保存版・知っておきたいキャンプマナー大全。何気ない行動が実は迷惑をかけている!?【日本オートキャンプ協会監修】
マナー悪化でキャンプ場閉鎖...今こそ見直したいキャンプのマナー入門
2019.01.16ノウハウ
2018年12月、兵庫県のキャンプ場「大野アルプスランド」が閉鎖を発表しました。その理由は、利用者のマナーの悪化。善意によって運営されていたキャンプ場が、一部の身勝手な行動で閉鎖されてしまったのは、非常に悲しい出来事です。この状況を機に、今一度キャンプ場でのマナーをしっかり見直してみませんか?
制作者
わんころ
キャンプ歴5年、年泊数30泊程度。現在は映像制作メイン。
Instagram → @wan_korori
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マナー悪化によってキャンプ場閉鎖...
大野アルプスランドは、兵庫県の優良キャンプ場。利用料無料、予約不要で利用できる公営のキャンプ場です。そんな大野アルプスランドは、2019年1月から当面の間、キャンプ場の閉鎖を発表しました。キャンプ場のHPに掲載された写真を見ると、ゴミ袋が散乱しており、中には不法投棄と思われる大きな粗大ゴミすら放置され、悲惨な状況が見てとれます。
大野アルプスランドは、無料であることから、ゴミの持ち帰りなどはキャンパーの良心に任されて運営されてきました。しかし、こうした一部のキャンパーによる身勝手な行動によって、運営を続けることが難しくなってしまったのです。
以下、公式文そのまま。
大野アルプスランド内のキャンプ場について、これまで利用料無料・予約不要で皆さまにご利用いただいておりましたが、一部の身勝手な利用者により、ゴミの放置や路上駐車、芝生への直火、電柵の破壊等、迷惑行為が後を絶たず、管理者の負担が増大しています。
これまで、看板等で注意を呼びかけてまいりましたが、改善が見られないため、平成31年1月1日より当面の間、キャンプ場を閉鎖することとなりました。再開する際はホームページでお知らせしますが、それまではキャンプ・バーベキュー等での利用は一切禁止します。ご理解いただきますようお願いいたします。
今こそ見直すべき!キャンプ場でのマナー
出典:Bobby Coutu / ゲッティイメージズ
キャンプ場でのマナーは「人として当たり前」といってしまえばそれまでですが、キャンプ場を利用する中で「しっかりマナーを意識していたか」と聞かれると不安になってしまう人もいるのではないでしょうか?また、気軽にキャンプを始められるようになりましたが、マナーについてしっかり学ぶ機会はあまりありません。
マナーと聞くと堅苦しく感じてしまう人もいるかもしれませんが、筆者自身、マナーを守ることで、特段デメリットを感じてきたことはありません。それどころか、しっかりマナーを守っていれば、忘れ物やハプニングがあっても、周りのキャンパーが助けてくれることさえあります!
大野アルプスランドのようなキャンプ場を増やさないためにも、また、気持ちよくキャンプを楽しむためにも、今こそキャンプ場のマナーについて、しっかり見直しましょう!
最低限これだけは!3つのマナー
1. ゴミは所定のゴミ捨て場に捨てるか、持ち帰る
出典:Cunaplus_M.Faba / ゲッティイメージズ
キャンプで一番問題に挙がるのは、「ゴミ捨て」について。こちらは、キャンプ場によってルールが決まっているので、まずはキャンプ場の受付時や予約時にしっかりと「ゴミ捨て」について、話を聞いておくことが大切です。受付がある場合は、受付時にほぼ間違いなくゴミ捨てについて話がありますし、なかったとしても、必ずルールがあるはずなので、HPや看板を確認して、キャンプ場や周りに迷惑がかからないようにしましょう。
また、キャンプ場によっては、ゴミは持ち帰る必要があったり、捨てられない種類のゴミがあったりという場合もあります。そのため、ゴミ捨て場のあるキャンプ場であったとしても、ゴミ袋は余分に持っていくのが安心。そもそもゴミを少なくしたり、料理は必ず食べきるようにしたり、といった意識が持てるとベストですね!撤収時には、ペグの抜き忘れがないかも含め、自分の使ったテントサイトをしっかり確認して、次に使う人への配慮も忘れずに。
2. 22時以降はお静かに
出典:Tuckraider / ゲッティイメージズ
2番目に多い問題が「騒音」について。キャンプ場は、周りのキャンパーや地域の方との共同空間。たとえ盛り上がっていても、22時以降は寝ている方もいるので必ず静かにするようにしましょう。特に夜の時間帯は、テントの開け閉めの音ですらよく聞こえるほど、非常に音が響きます。自分たちはこっそりしゃべっているつもりでも、周りのテントには丸聞こえになっていることも少なくありません。
また、22時以前であっても、周りの騒音は気になるものです。キャンプの楽しみ方は人それぞれ。友達とワイワイ盛り上がることを楽しみにしている人もいれば、静かな環境で自然と触れ合いたいと考えている人もいるので、不用心に大音量で音楽をかけたり、大きな声を出すのは避けましょう。
3. 車は所定の場所以外には駐車しない
多くの人が車でキャンプを楽しんでいますが、車のマナーは意外と忘れがち。特に注意してほしいのは、所定の場所以外には車を駐車しないこと。たとえ一時的でも、荷降ろし・撤収の際に車をテントサイト近くの定められた場所以外に駐車するのは、キャンプ場のスタッフの許可がない場合は控えましょう。また、フリーサイトであっても、混み合っているときはできるだけ自分のテントサイトの近くに車を止めて、周りのキャンパーと場所を譲り合う気持ちが必要です。どうしても所定の位置に車を止めることが難しければ、キャンプ場のスタッフに確認して指示を仰ぎましょう。
その他のシーンでも、車を使う場合は、周りに配慮しなければいけません。例えば、子どもも多いキャンプ場では、必ず徐行運転をし、暗くなってからはできるだけ運転しなくてもいいように事前に準備しておきましょう。また、車の開け閉めの音やライトの光も、夜はできるだけ控えるように心がけましょう。
ルールになっていなくても周りの配慮を忘れない
出典:Akchamczuk / ゲッティイメージズ
キャンプのマナーについて紹介してきましたが、最も大切なことは「周りへの配慮」です。ルールで決まっているからという理由ではなく、自分を含めキャンプ場にいる全員が気持ちよくキャンプを楽しむためにマナーを守るということを忘れてはいけません。そのため、ルールで定まっていないことであっても、キャンプ場のスタッフに負担にならないか、周りのキャンパーが不快に思わないか、という視点で行動するように心がけましょう。
また、対応に迷ったら、自分たちだけで考えるのではなく、キャンプ場のスタッフに指示を仰ぐのがベスト。キャンプ場のスタッフさんも優しい人が多いので、相談すればきっと解決するはずです!
まとめ
今回紹介したのは、マナーの中でも基本中の基本、最低限のマナーのみです。マナーについては、挙げればキリがありませんが、すべてに共通するのは「周りへの配慮を忘れない」ということ。基本的なことではありますが、決して軽視せず、マナーによってキャンプ場が閉鎖してしまうほど、非常に重大な問題であるということを忘れないようにしましょう。普段からマナーを意識して行動できていれば、多少のアクシデントがあっても、キャンプ場のスタッフや周りのキャンパーが助けてくれて、結果、気持ちよくキャンプを楽しめるはずです!