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KEIMENのロゴイメージ

【KEIMEN】“畑”に魅了されたモデルがプロデュース!街でも決まるワークウェア

モデルエージェンシー「VELBED.(ベルベッド.)」の代表を務め、自らも現役モデルとして活躍している岡田章吾さん。とあるきっかけから「農」の世界にどっぷりハマった彼が発信するアパレルは、ズバリ「街でも畑でもカッコいいワークウェア」!実用性も着こなしも両立するアイテムと、ユニークなブランドのバックグラウンドを聞きました。

セカンドキャリアサポートのつもりが…?畑の沼にハマる

道志村の畑で作業する岡田章吾さん
山梨県道志村にある畑で作業をする岡田さん。1.5反(約1500平方メートル)もの広さを管理している
「KEIMEN(カイメン)」の発足人であり、ディレクターでもある岡田章吾さんは、モデル事務所の代表を務め、自らもファッションモデルとして第一線で活躍。そんな彼が、農作業という一見すると真逆の世界にどうやって踏み入ったのでしょうか。 「きっかけは、自分の会社を立ち上げたときに所属していたモデルの一人が老舗の青果店の息子だったことです」 ゆくゆくは青果店を継ぐという彼の話を聞き、会社としてもモデルのセカンドキャリアを育てることを重視していたため、「生産者の気持ちが少しでもわかるといいのでは」と畑を借りることに。岡田さんも補助的に農作業を始めたのが沼への入り口でした。
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KEIMEN 岡田さん

彼が実家に帰ったあと、自分だけで畑仕事をやってみたら全然できなかったんです。これはだめだと、一年間有機農業の学校に通ったところ、農の世界は想像以上に科学的でカルチャーショックを受けて(笑)。知れば知るほど楽しく、すっかりハマりました。

畑を愛する現役モデルがプロデュースするユニークなブランド

「街と畑を行き来できる服」が欲しい!

KEIMENの服を着た男性

出典:Instagram(@keimen_products)

イギリスのポストマンキャップから着想を得たというフリースキャップ
畑通いがライフスタイルの一部になると、今度は街中から畑に移動するときに、「農作業用の服って街では着づらいな。街と畑の両方で着られるワークウェアがあったらいいな」と思うように。ほかにも、「こんな機能があった方が畑作業がやりやすいのではないか」と、アイデアが次々と。 そのタイミングでアパレル会社から「一緒にやろう」と声が掛かり、ディレクターという立場でカイメンがスタートしました。

ファーストコレクションは膝に三枚地を使ったパンツや日除け帽子

KEIMENのパンツの膝部分
膝の部分が三枚地でも分厚すぎず、膝の曲げ伸ばしがしやすいというバランスも大切にしています
「畑オタクのためのブランド」であるカイメンの記念すべきファーストコレクションは、土の上に膝をついても痛くないパンツでした。 「刃物の切れに強いドイツ軍のミリタリーウェアにインスパイアされ、日本でつくっているコットン生地を使いました」と、ファッションモデルとして長年第一線で活躍しているだけに、めずらしい素材にも精通。 膝の部分は二枚地からサンプルをつくり、実際にはいて畑仕事をしてみるとまだ痛かったので三枚地に。また、長靴を履いたときに裾があがってこないよう絞れるボタンを付けたのも畑の実務経験からです。
KEIMENの日焼け防止ハット
もう一つ、日除け帽子もデビュー作。「モデルとして日焼けしてはいけないのですが、首の後ろが真っ黒になったことがあって…」と、ネックカバーが一体になったハットを、デザイン性を高めて開発。 農作業用の帽子に昔からあるデザインですが、これなら街で被っていても違和感がないし、むしろファッションアイテムとしてコーディネートも楽しめそうです。

モデルならではの感度でトレンドにも敏感に

KEIMENのラグランスリーブニットを着た男性

出典:Instagram(@keimen_products)

「ポテト」の歴史を紐解く中から生まれたラグランスリーブのニット。都会的なシルエットながら、ゆとりのある肩まわりや袖をまくっても下がりにくい長めのリブなど動きやすさも追求
畑でも気が利いているなという機能を入れながら、街で着る服としても成立する」というのがカイメンのアイテム。 「みんなが着られるサイズ感」「できるだけシンプルなデザイン」「脱ぎ着のしやすさ」…。これらは、何百、何千と服を着てきた岡田さんならではの「着やすい服」としての条件。また、トレンドもごく自然に取り入れており、たとえばオーバーサイズが流行っているときの新作はオーバーサイズで企画するなど、カイメンを選ぶだけで今どきのスタイルに。 畑で動きやすい服が街で自然とおしゃれに着こなせるのも、モデル・岡田章吾のフィルターがかかっているからといえそうです。

山梨へ向かう一時間半は大切な「余白」の時間

道志村(山梨県)に農園を借りており、通いはじめてから2024年で4年がたつという岡田さん。 平日は仕事を精力的にこなし、週末になると自宅から山梨県まで、約一時間半をかけて通っています。長時間の移動、そして到着してからはハードな畑仕事。大変なのでは…と心配になりますが、岡田さんにとっては「その一時間半が大事な時間」なのだとか。
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KEIMEN 岡田さん

運転しながらポッドキャストを聞いて勉強できるし、思考も深められます。都会にいるとそういう「余白」を持つのはなかなか難しいので、畑への移動も含め、僕にとっては必要な時間です。
KEIMENのロゴ
ロゴの「E」に横棒が4本あるのは農具の「フォーク」を表現しているから。ニンジンやタマネギなどの野菜を育てるとき、土をほぐして空気を入れるのに使う道具です。「畑と都会を行き来することが、ゆとりや隙間を生む」という岡田さんの思いが込められています

畑への愛が詰まったおすすめアイテム3選

服やギアを通して、「たくさんの人に畑に興味をもってほしい」という思いを届けているカイメン。都会と自然を行き来するのに便利なこれらのアイテムは、キャンプとの親和性も抜群です。 コーディネートも楽しめる、シンプルでかっこいいおすすめアイテム3つを紹介します。

【NF T-shirts】雷と豊作の関係をデザインしたバックプリントTシャツ

KEIMENのNF T-shirts
まずは2024年の新作「NF T-shirts(NF Tシャツ)」。 カイメンでは毎年コレクションにテーマをもたせており、2024年のテーマは「雷」。雷が多い年は稲が豊作だったという昔ながらの話を科学的に解明した窒素固定(Nitrogen Fixation)の仕組みをイラストにし、バックプリントしたTシャツです。 空気中には80%窒素があるものの、大地では基本的に枯渇した状態。雷の放電が起きたとき、窒素が大地に降り注いで稲が吸える状態になり、雷が落ちた場所を中心に豊作になる…という壮大なストーリーです。 着ていれば、キャンパーにとっては欠かせない道の駅などで、農家の人と話が弾むかも?
KEIMENのNF T-Shirtsのイラスト
九州大学でプラズマを研究している林信哉(のぶや)教授が監修。「英文の内容までしっかり校正してもらっている、ガチな窒素固定の話です(笑)」と岡田さん

クールで会話のきっかけにもなるTシャツ

【Inazuma tabi socks】蛍光カラーが目を引く足袋ソックスの「2024稲妻」バージョン

KEIMENのtabi socks稲妻バージョン
イエロー、オレンジ、グリーンの3色展開。ボトムの裾からちらっと見える明るいカラーはファッションのワンポイントに
2つめは「Inazuma tabi socks(いなずま足袋ソックス)」。 もともとある定番品で、「畑でも元気になるような蛍光色を身に着けたい」と、イエロー、オレンジ、グリーンの3色が展開されています。こちらは、2024年のコンセプトを踏まえ、「稲の大切な相方」である雷の別名「稲妻」の文字を片足ひと文字ずつ入れた限定仕様。
KEIMENの足袋ソックスをはいているところ

出典:Instagram(@keimen_products)

ローファーなど甲の浅い靴から半端に黒地が見えると不格好なため、切り替えの位置ひとつとっても計算されつくしている
開発のきっかけは、「長靴を履いていても土が入ってきて靴下が汚れしまう」という畑仕事の悩みを解決したいと思ったこと。 土が入ってくるのは完全には防げないので、汚れやすい部分を黒い糸で編んで、汚れが目立たないようにしました。さらに、その部分にはクッション性をもたせて履き心地にも考慮しています。 登山やキャンプ帰りに立ち寄った温泉で、真っ黒になった靴下にちょっと恥ずかしい思いをする…そんなシーンともこれでさよならできそうです。

汚れが目立たない足袋ソックスはキャンプでも活躍

【NF tenugui】大地に降り注ぐ雷をイメージした泥染めの逸品

KEIMENのNF tenugui
最後はシンプルさがかっこいい「NF tenugui(NF手ぬぐい)」。 もともと手ぬぐいをつくりたいという思いはあり、「雷といえば雨。雨で濡れたものを拭くもの」と、2024年のコンセプトにハマって実現。 味わいのある黒色は、道志村の畑の土を使った泥染め。そこにデザインされた雷が、まさに「大地に雷が降り注いでいる」いうシーンを彷彿させます。使うほどに少しずつ色が土色っぽくなる経年変化もお楽しみの一つ!

シンプルな一枚に大地と草木、稲妻の物語が凝縮

カイメンを通して「農」という広義のアウトドアを楽しもう

小学校6年生の子どもとともにキャンプも楽しんでいるという岡田さん。畑に一緒に行くこともあり、キャンプ場とはまた違った自然の中で遊ぶ魅力を感じる、と話します。 「畑作業をしていてふと見ると、子どもが土にまみれて自然に戻っている。もう、本当に自然の一部というか、動物みたいです(笑)。まわりを気にせずに思いっきり遊べるし、畑の手伝いをする中で、苦手だった野菜も食べられるようになりました」 そんな姿を見ていて、ますます畑をやってよかったと思うのだとか。農への愛が詰まったカイメンの服に袖を通せば、そと遊びの選択肢に「畑」を入れたくなりそうです。

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