動物園グランピングでキリンと朝食!?今からチェックしておきたいTHE BAMBOO FOREST
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もくじ
偶然と必然が積み重なって生まれたアウトドアブランド
なぜWEB制作会社がアウトドアギア?代表の留学時代の体験が根幹に
八王子にある「フロントビジョン」というWEB制作会社が母体の「MAAGZ」。アパレルやキッチンツールなど、実際に立体としてのアイテムを扱っている業界からの参画が多いなか、WEBという、いわば二次元でのものづくりをしているクリエイターたちが立体を手掛ける、という点がまず意外です。
withコロナ時代のニーズを見据えての多角事業化かと思えば、じつはもっと以前からアウトドアへの関心はあったそう。そのルーツは、代表の日野慎哉氏が、カナダに留学していた学生時代に遡ります。
カナダの豊かな自然の中で過ごした日々は日野氏の記憶に深く残っており、東京へ戻ってITの仕事を始めてからも、ずっと「いずれはアウトドア関連の事業もやってみたい」と思っていたそう。当時のルームメイトだった外国人が、アウトドアブランドを立ち上げたという話もその思いに拍車をかけました。そんな折、オフィスを構えたシェアオフィスに、たまたまアウトドア好きが集まっていたのだそうです。
これまで頭の隅にずっとあった思いが、仲間を得ることで一気に具体化。2019年、それまで出していたWEBマガジンの名前を取って、アウトドアブランド「MAAGZ」が誕生しました。
先入観なしで、自分たちが欲しいものを作る
MAAGZのギアのコンセプトは「自分たちが欲しいと思うものを作る」こと。アウトドアの専門家ではなく、クリエイターやアーティストがメンバーだったため、先入観のないものづくりが独特な個性を生み出しました。
例えば、炎を美しく見せること。自分たちが遊ばせてもらっている「自然」というものに、恩返しできるようなアイテム。木のぬくもりや質感を生かしたもの…。
MAAGZのアイテムについて話を聞いていくと、発想のスタートに想いがあり、それを形にしてみたらこのギアだった、というアイテムが多いことがわかります。
機能美を形にしたアートな焚き火台「ラプカ」が代表作
自由度と拡張性の高さを目指した立体的な焚き火台
中でも代表作と言えるのが、最初の作品であり今も根強い人気を誇る「多次元型焚き火台ラプカ」。彫刻アーティストや建築家のメンバーが開発に加わっており、「立体的な使い方ができる」「拡張性がある」「炎が美しく見える」といった、普通の焚き火台にはない特徴を持たせました。
クラウドファンディングサイトMakuakeで目標達成率2,508%を記録と、ユーザーからの絶大な支持を得て2020年2月より一般販売を開始。その後、風防セットが発売になり、現在も二次燃焼モデルを開発中と、留まる所を知らない人気が続いています。
上が広い「逆台形」と立体的な焼き場で調理のしやすさを追求
ラプカの特徴の一つは、逆台形の形。上に向かって広くすることで焼き場が広く、調理がしやすくなっています。さらに、焼き網や串などを掛けられるフレームが3つあり、3段階で高さを変えることも可能。
下段・中段で焼いたものを上段で保温するといった調節のほか、大きな鍋やフライパンを使う料理は上段で、スキレットや串を使った料理を中段や下段でなど、同時調理にも便利です。
フレームが細いから、炎も綺麗に浮かび上がって見える!
焼き場が立体的な一方で、全体的なフォルムは至ってシンプル。重さも1.8kgしかなく、収納時の厚みはたったの1.3cm。その理由は細いフレームと灰受け、ロストルのみという、「焚き火台のスケルトン構造」とも言えるスリムさにあります。
また、フレームを細くすることで横から見た時に炎が浮かび上がって見えるのもこだわりの一つ。炎の見え方にまで意識を向けるのはクリエイターやアーティストならではの発想と言えそうです。
中にはパーツを自作するツワモノも。アイデア次第で拡張が自由自在!
RAPCAならではのもう一つの特徴が、拡張性の高さ。拡張を意識して作られたフレームには様々な穴が開いており、別売りの焼き網や鉄板の他、市販のフックや網、ゴトクなどと組み合わせてもオリジナルカスタマイズが楽しめます。インスタを覗けば、グルグル回して肉や魚を焼くロースターを自作で付けているユーザーも。
RAPCAユーザーが集まれば、写真のようにRAPCAを連結させて、アウトドア・ライブキッチンだって可能。ソロキャンからグルキャンまで、幅広いシーンで愛されています。
「自然に恩返ししたい」思いから生まれたうんちの着火剤
開発キーワードは「焚き火まわりのアイテムで自然に還元できるもの」
Mサイズで約10分、Sサイズで約6分。草食動物のうんちを使っているため嫌な匂いもしない
MAAGZの商品の中でもひと際ユニークなのが、「動物のうんちの着火剤」。しかも、そのうんちは牛やキリン、アルパカ、バク、レッサーパンダと、動物園にいるような動物のものばかり。
この商品誕生のきっかけは、「いつもアウトドアで楽しませてもらっているのだから、自然に何かお返しできないか」という発想からだったそう。焚き火台RAPCAが誕生した後だったこともあり、「焚き火周辺のアイテムで考えてみよう」となった結果、誰かが口にした「インドでは牛の糞を乾燥させたものを煮炊きに使うらしい」という知識がヒントになりました。
とはいえ、動物のうんちから着火剤を作るというプロジェクトは、すべてが手探り。そもそも、原材料のうんちをどうやって手に入れるのか。うんちを、どうしたら燃えるのか。何を混ぜたら燃焼時間が長くなるのか…。全国の動物園に声をかけ、手を挙げてくれた長崎県の動植物園と協力して開発がスタート。半年に及ぶ実験を繰り返して、やっとの商品化となったそうです。
動物園へ足を運んでもらうきっかけにも
売り上げの一部は、野生動物の保護活動に役立てられる
このプロジェクトを進めるうち、もう一つの目標ができたと言います。それは、「新型コロナが収まったとき、この商品が動物園に足を運ぶきっかけになる」ということ。
商品を開発していたのは、ちょうど新型コロナが猛威を振るい、自粛が繰り返されていた時期。動物園も多くが休園していましたが、その間も動物園で動物たちは生活していたし、従業員の人達も働いていました。そんな動物や人の助けになればという思いも込めているそうです。
キリンやバク、アルパカといった珍しい動物たちのうんちを使った着火剤。パッケージに描かれた彼らのイラストに親しみを持って、動物園へ足を運んだキャンパーも少なからずいるのではないでしょうか。
木のぬくもりと質感を感じるシェラカップ
野生種の山桜を、職人が一つひとつ丁寧にろくろ挽き
焚き火台から始まったMAAGZですが、最近ではテーブルウェアやファッションにも徐々にアイテムを広げています。新商品の中で2022年に特に人気を博したのが、この「モクシェラ」。
岩手県産の野生種の山桜は、寒いところでじっくりと育つため、目の詰まったしっかりとした材質。それを石川県の山中温泉地区にある漆器店が、日本伝統のろくろ挽きで一つひとつ丁寧に器の形にしています。
木目の美しさを生かすクリアなウレタン塗装、使っていて心地よく感じる形や厚み、スタッキングしやすいように持ち手は別で付けるなど、細部まで試行錯誤を重ねたシェラカップは、まるで生きているよう。
アウトドアの場ではもちろん、家庭でもサラダボウルやスープボウルに、また、ギフトとしても喜ばれそうです。
目の詰まった木を、さらに乾燥させてから職人が手の感覚で厚みや形を削り出していく。
時間と手間を惜しまず作られたシェラカップは、しっとりと吸い付くような質感で手になじむ
一つひとつストーリーを感じる、長い付き合いになりそうなギアたち
MAAGZのアイテムを深掘りすると、「遊ぶための道具」の枠を超えて、「ライフスタイル」が見えてきます。今回紹介したギア達も、自分らしいカスタマイズや自然との循環、日本の伝統工芸に触れるきっかけと、道具以上の付加価値を持ったものばかり。「買ってよかった」「レギュラーメンバー入り!」と、愛着を持つ人が多いのも納得です。「欲しいと思うもの」「おもしろいと思うもの」に誠実なものづくりをする注目ブランド、ぜひhinataストアでもチェックしてみてください!
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