プロ直伝・自転車キャンプ入門。初心者女子がバックパック一つで挑戦してみた
「自転車キャンプ」は知っているけれど、始め方が分からない...と一歩踏み出せずにいるキャンパーは多いはず。そこでこの記事では、自転車専門メディア「FRAME」に自転車キャンプのイロハを解説してもらい、hinataの女子スタッフが実際に挑戦。本格的に始めるのに必要な道具や、積載のポイントなどを紹介します。
自転車キャンプの魅力とは?
サイクリストの聖地と呼ばれる「南多摩尾根幹線道路」にほど近い、「FRAME」のオフィス兼イベントスペース「FRAME clubhouse尾根幹」(東京都稲城市)。
車移動よりも小回りが効きやすく、風景などより道中を楽しめる魅力がある自転車キャンプ。今回、自転車キャンプのイロハを教えてくれたのは、
自転車メディア「FRAME」編集部の中林さん。自身も実業団チームに所属する、生粋のサイクリストです。
自転車メディア
FRAME
自転車ライフをもっと楽しくするメディア。
自転車選びのときに役立つ情報から、メンテナンスのハウツー、理想の走りに近づくためのテクニックまで、さまざまな自転車関連コンテンツを発信する。
自転車キャンプの基礎知識
「シティサイクル」はさすがに厳しい!「クロスバイク」を準備
ーー自転車の選び方を教えてください!
FRAME 中林:キャンプ道具をバックパック一つで賄うような場合は、俗にママチャリと呼ばれるようなシティサイクルや小径車(ミニベロ)だと重心が上半身に寄ってしまうため、操作性や安定性が失われやすくなります。
ーー操作性や安定性を保つにはどのような自転車がいいですか?
自転車キャンプに必要なアイテム
ーー自転車キャンプのアイテム選びの基本はありますか?
FRAME 中林:自転車でキャンプに行く際は、専用のバッグを自転車に取り付けて、必要なアイテムをパッキングするのが基本です。
ーーそうなんですね!ここで必要になってくるポイントは?
ーー具体的なアイテムはどんなものが必要になりますか?
FRAME 中林:「街中からキャンプ場へ自転車で移動する」となると、道中で何かトラブルが起きた際に、すぐ近くにサイクルショップがあるとは限りません。予期せぬパンクなど、トラブルが起きた際に最低限の応急処置ができる装備は持っていくようにしましょう。
【アイテム一覧】
・タイヤがパンクした時用の替えチューブ
・携帯用ポンプ(空気入れ。CO2ボンベでも可)
・携帯工具(六角レンチの種類が充実しているもの、チェーンカッターもついていたらベター)
・タイヤレバー(パンク修理用)
・ガムテープ(タイヤが切れパンクした際、タイヤ裏面から補強する応急処置用)
・前後ライト
・ベル
・現金(山奥のキャンプ場周辺まで足を伸ばす場合は、現金しか使えない自動販売機があるかもしれません)
・ウェットティッシュ(チェーンが落ちるなどして自分で直す際汚れた手を拭いたりと、あると何かと便利です)
・テント
・チェア
・シュラフ
・バーナー
・ランタン
バランスが重要!アイテム別の積載の仕方、ポイント
ーー積載の仕方とポイントを教えてください!
FRAME 中林:自転車本体につけるバッグには、フレームに付けるもので、キャリア(荷台)を使って自転車の前輪や後輪の側面に取り付けるパニアバッグ(キャリアバッグ)やフレームに直接取り付けるフレームバッグも選択肢に挙がります。
- 取り出す頻度の高いアイテム(財布・スマートフォン・衛生用品など)
ハンドル部分に取り付ける「フロントバッグ」に収納。自転車をこぎながらでも取り出しやすく、重さもないため前輪と干渉せずに済みます。
- 重量があり、かさばりやすいアイテム(テントやチェアなど)
自転車自体の重心を低くすればするほど安定感が増して走りやすくなるため、重さのあるものは後輪に取り付ける「パニアバッグ」の下の方に、左右で重さが偏りすぎないように積載します。
初めて自転車キャンプをするなら、移動距離は30分~1時間が目安
ーー移動距離はどのくらいを目安にするといいですか?
FRAME 中林:ある程度体力があり、時間に余裕のある方は、距離にして30~40kmくらいを目的地の目安にしてみましょう。概ね1時間半から2時間くらいの移動距離となるでしょう。
慣れてきたら、徐々に移動時間を伸ばし、普段行かない山中やキャンプ場ヘと足を伸ばしてみましょう。普段体感することのない景色が広がっているはずです。コンスタントに走れるようになると、さらに距離を伸ばしたくなりますが無理は禁物です。
バックパックで行く日帰り自転車キャンプ体験
本格的に始めるなら自転車用の積載グッズ一式が必要ですが、「近場ならバックパックでも十分走れますよ」と中林さん。
そこで、自転車キャンプの魅力に触れるべく、hinataの女子スタッフが実際に、近場のキャンプ場へ日帰りライドに挑戦してみました。
今回は、「FRAME clubhouse」から片道約5kmのお手軽自転車キャンプ。多摩川の気持ちの良い風を感じながら、キャンプ場まで30分ほどで到着しました!車移動よりも小回りが効き、道中の自然をより堪能できました。
自転車キャンプにぴったりの軽量かつコンパクト、汎用性の高いギアを選んだことで、実際に5km走ってみても想像以上に漕ぎやすく、疲労感を感じずキャンプに挑戦できました。バックパックに1日楽しめる十分な量のギアを収納することができたので、キャンプ時間ではコーヒーを淹れたりとリラックスした時間を過ごせました。
【持って行ったアイテム一覧】
・テント:モンベル ムーンライトテント、ミニヘキサタープ
・チェア:ヘリノックス チェアワン
・テーブル:SOTO フィールドホッパー
・バーナー:SOTO レギュレーターストーブST-310
・ケトル:ロゴス ザ・ケトル
・ミル:キャプテンスタッグ コーヒーミル
「自転車」でよりキャンプの楽しみ方を広げてみよう
今回、ハードルを一段階下げたバックパック1つで行く気軽な自転車体験を通して、自転車の魅力に触れることができました。より本格的に自転車キャンプを楽しむ場合は、アイテムの準備や知識が必要になっていきますね。
是非、「自転車」でキャンプの楽しみ方をより広げてみましょう!