「我流キャンプ」と「失敗」の境界はどこなのか?【じゅんいちダビッドソンの「自己満足で何が悪い。」vol.2】
じゅんいちダビッドソンが断言「2022年に流行る」キャンプとは…!?【じゅんいちダビッドソンの「自己満足で何が悪い。」vol.1】
2022.01.02ノウハウ
野を愛し、野で過ごす…。そんな飾らない姿を自身のYouTubeやメディアで発信し続けるキャンプ芸人たち。その中でも型にハマらないスタイルを貫くじゅんいちダビッドソンが、わがまま、気ままにキャンプを語る連載「じゅんいちダビッドソンの『自己満足で何が悪い。』」がスタート!初回のテーマは「2022年のアウトドアトレンド予測」。アウトドアを愛する1人のキャンパーとして、ユーモアたっぷりに語ってくれました。
制作者
キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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もくじ
じゅんいちダビッドソンのコラム連載がスタート!
「じゅんいちダビッドソンの『自己満足で何が悪い。』」
芸能界きってのキャンプ好き、芸人・じゅんいちダビッドソンによるコラム連載「じゅんいちダビッドソンの『自己満足で何が悪い。』」。毎月1本、キャンプに関するテーマで「じゅんいち論」を語ります。
じゅんいちダビッドソン
1975年生まれ。兵庫県出身。「R-1ぐらんぷり2015」で優勝した、サッカー本田圭佑選手のモノマネで知られるピン芸人。趣味はキャンプ、釣り、車で、ヒロシ率いるキャンプ芸人の集い「焚火会」のメンバー。キャンプをはじめ、アウトドアに興じる姿を自身のYouTube「ちゃんねるダビッドソン」で発信。チャンネル登録者数15万人以上を誇る。
2020年からの空前のアウトドアブーム
1度足を踏み入れると、抜け出せないのがキャンプ沼
じゅんいちダビッドソンです。
2020年~2021年はコロナ禍における空前のアウトドアブームだった。初めてキャンプに行き、「こんなに楽しいんだ」。そう思った人も多かったのではないだろうか?
「こんなに楽しいんだ!」の勢いでソロキャンプなんて始めたら、キャンプ沼に片足突っ込んでいるし、情報を漁って四六時中キャンプの事ばかり考えるようになったらもう、首から下全部がキャンプ沼に浸かっている。
そのままズブズブ沈んでいくと、キャンプ沼の下には、「夜な夜なネットでギアを検索し、常に数点のキャンプ道具が買い物かごに入っている」。そんな道具沼が存在するらしい…。
(道具沼からは生きて戻った人がおらず、存在の確証が得られないため、「らしい」という表現にしておこう)
増えるギアの数と「キャンプ沼」「道具沼」の住民
冗談はさておき、このキャンプ沼や道具沼の住人が著しく増えたのが2020年〜2021年。本当にその増え方は、ハムスターの増え方を凌ぐ勢いだ。沼の住人が増えれば増えるほどメーカーも増えるし、新しいギアもどんどん登場する。
余談だが、噂によると、焚き火台の種類が増えすぎて、国内の焚き火台の延べ数がインド洋のマグロの数を超えたそうだ。このまま増え続ければ、種を保つため自ら海に身を投げる焚き火台が出てくるかもしれない。そんなことにならないように、水面下では国際自然保護連合が動き出しているとかいないとか。
本当に冗談はさておこう。
2022年はさまざまなことに「気づく」人が多くなる
「キャンプとはこうだ」という先入観から解き放たれる人が出てくる
ブームに乗って始めた人たち、いわゆる「ライトユーザー」も、もちろんいつまでもライトユーザーではない。何度もキャンプ場に足を運んでいる人が、そろそろ多くなってくる。だからこそ2022年は、さまざまなことに気づく人が多くなるというのが僕の予測だ。
「何に気づく?」
この情報社会でブームになったキャンプだからこそ、どこかの誰かが発信したキャンプのスタイルに影響を受け、「キャンプとはこうだ」。そんな先入観に踊らされている人が気づくのである。
「あれ?俺ってソロキャンプだよな?よく考えたら、毎回なんで一人で7kgもある焚火ハンガーを運んでるんだろう?」
「あれ、私毎回映える料理を2品も3品も作って素敵な皿にのせてたけど、別にInstagramとかやってないな。これ何に向けてたん?」
「自分らしく」が良い、キャンプはどこまでも自由だ
もちろん否定してるわけではない。それが楽しい人も絶対いるはずだから。キャンプは、マナーさえ守っていれば何をしても自由だ。「こうじゃなければいけない」はない。もちろん、手の込んだ料理を作らなくてはならないルールもない。
徹底的なまでに自己満足で良いのだ。コンビニの缶詰をつまみにビールを飲んで満足ならそれで素敵だし、自分が過ごしやすいように、自分なりの張り方でタープやテントを設営しても良い。
本人さえ楽しいのならば、ビーチパラソルの下に寝袋を敷いて寝たって良い。当然ながら、オススメはしないが。
徹底的に自己満足を追求する「じゅんダビキャン」こそ2022年の一大ブームに
キャンプの正解を決めるのが「自分」になって、「定番」アイテムが減っていく
「みんなが持ってる大手ブランドの便利なギアよりも、自分が愛着の湧くこだわりのギアがあれば、それを使ってキャンプした方がより自己を満足させられるんじゃないか?」
そう気づく人が増えれば、「売れる」ギアも変わってくるかもしれない。ブームに乗って始めた人が、何度も繰り返しキャンプをすることでより本物志向になり、「キャンプとはこうだ」を決めるのが自分になって、「定番」が減っていく。それが新しいスタイルになってくるだろう。
そうやって徹底的に自己満足を追求するキャンプスタイルが「じゅんダビキャン」と呼ばれ始めるのが、多分桜が散る頃の事だろうか。ソロキャン、グルキャン、ファミキャン、じゅんダビキャン…。
ちょっと語呂が悪いが。
流行語大賞、狙えます。
「キャンプ始めてん!」
「え、いいね、家族で?」
「違う違う」
「じゃ、ソロキャンだ?」
「違うよ!じゅんダビキャン」
「あ~!いいね、俺もじゅんダビキャンならやってみたいわ~」
…サラリーマンの昼休みの会話である。
2022年度流行語大賞ノミネート「じゅんダビキャン」。
最後にみなさんへ…
「ふざけすぎてすいません」。
今月のピックアップギア「ウレタンマット」
とある夏のキャンプで寝袋を忘れた時のこと、そこにあったウレタンマット2つを体に巻き付けて寝袋代わりに。
自分が良ければそれで良いのだ。
キャンプに正解はない。