メレル「ジャングルモック」の魅力を解説！ラインナップも豊富！

ジャングルモックとはスニーカーのような紐がないシンプルなデザインのスリッポン（靴ひものない靴）です。1998年の登場以来、累計1000万足以上の販売実績を持つメレルの人気モデルで、もともとはハイキング・サイクリング・スキーなどのアウトドア後の疲れた足を癒す「アフタースポーツシューズ」という目的で開発されたのですが、その快適さからアウトドア自体でも幅広く使い始められたユニークなシューズです。

初代ジャングルモックと2.0との使用感を比較されたわかりやすいレビューです。フォルムも全体的に丸っこい初代と比べ、2.0のスリム＆シャープさがよくわかります。

まずバリエーションの豊富さもジャングルモックの特徴として挙げられます。シリーズによってはスエードから表革レザーに変更され高級感のプラスされたタイプ、夏に蒸れにくいメッシュ生地を採用したタイプ、クッション性を向上させたタイプ、すべりにくさを追求したソールを採用したタイプやゴアテックスを使用し防水性能を高めたタイプなど多岐にわたります。「普段のジャングルモックもいいけどこの部分が改善されれば…」といった点を次々と改良してきた歴史を感じられる製品ラインナップです。

またジャングルモックの魅力を素材と形状の点から見てみましょう。まずジャングルモックの素材は撥水性に優れたレザースキンのスエードに、足の裏を包み込むように巻き上がったオリジナルソールで構成されています。このソールが様々な路面に対してグリップ力を生み出しつつ、柔軟なスエードと合わさって長時間歩いても疲れにくいシューズとなっています。

形状の点から見るとスニーカーと大きく異なるのはスリッポン独特の紐なしの点で、アッパーの形状が防水性を高めやすい点や普段靴を脱ぎ履きすることが多い人から特に好評でした。一部のエアークッションプラスシリーズなど、アッパー部分に紐があるタイプもありますが、基本的にジャングルモックは実にオーソドックスなスリッポンデザインを踏襲しています。このシンプルなデザインが老若男女を選ばない製品として長年の支持につながってきたのかもしれません。

ジャングルモックを価格面からみると、スリッポン靴は形状が単純なため数千円で買えるものが多い中、メレルのジャングルモックは定価で13,000～20,000円前後とやや高価な製品として分類されます。しかし耐久性にも優れるジャングルモックはソールの減りを除けば破損や故障とほぼ無縁のため、リピーターが続出し現在の地位を確かなものにしたといえます。

ジャングルモックはレディースやキッズの展開もしており、シリーズとしてはエアークッションプラスやゴアテックスモデルをはじめ、カラーもメンズに近いバリエーションが揃っています。一方でキッズはカラーがブラックとガンスモークの2色しかないのがやや残念ですが、16～22cmまでをカバーしています。靴紐を結ぶのがメンドクサイ！という子どもにも勧めやすい靴です。

ジャングルモックをはじめとするスエード靴とは、動物の皮の内側を起毛させて独特の光沢感を出した靴全般を指します。この素材の特性として汚れが付きにくい反面、水に長時間浸すと色ムラが出て見た目が悪くなってしまいます。そのため化学繊維の靴のように、水につけてゴシゴシこするような洗い方は禁物なのです。 ジャングルモックもスエード靴のお手入れと同様に、柔らかいブラシで表面の毛を起こすようにしながら汚れを取り除き、落ちにくい汚れは専用の消しゴム、または専用のクリーナーを使用しましょう。洗浄後は革靴のようなクリームではなく、専用のスプレーを使用すると素材を保護しつつ風合いを維持できます。

本来登山用ではないジャングルモックですが、履き心地の良さから使用する人も増えています。しかしあくまで「アフタースポーツシューズ」として開発された以上、過酷な環境で使用するのは控えたほうがよいでしょう。例えば高低差の少ないトレッキングなどでは十分実用に耐えます。が標高差の大きなコースや重い荷物を担ぐときには足首を保護してくれるようなシューズのほうが向いているといえます。

一方ジャングルモックユーザーの声として雨の日に滑りやすいというものが散見されます。よく見るとマンホールやグレーチングなどほとんどの靴で滑りそうな場所で滑ったというもので、ジャングルモックだから滑った、というわけでもなさそうです。もっとも凍結路面でも活躍できるアイスプラスシリーズや防水に特化したゴアテックスモデルがありますので、ノーマルのジャングルモックであればあくまで乾いた状態が標準の使用環境である、ということは覚えておいたほうがよさそうです。

ジャングルモックは代表的な靴小売業大手のABCマートをはじめ、多くの靴小売り店舗で取り扱いがあり、ネット通販サイトでも入手しやすいシューズといえます。ただし2.0やゴアテックスモデルなどで見られるように、通常モデルと比べ先端が幅広になっていたり、やや小さ目のモデルもあるため、購入前に試着はしておきましょう、

ジャングルモックはその履き心地の良さから支持されてきましたが、一方で見た目がシンプルすぎてデザイン性に乏しいと評されることもありました、しかし昨今のシリーズは形状やフォルムが調整され、タウンユースにもマッチするようになっています。普段使いでもその履きやすさを体感してください。