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たかはぎアウトドアシンポジウム

ヒロシさんらが登壇した「たかはぎアウトドアシンポジウム」。白熱したイベントの動画をYouTubeで公開中!

茨城県の北東部にある高萩市は、知られざるアウトドアの聖地。山に川、海、ダム湖と多様な自然環境を誇り、キャンプ場も点在しています。そんな地域ならではのアウトドアや魅力について考えるため、キャンプ芸人のヒロシさんをはじめ、アウトドア界の著名人が大集合!「たかはぎアウトドアシンポジウム」として、10月3日に開催されました。高萩市の公式YouTubeチャンネルにも配信されている議論の様子を、いち早くレポートします!

茨城県高萩市で開催された「たかはぎアウトドアシンポジウム」

高萩市アウトドアシンポジウム
2021年10月3日にオンライン配信で開催された「たかはぎアウトドアシンポジウム」(主催:高萩市/一般財団法人自治総合センター)。全国のアウトドアファンに向け、県内屈指のアウトドアスポットである高萩市の魅力をアピールするために、業界の著名人が集結。「アウトドア愛好家から見た高萩市の魅力」と「高萩市だからできるアウトドア」について、熱い議論が交わされました。

キャンパー必見の「たかはぎアウトドアシンポジウム」を見てみたい!

【第一部】ヒロシとベアーズ島田キャンプが「キャンプの魅力」を語る!

二部構成で開催されたシンポジウム

ヒロシとベアーズ島田キャンプ
シンポジウム冒頭、ステージ上に登場した2人
今回のシンポジウムは2つのテーマに沿って、二部構成で開催されました。第一部には、キャンプ芸人のヒロシさんと、野外料理研究家のベアーズ島田キャンプさんが登場。近年のキャンプ人気の火付け役と言っても過言ではない2人が、「なぜキャンプをするのか」について熱く語り合いました。

2人が考えるキャンプの魅力とは?

シンポジウムで語る2人
実際に茨城県内でキャンプをした経験もある2人。特にヒロシさんは、キャンプ以外に釣りにハマっていた時期もあったため、東京と茨城の「海」が全然違うと感じたそう。 ヒロシ:島田君も一緒にキャンプしたけど、その時に作ったキノコの炊き込みご飯が絶品で、今でも忘れられないよね。県内のどこに行っても自然が多いから、茨城って本当に我々キャンプ好き向きの地域だな〜と、来るたびに思いますね。 ベアーズ島田キャンプ(以下、島田):東京にも山や自然はあるけど、「キャンプをする場所」として考えると落ち着かなさがありますもんね。その点、茨城は都内からのアクセスも悪くないし、ちょっと息抜きにキャンプしに来るにはすごくいい場所だと思います。今日も配信会場(高萩市文化会館)まで、都心から電車で2時間ちょっとで来れちゃいましたし。ヒロシさんから見ても、茨城の自然って東京と違いますか? ヒロシ:ぜ〜んぜん違うよね(しみじみ)。何年か前に海釣りにハマってたことがあって、その時によく大洗海岸(茨城県大洗町)に来ていたんですよ。東京湾だと魚を釣り上げた瞬間のニオイが強いんだけど、茨城の魚は全然臭くなくて驚いたのを、今でも強く覚えていますね。
楽しそうにトークするヒロシとベアーズ島田キャンプ
島田:今回のテーマを聞いて「何が良くてキャンプをするのか」をあらためて考えてみたんですけど、うまく言葉で説明できないですよね。僕は「焚き火」が大きな理由のひとつだと思うんですけど。 ヒロシ:都心じゃふらっと焚き火ができる場所もなかなかないし…。そうだね、焚き火はキャンプをする目的のひとつかもしれない。僕は「焚き火でコーヒーを飲む」ってのが至福の瞬間ですね。家だとお湯沸かすのも面倒なのに、それよりよっぽどめんどくさいキャンプだとやる気になるのは何でだろう(笑)。 島田:たしかに!火をおこして豆をひいて…手間ばっかりかかるのに(笑)。でもそれが楽しいんですよね。スタンプラリーみたいに、通過したいチェックポイントがたくさんある感覚。 ヒロシ:うまいこと言うね(笑)。 と、2人のキャンプトークは尽きません。その他にもヒロシさんから「キャンプより家にいるほうが寂しい」という独身キャンパーの名言(?)が飛び出るなど、アウトドア好きなら共感できる話が盛りだくさんの講演に。最終的には「キャンプの楽しさはやってみないとわからない!何が魅力か知りたいなら一度やってみてください(笑)!」と2人が視聴者に訴え、第一部は終了となりました。

【第二部】アウトドア識者が集結。「高萩だからできるアウトドア」を徹底議論!

アウトドア業界のそうそうたる面々が登壇

シンポジウム2部の登壇者
第二部の登壇者。写真左から司会の藤野龍一さん、パネリストの柴田敏郎さん、滝沢守生さん、竹下 充さん、相馬拓也さん
第二部に登壇したのは、アウトドア系イベントを多数開催するプロダクション「ヨンロクニ」代表の滝沢守生さん、アウトドアファッション誌「GO OUT」の統括プロデューサー・竹下 充さん、日本初のブッシュクラフト専門企業「ブッシュクラフト」社長の相馬拓也さん、そして高萩市内のベテランキャンパー・柴田敏郎さんの4人。 それぞれ異なる視点を持ちながら、長年アウトドア業界を見続けてきた4人による「高萩市だからできるアウトドア」についてのパネルディスカッションが行われました。

日本のアウトドアの現在地

シンポジウムの様子
まずは「日本におけるアウトドアの歴史」についておさらい。数々のアウトドアイベントを手がけてきた滝沢さんが、1930年に日本初の商業山岳誌『山と渓谷』の創刊からていねいに振り返っていきます。 滝沢さんによると、1960年ごろからは教育の一環として林間学校や野外活動が広く取り入れられるようになり、その後ファッションやモノ系雑誌の影響で一気に「アウトドア」というカルチャーが広まりました。その後1980年〜90年代のオートキャンプブームを経て、現代に近い「家族のレジャー」としてのアウトドア観が定着。2000年〜現在にかけて野外フェスが多数開催され、家族のものだけでない、おしゃれな若者の文化として支持されるような、日本独自のアウトドアが形成されていきます。 普段慣れ親しんでいるアウトドアでも、あらためて歴史をさかのぼっていくと何だか新鮮でより愛着がわきます。司会者をはじめ、他の登壇者も、いちアウトドア愛好家として滝沢さんの話に聞き入っていました。
ゴーアウトの解説
その後はより現在のキャンプトレンドにフォーカスした話へ。『GO OUT』統括プロデューサーの竹下さんは「ファッションと同じようにサイトのコーディネートにこだわる人が増えている」「服装も”アウトドアだから”ということでなく、普段どおりのおしゃれをしながら、きちんとキャンプに則した機能性のあるものを選ぶのが一般化してきた」と、スナップ写真を交えながら解説します。

「高萩市」という恵まれたアウトドアスポット

幼いころから高萩の自然に触れてきたキャンパー・柴田さんが語るのは、高萩市がいかにアウトドアに適したスポットかという地元愛。「山と海の距離が近いので、やろうと思えば1日で山と海両方のアクティビティが楽しめます」と熱弁。 柴田さん自身はより自然に入り込む、いわゆるブッシュクラフト的なスタイルでアウトドア活動を楽しむことが多く、高萩特有の生態系も魅力のひとつだと言います。「高萩を北限とする植物、南限とする植物が両方生えていて、さまざまな花や山菜が楽しめます。普通にキャンプに訪れてもそういった発見があるので、自然に関する知識があればあるほど楽しめるのが高萩市という場所なのでは、と思いますね」。
ディスカッションの様子
「ブッシュクラフトは難しそう、とっつきづらそうと思われがちですが、そこまで難しく考える必要はありません」。そう語るのは、「ブッシュクラフト」社長の相馬さんです。自然をうまく使って生活するという、日本人が昔から当たり前にやってきたことが「たまたま言い表せる単語であっただけ」と、キャンパーにとって興味深い発言も飛び出しました。

白熱した議論が続き、識者たちからこぼれた本音とは?

その後も各自の最近ハマっているアウトドアスタイルや、高萩市内でどんなことがしたいかなど楽しげな議論が飛び交いました。トークの最中、滝沢さんが思わず「高萩に住んでる柴田さんがうらやましい…」と本音をポロッと漏らす一幕も。終始なごやかな雰囲気で「たかはぎアウトドアシンポジウム」は幕を閉じました。

シンポジウムの模様は動画でも公開中

記事内で紹介したのは、シンポジウムのほんの一部。他にもたくさんの意見が飛び交った濃密なアウトドア談義が気になる人は、高萩市の公式YouTubeチャンネルをチェック!ここでは紹介しきれなかったトークも含め、第二部のパネルディスカッションの動画を公開中です。最後まで視聴すれば、きっと高萩市に足を運びたくなるはず。

熱いアウトドア談義が聞きたい!