ダイソー・セリア・ワッツの着火剤を徹底レビュー!100均着火剤は本当に使えるのか
2024.04.10キャンプ用品
ダイソーをはじめ、セリア・ワッツなどの100均で手軽に購入できる着火剤。固形状のものからジェル状のものまで幅広くそろっています。ジェルの使い方やおすすめの着火剤、固形とジェルの違いを解説し、ダイソーなどの100均で販売している着火剤を全て検証しました。
制作者
キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
公式Instagram:@hinata_outdoor
公式X:@hinata_outdoor
もっと見る
種類が豊富な100均(ダイソー・セリア・ワッツ)着火剤
ダイソー・セリア・ワッツなどの100均では、たくさんの種類の着火剤を取り扱っています。着火剤とは、炭や薪に火をつける際に、簡単に火おこしができるアイテムで、焚き火やバーベキューに役立ちます。
また、ダイソーなどの100均で取り扱っている着火剤には、固形とジェルの2種類があります。
固形 | 長時間燃えやすい。取り扱いが簡単。 |
---|---|
ジェル | 量の調整をしやすく火力が強い。継ぎ足し禁止など、取り扱いには注意が必要。 |
商品によって、においや燃え方、燃焼時間が異なります。それぞれの商品に特徴があるので、用途に合わせて使い分けてみましょう。
着火剤をいざ検証!
ダイソーやセリアで取り扱っている100(税込110)円の着火剤6種類を、以下5つのポイントで検証してみました。
- 着火のしやすさ
- 燃焼時間
- 燃え方、炎の大きさ
- 耐水性(霧吹きで水をかけた時、火が消えないかどうか)
- におい
100円の着火剤の検証結果!
商品名 | ダイソー バーベキュー用 着火剤 12片×2枚=24片 | ダイソー 着火剤 FIRE STARTER | ダイソー着火剤 (バーベキュー用、ジェルタイプ) | セリア・ワッツ 固形着火剤 | セリア・ワッツ バーベキュー用着火剤 FIRE LIGHTERS | セリア・ワッツ 着火用パック燃料 |
---|---|---|---|---|---|---|
画像 | ||||||
着火のしやすさ | しにくい | しやすい | しにくい (火が見えにくいため) | しやすい | しにくい | しやすい |
燃焼時間 | 8分16秒 (1片) | 9分15秒 (1片) | 15分35秒 (50g) | 13分45秒 (1個) | 9分30秒 (1個) | 10分22秒 (27g) |
燃え方 (炎の大きさ) | 激しく燃える | 焚き火ような炎 激しく燃える | じんわり燃える 煙や炎は見えない | 薄いオレンジの炎 ゆるやかに燃える | 激しく燃える | ゆるやかに燃える |
煙の様子 | 白煙と黒煙 | 白煙と黒煙 | 出ない | 白煙 | 白煙と黒煙 | あまり出ない |
耐水性 (霧吹きで水をかけた時、火が消えないか) | 低い | かなり高い | 高い | 高い | 低い | 普通 |
におい | 灯油のようなにおいあり | 灯油のようなにおいあり | においなし | においなし | 灯油のようなにおいあり | 少しにおいあり |
表を見てみると、燃え方やにおいに違いや特徴があることがわかります。次にそれぞれの着火剤について、詳しく解説しています。
ダイソー バーベキュー用 着火剤 12片×2枚=24片【100円(税込110円)】
ダイソーから販売されている「バーベキュー用 着火剤 12片×2枚=24片」。固形タイプで、12片に分割できる状態のものが2枚入っており、使いたい量だけちぎって使うことができます。100(税込110)円で1袋に24片も入っているので、ダイソーの着火剤の中でも最も「コスパが良い」と言える商品です。
1枚の大きさが15cm×10cmあり、大きいサイズのため、コスパ重視の方におすすめです。また、切れ目が入っているので、ちぎりやすく、焚き火台やバーベキュー台のサイズに合わせて量を調整できます。
火をつけてみると、開始1分くらいで火が激しくなり、20cm〜30cmの火をあげて燃え始めます。5分ほど激しく燃えたあと、徐々に火が弱まってきます。燃えている間は、白煙と黒煙が出て、灯油のようなにおいがします。火が消える際も、かなりの量の白煙が出ます。下記で紹介する、セリアとワッツで取り扱っている似た商品「FIRE LIGHTERS」よりも多く黒煙が出ました。
そして、このダイソーの着火剤は、耐水性はあまり高くありません。検証では、5cmくらい離れた場所からの霧吹き2回で、火が消えてしまいました。耐水性は、セリアとワッツの「FIRE LIGHTERS」よりも少し弱いといえます。
ダイソー 着火剤 FIRE STARTER【100円(税込110円)】
ダイソーで取り扱っている着火剤の中で、焚き火のように最も激しく燃え上がる商品が、この「着火剤 FIRE STARTER」です。カンナくずをまとめた木片のような見た目をしていて、おしゃれなのもポイント。キャンプの雰囲気を損なわない自然派の商品だと感じます。
火をつけると、30cm〜40cmほどの高い煙が上がります。この焚き火のような炎が6分ほど、高く上がり続けます。そして、灯油のようなにおいがあり、燃えている間は、白煙と黒煙が出ます。火が消える直前には白煙が出ます。
耐水性はかなり高く、霧吹きを20回ほど吹きかけても火が消えませんでした。また、若干ですが、白い灰の燃えかすが出ました。そのため、風が吹いたら灰が舞うこともあります。
1袋に3個分入っており、最初に紹介した「12片×2枚=24片」の着火剤よりコスパは落ちますが、耐水性は高く、焚き火のような炎を楽しめるおすすめの商品です。
ダイソー 着火剤(バーベキュー用、ジェルタイプ)【100円(税込110円)】
ダイソーで唯一のジェルタイプの着火剤です。容量は100g。ジェルタイプは、使う量だけジェルを出せば良いので、固形タイプよりも量を調節しやすく、使い勝手がとても良いです。
ジェルタイプのこの着火剤は、燃えている間に、炎や煙が大変見えにくいのが特徴です。炎は見えにくいものの、燃えればジェルはどんどん小さくなっていきます。火がついているかどうかの判定が難しいので、安易にジェルに手を近づけたり、継ぎ足したりするのは危険です。一度着火し始めたら、最後まで使い切りましょう。
そして、耐水性はかなり高いです。霧吹きを14回ほど吹きかけないと、火が消えませんでした。火が消える際は、徐々に火力が弱まっていき、消える際もあまり煙は出ませんでした。
また、セリア・ワッツで販売されているジェルタイプのパック燃料に比べて、じんわりと燃え広がっていくので、燃えるスピードが遅いという特徴があります。燃焼時間も長いので、ジェルタイプの着火剤を使ってみたいという方は、まずこの商品を試してみるのがおすすめです。
セリア・ワッツ 固形着火剤【100円(税込110円)】
セリア・ワッツから展開されている固形タイプの着火剤です。旅館などの夕食で一人用の鍋を温める際に使う、水色の着火剤と同じような見た目をしています。
火をつけるとすぐに燃えて、20cmくらいの炎が上がります。燃え方は激しくなく、縦長にオレンジ色の炎が上がりました。10分くらいたつと火柱が5cmくらいに弱くなりました。また、燃えている間のにおいは、特に気になりませんでした。
耐水性は高く、霧吹きを吹きかけてもなかなか火は弱まりません。風が吹いても炎は小さくならないので、強風の日でも使用することができます。また、この固形着火剤は、燃焼時間が長いというのもポイントです。火もつきやすく、適度に高い炎を上げ続けてくれるので、着火剤初心者の方から、キャンプ経験者まで幅広くおすすめできる商品です。
セリア・ワッツ バーベキュー用着火剤 FIRE LIGHTERS【100円(税込110円)】
セリア・ワッツから発売されている着火剤の中で、最も激しく燃えるのがこちらの「FIRE LIGHTERS」です。見た目は、ダイソーから販売されている「バーベキュー用着火剤 12片×2枚=24片」に似ています。この「FIRE LIGHTERS」は、ダイソーの商品より、1枚のサイズが一回り小さく、9片で構成されています。
1枚を9片にちぎって、必要な量に合わせて調整して使うことができます。切れ目が入っているのでちぎりやすいです。
火をつけると1分くらいで、激しく燃え始めます。燃焼している時には最大で30cmほど炎が上がりますが、3分後には10cmほどの炎の高さになり、火が弱くなります。また、火が消えた後も、裏返すともう一度火をつけることができました。一度の燃焼で、着火剤が全て燃え切らないことがあるため、一度火が消えても、もう一度着火することで最後まで使うことができそうです。
また、燃えている間は、ずっと白煙が出ており、時々黒煙も出ます。特につけ始めの最初の時に、黒煙が出ていました。火が消える際は白煙がかなり出ます。そして、燃えている間は、灯油のようなにおいがします。
耐水性は低めでした。水を吹きかけると、一瞬で火が消えるくらいに炎がかなり弱まります。5cmくらいの距離から霧吹きを吹きかけると、3回目で消えてしまいました。セリア・ワッツで売られている固形着火剤よりも耐水性は低いです。
9片×2枚で、合計18片入っている商品なので、100均の着火剤の中でも容量は多めの商品です。コスパ重視の方におすすめです。
セリア・ワッツ 着火用パック燃料【100円(税込110円)】
セリア・ワッツから販売されている、ジェルタイプの着火剤「着火用パック燃料」です。ジェルを自分で出すのではなく、パックの中にジェルが入っており、パックごと火をつけて燃やすという商品です。1パック27gあり、3パック入りで販売されています。
パックの端に火をつけることができれば、そこからどんどん広がっていくので、火はつけやすいです。バーベキュー用着火剤とは異なり、20cmほどのゆるやかな炎が上がります。煙はあまり出ませんが、炎は目視で確認することができます。
また、耐水性としては、今回検証した中では平均的な記録でした。5cmの距離からの霧吹き7回で消火し、霧吹きをかけるたびに、だんだんと火が小さくなっていきました。燃焼時のにおいもあまりなく、気になりませんでした。バーベキューや料理まで、幅広いシーンで活躍が期待できるアイテムです。
100均の着火剤を火おこしに活用しよう!
ダイソーをはじめとした100均には、たくさんの種類の着火剤があります。コスパを重視するなら、バーベキュー用着火剤の、ダイソー「12片×2枚=24片」やセリア・ワッツ「FIRE LIGHTERS」がおすすめです。また、長い燃焼時間を求めるなら、>セリア・ワッツの「固形着火剤」が優秀でした。
100均の着火剤は、用途に合わせて使い分けることができます。安価なため、いろんな種類を試すことができるのもメリットの一つ。着火剤を100均でそろえて、火おこしを楽にして、楽しいアウトドアをお過ごしください!