キャンプ・アウトドア情報メディア | hinata〜もっとそとが好きになる〜
コロンビア川渓谷の全体像

ポートランダーが子供の頃から出かけてる!コロンビア川渓谷のトレイル3選

オレゴン州ポートランドから東へ約50kmの地点から続くコロンビア川渓谷は、その眺望はもちろん、数多くのハイキング・トレイルがあることでも知られ、地元はもちろん、全国のアウトドア好きを魅了しています。今回は、その中から私のお気に入りのトレイルを3つご紹介します。

コロンビア川渓谷とは

雄大な景観

コロンビア川と山々
コロンビア川渓谷(Columbia River Gorge, コロンビア・リバー・ゴージ)は、氷河期後期のミズーラ大洪水によって削られてできた崖の底を、約130kmにもわたりコロンビア川が流れるエリアです。雄大な景色が楽しめ、「オレゴンの七不思議」や「国定景勝地」にも指定されています。 この地域には、オレゴンで常にトップを争う観光地「マルトノマ滝」を始め、90以上もの滝があると言われていて、トレッキングをする場所には事欠きません。

ポートランドからのアクセス

コロンビア川渓谷の始まりの地点
コロンビア川渓谷が始まるのは、ポートランドダウンタウンから、東へ約50kmの地点。車で、州間高速道路を約1時間も走れば、雄大な景色に出会うことができます。ドライブを楽しみたいなら、途中で州間高速道路を降り、「ヒストリック・コロンビア・ハイウェイ」という1915年に完成した景勝道路を行くという選択肢もあります。 海外での車の運転に自信がない、という人は、夏場にポートランドから運行されるシャトルバス「コロンビア・ゴージ・エクスプレス」や、旅行代理店が提供するゴージの観光ツアーを利用してもいいですね。

コロンビア川渓谷のおすすめトレッキング・コース 

1. マルトノマ滝

マルトノマ滝と書かれた碑石
まず最初にご紹介したいのが、最も有名な「マルトノマ滝(Multnomah Falls、マルトノマ・フォールズ)」のトレッキングコース。
マルトノマ滝の全貌
この滝は、高さ190mというオレゴンで最も高い滝で、半ばに橋がかかっています。麓からこの橋までは、約0.3km。マルトノマ滝を訪れるほとんどの人が、このミニトレッキングを楽しみます。 また、天気が良い日は、橋から更に続く滝の真上まで登るトレッキングコースも人気です。このコースは片道約1.6km。累積標高差は約265mです。舗装された歩きやすいトレイルですが傾斜が続くため、「オレゴン・ハイカーズ・フィールド・ガイド」によると難易度は「moderate(初級から中級)」に分類されています。
コース途中の滝を見下ろせる景色
頂上から人気の滝を見下ろせるのはもちろん、小川に足を浸したり、道中、コロンビア渓谷の美しい眺めが楽しめるのも魅力です。下のロッジでカフェや軽食も取ることもできます。 唯一の難点は、人気があって混雑すること。特に夏場の週末は、駐車できないほど混み合います。できれば、平日にトライしてほしいコースです。

2. ブライダル・ベール滝

ブライダル・ベール滝の看板
次にご紹介したいのが、「ブライダル・ベール滝(Bridal Veil Falls、ブライダル・ベール・フォールズ)」へのハイキングコース。
ブライダル・ベール滝の全貌
この滝は、名前の通りウェディングベールのような美しい姿の滝で、付近にロマンティックなメッセージを残すカップルが後を絶ちません。滝までのコースは、往復でも1km弱という短いものです。ヒストリック・コロンビア・ハイウェイからすぐのところに登山口があります。 トレイルの最初は舗装されていますが、しばらくすると砂利道になります。起伏はそれほど激しくなく、「オレゴン・ハイカーズ・フィールド・ガイド」の難易度も「Easy」で、誰でも気軽に出かけられるのが魅力です。夏場を避ければ、それほど混雑もしないようです。

3. エンジェルズ・レスト

エンジェルズ・レストの看板
最後にご紹介するのが、「エンジェルズ・レスト(Angel’s Rest)」というトレイルです。頂上からは名前が示すように、天使が休息したくなるようなコロンビア渓谷の眺望を270度、楽しむことができます。
270度広がるコロンビア渓谷の眺望
このトレイルは、片道約3.9km。累積標高差は約442mで、傾斜が続きます。「オレゴン・ハイカーズ・フィールド・ガイド」の難易度は、マルトノマ滝と同じ「moderate(初級から中級)」ですが、2つの岩場を通り抜けることもあり、こちらの方が難易度が高いかもしれません。雨の日は足場が悪くなるので、初心者は気をつけて。

オレゴンのトレッキングの魅力

山の上から見るコロンビア川渓谷の美しい眺め
今回ご紹介したトレイルは、どれもポートランド市内から1時間ほどで到着できるものです。この辺りには、短くて簡単なものから、泊りがけで行くような難易度の高いものまで、様々なトレイルがあります。 私はどのトレイルも天気の良い日に出かけましたが、いかにもアウトドア好きの若者はもちろん、子供からシニアまで、大勢のハイカーと出会いました。誰もが自分たちのペースで山歩きを楽しんでいるようです。
出会ったハイカーの集合写真
これらのトレイルの多くは、細い道でも柵などがなく、また足場が悪いところもあります。けれども、「子供には危ないから」と出かけないのではなく、大人が責任を持って小さな頃から共に山へ出かけ、アウトドアの楽しみ方を伝える人が多いようです。 ポートランドでアウトドアが盛んな理由もこんなところにあるのかもしれません。家族みんなで、ずっとたくさんアウトドアを楽しめるといいですね。

特集・連載


あわせて読みたい記事