ガレージブランドに注目!おさえておきたいセレクトショップ&ブランド
町田エリアの新鋭ショップ「ギークフィールド」。ギア好きがうなるセレクトとは?【アウトドアギアさんぽvol.8】
2021.10.07キャンプ用品
アウトドア×ライフスタイルで使えそうなギアを求め、キャンパー視点でお店を渡り歩く好評企画「アウトドアギアさんぽ」。8回目は、東名高速・横浜町田ICからほど近い新鋭アウトドアセレクトショップ「Geek Field(ギークフィールド)」にお邪魔しました。ショップに込められたこだわりや、イチオシのアイテムに迫ります。
制作者
アキモトユウキ
中学時代にワンダーフォーゲル部でキャンプめしの美味さを知って以来、くいしん坊キャンパーの道を歩んで20年。バーベキューは、だんぜん肉の塊派!
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もくじ
激戦区、町田エリアに今年オープンした新鋭セレクトショップ
今回の「アウトドアギアさんぽ」は、前回に引き続き、全国各地で急激に増加しているアウトドアセレクトショップに注目。2021年5月、東名高速の横浜町田IC付近、東急田園都市線・南町田グランベリーパーク駅を最寄り駅とする場所にオープンした新鋭アウトドアセレクトショップ「Geek Field (ギークフィールド)」(神奈川県横浜市)にお邪魔しました。名だたるアウトドア有名店が集まる激戦区に彗星のごとく現れ、早くも人気店の仲間入りを果たしたショップの魅力と珠玉のセレクトとは?
アウトドアセレクトショップ「Geek Field (ギークフィールド)」のこだわり
横浜町田ICから車で約5分、東急田園都市線すずかけ台駅から徒歩約8分の「ギークフィールド」。店内に入ると、人気のガレージブランドをはじめとする憧れのキャンプギアの数々が目に飛び込んできます。カフェのような洗練された空間に整然と商品が並ぶ様子はまさに圧巻。まずはショップのオーナーに、ギークフィールドのこだわりについて話を聞きました。
若きオーナーたちの挑戦。20代でアウトドアセレクトショップを立ち上げた理由とは?
お話を伺ったのは「ギークフィールド」のオーナー、畠山浩気(はたけやまこうき)さん。ショップを立ち上げた経緯や、ショップのこだわりについて、お話を聞いていきます。
━━━━オープンして半年をたたないで人気セレクトショップとなった「ギークフィールド」ですが、どんな経緯で立ち上げられたのですか?
畠山さん : 「ギークフィールド」は僕と、高校時代の同級生、キャンプを通して知り合った仲間との、20代の3人で立ち上げたショップです。キャンプに夢中になり、好きが高じてショップを立ち上げるに至りました。人生の大きな決断ではありましたが、30代になる前に挑戦したい、好きなことを本気で仕事にしたいという思いもあり、思い切って行動に移しました。仲間含め、アウトドアブランドの皆さまとの良縁もあり、今年の5月に漕ぎ出すことができています。
在庫を店頭に置かない。整然とした店内ディスプレイへのこだわり
━━━━すごい決断力ですね。アウトドアセレクトショップを立ち上げるにあたって、明確になっていったこだわりがあるかと思いますが、「ギークフィールド」はどんなところにこだわっていますか?
畠山さん : まずは、アイテムの見せ方ですね。「ギークフィールド」は在庫を店頭に置いていません。それは、店内が乱雑になってしまうことを避けるためです。一般的なショップは、見本の商品と在庫を一緒に並べることの方が多いですが、そうすると見本が在庫の中に埋もれてしまい、商品の魅力が正しく伝わらない恐れがあると思います。そんなこだわりから、現在の「見本だけが存在している」という店内ディスプレイにいたりました。
━━━━空間にゆとりがある上、アイテムを実際に手に取ってゆっくり見られるのは、お客さんの立場としてもうれしいですね。ずっといたくなる心地良さも感じます。
アイテムを実際に試せる強み。商品選びで後悔させないためのこだわり
畠山さん : 「ギークフィールド」には、販売アイテムの見本を使って豆を挽き、自分でいれたコーヒーを飲めるカフェスペースがあります。昔、とあるショップで店員さんの言葉を頼りに、コーヒーミルを購入したことがあるのですが、実際使ってみた時のフィーリングが自分の好みと異なり、後悔したことがありました。そんな経験から「言葉だけでは伝わらない実際の商品の使い心地を確かめてほしい」と思って始めたサービスです。ほぼ全ての商品の組み立て、収納など試せるようになっています。
━━━━実体験を教訓としたこだわりも反映されているんですね。私もそういう後悔をした身なので、実物を試せるショップはありがたいです。
機能美にこだわったアイテムセレクト
畠山さん : あとはアイテムのセレクトですね。純粋に自分が欲しいと思うものを選んでいます。見た目と実用性を兼ね備えていることも、セレクトの際に大切にしている指針です。どちらが欠けても「いい道具」とは言えませんから。アイテムは大手や人気ガレージブランドのものに限らず、まだ認知度が低いながらも良いものを作っている新進ガレージブランドのものまで厳選して取りそろえています。
━━━━たしかに、他のショップでは扱っていないようなレアなブランドがそろっていて新鮮さを感じます。
畠山さん : ギークフィールドでしか見られない、買えないと思ってもらえるギアのセレクトも心がけています。
話題の最新キャンプギアも実際に手に取って見られる
続いては、ショップオーナー畠山さんにこだわりのセレクトの中から、イチオシのアイテムを紹介してもらいました。入荷するたび売り切れてしまう大ヒット商品から、入荷したばかりで狙い目の新アイテムまで必見です。
HILLS FIELDの「C/Cカップ」
まずはこちらの、天然木製の酒器「C/Cカップ」。チャンネル登録者数25万人以上を誇るキャンプ系ユーチューバー、伊豆のぬし釣りさんが立ち上げたアウトドアブランド「HILLS FIELD」が、クラフトマンシップが光るウッド製のギアに定評のある「Re:gro wood work's (リグロ ウッドワークス)」に別注をかけた特別なアイテムです。チャンネルの影響力もあり、すでに入手困難な人気ギアとなっています。
動物の角のような形状と、名栗加工と呼ばれる独特の削りあとが目を引く「C/Cカップ」。お猪口一杯分ほどの飲み物を注げるように作られています。反対側にはロープがついているので、首から下げることも可能。
天然木の無垢材を職人の手仕事で削り出して作られたカップは、思わずにぎりたくなってしまう形と質感の良さが魅力。「酒を注いだら飲み干すまで置けない」という不便な形状ですが、逆にそれが特別な体験にさえ感じられる不思議な器です。ラインナップは、カバ材、ウォールナット材、トチ材の素材違いで3種類。価格はいずれも12,800円(税込)。
注目の新ブランド、サンゾー工務店の焚き火台「Rodan」
続いては、注目の新ガレージブランド、サンゾー工務店の焚き火台「Rodan(ロダン)」です。サンゾー工務店はインスタグラムで2.8万人のフォロワー数を誇るキャンプ界のインフルエンサー、サンゾー工務店さんが立ち上げたブランド。同ブランドの最初のアイテムである「ロダン」は暖炉をモチーフにした、折り畳み式焚き火台で、風防と火床が一体化したような個性的なデザインが目を引きます。
素材は丈夫な鉄を使用し、高温高圧で窒素分子を染み込ませて表面を硬化させる「窒化加工」が施されています。そのため、ガンガン薪を燃やしても非常に変形しにくくなっている上、サビにも強いタフな焚き火台に仕上がっています。風防部分には、積み重ねたレンガをモチーフにしたレーザーカットが施されており、その名の通り暖炉のような佇まいです。
さらに注目すべきは、組み替えによってさまざまなサイズ、形に変化しそれぞれのニーズを満たすよう設計されていること。ソロ&ツーリング用モデルの「STANDARD」は五角形のコンパクトな焚き火台です。そこに別売りの「HANGETSUセット」を合わせると全く新しい半月型の焚き火台「HANGETSU」になります。さらに「HANGETSU」を2セットをそろえると、直径約50cm の大型焚き火台「FUSION」にもなる仕組みです。
収納形態は、想像以上にコンパクト。別売りの専用ケースもラインナップされており、ブラック、オリーブ、タンの3色が選べます。
ガレージブランドのトップ集団「M16」の立ち上げ当初から携わってきたことや、アウトドアスタイルの格好良さから、他の有名キャンパー達からも一目置かれるサンゾーさんの生み出した焚き火台は、業界でもここ数年でナンバーワンともささやかれているほどの傑作。発売と同時に蒸発してしまう可能性大です。
お値段は、基本セット「STANDARD」が20,350円(税込)、拡張パーツ「HANGETSUセット」が23,650円(税込)、専用収納ケースが3,850円(税込)。
キャンプギアカスタム沼の入り口。充実のカスタムパーツ群
近年、盛り上がりを見せているのが、既存のアウトドアギアをサードパーティ製のアイテムでカスタムし、自分だけのキャンプギアに仕立てる遊び方。ギアカスタムのためのパーツが豊富にそろっている点も「ギークフィールド」の魅力です。
「スティックターボ2」のカスタムパーツ、H&Oの「ST2 M4 GRIP」
こちらのミリタリー感あふれる謎のパーツは、人気トップクラスのガレージブランド「H&O」による、ユニフレーム社の傑作ガストーチ「スティックターボ2」をカスタムする樹脂製のグリップ。そのままでもかっこいい「スティックターボ2」ですが、より重厚に、まるで武器のような外観にアレンジできます。
さらにバレル部分をマシンガンの銃身風にカスタムするバリスティクス社のパーツも組み合わせれば、銃火器さながらの外観に。「ピカティニーレール」と呼ばれる、実際の銃火器に採用されている規格のアタッチメントが採用されているので、サバゲー用品などを使ってさらなる拡張も可能です。楽しみ方はあなた次第。こういったアイテムの暗黙の了解ですが、カスタムはあくまで自己責任。それでも遊びたくなる魅力があります。こちらはオープン価格。
あらゆる板をテーブルに変える、H&Oの「ワイノプレート」
ガレージブランド界のパイオニア的存在である「38explore」、「ASIMOCRAFTS」、「H&O」のコラボで生まれたこちらのパーツは、自分だけのテーブルをDIYするためのもの。製作は、複数の工場がタッグを組んだ職人集団「DekiTech」が行なっています。
こちらのパーツを自分で用意した天板にビス留めすると、カメラ用の三脚を取り付けられるようになり、手軽にテーブルを作れます。こちらにも軍の規格のアタッチメント「ピカティニーレール」がついているので、サバゲーショップなどで手に入る銃火器用のバイポット(2脚)を取り付けてテーブルにするなど、幅広い用途で使えます。価格は1個6,000円(税込)。
「シェルフコンテナ」をさらに便利にする、Sim.Craftの「Magnet hang bar」
「シェルコン」の愛称でおなじみの、スノーピーク製収納ボックス「シェルフコンテナ」。こちらもカスタムのベースとして絶大な人気を誇り、さまざまなガレージブランドからカスタムパーツが展開されています。
こちらは、一部のアイテムの設計図を一般公開していることが話題を呼んだ異色のガレージブランド、「Sim.Craft(シムクラフト)」の「マグネットハングバー」。
バーの裏側には強力なマグネットが付いており、シェルコンの側面に取り付けると、鴨居のようなとっかかりができ、シェラカップなどを吊り下げられるようになります。金属のシェルコンにウォールナットのあたたかみがプラスされ、サイトに置いた際の佇まいがさらに良くなる点も人気の理由。シェルコンをカスタムする楽しさを初心者でも手軽に味わえます。こちらは5,200円(税込)。
「ギークフィールド」では、他のショップではなかなかお目にかかることのできない「Sim.Craft」のアイテムが充実。実物を手にとってたしかめ、納得したうえで購入できます。人気ブランドゆえ、完売していることが多いですが、こまめに通えば運よくお迎えできるかも?
「シェルフコンテナ」に棚を作れる、T-DESIGNの「θ SENSE HOOK(ゼロセンスフック)」
こちらのアルミ製の金具は、「シェルコン」を中心に人気ギアのニッチなカスタムパーツを展開するガレージブランド「T-DESIGN」の「ゼロセンスフック」。
この金具を使うことで、写真のように、シェルコンの側面に小物を置けるちょっとした棚を作れます。
使い方は、木材ですのこなどを組み、シェルコンと接する面に「ゼロセンスフック」を取り付け、シェルコンの側面に設けられたスリットに金具を引っ掛けるだけ。アイデア次第で「シェルコン」のサイド部分にさまざまなものを取り付け拡張できます。一見なんの変哲もない金属パーツながら、得られる効果やDIYの楽しさは絶大です。価格はオープン価格。
これからは「Camp×Plants」にも注力。今後も楽しみな「ギークフィールド」に要注目!
──感度の高い新作アイテムの紹介ありがとうございました!
畠山さん : 今後は「Canp×Plants」もショップのテーマとして強化していきたいです。ガレージブランドから展開される、アウトドアでも使えるプラ鉢やアガベという品種の多肉植物の株など、ゆくゆくはプランツ関連のアイテムも扱って行こうと思っています。過去にも好評だったキャンプギアとアガベの販売を組み合わせたイベントを今後も開催予定なので楽しみにしていてください!
そう語り、アガベをキャンプに持っていく楽しみ方も提案してくれたオーナーの畠山さん。最新のギアだけでなく、新しいキャンプの楽しみ方も提案してくれるさらに面白いショップになる予感がします。さらに「ギークフィールド」オリジナルの商品も着々と開発が進んでいるとのこと。ますます今後の「ギークフィールド」から目が離せません。
【基本情報】
店舗名:Geek Field (ギークフィールド)
住所:〒226-0026 神奈川県横浜市緑区長津田町5800
定休日:火・水曜
営業時間:11:00〜19:00(月木金日)、10:00〜18:00(土)
(営業日、営業時間は新型コロナウイルスの影響で変わる可能性あり。詳しい営業日は公式Instagramで告知)
駐車場:あり
公式HP: Geek Field.com
ショップの最新情報は公式Instagramでチェック!:@geekfield_official
アウトドアギアさんぽ
アウトドア×ライフスタイルで使えそうなギアを求め、アウトドアショップの枠にとらわれずにお店を渡り歩く名品探し企画。