【再入荷】福善 ステンレス製キャンプ用ペグ 打刀 20cm
刃物屋が作った、才色兼備のペグ「打刀」。その進化から目が離せない!
2022.12.15キャンプ用品
2020年、クラウドファンディングサイトMakuakeで話題となり、ペグ業界に新風を巻き起こした国産ステンレス製ペグ「打刀」。日本刀を思わせる怜悧なフォルム、厚さ3.5mmという薄さ、それでいて河原など石の多い地面にもザクザク打てる頑健さ――。数多の魅力をひっさげつつ、なお進化を続ける打刀の真髄に迫ります。
もくじ
創業80余年の刃物メーカーがペグを作ったらこうなった
機械用刃物の製造で培った知識と技術を結集し、新時代ペグが誕生!
日本刀を思わせるシャープで美しい形
クラウドファンディングで絶大な支持を得て商品化し、ペグ業界に激震を走らせた「打刀」。こちらを製造しているのは、岐阜県にある福善刃物工業です。フードカッターやレシートカッター、剪定鋏など、主に業務機械用の刃物を製造。80余年に渡り受け継がれてきた知識と技術を使い、「もっと広く、一般のユーザーさんの役に立てるものを作りたい」と考えたのが「打刀」開発のきっかけでした。
「刃物屋なので、最初はナイフを考えたんですけれど…」と語るのは、代表取締役社長の福久優司さん。刃物に固執しすぎて、逆にいいアイデアが出ず行き詰まりかけたところ、「刃物の鋼材は丈夫だから、ペグがいいのでは?」と思い付いたそう。「そこでさっそく、工業製品として作っていた鋼材を地面に打ち付けてみたら簡単に入っていったので、これはいける!と」。
ステンレス鋼にはいろいろ種類があり、加工しやすさ、耐腐食性、硬度などがそれぞれ違います。福善が扱っている刃物用のステンレス鋼は硬度が高いため、これをペグ用にチューニング。焼き入れや熱処理、光沢出し、バリ取りなど、一連の作業をすべて自社で完結できるため、細かな調整にもとことんこだわることができました。
そこまでやる!?モノづくりの会社ならではの徹底したテストに脱帽
「厚さ3.5mmだけど強度が高い」というのが売りの一つである打刀。その強度テストには、長年続く日本企業ならではのものづくりマインドが息づいていました。
「開発やテストにかけた時間は7~8カ月。粘りが強く、硬いけれど曲がりにくいステンレス鋼の割合を導き出してできたのが打刀です」
そのテストの内容といえば、御影石にペグを打ち、何回目で先端が潰れるか、縦や横方向に圧をかけた時に何kgまで耐えられるかといったもの。結果は写真の通り。一般的な鍛造ペグ(ハンマーやプレスで叩いて強度を出したもの)では、50回の打ち付けで先端が潰れて平らになってしまったのに比べ、打刀はほとんど先端に変化がありません。
重力を加えるテストでも、厚さ6mmの鍛造ペグが115kgで曲がったのに対し、厚さ3.5mmの打刀は120kgでようやく曲がり始めたそう。これは、硬いのにしなりがあるという打刀ならではの特性です。
ちなみに、「壊れるまでやる」破壊テストというのも行ったそうですが、「何をしたら壊れたのですか?」の質問に「その時は壊れませんでしたね…」と福久さんも苦笑。福善の技術、恐るべし!
雨の中に放置してもほとんど錆びない!?
もう一つ驚くのが、耐腐食性の強さ。ステンレス鋼の中でも錆びにくいものを使い、さらに加工を施すことで錆に強くしているのだそう。
テストでは濡れた状態で17日間屋外に放置したものの、表面に微少な移り錆(異物が打刀の上で固着し、錆びてしまった状態)が発生しただけ。ちなみに、福久さんはご自宅の庭に1年挿しておいたけれど錆びなかったそう。雨天続きのキャンプでも安心です。
この形状、なぜなかったのか。フィールドでの使い勝手も文句なし!
石ころの多い河原や固い地盤にもグイグイ刺さる
日本刀のように美しい形状は、見た目だけではありません。細いから石を避けながら地面に入るし、強度が高いので石にぶつかったとしても曲がりません。河原など、石ころの多い場所や地盤の固い場所でも、ストレスなく打ち込むことが可能です。ちなみに、固定力のテストでは、土では50kg、硬い場所なら95kgもの荷重に耐えられました。多少の強風にあおられてもビクともしなさそうです。
固い地盤に打ち込んでも回転させればすぐ抜ける!
これだけしっかり固定できるのなら抜くのが大変なのでは?と思ってしまいますが、この形状は抜きやすさにも一役買っています。回転させることでまわりに隙間ができ、簡単に引き抜きが可能。写真のように打刀同士を組み合わせて回転させることもできます。
なお、後ほど紹介する28cmサイズなどで、深く打ち付けて回転が大変な時は、横からハンマーなどで叩いて土との間に隙間を作ってから回せばスポッと抜けます。
薄くてシンプルな形状はスタッキング性も優秀
厚さが3.5mmしかないから、例えば8本でも、4本ずつ重ねてフック部分と先端部分を組み合わせれば厚さたったの1.4cm!荷物の隙間にストンと入れられるコンパクトさです。
さらに、先端を含むすべての面に面取り加工とバリ取りがされているので、ケガやロープの破損防止と、安全面にも配慮されています。
発売から2年、ユーザーの声に応えてさらに進化中
2021年には28cmサイズが登場し、より強度がアップ
20cmサイズが登場した後、ユーザーから「スタンダードなサイズの打刀も欲しい」という声が殺到。最初に作った20cmがソロキャンプや荷物制限のある人に向けた想定だったため、ファミリーやグループなど、大きめのテントを張る人に向けて28cmが開発されました。
28cmでは、ただサイズを大きくしただけではなく、強度を上げるために幅を広くし、フック部分にはギザギザを付けてガイロープを縦にも横にも付けられる仕様に。地面がやわらかい場所でも、幅方向(横向き)にロープを引っかけることで75kgの固定力を実現。固い地面に至っては、100kg以上の固定力を発揮します。
山登りなど、より軽装で動きたい人に応えてさらに16cmサイズも登場
下から16cm、28cm、20cm。キャンプスタイルに合わせて選べる3サイズ展開
28cmに続き、2021年中に16cmサイズも発売しています。今度は「登山に行くのにもっと荷物を軽くしたい!」というリクエストに応えて。軽量・コンパクト化に特化しているため厚みも2.5mmになり、重さはなんと1本当たり約16g!
デザインや錆への強さ、鋼の強度(※厚みが減った分20・28cmよりは固定力や強度は落ちます)はそのままに、「次元が違う!」と驚きの声も上がる軽量化を実現しました。
テントやタープの固定のほか、テントのスカートを留めるのにもぴったりというユーザーもいて、登山のみならず平地でも、用途に合わせた使い分けをしているようです。
2022年、フック部分を新形状にリニューアル
サイズ違いはあれど、それぞれの形状としては完成形と思えた打刀ですが、2022年に入ってから「フック部分を短くする」というマイナーチェンジも。それはコロナ禍や世界情勢の不安定による鋼材・輸送費等が値上げする中、商品価格を据え置きにする配慮…というだけではなく、飽くなきクオリティの追求でもありました。
「地面に少しでも深く刺されば、固定力が上がります。フック部分を短くすることによってより深く打ち込めるよに改良しました。ガイロープをかけるには問題のないU字の深さをキープしているので、使い勝手と価格はそのままに、固定力は上がっているんです」。まさに「進化」の一言。
自社完結ならではのレスポンスの速さとものづくりへの真摯な姿勢で、ユーザー目線の本当にいい商品を作っている福善。「一度使うと、もう他のペグには戻れない!」という声が多いのも納得です。
【基本情報】
商品名:福善 ステンレス製キャンプ用ペグ 打刀 20cm
サイズ:全長200×幅18(差し込み部最大7)×厚み3.5mm
重さ:約39g
材料:刃物用ステンレス鋼(焼入・焼戻処理)
製造国:日本
テントの命綱、ペグ。打刀なら、キャンプの「護身刀」になる!
ふだん何気なく使っているペグですが、強風にあおられて外れたら一巻の終わり。ある意味、安全なキャンプを支える縁の下の力持ちです。強度や打ち込み、引き抜くときの使い勝手に加え、見た目もよく軽量となれば、選ばない理由はありません。話題の打刀、まだ見たことのない人はぜひ手に取ってみてください。その美しさと実用性に驚くはず!
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