キャンプ・アウトドア情報メディア | hinata〜もっとそとが好きになる〜
パーヴェイヤーズの小林さん

群馬の名店「パーヴェイヤーズ」。オーナー小林さんが「FUJI & SUN'21」で仕掛けるものとは?

アウトドアと旅のコンセプトショップ「Purveyors(パーヴェイヤーズ)」(群馬県桐生市)は、全国から高感度なアウトドア好きが集まる流行の発信地。そんなパーヴェイヤーズが5月15・16両日に開催されるキャンプフェス「FUJI & &SUN’21」で、会場装飾・物販プロデュースなどの空間演出を担当します。まだまだ明かされていないその全貌を探るべく、オーナーの小林宏明さんに話を聞きました。

国内屈指のアウトドアショップが「FUJI & SUN’21」に参戦!

「FUJI & SUN'21」は5/15、5/16開催のキャンプフェス

5月15日(土)、16日(日)の2日間、静岡県富士市の富士山こどもの国で開催される「FUJI & SUN'21」。富士山の麓でキャンプをしながら、音楽、映画、アクティビティを楽しめるキャンプフェスです。2019年に初めて開かれ、フェス、キャンプ好きから音楽マニアまで、幅広い層に好評を博しました。 当日は、会場内にある3つのステージでの豪華ライブのほか、地元の名産品が集まるフード販売やオリジナルグッズの販売も。「hinata×ペンフィールド」のコラボショップも出店するなど、音楽以外のコンテンツも盛り沢山です。会場の中心地となる「グリーンヒルエリア」の空間演出は、全国的な影響を持つアウトドアショップの雄「パーヴェイヤーズ」(群馬県桐生市)がコーディネートします。

群馬県桐生市にある人気のコンセプトショップ「パーヴェイヤーズ」

パーヴェイヤーズの店内
旅とアウトドアをテーマにしたコンセプトショップ「パーヴェイヤーズ」。元倉庫を改装した広々空間に、全国からファンが集まるトレンドの発信地です。店頭に並ぶのは「人気だから」「売れているから」「有名ブランドだから」ではなく、独自の選球眼でセレクトした「本当に良いもの」。高感度な品ぞろえはキャンパーを惹きつけてやみません。 アウトドアカルチャーを牽引する存在のバーヴェイヤーズから見た「FUJI & SUN」の魅力とは?パーヴェイヤーズのオーナー・小林宏明さんに、アウトドアと音楽、2つのカルチャーの視点で語ってもらいました。

「FUJI & SUN」と「パーヴェイヤーズ」は本質が似ている

パーヴェイヤーズのオーナー小林さん
▲パーヴェイヤーズの小林宏明オーナー
空間プロデュース会社「Perk」の代表取締役として、千葉県市原市にあるキャンプ場「一番星ヴィレッジ」のプロデュースや数多くのイベント演出、映像制作に携わってきた小林さん。パーヴェイヤーズのオーナーとして、「FUJI & SUN'21」ではメインステージに程近い「グリーンヒルエリア」の空間演出を担います。 ——今回「FUJI & SUN'21」で空間演出をするに至った経緯から教えてください。 小林:「FUJI & SUN」を立ち上げたプロデューサーの井出辰之助さんと以前から親交があったので、そこからですね。僕自身、もともとフィッシングやカヌーをやっていたり、アウトドアは好きで、フェスも違和感なく楽しんでいたのですが、パーヴェイヤーズにもフェス帰りに立ち寄ってくれる人って多いんですよね。 「感度の高いモノが好き」という点で、フェスが好きな人たちとパーヴェイヤーズの客層は本質が近しい気がしているので、「FUJI & SUN」の会場にも僕らの空気感がうまく溶け込んで、良い相乗効果が生まれるのを期待しています。
——小林さんから見た「FUJI & SUN」の魅力、他のフェスとの違いは何でしょう? 小林:まず、とにかくネーミングが良い(笑)。シンプルなんだけど今までなかったし、一言でイベントの空気感が全部わかるのがすごいですよね。富士山の近くで、太陽が降り注いでいて…と、名前を聞いただけで情景が浮かびます。先日、下見をしに会場に行ってきましたが、目の前にそびえ立つ富士山の迫力を感じられて、最高に気持ちいい場所でした。 あとはやっぱり、出演アーティストの幅広さが他とは全然違いますよね。くるりや森山直太朗さんのような誰もが知っている王道アーティストがいるかと思えば、君島大空さんをはじめ、感度の高い人から注目されている若手の実力派も同じステージに立ちます。 会場で初めて聞いたアーティストが意外と良くて好きになる…みたいな出会いはフェスの醍醐味だと思いますが、出演者のバリエーションが広いぶん、「FUJI & SUN」はそんな予期せぬ出会いが他のフェスと比べても多そうですよね。”フェス”というイベントの、ひとつの理想のかたちなんじゃないかなと思います。 当日のタイムテーブルはこちら:「FUJI & SUN'21」のタイムテーブル
——今回の「FUJI & SUN'21」では、アーティストや来場者同士の「距離感」というものが大きなテーマのひとつかと思います。 小林:そうですね。もちろん新型コロナウイルスの感染防止対策としての意味合いが大きいものの、「FUJI & SUN」の魅力である「大自然の中で音楽とキャンプをゆったり楽しむ」ことがより強く味わえるのでは、と思います。そもそも会場が相当広いので、限られた人数でこの「富士山こどもの国」を2日間も独占するというのは相当ぜいたくな体験ですよね。来場される方は、そういった空間の余白みたいなものを楽しんでもらえればと思います。 ——会場となる「富士山こどもの国」を実際にご覧になって、どんな演出プランやイメージが湧きましたか? 小林:今回僕が演出する「グリーンヒルエリア」は会場内でもど真ん中。メインステージのすぐそばです。実際に見て、火山の麓らしい地形のおもしろさを非常に感じました。高低差もかなりあるし、溶岩っぽい質感の地面や岩があったりとか。もともとある自然を生かしながら、会場のダイナミックさが感じられるような演出をしたいと考えています。 ——自然を生かすとなると、メインはやはり富士山でしょうか。 小林:まだ固まっているわけではないですが、富士山はうまく組み込みたいと思っています。たとえばゲートを作るにも、正面から見ると視界いっぱいに富士山が広がっているとか。あとは…これ、今思いついたものですが、うちクラフトビールも作っているので、「FUJI & SUN'21」オリジナルラベルとか作って会場限定で販売なんかできたらすごくいいなぁ。運営陣に相談します(笑)。

カルチャーとしてのアウトドアと音楽の共通点

——今回のようなフェスがきっかけでアウトドアやキャンプに興味を持つ層も多いです。規模の大きな話になってしまいますが、今後「FUJI & SUN」含め、フェスやアウトドア文化はどういう風になっていくと思われますか? 小林:今の日本でアウトドアが「おしゃれ」とされているのって、フェスの影響が相当大きいですよね。フェス以前のアウトドア文化は、海外と同じように「野に出て何かする」ことで、そこにおしゃれっていう概念はなかったはず。「アウトドア好き」を名乗っていたのも、本当にガチな人たちだけだったと思うんです。ところがフェス文化が定着して、誰もがよりライトに「アウトドア好き」と言えるようになりました。
パーヴェイヤーズの小林オーナー
小林:「フェスに行く」から始まって、「何を着よう」「いい感じのギアが欲しい」となって、アウトドアがおしゃれなものになっていったと思うんです。フェス自体の数もどんどん増えて、大規模なフェスには誰もが知るようなメジャーなアーティストが勢揃いしています。 でも、そうやって文化が広まって定着する中で、一部のインディーズの人たちの求心力がものすごくあって、そこに熱狂的なファンが集まる。パーヴェイヤーズのように、大都市ではないところのショップにお客さんが来るとか、最近で言うと「オールドマウンテン」が広島でポップアップイベントを開催したら大盛況だった…とか。 音楽では「好きなバンドがメジャーデビューしちゃったら興味がなくなる」という層がたしかに存在するし、アウトドアでも、インスタで発掘したガレージブランドが徐々に人気になって、大型チェーン店に置かれるようになると「まわりと被るから…」と買わなくなる人がいますよね。 そしてどちらも、また次のインディーズ的存在を求めるようになる。「FUJI & SUN」やパーヴェイヤーズのような存在は、そのマインドが共鳴しているのでは、と思います。だから空気感が近しいし、フェスの帰りに「ついでにパーヴェイヤーズに寄ろう」というお客さんが多いのかなと。
——アウトドアと音楽はある意味似た文化ということですね。 小林:見方によってはすごく似ていて、親和性がとても高い。なので、「FUJI & SUN」のように音楽を聞きながらキャンプもアクティビティも楽しめる、より音楽とアウトドアが密接になったフェスは、好きな人にはたまらないんじゃないですか。音楽好きも、アウトドア好きも、一度体感してみる価値はあると思いますよ。

「FUJI & SUN'21」は5/15、16に開催!

【概要】 名称:FUJI & SUN'21 日時:2021年5月15日(土)、16日(日) 会場:富士山こども国(静岡県富士市桑崎1015) 料金など詳細はこちら:FUJI & SUN'21公式サイト


あわせて読みたい記事