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天体観測初心者に贈る!夜空を楽しむための知識とアイテム特集
これから寒くて外に出る気がなくなってくる季節です。だんだんと家の外に出るのがおっくうになってしまいます。けれど、それって実はとてももったいないことなのです!冬は、寒いからこそ望める、きれいな星を観察できるんです!寒いから外に出たくない、なんて寂しいことを言わずに、ぜひ天体観測をはじめてみませんか?
冬は星がきれいに見える季節!
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冬は太陽が沈むのが早いです。また空気も乾燥して、澄んでいるいるため、他の季節より星がとてもきれいに見えます!冬シーズン見ることができるのは冬の大三角です。顔を上げて空を見てみましょう。きれいな星々が一面に広がり、驚くほど素晴らしい景色に圧倒されるはず!
星のこと何も知らないけど……
細かい知識は後回しでも大丈夫です。しかし、そうは言っても何も知らないのもな、という人のために、星についてのいくつかの豆知識、トピックをお教えします!
明るさの基準、等星
よく星の明るさについて1等星とか2等星とか聞きますよね。でもどれくらい明るさが違うのか、また基準はどうなっているのか知っている人は少ないのではないでしょうか?
1が一番明るく6が一番暗いです。最初にこれを決めたのはギリシアのヒッパルコスという学者でした。6が肉眼で見える一番暗い星、とされています。
1つ数字が違うごとに約2.5倍ほど明るさが変わります。つまり1等星と6等星はおよそ100倍明るさが違うことに!昔は1等星が一番明るい星とされていましたが、今はその星々より明るい星が発見されたので、それらの星にはマイナス、をつけています。1より明るい星が0、-1、-2……となります。例をあげると0等星がこと座のベガです。明けの明星として有名な金星は-4等星です!だから夕方でも見られます。
空にぽつんと、一際きれいに輝いているのが金星です。まだ空は明るいのにとてもはっきり見えていますよね。
星、とひと口に言っても見える星はどれも色が違います。なぜでしょうか?
それは星の温度が違うからです!青い星ほど温度が高く、赤い星ほど温度が低いんです。それではどうして星によって温度が変わるのでしょうか?それは星にも年齢があるからです。若いほど、燃料がいっぱいで燃え上がり温度が高くなる。人と同じですね!星にも青春があるんでしょうか?
星がきれいに見える時間帯は?
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もちろん夜です。が、その中でも星は見えやすい時間帯というものがあります。
0:00から1:00の間がオススメです。太陽の光の影響が消えて、当たりは真っ暗!眠気に耐えれるのならばその後の深夜帯、1:00から3:00の間もよく星が見えます。あたりが暗ければ暗いほど星はよく見えます!
また、星と月には大きな関係があります。
月が大きいと、その分夜空が明るくなるので星は見えにくくなります。
だから月が小さい方が星は見やすいです!
基本的には一カ月の初めと終わりに月が欠けています。が、あくまで基本なので、天体観測をするときには自分で必ずチェックしてくださいね!月の大きさ(月齢)をすぐ知れるサイトもあります!
初心者向け天体観測道具
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もっと星を大きく見たい、細かいところまで見たい!となった際、道具の購入を考えると思います。望遠鏡を買おうかな、と。
ちょっと待ってください!まずは、双眼鏡にしましょう。望遠鏡は屈折式、反射式、屈折反射式、倍率に口径、大きさ、とどれを基準に選べばいいか天体観測ビギナーには難しいです。
双眼鏡の勧め
実は双眼鏡でも十分星を確認できます。肉眼よりはるかによく見え、さらに両目を使って動きながら見られるため、自分が夜空に入り込んだかのような錯覚を得ることができるのです。双眼鏡は天体観測だけでなく、スポーツ観戦や観光、コンサートやバードウォッチングの際にも使えます。そして望遠鏡よりリーズナブル!
それでも望遠鏡が欲しい...
望遠鏡を選ぶ際は、まず倍率にとらわれないこと。倍率よりも口径を見てください。いくら倍率が高くても、望遠鏡に光が取り込めないと星自体が見えません。口径が大きい物は光を取り込みやすくなります。その上で持ち運びやすさ、コスト等考えてくださいね。
そのほかには?
夜はもちろん暗いので光源を用意しておきましょう。でないと危ないですよ。LEDライトでも懐中電灯でもいいです。それに赤色フィルターを貼っておくのが吉。白色光をみると暗闇に目が慣れるまで時間がかかってしまいます。星を見に来たのに星が見えにくい、となってしまったらもったいないですよね。
加えて外で天体観測をする際にあったらうれしいのはレジャーシート。地べたに座り込む!という男気あふれる人なら問題ないですが、女性はやっぱり抵抗ありますよね。かさばるものでもないので、持っていくと安心です。
都心から行ける天体観測にオススメのスポット!
天体観測に興味を持ったそこのあなた!そこで、都心から気軽に行くことのできる天体観測にオススメのスポットを紹介します。
夢の島公園 東京都
東京都の江東区に位置する人工島です。何よりアクセスがしやすい!遠いところに行かずとも星が意外なほどよく見える場所です。天体観測してみたいけど、遠いところは……という人、初めての天体観測にはぴったりです。バーベキュー場も併設しているので、腹ごしらえの後に天体観測なんていうのもいいですね!
城ヶ島公園 神奈川県
城ヶ島大橋を渡ると着くのがこの城ヶ島公園です。神奈川県三浦半島の南端のほとんどを占めており、面積が14.6haと非常に広いです。東京ドームおよそ3個分です。
それに、昼間は城ヶ島大橋を渡るのに料金がかかってしまいますが、夜は無料です。夜は人が少なく、星を独占できます!海と星、両方楽しめるおすすめスポットです。
【基本情報】
住所:神奈川県三浦市三崎町城ケ島
駐車場:公園の駐車場は夜は空いていないので、公園近くの駐車場に止めることになります
城ヶ島公園-神奈川県HP国立天文台三鷹
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この天文台はいつでも気軽に行けるというわけではありません。定例天体観望会を開催しています。要予約ですが、天文台での天体観測ですので、天文学を研究している大学生や大学院生の解説付き、50センチ公開望遠鏡を使用しての天体観測等ができます。しかも無料です!これをきっかけに天体観測をはじめるのもいいかもしれません。
【基本情報】
所在地:東京都三鷹市大沢2-21-1
駐車場:[はじめの3時間]500円 [以降1時間ごと]200円
8:30〜17:30(※定例観望会開催日のみ、22:30まで利用可能)
国立展望台三鷹 定例観望会HP戦場ヶ原 栃木県日光市
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少し都心から離れてしまいますが、栃木県日光市にある標高が1,400mほどのところに位置する湿原です。普段より空に近いところで見る星は格別なものになるでしょう!文字通りの満天の星が見れます。関東で天体観測と言ったら名がすぐにあがる有名スポットです。離れているといっても車で3時間ほど。すこし足を伸ばして行ける距離です。週末のお出かけにぴったり。
家族や友人と天体観測に挑戦してみましょう!
意外にも天体観測は気軽にはじめられるものです。家族や友人と、たまには夜に一緒に出掛けて夜空を眺める時間をつくるのもおすすめ。いつもよりゆったりとした時間を過ごせるかも!道具や場所は気にせずにまず今夜、夜空を眺めてみましょう!
きれいな星を眺めよう!天体観測が楽しめるキャンプ場特集
日本には天体観測が楽しめるキャンプ場が全国各地に点在しています。今回は、満天の星を眺めながらアウトドアが楽しめるキャンプ場の中で、特に人気があるスポットを紹介。場所次第でその日の充実度が決まると言っても過言ではありません。事前に天体観測に適したキャンプ場をチェックして、いつもとは少し違ったキャンプの夜を過ごしましょう!