キャンプ・アウトドア情報メディア | hinata〜もっとそとが好きになる〜

【武山店長の辛口ジャッジ!vol.2】 見た目が似ているシングルバーナー。違いはどこに?

2020.03.18キャンプ用品PR

エルブレス名古屋みなと店店長の武山さんに、キャンプギアのレビューをしてもらう連載企画「武山店長の辛口ジャッジ!」。第2弾は「シングルバーナー」を比較してもらいました。見た目の似ているシングルバーナーですが、実は性能に大きな違いが!?今回も辛口ジャッジしていただきました!

連載企画「武山店長の辛口ジャッジ!」

キャンプギアの疑問にズバリ答える「武山店長の辛口ジャッジ」の第2弾!どっちつかずな紹介をされがちなキャンプギアを比較し、キャンプマスターの名古屋みなと店店長、武山さんにズバリ本当におすすめのキャンプギアを教えてもらいましょう!

見た目の似ているシングルバーナー!違いはどこに?

一度使ったら戻れないシングルバーナーの魅力!

今回取り上げるシングルバーナー。実は、ソロキャンパー以外にも様々なキャンパーにおすすめであることをご存知ですか?最大のメリットは、その収納性。カセットコンロと比較すれば、コンパクトなのは一目瞭然です。またキャンパーの中には、かさばるツーバーナーの代わりに、シングルバーナーを2つ併用されている方もいるほど! もちろん、カセットコンロ、ツーバーナーにもそれぞれメリットがありますが、積載や持ち運びが楽なのは、どんなキャンパーにとってもうれしいポイントのはず!使い勝手がいいので、最初の調理器具として、シングルバーナーを用意するのもおすすめです。

見た目が似ているシングルーバーナーはどう選べば良い...?

使い勝手の良いシングルバーナーですが、どこのメーカーも見た目が似ているので、一見、違いがわかりにくいように感じます。しかし、見た目は似ていても、性能には大きな違いがあるんです! シングルーバーナーは、一体型または分離型という種類の違い、使える燃料の違い、火力の違いなど、意外と比較ポイントはたくさんあります。そこで、違いのわかりにくいシングルバーナーについて、武山店長にズバッとジャッジしてもらいました!

【比較】 最強の定番「MSR」vs 待望の新作「SOTO」

今回、徹底比較してもらうシングルバーナーはこちら!長年キャンパーの支持を得ているMSR「ドラゴンフライ」と、何度かの延期を経てようやく発売された新作SOTO「ストームブレイカー」です。
シングルバーナーでありながら火力の調整が簡単にできることで、キャンパーさんの間で定番となっているMSR「ドランゴフライ」。大きな鍋でも安定感抜群なことから、ソロからグループキャンプまでカバーしてくれる、ベテランキャンパー御用達のアイテムです。
一方、何度かの発売延期を経て今年ようやくお目見えとなったSOTO「ストームブレイカー」 。シングルバーナーを点火する際に必要な作業、プレヒートを必要としないSOTOのシングルバーナーの最新作です。 早速、武山さんにジャッジをしてもらうべく、直撃取材!
━━━ 武山さん、今回は定番MSR「ドラゴンフライ」と、SOTOの新作「ストームブレイカー」の比較をお願いします。どちらの分離型シングルバーナーがおすすめか、本音で辛口ジャッジをお願いします! 武山さん:どちらもブランドのトップモデルで、性能も高いため、なかなか難しい比較ですね。ただ、違いはたくさんあります。その中でも、特に注意すべきは次の3点。 ①お湯を沸騰させるまでの時間 ②火力調整 ③使用音 エルブレス名古屋みなと店では燃焼体験コーナーがあるので、実際の燃焼シーンを交えながら、2つの違いを見ていきましょう!

比較ポイント①お湯を沸騰させるまでの時間

━━━ 「お湯を沸騰させる時間」というのは、火力の違いということでしょうか? 武山さん:あえてざっくりした比較項目にしたのは、火力はもちろん、プレヒートの有無も関係するからです。プレヒートとは、点火前に必要な作業で、バーナー部や燃料タンクを熱して燃料の気化を助ける作業です。 ━━━ なるほど。火力が高くても、プレヒートの時間が長ければ、肝心のお湯を沸かすために時間がかかってしまうということですね。
武山さん:そうなんです。実は、今回のSOTO「ストームブレイカー」は、プレヒートの必要がありません。これが画期的なんですが、その違いについては、実際に水が沸騰する時間を測ってみると違いが明確になりますよ。 ━━━ それでは、参考として、それぞれのシングルバーナーで、CB缶を装着した段階から、実際に400mlの水が沸騰するまでの時間を測ってみましょう。
武山さん:プレヒートの必要なMRS「ドラゴンブレイカー」の結果は2分33秒!
武山さん:一方、SOTO「ストームブレイカー 」はというと、1分37秒!!実際に鍋に火をかけてからだと、ドラゴンフライの方が早いのですが、プレヒートの有無で1分近い差がでましたね。 ━━━ 実際にお湯を沸かそうと思ってからだと差が明確に出るのですね!

比較ポイント②火力調整

火力調整の違いも、実際に使用してみるとその重要性に気づくはず。最大火力が高いのはいいことですが、鍋をずっと保温するために火にかけたり、キャンプ2日目に前日の残り物を加熱する際には、とろ火ができるかどうかが、重要です。当たり前ですが、弱火でも火力が高いと、料理が焦げ付いてしまって、片付けが大変なんですよね。
━━━ ドラゴンフライは、とろ火がきれいに出ていますね! 武山:そうなんです。ドラゴンフライの長所は、まさにここ!このとろ火がきれいに出ることで、細かい調整がきくので調理を楽にすることができるんです!
━━━ 一方のストームブレイカーは...ドラゴンフライほど弱火の火力が弱まりませんね。 武山さん:はい、実際にみてもらったとおり、火力調整は「ドラゴンフライ」の方が優秀です。「ストームブレイカー 」は弱火でも火が強いため、その分燃料も消費してしまいますしね。また、火力調整のタイムラグがあるのも気になるところです。

比較ポイント③使用音

━━━ 今回のポイントで一番気になっていたのですが、音に関してもそんなに違いが出るものなのでしょうか? 武山さん:音に関しては、購入前はあまり気にしないのに、実際に使用してみると違いが大きく、実は大事なポイントなんです。
武山さん:整流燃焼と呼ばれ、青く小さい火がたくさん見えますよね。火口が約300個あり、均等で綺麗に配列されているため、燃焼音が他のものと比べ抑えられています。燃焼音に関しては圧倒的に「ストームブレイカー 」の方が良いです。 ━━━ なるほど、燃焼タイプが音にも関係してくるんですね! 武山さん:そうなんです。シングルバーナーのネックである燃焼音はここの違いで変わってきます。静かなキャンプ場でゆっくり過ごしたい時には、断然整流燃焼タイプがいいでしょう。
武山さん:一方「ドラゴンフライ」は乱流燃焼なので音は大きいです。爆音なんて表現する人もいますね。社外品で音を抑えるアイテムがあるほどです。火力調整がうまいドラゴンフライですが、こういったデメリットもありますね。キャンプが好きな人ならこの音が聞きたいなんて人もいるとのことですが、普通にうるさいのは嫌ですよね(笑)

武山店長の辛口ジャッジ!

━━━ ここまで、比較ポイントについてお話を伺ってきましたが、改めてどちらのシングルバーナーがおすすめなのか、辛口ジャッジをお願いします! 武山さん:ここまでの内容でお分かりかもしれませんが...
武山さん:やはりおすすめしたいシングルバーナーは、SOTOの「ストームブレイカー」です!実際に使ってみると大事なポイントがしっかり配慮されているのは、さすがの一言。 MSRの「ドラゴンフライ」 はというと...。 ━━━ 武山店長のおすすめは、SOTOの「ストームブレイカー 」ということですね。今回もズバリとありがとうございます!それでは、MSRの「ドラゴンフライ」は実際どうなのでしょうか...?
武山さん:火力調整という面では、やはりドラゴンフライが優秀です。他のシングルバーナーやツーバーナーと比較しても、ドラゴンフライの「とろ火にできる=保温が楽」というのは大きなメリット。 また、「お湯を沸かすまでの時間」を計測したときに出てきたプレヒートは、悪いことばかりではありません。プレヒートがあることで、寒冷地や高所などでも安定した性能を発揮してくれます。そういったハードなロケーションでアウトドアを楽しむ方には、ドラゴンフライがおすすめですね。 ━━━ なるほど、「ドラゴンフライ」の方が、よりベテラン向けということですね!よくわかりました、今回もありがとうございました!

まとめ

これからの時期のマストアイテム、シングルバーナー。ソロキャンプや少人数で最大の威力を発揮してくれます。今回は、定番と新作を比較し、武山店長に辛口ジャッジしてもらいました。シングルバーナー選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。次回はどんなアイテムが辛口ジャッジされるのか、お楽しみに!

特集・連載