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Arrowscamp倉庫内のヴィンテージランタン

オールドキャンプギアの専門店・Arrows Campに聞いた、ヴィンテージの魅力【取材】

アメリカから買い付けしたヴィンテージギアだけを販売するオンラインアウトドアショップ「Arrows Camp(アローズキャンプ)」。ランタン好きやヴィンテージ好きのキャンパーの間で人気を集めるショップです。同店を取材し、歴史あるヴィンテージギアの魅力や、オーナーの想い、おすすめのアイテムまで、たっぷりとお話を伺いました!

オールドギアを扱うネットショップ「Arrows Camp(アローズキャンプ)」

アメリカから買い付けした珍しいヴィンテージアイテムを販売する「Arrows Camp」。Arrows Campでは1940年代〜70年代に作られたキャンプギアを中心に販売しています。取り扱いはオンラインのみで、ランタンやストーブ、ウォーターサーバーなど、その種類はさまざま。年月がたっていても変わらず使える安心感と、深みのある色とデザインのアイテムを中心に取り扱っています。

Arrows Campのオーナー・大矢さん

Arrowscampのオーナー
Arrows Campのオーナーで、休日は家族でキャンプをするファミリーキャンパーの大矢さん。会社員をしながらヴィンテージギアを集めて販売しています。

こだわりのヴィンテージものだけを集めた特別なショップ

Arrows Campを始めた経緯

Arrowscampの倉庫
━━━ ヴィンテージギアだけを販売するショップとは、なかなか珍しいですね。お店を始めた経緯を教えてください。 大矢さん:たしかに、ヴィンテージギアをキャンプに取り入れる人は増えてきていますが、ショップはまだまだ少ないですね。この店は現在、会社員をしながらひとりで運営しています。もともと海外とのビジネスをしたいなと思っていて、せっかくなら自分の好きなものでビジネスをしようと思い、ヴィンテージギアをアメリカから直輸入して3、4年前から販売を始めました。 ━━━ ということは、ご自身もキャンプが好きなのですね。 大矢さん:好きです!もともと自分も他のキャンパーと同じように、アウトドアブランドの新しいギアを買い集めていました。でもそれだと、自分の個性が出ないし、毎年新しいギアを追い求めて消耗して、の繰り返しだなと思い。長く使えば使うほど味の出るヴィンテージのアイテムを集めることにしました。
Arrowscampのオーナー
━━━ ヴィンテージものは新品のギアとは違って、アイテムひとつひとつの歴史を感じられるので、使っていくうちに愛着も湧いてきますよね。 大矢さん:そうですね。さらに言うと、キャンプスタイルが多様化している現在、ヴィンテージアイテムは自分のキャンプスタイルに個性をより強く出せるという点で、人とアイテムが被りたくないという方にはぴったりだと思います。

好きが詰まったランタンコレクション

Arrowscampのオーナー
━━━ では、お店もご自身の個性が詰まったアイテムを販売するというスタイルなのですか? 大矢さん:まさにその通りです。自分が好きで集めているコレクションのストックを売っているという感覚ですね。自分が好きだからこそ、お客さんにもできるだけヴィンテージアイテムを好きになってくれるような工夫をしています。 ━━━ 具体的にどのような工夫がされているのでしょうか。 大矢さん:ヴィンテージランタンなどは特に、100年以上前に作られた何百万もの値段がつく貴重なものもあるのですが、僕のお店では「珍しいもの」「見たことがないもの」は意識しつつ、本当の1点モノは基本的に扱わないようにしています。そこそこ出回っていているものであれば、価格もそれほど高騰しませんし、もし壊れても部品が手に入って直せる場合が多いです。 お店で特に力を入れて扱っている「Sears(シアーズ)」というブランドも、現代にはない珍しいデザインでありながら60、70年代に多く流通していたので、3~5万円ほどで購入していただけるアイテムがほとんど。ヴィンテージにちょっと興味がある、というような方も手に取りやすいアイテムがそろっているのです。現在お店では、40~70年代に製造されたギアを中心に20点ほど扱っています。

「長く使って欲しい」。思いが詰まったお店のこだわり

お客さんが安心して商品を購入できる秘密

ヴィンテージランタンをメンテナンスしている様子
━━━ たしかに、ヴィンテージランタンと聞くと高額なイメージもありますし「本当に使えるの?」と思って、なかなか手が出せないイメージがあります。 大矢さん:そうですよね。Arrows Campでは、お客さんが安心して商品を買ってくれるよう、念入りにメンテナンスをしています。一度仕入れたランタンは、どれだけ見た目がきれいでも、必ず全て解体して手入れをし、組み立て直して明かりがつくか点検します。実際にヴィンテージランタンを仕入れた際に、外見がきれいでも火がつかなかった、ということはよくあります。 ━━━そうなのですね!ヴィンテージランタンがどれほどデリケートなアイテムなのかが分かります。 大矢さん:そうですね。ヴィンテージランタンがこうして明かりがつく状態で使えることは、結構、奇跡に近いことなんですよ。
ランタンを解体している様子
━━━ やはりそれだけランタンのメンテナンスは難しいのですか? 大矢さん:実はやっていること自体は、非常にシンプルです。ランタンは他のギアと違って、構造が100年も昔から変わっていません。単純だからこそ、直す手順もシンプルです。 ━━━ そうなんですか!?初めて知りました。 大矢さん:ただ古いものなので、丁寧に扱う必要はありますね。「商品はすべて自分のコレクション」と考えたらなるべくいい状態であって欲しいですし、なにより「絶対に明かりがつくものだけを販売したい」と考えています。

個性が広がるヴィンテージの魅力に迫る!

シアーズのヴィンテージランタン

シアーズのヴィンテージランタン
━━━ さて、Arrows Campのこだわりが見えてきたところで、次はアイテムの話を伺おうと思います。お店を体現するようなこだわりのアイテムを教えていただけますか?。 大矢さん:やはりヴィンテージランタンを中心に扱っているので、「Sears(シアーズ)」はかかせない存在です。シアーズは、100年以上の歴史を誇るアメリカの大手百貨店で、1960年代よりも前からランタンの販売をしています。当時大人気だったこともあって今でも多くのヴィンテージランタンが残っているのです。当時シアーズはコールマンに製造を依頼してランタンを製造しており、私が扱うランタンの多くはシアーズの中でも1960年代、70年代にコールマンが製造したものです。 ━━━ なるほど、製造を委託してランタンを作っていたのですね!たしかに、コールマンのデザインと似ていながら、見たことのない珍しいカラーです。 大矢さん:シアーズのランタンの一番の特徴は、独特なカラーです。特にこのアボカドグリーンなどは人気が高いですね。ヴィンテージならではの色合いで、レトロ感があります。

海外から集まってくる珍しいヴィンテージアイテム

スタンレーのコーヒーディスペンサー
━━━ ヴィンテージランタンを中心に販売していると思いますが、ランタン以外にはどのようなアイテムを扱っているのですか? 大矢さん:ランタンを輸入していると、ランタン以外のヴィンテージアイテムと自然に巡り合えます。そうして仕入れたウォーターサーバーやピクニックバスケットなど、他では見られないヴィンテージアイテムも販売しています。たとえばこの「コーヒーディスペンサー」。これは1950年代に製造されたもので、最近のものにはないデザインが珍しいアイテムです!
スタンレーのコーヒーディスペンサー
━━━ 変わったデザインですね。どのようなアイテムなのですか? 大矢さん:これは、現在はステンレスボトルでも有名な、100年以上の歴史をもつアメリカの「スタンレー」のコーヒーディスペンサーです。当時アメリカでは、飛行機内で使用されていました。 ━━━ 飛行機で使われていたのですか!このようにアイテムがもつ歴史や物語を知って楽しめるのも、ヴィンテージアイテムの魅力のひとつですね。

Arrows Campのこれから

ヴィンテージランタンが集まっている様子
━━━ 紹介していただいたようなヴィンテージのアイテムだけを扱うお店はまだまだ珍しいですよね。今後、お店をどのようにしたいですか? 大矢さん:自分は会社員と兼業していることもありますし、今まで通り自分の「いいな」「好きだな」と思うものを売るお店でいたいと思っています。それと、以前からランタンのコレクターの方たちとランタンを展示する野外イベントを行ったりしているので、そういったつながりを大切にするようなイベントを今後もやっていきたいなと考えています。 ━━━ ランタンを集めたイベントですか!それは素敵です。 大矢さん:前回は、小さな会場を借りて100台以上の珍しいヴィンテージランタンをみんなで持ち寄り、野外で明かりをつけて鑑賞しました。こういったイベントを機に、知識のあるコレクターの方と出会ったり、新たにヴィンテージランタンに興味をもってくれる人が現れたりするので、こうしたきっかけ作りを大切にしていきたいです。若い世代の人たちにも、ヴィンテージアイテムが広まっていけばいいなと考えています。

Arrows Campのアイテムで、ヴィンテージを楽しんでみて

ランタンが並んでいる様子
ヴィンテージアイテムには、深みやはかなさ、そのアイテムひとつひとつがもつ歴史など、新品のものとはまた違った魅力があることがわかりました。Arrows Campで扱うアイテムたちは、どれも丁寧に愛情込めて手入れされたものばかりです。ヴィンテージをキャンプに取り入れたい方や個性を出したキャンプをしたい方は、ぜひArrows Campのアイテムを購入してみてください!

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