ものづくり大好きな大人が集まったガレージブランド!「ピーターパンキャンパーズ」誕生秘話【隣のキャンパーvol.2】
静岡県函南(かんなみ)町で気の合うキャンパーが集まって誕生したガレージブランド「PETERPAN CAMPERS(ピーターパンキャンパーズ)」。メンバーは「積極的に挑戦する」「子どもみたいに本気で遊ぶ」のが大好きな大人4人。「ピーターパンキャンパーズ」の誕生秘話から、今後の展望までお話を伺いました。
「PETERPAN CAMPERS(ピーターパンキャンパーズ)」
ものづくりが大好きな4人
ピーターパンキャンパーズ(
@peterpancampers)は、2019年春にものづくりが大好きな大人たち作ったガレージブランドです。メンバーは、ボタニカルアーティストの「中村さん」、木工作家の「近藤さん」、グラフィックデザイナーの「松下夫婦」の4人。さまざまなつながりで出会った4人は、2009年ごろから伊豆を中心にアウトドアを楽しむようになりました。
きっかけはククサ作り
── インスタグラムを拝見すると、木製で温かみのあるギアがたくさんアップされていました。設立のきっかけは何だったのでしょうか?
松下夫婦:ブランド設立の前年に行った雨キャンプで、白樺のコブを使ったフィンランド伝統のマグカップ「ククサ」を手作りしたことがありました。ずっと雨が降っていたので、手持ち無沙汰だったんですよね。ナイフを使って、丸一日かけてマグカップを掘り出しながら「こんなワークショップするのもいいね」「ガレージブランドを立ち上げようか」という話で盛り上がったことがきっかけです。そこからガレージブランドを立ち上げるまではあっという間でした。
ブランド名の由来
── ものづくりが大好きなキャンパー4人が集まったのだから、ガレージブランドを設立する流れは必然だったのかもしれませんね。ところで、「ピーターパンキャンパーズ」というブランド名はどこから来たのですか?
松下夫婦:何歳になっても子ども心を忘れず、遊ぶときは思いっきり遊ぶ私たちと、小説の「ピーターパン」を重ねました。私たち4人は「初めてのことに挑戦するのに早いも遅いもない!」と思っているので、アウトドアに限らずたくさんのことにチャレンジしてきたんです。ちなみに、この写真は友人が開催した音楽祭りの時のもの。未経験から練習を初めて1年で参加できるほどに上達しました。
あったらいいなを形にする
ヒントは普段のアウトドアシーンから
── インスタグラムで紹介されているギアはどれも、珍しいデザインが多いように感じます。
松下夫婦:私たちが住んでいるのは、自然豊かな静岡県函南町というところ。家の扉を開けた瞬間、大自然。日常の生活とアウトドアが密接しており、他のメンバーも交えてキャンプにも頻繁に行くんですよ。キャンプでは「こんなギアあったらいいな〜」と思うことも多々。その思いをそのままギア作りに活かしています。
実際に形にするということ
── 皆さんの自由なアイデアを形にしているから、他にはないオリジナリティの高いギアに仕上がっていたのですね!例えば、どんなギアなのでしょうか?
中村さん:焚き火台五徳の「キューリ」とか、どうでしょうか。普段はトングを五徳にして使っていましたが、不安定で危ないんです。そこで「手軽に使えて安定感のある五徳が欲しい!」と、なったんです。自分たちにできないことは、知り合いの手や知恵を借りて、なんとか満足できるギアが完成しました。木材のハンドルをつけたことで、火にかけたりおろしたりするのにグローブを使う必要がなく、手軽に使えて安定感もバッチリです。
ピーターパンキャンパーズのこれから
具現化したい無数のアイデア
── キャンプに行けば行くほど、作りたいものが増えていきそうですね。
中村さん:そうなんです。今まで、「五徳」「焚きつけ」「木製のロープアジャスター 」「蚊取り線香ホルダー」「カッティングボード」の5種類を商品化してきました。次は、火起こしキットやランタンスタンド、二次燃焼する焚き火台などを作る計画です。
── 二次燃焼する焚き火台をつくるには、特別な知識や技術が必要なイメージなのですが、自力で作れるものなのでしょうか?
中村さん:以前、自宅に薪ストーブを入れるときに、その辺のことを少し勉強してみたんですよね。安いものではないので、失敗したくないじゃないですか。
近藤さん:中村さんは、アイデアを実際に形にするまでの計画がすごく得意なので、とても頼りにしています。自分で電気をつないだり、故障した電化製品を直したりするんです。僕たちの中では「キテレツ君」って呼んでます(笑)。
── たくさんあるアイデアを具現化してくれる「キテレツ君」がいれば安心ですね!候補の中で、商品化間近のアイテムはありますか?
近藤さん:商品化が最も早いのは「焚き火タープ」ですかね。アパレル関係の知り合いにも協力してもらい製作しています。
── 普通のタープとは形が違いますね。ポール1本で設営できる手軽さも魅力的です。
中村さん:この形はですね、焚き火の熱が逃げにくく効率よく暖がとれるように考えて作られています。さらに、難燃性の素材を使っているので、火の粉が飛んでも燃え広がらないように配慮しています。私たちが欲しいと思って作ったギアなので、自分自身、とても完成が楽しみです。
高頻度で使われるギアを作りたい
── 私も完成が楽しみです!最後に、これからどのようなギアを作っていきたいとお考えですか?
松下夫婦:あとは、飾られるようなギアではなくて、家でも外でも高い頻度で使ってもらえるようなギアを作りたいというのは、4人に共通している考えです。試作段階のランタンスタンドも、家の中でも使えることを想定しています。あとは、大切に作ったものなので、長く使ってもらえるギアを作っていきたいですね。
童心の大人たちが作り出す唯一無二のギア
ピーターパンキャンパーズのギアに、温かさと楽しげな雰囲気を感じるのは遊びながらアイデアを出しているからかもしれません。運命のように出会った4人は、これからも自由な発想でキャンプギアを作り続けます。
公式ページはこちら:
ピーターパンキャンパーズ