おしゃれだけで選んでない?登山の疑似体験で本当に身体に合ったアイテムを見つけよう!
今年こそ、富士登山に挑戦したい!ということで、富士登山にもしっかりサポートしてくれるとの噂を聞き、アウトドアのプロフェッショナルがいるエルブレス新宿店へ行きました!さらに、登山では「自分にフィットしたアイテムを選ぶ必要がある」とのことで登山の疑似体験を!これから富士登山を始めようと考えている方は必見です♪
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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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もくじ
登山用品って実際に使ってみないと不安...
ついに登山道開通期間に入り、オンシーズンになった富士登山。「今年から登山をはじめたい!」という初心者の方には、富士登山がはじめの一歩としておすすめです!しかし、登山を始めるにあたって、何を用意すればいいかわからないし、登山用品を実際に使ってみないと不安...と考えてる方も多いのではないでしょうか。そこで今回、エルブレスで登山を疑似体験できるとのことで、実際に体験してきました!
品揃え豊富なエルブレス新宿店で登山疑似体験!
今回、登山に詳しいエルブレス新宿店スタッフの森岡さんに教えていただくのは、本当に自分に合ったアイテムを選ぶための登山の疑似体験。実際にリュックに重りを入れてフィット感を試したり、石場や木道を歩くときの靴のグリップや足のフィット感を店舗内で気軽に体験できるのだとか。
ーーー今年富士登山に行こうと考えているので、登山疑似体験ができるということで、楽しみです!よろしくお願いします!
森岡さん:はい、お任せください!早速ですが、今年富士登山を考えているということで、どのような観点でアイテムを購入しようと考えていましたか?
ーーーおしゃれでかっこいいアイテムです!富士登山でかっこいいアイテムを身に着けて写真を撮りたいと思ってます!
森岡さん:なるほど、たしかにおしゃれでかっこいいアイテムは惹かれますよね。しかし、登山においておしゃれだけでアイテムを選んでしまうと、後悔することになります。自分の体にフィットした上で、見た目もおしゃれなアイテムを選ぶようにすることが、ケガをしないために重要なのです。
ーーーなるほど、自分の体にフィットした登山アイテムを選ぶ方法が、「登山疑似体験」ということですね!
森岡さん:そのとおりです。今回は、富士登山で特に重要な、リュック、登山靴、トレッキングポール、ヘッドライトの4アイテムを使って登山疑似体験をしてもらいます。まずはリュックから体験していきましょう!
登山疑似体験をしないとわからない〜登山リュック編〜
1. 適切なサイズを選ぶ
ーーー登山リュックには種類が多くあり、何を見て買えばいいのかわからないですね…。
森岡さん:そうですよね、そういった悩みを持たれる方は非常に多いですが、そんなときこそ、私たちにご相談ください!リュック選びは「容量選び」と「フィッティング」がポイントです。
ーーーまずは容量ですよね。富士登山の場合、どれくらいの大きさがベストですか?
森岡さん:富士山なら30ℓ前後がおすすめです。体温調節のためにアウターや、長時間歩くので水分も多く必要になります。それらを入れるのに適したサイズが、30ℓ前後になります。
ーーーなるほど、ありがとうございます!それでは「フィッティング」について教えてください。サイズがぴったりのリュックとはどのようなものなのでしょうか?
森岡さん:皆さん、普段使うデイパックでも十分だ、と思うかもしれませんが、まさにこの「フィッティング」がデイパックには足りないんです。違いについて聞かれることが多いので、登山用リュックと比較しながら説明しますね。
2.「腰・背中・肩・胸」のフィット感で選ぶ
エルブレスでは、登山に行くときの荷物を想定した重りを用意しているので、より実際に近い形で、自分に必要なサイズ感やフィット感を感じることができます。今回は、富士登山を想定して重りを入れてみましょう。
森岡さん:一番の違いはこの「ヒップベルト」。その名の通り、腰の位置にあるベルトです。登山用のリュックは、重たい荷物を腰の支えを使って持つようになっています。横腹にある腰骨の少し上あたりに装着すると、リュックが軽く感じます。つまり、ヒップベルトが自分の腰の位置あたりにくるものを選ぶのが最適です!
ーーーがっしりとした装着感がありますし、重りを入れたリュックの重さ自体は変わらないのに、腰まわりにリュックを置いたときとそうでないときで、背負いやすさが全然違いますね!こんな荷物を持って、登山ができるのかと思っていましたが...。これなら、富士山のような長時間登山でも、体力の消耗を防げそうですね。
森岡さん:ヒップベルトと合わせて確認して欲しいポイントが「背面パッド」。背骨の反りに沿わせるように作られていて、疲労を軽減させます。背面パッドの長さが背中の長さと合っていることが大切です。身長が関わってくるので、特に男性と女性とで、大きく異なってくる部分になります。また、メッシュもついているので、通気性に優れており、汗を多くかく登山において非常に重要なポイントですよ。
ーーーなるほど、背面パッドにこだわることでより快適に登山を楽しむことができるわけですね!デイパックでこれほど背中にフィットしている感覚を味わったことはありません。
森岡さん:腰、背中ときて、最後は肩です。「ショルダーハーネス」と言われるこの部分は、バッグの安定性を高めるためにあります。ポイントは、リュックが体に密着するまでしっかり閉めること。そうすることによってより体にフィットし、背負い心地がいっそうよくなります!
ーーーなるほど!リュックが体と一体化して軽く感じます!
森岡さん:そうなんです!ただ、それだけだとまだリュックが揺れます。一回軽くジャンプしてみてください。
ーーーたしかにリュックが揺れます!まだポイントがあるんですね!
森岡さん:そうです。最後に登場するのが「チェストベルト」です。バッグの揺れを抑えるためにあります。位置は脇の下と同じラインくらいですね!締めすぎると苦しくなってしまうので、程よく締めてください。
ーーーチェストベルトを閉めることで揺れが収まりました!この4つのポイントを押さえていれば、リュック選びは完璧ですね。
森岡さん:登山リュックは上半身全体で背負うものです。肩だけでなくほかの部位に効率よく、重さを分散することで疲れにくく、安定した姿勢で登山ができます。そのため、フィッティングはとても重要なんです!実際に背負わないとわからないものなので、一度店舗で背負ってから購入することをおすすめします。
登山疑似体験をしないとわからない〜登山靴編〜
ーーー次は登山靴について伺いたいと思います。...そもそも登山靴は必要なのでしょうか?初心者からすると、スニーカーの方が歩きやすそうだと感じますが。
森岡さん:なんだか堅苦しそうですからね。しかし、登山に登山靴は絶対必要です!見た目通り、スニーカーよりも丈夫に作られており、足を様々な危険から守ってくれます。また、実はスニーカーよりも疲労を感じにくいんですよ。長距離を歩くことになる登山では、「疲労を感じにくい」ことが重要なことで、けがの観点からも重要なんです。
ーーー「疲労を感じにくい」というところが気になります。なぜ、重たそうな登山靴の方が、疲労を感じにくいのでしょうか?
歩きやすさの秘密は「ソール」にあり!
森岡さん:一番のポイントは「ソール」ですね!登山靴は舗装されていない道に合わせて、スニーカーよりもソールが固くなっています。長時間、スニーカーの柔らかいソールでデコボコ道を歩くと、足が屈曲で疲れてしまうんです。
ーーーなるほど、でもそれだけでは、歩きづらさから疲労がやってくるような気がします...。
森岡さん:そうですよね。実は、ソールには他にも秘密が隠されています。見てください、このしなり具合を!ソールは丈夫にできているにも関わらず、このように柔らかく動いてくれるので、歩きやすさも抜群なんです。
ーーーそういうことだったんですね!素晴らしい機能が満載ですね。
実際に履いて選んでみた!
ーーー並んでいる靴をみると、大きさに違いがありますね。富士登山に適切な登山靴はどれなんでしょうか?
森岡さん:登山靴には「ハイカット」「ミドルカット」「ローカット」とあります。今回は富士登山ということで、ミドルカットが最適です!富士山は舗装された固い地面、火山灰などの比較的柔らかい地面の両方を長時間歩くので、固すぎず柔らかすぎない、ハイとローの間がちょうどいいです。
ーーーミッドカットから選ぼうと思っても、まだ色々ありますね...。選ぶときは、やはりリュック同様、実際に着用するべきなのでしょうか?
森岡さん:はい、リュック以上に、履いてみてから選んだ方が良いものです。足に合っていない靴を選んでしまうと、疲労はたまるし、靴づれを起こすし、しまいにはけがの危険をともなってきます。登山靴の歩きやすさも含めて、実際に履いて体感してみましょう!
森岡さん:まず、靴下を登山用の厚い靴下に履き替えて、足の大きさをはかります。靴下の厚さによって、登山靴を履いた時の感覚が大きく変わってきてしまうので、登山靴を選ぶ前に登山で履く靴下をあらかじめ選んでおくことをおすすめします!
ーーーなるほど!登山用の靴下と登山靴はセットみたいなものですね!
森岡さん:そのとおりです。登山靴を履いてみたら、フィット感を高めるため、かかとを地面に軽くコンコンとして、靴紐を引っ張りながら結んでいきます。
ーーー測っていただいたおかげか、すごくフィットしている感覚があります!靴と足の一体感に驚きます。
森岡さん:最後に、実際に登山を想定して、階段と坂道を登り下りしていきましょう。やはり歩いてみた感覚がいちばん重要です。体験してみてください。
ーーーすごく歩きやすいですね!!スニーカーで歩いた時とは、比べ物にならない歩きやすさです。どのような部分を気にしながら、フィット感を確かめると良いのでしょうか?
森岡さん:登る時、下る時に足と登山靴が当たらないか、つま先が当たらないかが大切です。どうですか??
ーーー当たらないですね。ちょうどいいようです!見た目だけで選んでしまいそうでしたが、このフィット感を知ると、それだけではダメだということを感じますね。
森岡さん:登山は歩くスポーツです。もちろん、気に入ったデザインの靴を選ぶことも大切ですが、それ以上に、実際に試し履きをして、フィット感を確かめることが大切になります!
登山疑似体験をしないとわからない〜トレッキングポールとヘッドライト編〜
森岡さん:リュック、靴と、登山には欠かせないアイテムを登山疑似体験を通して話してきました。続いては、富士登山に持っておいてほしいアイテムも実際に見て、触っていただいて体験してもらいます。
ーーーこれは、トレッキングポールですね!登山を本格的に楽しんでいる方は、持っているイメージがあります!でも、実際にどんなものがあるんですか?
森岡さん:トレッキングポールは、1本で使うT字型と2本で使うI字型があります。富士登山のように長時間歩く場合は、2本のポールを利用するI字型がおすすめです。I字型は、トレッキングポール2本使用することで、4足歩行で歩くことができるので、疲労が軽減されるんです。
ーーーこんなにグリップがしっかり固定されるものなんですね!使ってみないと分からなかった感覚です。しかも、ポールが2本あってもコンパクトにたためるので、持ち運びも便利ですね!
森岡さん:そのとおりです。しかし、注意点が一つ。ポールを2本持つことで両手が塞がるので、使用しないときはしまいましょう!
ーーーはい!ありがとうございます!ちなみに、他にも富士登山にあると便利なアイテムはありますか?
森岡さん:ヘッドライトがおすすめです!これは、あると便利だというのはもちろんのこと、それ以上にエチケットとして必要です。
ーーーエチケット...ですか。それはどういうことでしょうか?
森岡さん:富士登山では、山小屋で1泊することもあります。山小屋は消灯後、ヘッドライトがないことでトイレに行く時など人にぶつかる可能性があるんです。実際のところ、富士登山では人が多いため、ハイエンドなモデルのヘッドライトは必須ではありませんが、最低限の自分の足元を照らせることと、細かな気遣いとして、ヘッドライトは用意しておきましょう。店舗で実際に点灯することもできるので、どの程度の明るさなのか、確認してみると良いと思います。
ーーーなるほど。ヘッドライトがエチケットとして必要であることには驚きました!
森岡さん:富士登山に限らず、登山は登山者同士が快適に登れることが重要ですので、ルールやマナーはしっかり守りましょう!また、少しレベルアップした登山ではヘッドライト以外にも万が一に備えた小物が必要です。エルブレスでは分かりやすく装備リストを用意していますので、自分の目的にあった用具を確認し備えておくとよいですよ。
ーーー今回はありがとうございました!どのように選んだら良いかわからなかったアイテムを、実際に着てみたり履いてみたりすることで、自分にフィットしたものを見つけることができました。また今回、登山疑似体験をすることで、富士登山に行くのに有益な情報もたくさん得ることができたので大満足です◎
森岡さん:登山では、アイテム選びがすごく大切な要素になります。登山を始めよう!という方は、ぜひエルブレスに足を運び、アイテムを選ぶ際には、実際に着たり履いたりすることが重要です。
今回は富士登山に行くことを前提に、実際に登山疑似体験をしてきました。行く登山先によって必要なアイテムの種類が変わってくるので、わからないことがあるときは、店舗に足を運び、プロに相談してください!
都内からでも気軽に行ける富士登山!
富士山には主に4つの登山ルートがあり、それぞれ五合目に登山口があります。この登山口までのアプローチは大きく分けると次の方法があります。
①主要駅行き電車:駅から登山バスに乗り換え。
②主要駅行き高速バス:駅から登山バスに乗り換え。
③登山口直通高速バス:そのまま登山口に到着。
④マイカー:山麓駐車場でシャトルバスに乗り換え。
都心や各主要都市からでも公共交通機関を使って気軽に富士山五合目までアクセスが可能です。アイテムを揃えたら、次はアクセス方法を調べて、いざ富士登山に出かけましょう!
【公共交通機関のご案内】
・富士急行線:「大月駅」から、富士山駅または河口湖駅へ向かう列車のご案内です。下車後、登山バスで富士スバルライン五合目へ向かうことができます。
・富士急行バス(登山バス):主要駅に発着している各登山口までの登山バスのご案内です。
・富士急行バス(高速バス):五合目または登山バスが発着している主要駅までの高速バスのご案内です。
まとめ
いかがでしたか?登山疑似体験をすることで自分にフィットしたアイテムを見つけることができます。富士登山を考えてる方だけでなく、これから登山を考えている方も、ぜひ一度エルブレスに足を運び登山疑似体験をしてみてください。