【徹底レビュー】KEEN(キーン)のユニーク！使用感やサイズ感をチェック

2014年に発売された「ユニーク」は、サンダルとスニーカーのいいとこ取りをした新感覚のサンダル。最大の特徴は、バンジーコードを編み込んだアッパーを採用することで足全体に心地良くフィットすること。スニーカーのようなつくりながら風通しが良く、蒸れを大幅に軽減してくれるのです。 夏のキャンプや野外フェスでの着用者が多く、都会的な着こなしにも合わせやすいため、夏の街履きとしても高い人気を誇っています。最近はアッパーやソールの仕様が異なる派生モデルが登場し、ラインナップの豊富さも人気の理由です。

前述の通り、「ユニーク」シリーズは多彩なモデルを発表し、メンズ・ウィメンズともにラインナップが充実しています。ぜひ気になるモデルを見つけてみてください。

※以下の表はメンズ(またはオールジェンダー)モデルを掲載しています

▼各モデルの詳細をチェック

ここからは、「ユニーク」のオリジナルモデルを実際に使用してみて、履き心地やフィット感、歩きやすさ、サイズ感といった使用感をチェック。ウィメンズモデルの使用感も含めてチェックし、良い点だけでなく、選ぶ際の注意点も含めてレビューします。

「ユニーク」は、伸縮性のあるポリエステルコードを編み込んだアッパーを採用しているのが特徴。靴紐がわりのバンジーシューレースを使って全体のフィット感を調整できます。そのため、従来のサンダルやスニーカーと比べると、甲の高さや足の形状に合わせやすいです。ただ、フィット感を高めて歩きやすさを担保するためにシルエットが細身なので、メーカー公式は0.5cm大きめを選ぶことを推奨しています。 レビューした筆者の場合、通常のスニーカーを選ぶ際は27cmか27.5cm(Nike エアフォースワンの場合は27cm)。試着した「ユニーク」は27cmで、履いた瞬間はアッパー全体にタイトさを感じましたが、バンジーシューレースを緩めたことで快適に履けました。 ただ、つま先のゆとりはほとんどない状態。靴下を履いて着用したところ、フィット感を調節してもつま先や幅がキツく感じました。靴下を履く場合があることも想定し、1cm大きめを選ぶのが良さそうです。

「ユニーク」には女性用モデルがあり、同じサイズでもメンズとは甲の高さや形状、幅などの設計が異なります。 普段24.5cmのスニーカー(コンバース ALL STAR)を履いている女性が25.5cmの「ウィメンズ ユニーク」を試着したところ、どこにもキツさを感じることなく、快適なフィット感を得られました。

コードが編まれた甲部全体に伸縮性があるものの、アッパーは足首からつま先まわりまでぴったりフィットするシルエットです。そのため、脱ぎ履きする際に履き口が若干タイトに感じる人もいるかもしれません。 とはいえ、そのタイトさはデメリットに感じるほどではなく、何回か脱ぎ履きすると慣れて、スムーズになります。むしろ、こうしたフィット感の高いつくりだからこそ、サイズアップしても脱げやすくならず、歩きやすさも担保できるのです。

足がきつい、痛い場合はどうする？ 「ユニーク」を履いて、どうしてもキツさを感じる場合は、厚手の靴下を2枚履きした状態でしばらく履いて甲部のコードを伸ばすことにより、若干の改善ができる可能性があります。ただ、もともと伸縮性のある素材なので一般的なスニーカーやサンダルと比べると調整できる幅は限定的です。 できれば購入前に試着をするのがおすすめ。また、KEEN公式オンラインストアで購入したものは購入後30日以内であれば着払いで返品できるので、サイズが合わない場合は検討してみてください。 詳細はこちら：KEEN

スニーカーとサンダルのハイブリッド型というだけあって、非常に歩きやすい設計です。甲部にフィットするので足さばきが良く、足首まわりもしっかりとホールド感があります。 さらに、フットベッドのつくりも秀逸。土踏まずが沈み込まずに支えられ、足を設置してから踏み込むまでの体重移動がスムーズに促される感覚があります。 また、坂道や足元が不安定な岩場でもサンダル全体がずれにくく、つま先が覆われている安心感もあってガシガシと歩ける点も魅力です。

アッパーのコードから空気が通り抜けるので、通気性の良さは折り紙付き。発泡素材のインソールも足裏の汗をしっかりと弾き、すぐに乾くため、炎天下で30分ほど履いても足裏の蒸れを感じることはありませんでした。天然原料を用いた抗菌防臭加工が施されているので、不快なにおいも低減できそうです。

「ユニーク」のアウトソールには、靴底に細かい溝を施してグリップ力を高める“レーザーサイピング”という技術が採用されています。これよってアウトソール自体が水を弾き、濡れた地面でも優れたグリップ力を発揮します。

ソールが水に浸かるような場所でも、濡れた地面や岩に靴底がしっかりとグリップし、不安定さは感じませんでした。濡れてしまっても、ソールやインソールが吸水しない素材のため、水から上がれば5分ほどで乾きます。

対してアッパーのコード部分は吸水しやすい素材なので、しばらくは濡れている感覚があります。この日は晴天だったこともあって、甲部を吹き抜ける風によって乾燥が促され、15分ほどで乾きました。

実際に履いた感想として特筆すべきなのは、やはりバンジーコード製アッパーならではのフィット感。編み込んだコードが足の動きに合わせて伸び縮みし、バンジーシューレースでフィット感を高めた状態でも締め付け感がなく快適に履けました。個人差のある足の形状にも、ほかのサンダルよりもアジャストしやすい点も魅力的です。

ここからは「ユニーク」を選ぶ際の留意点や素朴な疑問に対する答えを紹介します。

洗濯機でにおいの原因となる汗を洗い流すことで、においを低減できます。洗う際は、傷みを防ぐために洗剤を少なめにし、回転がゆるやかな設定に。乾燥機にはかけず自然乾燥が推奨されています。

水洗いもできますが、メーカーではブラシと洗浄剤を使って汚れを落とす方法を推奨しています。 まず、全体の汚れを落としてから靴用の洗浄剤を用い、ブラシで洗います。その後は絞ったタオルで泡をしっかり拭き取り、形を整えた上で風通しの良い場所に陰干ししましょう。

キーンの多くの製品には、予備のバンジーシューレースが付属しており、万が一切れてしまったり、弱まったりした際に交換できます。

キーンでは、コピー製品を見分けるための手掛かりとして下記のようなポイントを挙げ、注意を促しています。 キーンの名称やロゴを表示していても、偽造品を販売するウェブサイトである可能性も。確証が持てない場合は、キーンに問い合わせることをおすすめします。また、不正サイトである可能性がある場合の特徴として、以下のような点も挙げているので購入には注意してください。 お問い合わせはこちら

心地良い伸縮性があるコードに包まれる快適さに加え、肌の露出を抑えることで、都会的な印象を与えられる点も「ユニーク」の魅力です。アウトドアと街の両方で足元を任せられる1足を探しているなら、「ユニーク」を履いてみる価値大といえるでしょう。 撮影：木下 誠