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カンボジアの洞窟内の景色

【海外アウトドア】カンボジアの洞窟寺院でケービング&シークレットレイクで一休み

11月末に2週間ほど、カンボジアへ行ってきました。アンコールワット遺跡群以外にも、アウトドア好きなら是非立ち寄りたいカンポット近郊の洞窟寺院と湖をご紹介します。

東南アジアの人気旅行先『カンボジア』 

アンコールワットで知られるカンボジア

夕暮れのアンコールワット
東南アジアの旅行先として人気上昇中のカンボジア。中でも世界遺産「アンコールワット遺跡群」のあるシェムリアップと、活気ある首都プノンペンには多くの外国人の姿がありました。 今回の旅行では、これらの都市に加え、沿岸部にも足を伸ばしてみました。ベトナムのフーコック島に近い田舎町、カンポットです。

沿岸都市『カンポット』

カンポットは、カンポン・バーイ川沿いに開けた小さな街。首都プノンペンから南西に約150kmの距離にあります。道がそれほど良くないので、車で約3時間ほどかかりますが、胡椒やドリアンの産地として知られるのんびりとしたところで、シェムリアップやプノンペンとはまた違うカンボジアの生活を見ることができます。 今回は、そんなカンポット郊外にある洞窟寺院と湖をご紹介します。

カンポット郊外でアウトドア

洞窟寺院『プノン・チュヌーク』

洞窟寺院 プノン・チュヌークの入口
プノン・チュヌークは、カンポット市街から東へ約12kmの場所にあります。「地球の歩き方」によると、「チュヌークとはカンボジア語で『上から見下ろす』を意味し、古代インドの叙事詩『ラーマヤナ』の中に登場するサル軍の将、ハヌマーンが空を飛びながら“見下ろした場所”が名前の由来」だそうです。 一人だったので、トゥクトゥクで出かけることにしました。
トゥクトゥクの運転手の後姿
カンポットからしばらくは舗装された国道を行くのですが、道半ばから凸凹したあぜ道に入ります。雨水が溜まっていたので、バイクなどは泥水でびしゃびしゃになっていました。スピードが出せず、かなりゆっくり進むことになります。 自転車に乗った大勢の村の子供達とすれ違いましたが、みんな「ハロー!」と笑顔で手を振ってくれます。他にも牛、豚、鶏などの姿もありました。

鍾乳洞と歴史ある寺院

洞窟の少し手前にあるカフェでトゥクトゥクを降り、ガイドをしてくれるという少年と共に徒歩で洞窟寺院へと向かいます。
洞窟寺院入り口までの長い階段
入場券(1ドル)を購入し長い階段を上ると、寺院のある洞窟の入り口に到着します。途中、伝説のハヌマーンほどではないでしょうが、高台から今来たような道を見下ろす展望スポットもあります。
高台からの風景
石灰岩の洞窟は美しく、像やワシ、ワニなどの動物に見える岩をガイドの少年が教えてくれました。
動物に見える岩
洞窟は、7世紀前後に建立されたものだそうですが、美しいレリーフが現在も残っています。屋根は外から見ると、岩と同化しているかのようです。リンガという像が祀られている場所から上を見上げると、屋根を突き破って鍾乳石が下がっています。 ガイドの少年によると、その岩から滴る水を額につけると願い事が叶うそうです。
洞窟に残る美しいレリーフ

洞窟はチケット売り場まで続く

寺院を見終わったところで、ガイドの少年が、来た道を戻るか、洞窟を抜けるか聞いてくるので、当然のように洞窟ルートをチョイスしました。 しかし、地元っ子の「簡単」をなめてはいけませんね。かなり暗い上に、上から水が滴ってくるので足場となる岩が滑ります。さらに、落差も足は届かないけれど、ジャンプするには狭いところが多いのです。 少年は、ビーチサンダルでひょいひょいと進みますが、私は泥と汗だらけになって、なんとか出口までたどり着きました。
洞窟内に差し込む日の光
全てが岩でできた洞窟は初めて歩きました。木の根っこが岩を突き破って生えていたり、日の光が高いところから差し込んでいたりするのは、なかなか素敵です。

シークレット・レイク

続いて向かったのは、「シークレットレイク」とも呼ばれる Brateak Krola Lake。ホテルの受付の人に「泳ぐのにぴったり!」勧められ、行ってみることにしました。手元のガイドブックに出ておらず情報もなく向かったのですが、素敵なところでした!
道路を歩く牛達
それにしても洞窟からの道中は、相変わらずの泥道。とはいえ、実はこの湖、洞窟より国道に近いのです。なので、帰りに同じ距離のあぜ道を戻る必要はありません。
湖で遊ぶ少年
湖の近くには、屋台と休憩所が設けられていました。湖では釣りをする地元っ子 、小さな子供を遊ばせる地元の家族、泥だらけになったヨーロッパからの観光客などが思い思いに楽しんでいます。
湖の近くの休憩所
私も泥を落とし、少し泳いでみました。冷たい水が気持ち良い!もちろんビール&ハンモックもいいものです。

カンボジアのアウトドア

暑さ対策が必須

今回の洞窟とシークレットレイクを訪ねて実感したのは、何と言っても暑さ&日やけ対策の大切さ。もしこのルートで出かけるなら、持参したいものは、 帽子 サングラス(日差し+埃対策) 日焼け止め 虫除け 速乾タオル 水着 速乾素材の服 (肌が隠れるもの) 飲料水 ビーチサンダル ハイキングシューズ できれば着替え といったところです。 暑いのでノースリーブに短パン姿のヨーロッパ人も多く見かけましたが、日差しが痛いほどに強く、また擦り傷などを防ぐ意味でも、できれば肌が隠れる服の方がいいでしょう。涼しくすぐ乾くハイテク素材の服を持参するのはもちろん、現地で売っている薄い綿の服を調達してもいいと思います。洞窟内はもちろんですが、移動中も埃などで汚れるので、汚れてもいいものを選んでください。 また、歩きやすい靴は必須です。滑らない、疲れない、蒸れない、濡れても平気、を満たすならばハイキングサンダル1足でもいいのですが、そうでなければゴムのサンダルが一足あると役に立ちますよ。

ガイドやツアーを利用

カンボジアの物価は日本に比べると格安です。また、ガイドやドライバーには片言でも英語を話し、フレンドリーな人がたくさんいます。この洞窟への道はかなり悪路なので、自分たちだけでバイクや車で出かけて、故障して動けなくなる可能性も低くありません。そうなると相当辛いはずなので、現地に詳しい人と一緒に移動することをお勧めします。

常夏のカンボジア

カンボジアの海
カンボジア観光のベストシーズンと言われる乾期は、日本の冬に当たります。日本からプノンペンまでは、直行便で約6時間。時差は2時間、治安も悪くなく、物価も安いので訪れやすいと思います。 寒い日本でアウトドアの機会が減っているならば、思い切って冬を抜け出し、常夏の国へ出かけてみてはいかがでしょうか?


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