
なぜ「38灯」は生まれたのか。キャンパー発想が生んだ大ヒットギアの裏側
2026.06.24キャンプ用品
ギアやウェアを選ぶ理由はスペックやデザイン、使い心地など人それぞれ。でも、その背景にある歴史や哲学に触れた瞬間に、アイテムの見え方も大きく変わってくることもある。これまで何気なく手に取っているブランドも、知っているつもりで知らなかった物語を紐解きながら、その本質的な魅力を探っていきます。今回は、『38灯』などで人気の38exploreを深掘り。
キャンパーの声に、職人の技術をのせたギアつくりが唯一無二

38exploreの代表・宮崎秀仁さん
キャンプシーンの盛り上がりとともに活発な動きを見せてきた、いわゆる”ガレージブランド”の中でも、ほかと一線を画すラインナップで人気の「38explore」。
その代表であり、デザイナーとしても活躍する宮崎秀仁さんは、これまで建築設計や電気工事、インテリアなどの仕事に携わってきたものづくりのプロ。
さらに、幼少期からキャンプを楽しみ、登山やサーフィンといったアウトドアアクティビティにも造形が深く、ユーザーのみならず職人からの目線で常にギアと向き合ってきました

2010年頃からのキャンプブームの盛り上がりの中で、続々と登場してきたガレージブランドですが、宮崎さんはガレージブランドが台頭するそれ以前から、自分のほしいアイテムを手作りしては、キャンプなどで使ってきたといいます。
例えば薪ストーブをカスタムしたり、車中泊仕様に愛車の車内を改造してみたり、キャンプ中の「あったらいいな」を、これまでの経験や知識を生かして形にしてきました。
使い勝手とデザインを両立。アウトドア好きだからこその視点が光るものづくり

自作アイテムをSNSで発信している中で、フォロワーからも続々と届く反響を背景に、2017年に「38explore」として三脚テーブルをリリース。
こちらは実際に現場での仕事中に使っていたものを、キャンプシーンで使っていたところ、SNS上でも人気となり「欲しい」の声がたくさん届いたとか。
カメラの三脚に専用のボルトを埋め込んだ天板をトップに取り付けることで、高さも自在に変えることができ、キャンプ中のサイドテーブルや記念写真のカメラ置きなど、さまざまなシーンで活躍する使い勝手の良さから、感度の高いキャンパーからも大好評。
ブランド名をさらに周知させるきっかけになったそう。
そしてブランドの名を不動のものにしたきっかけとなったのが、「38灯」。
これまでガレージブランドとしてランタンを発売したブランドはほとんどない中、これまでの知見を生かし、宮崎さんだからこそ完成させることができたアイテムです。
38灯はトップをタッチすることで調光できる使い勝手の良さもポイント。
それだけでなく、これまではつり下げ式のみだったランタンですが、付属品としてブランドからテーブルに置くための専用スタンドや、車中泊時にも使えるようにとマグネットなども発売。
クルマ好きの宮崎さんならではのアイデアで、かゆいところに手の届くニッチなパーツもそろうことからますます人気となっていき、再販の度にキャンパーが列をなすほどの人気となりました。
ガレージブランドの輪を繋ぐ、コラボアイテムで業界を牽引
また、人気ガレージブランドとのコラボ38灯なども続々と登場させ、その度に話題となり、常に注目を惹きつけているのも人気が衰えない理由のひとつ。
もちろん、ほかアイテムでもコラボアイテムを続々リリースし、既に持っているアイテムをカスタムしたり、使い勝手を向上させたりと、手元にあるものを長く楽しく使い続けられるのも、キャンプ経験者だからこその発想です。
そして、このコラボにより、キャンプシーンがより盛り上がりそれぞれのブランドが抱えるファン同士が交流できるきっかけにも。
アウトドアをこよなく愛する宮崎さんの「もっと業界を盛り上げたい」との想いが伝わってきます。
最近では自らの手でカスタムした愛車のジムニーで旅を楽しむなど、アウトドアの楽しみをより広げている宮崎さん。
今後もコラボはもちろん、クルマや登山、水遊びなどアクティビティなどにも使えるようなアイテムも展開していきたいとのこと。
ひとりのユーザーとして、職人として、さまざまな視点から見えるキャンプシーンをより明るく照らすブランドの活躍に、今後も目が離せなくなりそうです。
制作者

キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
公式Instagram:@hinata_outdoor
公式X:@hinata_outdoor
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Outdoor Brand Chronicle
キャンパーの生活に欠かせないアウトドアブランドだけど、その実、ブランドの生い立ちだったり、ものづくりの哲学は意外と知らなかったりする。でも背景を知れば知るほど、ギアやウェアに対しての愛着は深まるし、興味がなかったブランドのことも「かっこいいじゃん」と思ったり。 深掘りをすることで見えてくるブランドの良さを再発見する連載です








