【徹底レビュー】コールマンのヒーリングチェア!使用感やたたみ方などをチェック
Coleman(コールマン)の「ヒーリングチェア」は小型ながら、ハンモックのような座り心地が人気。なかでも、新機能のサイドポケット付きで人気を博す「ヒーリングチェア NX(ネクスト)」の使用感を徹底レビュー。持ち運びやすさ、組み立てやすさ、座り心地を実際にチェックします。
コールマンのヒーリングチェアってどうなの?
「ヒーリングチェア NX(ネクスト)」は折りたたみ式の小型チェア。腰が深く沈み込む独特の座り心地を楽しめて、アウトドアシーンでゆったりくつろげる定番チェアとして、多くのキャンパーに愛されています。形状や用途がヘリノックスの「チェアワン」に近いことから、どちらを選ぶのか悩むキャンパーも少なくないでしょう。
そんなライバル製品との比較も含めて、その使用感をレビューしていきます。
徹底レビュー!使用感から設営・収納方法まで
ここからは、「ヒーリングチェアNX」を実際に使ってみた感想を、運びやすさ、組み立てやすさ、座りやすさ、使いやすさ、しまいやすさといった項目別に紹介。良かった点だけでなく、注意点もしっかりお伝えします。
座面は腰をすっぽりと包み込み、シートに身体を預けてゆったり座れる
つり下げ式のサイドポケットに、貴重品を収納できる
収納袋に入れて肩掛けすれば両手が自由になる
読書やリラックスをしたいときに向いている
ロースタイルのキャンプでも使える
【持ち運びやすさ】無理なく肩掛けできる重さ・サイズ感
チェアを折りたたんで収納袋にしまえば、ショルダーストラップを肩に掛けて持ち運べます。リュックやバックパックに収まるサイズではないものの、両手がふさがることなく持ち歩けるので、荷物が多いときも苦になりません。
重量は約2.5kgほどなので、女性でも抵抗なく持ち歩くことができました。ショルダーストラップは男女とも無理なく肩掛けできるバランスがいい長さで、折りたたんだ際の全長も歩く動作の邪魔になりません。
ショルダーストラップの長さは調節できないため、冬場にアウターを着込んだままショルダーストラップを肩に掛けると、服の厚みで持ちにくく感じる人がいるかもしれません。トートバッグのように腕に掛けて持ち運ぶこともできるので、この点は気にせず使えます。
【組み立てやすさ】パーツも手順もシンプルでわかりやすい
フレームと座面シートが一体となった収束型で、収納袋からスムーズに取り出しやすいです。フレームと座面シートがバラバラにならず、細かな部品を無くす心配がないのもうれしいポイント。
組み立て方法はいたって簡単!まず、袋から取り出した状態からフレームをパッと広げます。背もたれ側の左右のフレームのジョイント部分だけが外れているので、これを差し込むだけで設置完了です。
シートはスナップボタンで取り外して洗濯もできる設計です。基本はフレームにつけた状態で使用するので、手間をかけずに組み立てられました。所要時間はわずか10秒程度。慣れたらもっと早いかもしれません。
【座りやすさ】腰掛ければ自然とリラックスできる構造
実際に座ってみると、背もたれに向かって自然と身体を預けるような姿勢に。お尻が座面にすっぽり包まれてはいますが、腰が必要以上に深く沈み込むわけではありません。無理なくリラックスした姿勢で座れます。
一般的なチェアのように地面に対して背筋を垂直に立てて座るタイプではないので、食事や作業には不向き。ゆったり座ってくつろぐにはぴったりの設計です。
斜めになった座面シートの側面に少し肘がかかるので、読書を快適に楽しむことも。ただ、頭を背もたれに預けられるわけではないので、昼寝をするのにはあまり向いていない印象でした。
人気のローチェア・ヘリノックスの「チェアワン」(写真左)と比べてみると、座面の高さはほとんど同じ。座り心地に似ている部分がありますが、「ヒーリングチェアNX」は背もたれが高い分、楽な姿勢で座ることができました。
深く座れる一方、立ち上がる際に苦労するような低さや角度ではなく、スムーズに立つこともできます。
また、ヒーリングチェアNXは価格面でも優秀。ヘリノックスの「チェアワン」は定価14,960円(税込)なのに対し、ヒーリングチェアNX(オリーブ)は5,280円(税込)。お財布に優しいのもうれしいポイントです。
テーブルと併用するパターンも試してみることに。使用したのは、コールマンの「バタフライテーブル」。3段階の高さ調整ができるテーブルで、70cm・60cm・44cmに分かれています。
結果、ダイニングテーブルとして使う70cm高、ラウンジテーブルとして使う60cm高の状態ではバランスが悪くて使えませんでした。ローテーブルとして使う44cm高なら、チェアとちょうどいいバランスに。みんなでお茶を飲んだりする際には、使い勝手がいいです。
【強度】小型チェアとしては抜群の安定感!
フレームには軽量のスチール製を採用し、可動部分がぐらつくこともなく、安定して座ることが可能。使用した場所が雑草の生えたやわらかい土の上だったので、多少沈み込みがありました。脚部の幅が57cmと比較的大きく広がっているので、安定感や座り心地に影響するレベルではありませんでした。
座面や背もたれのシートには適度な張りがあり、体重を預けても体が必要以上に沈み込むことがありません。生地自体もさらりとした肌離れがいい織り地なので、夏場に多少汗ばんできても爽やかな座り心地を持続できます。
汚れてもシートを取り外して洗えるので、汚れを気にせず使えるのもうれしいポイントです。シートを着脱する際のスナップボタンは、慣れないとちょっと外しにくさを感じるかもしれませんが、一度コツを覚えれば着脱も簡単です。
【使いやすさ】思っている以上にマルチに使えるサイドポケット!
サイドポケットは、中央の仕切りで2つに分かれた設計です。片方にスマホ、もう片方にドリンクボトルや水筒といった細身のものであれば収納できるサイズ感。クルマのリモコンキーやライターなどの小物はもちろん、サングラスや帽子なども問題なく収納できます。メッシュ素材を採用し、中身が丸見えになるつくりなので、小物類を入れても迷子にならずに取り出しやすいです。
【しまいやすさ】たたむのは簡単、収納袋に入れる際は丁寧に
収納時は、背もたれ側のフレーム2本のジョイント部分を外し、そのままフレームを収束させてたたむだけ。シートの重なる部分をきれいに折りたたまないとフレームがうまく閉じられないのが難点。まずは慌てず、丁寧にシートをたためば問題なく収束させられました。
収納バッグは若干細身にできており、折りたたんだチェアがピッタリとハマる仕様。折りたたんでガバッと入れられるサイズ感ではありません。急いで突っ込もうとするとうまくいかないことも。ただ、これも焦らずに入れれば問題なく収納できました。
【カラーや素材】多彩なバリエーションでワンランク上の快適さを!
一口に「ヒーリングチェア NX」といっても、実は多彩な素材やカラーがライナップされています。自分のアウトドアスタイルに合わせて、好みのものを見つけましょう。
商品 | 商品リンク | 使用サイズ | 収納サイズ | 重さ | 耐荷重 |
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| | 約53×63×76(h)cm | 約25×14×65(h)cm | 約2.5kg | 約100kg |
| | 約53×63×76(h)cm | 約25×14×65(h)cm | 約2.8kg | 約100kg |
| | 約53×63×76(h)cm | 約25×14×65(h)cm | 約2.5kg | 約100kg |
| | 約53×63×76(h)cm | 約25×14×65(h)cm | 約2.5kg | 約100kg |
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「ヒーリングチェア NX」のカラー展開は、キャンプスタイルを選ばないニュートラルな配色のグレージュとミリタリーテイストのオリーブ。シートの素材は総メッシュ仕立ての「ヒーリングチェアNXメッシュ」に加え、秋冬シーズンになると起毛素材を使った「ヒーリングチェアNXボア」もお目見え。
夏場メインで使うなら前者のメッシュタイプ、寒い季節には後者のボアタイプ、といった風に使い分ければ一段上の快適さを楽しめます。
コールマン ヒーリングチェアのQ&A
「ヒーリングチェア NX」の特徴がわかったところで、気になるポイントをQ&A形式で解説します。
ハイバックとはどう違う?
実は「ヒーリングチェア NX」には、背もたれを高く設計した「ヒーリングチェア NX HB(ハイバック)」というモデルもラインナップされています。これは座面サイズや座面高は全く同じで、背もたれだけを拡張したモデルです。ヘッドレストに頭を乗せて、よりリラックスした姿勢でくつろげます。
破損・紛失したらどうすればいい?
「ヒーリングチェア NX」のシートとフレーム、
収納袋はコールマンの公式オンラインショップでパーツ販売しています。パーツ販売のない部品の故障は修理依頼が必要になりますが(修理できない部品もあるので要確認)、シートとフレームが摩耗したり、収納袋をなくしてしまったりした場合は手軽に購入できるので、安心して長く使えます。
コールマン公式|破損・紛失後の対処法リーズナブルだから、複数持ちしてみんなでリラックスできる!
アウトドアに気軽に持っていけるサイズ感で、なおかつしっかりリラックスして座れるのが、「ヒーリングチェア NX」ならではの魅力。
ロータイプのリラックスチェアとして候補に挙がるヘリノックスの「チェアワン」は、デザイン性の高さや特徴的な配色で人気もありますが、「ヒーリングチェア NX」の方が価格的にはリーズナブル!しかも、よりリラックスして座ることができます。仲間や家族の分もそろえて、みんなでリラックスしましょう。
撮影/宮本信義