いざというときにはスマホに給電できます。
——これは、一部のLEDランタンにしか付いていない機能!意外とポータブル電源を充電し忘れたりすることもあるので、そういうときに重宝しますね。
バギーさん:そして、ゴールゼロ「ライトハウスマイクロ」のサイズに合わせて、バリスティクスなどが展開しているランプシェードもフィット。こういったアイテムを持っている方も買い替える必要がない点も気が利いています。カスタムも楽しめる点もおすすめな理由です。2月から当ショップ、そして親交のある京都のセレクトショップ「風街道具店」で先行販売を予定しています。
——今年は、小型のLEDランタンで、一年戦争が巻き起こりそうな予感…!
2022年のキーワードその3「時短&軽量化」
パッと設営できるギアに需要!町工場ブランドの人気テーブルが売れるワケ
——5、6年前から今のキャンプ人気が続いていますが、キャンプスタイルにも変化が起きています。
バギーさん:あくまでも肌感ですが、設営に手間のかからないアイテムの人気が増しているように感じます。特にテーブルや椅子などのファニチャー類。初心者はもちろん、一通りのキャンプ道具をそろえて何度もキャンプに行った方ほどその傾向にあります。回数をこなしているからこそ、複雑な組み立てが面倒になっているのかもしれませんね。例えばテーブルだと、アイアン工房の「アイアンテーブル」が人気です。
——岡山の町工場からスタートしたガレージブランドですね。確かに鉄脚を差し込むだけで組み立てられるので、設営も撤収も早そうです。
バギーさん:天板は岡山県名産の桧材にヴィンテージ加工がされているので、香りが良く抗菌効果もあります。さらにスノーピーク社の人気バーナー「フラットバーナー」や「雪峰苑」がセットできます。設営の簡単さに加えて、カスタマイズ性もあるので、人気が出るのは当然の結果かもしれません。
ギアの軽量化需要も加速!チタンペグがニュースタンダードに?
バギーさん:あとは、ウルトラライトとまではいかないまでも、持ち物の軽量化をしている方も増えています。例えば、軽量化絡みで売れているのが、こちらのチタンペグ。オートキャンプのテントやタープに使うペグは鉄製の鍛造ペグが定番ですが、キャンプ慣れした方の口コミも相まってチタンペグユーザーがじわじわ増えています。
——鍛造ペグよりだいぶ細いですが、強度的にはどうですかね?
バギーさん:チタンは鉄の3倍の強度があるので、この細さでもかなりの耐久性がありますね。私もしばらくフィールドで実際に使っていますが、鍛造ペグでも割れないような石に当たらない限り、曲がったり先がつぶれたりはなさそうです。
——軽いのに、そんなに丈夫なんですね。車でのオートキャンプ以外にも、バイクツーリングや登山キャンプにも便利そう。
バギーさん:軽量でかさばらないので、ペグバッグに複数本入れた場合も、重くならないのがいいですね。中国で生産された製品ですが、侮れないクオリティ。中国でもキャンプブームが爆発中で、メーカー同士で競争が激化していますから、製品も良質になっていますね。
——日本のブランドも負けないように頑張って欲しいですね。チタンペグは一度使うと鍛造ペグに戻れないかもしれません。
2022年もキャンプギアは盛り上がり必至。ショップに足を運んで「今」を体感しよう!
我々の取材が終わり、開店時間を迎えた「キャンプヒルズ」には、平日の明るい時間ながらも、多くのお客さんが来店。目を輝かせながらギアを探したり、バギーさんとのコミュニケーションを楽しんだりしていました。キャンプスタイルの多様化と、新興ブランドの増加もあいまって、キャンプはますます盛り上がる予感。人気のアウトドアセレクトショップに足を運び、あなたの感性でキャンプの「今」を確かめにいきましょう!
【基本情報】
店舗名:CAMP HILLS (キャンプヒルズ)
住所:埼玉県富士見市鶴瀬東2-15-10
営業時間:平日12:00~20:00、土日祝10:00~18:00
定休日:水曜定休(その他不定休)
電話番号:049-293-9961
駐車場:8台
Instagram:@camphills_2019
※営業時間は新型コロナウイルスの影響で変わることがあります。詳しい営業日は、公式Instagramか、オンラインショップで告知。
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