キャンプ・アウトドア情報メディア | hinata〜もっとそとが好きになる〜
gorp villeのウエストバッグ

【gorp ville】韓国発・ULギアの新星が描く“本質的ミニマル”の神髄

2023年、韓国でひっそりと産声をあげたUL系アウトドアブランド「gorp ville」。レザークラフト出身のオーナーが「本当に使いたいギアを自分でつくる」ことから始まり、熱心なULハイカーたちの間でじわじわと注目度を高めています。その背景と哲学、プロダクトに込められたこだわりを探りました。

キャンプ動画に魅せられて革職人からギアのデザイナーへ

gorp villeのSangsoon氏
細部まで美しい縫い目や細かいパーツの正確な調整は手作業ならでは
gorp ville(ゴープヴィル)のオーナーであるSangsoonさんは、もともと女性用の革バッグを中心としたレザークラフトブランドを運営する革職人。 そんな彼がアウトドアの世界に足を踏み入れたのは、たまたま見たYouTubeのキャンプ動画がきっかけでした。室内でレザークラフトに没頭する日常で、森や自然の中で過ごす光景がとても新鮮に映ったといいます。
gorp villeのSangsoon氏がつくった革バッグ
Sangsoonさんが手がけた革バッグ。デザイン・制作からお客とのやり取りまで、全て自ら担当していたそう
2020年の春、オートキャンプからスタートし、装備の重さに限界を感じてバックパッキングへ転向。ギアの軽量化を徹底的に追求する中で、自らが本当に納得できる道具を求めて立ち上げたのがゴープヴィルです。
person icon

gorp ville Sangsoonさん

大型のキャンプ道具を全て手放し、70Lのザックひとつから再出発。少しずつ装備の軽量化を進め、現在は主にULハイキングやトレッキングを楽しんでいます。ゴープヴィルでは、レザークラフト時代の経験を土台に、デザイン、型紙制作、試作も全て自ら行っています

ダイニーマを生かしたシンプルで強靭なギア

“意図のあるシンプルさ”を追求するゴープヴィルの哲学

gorp villeのストリングポーチ
ゴープヴィルのコンセプトは「荷物が軽くなるほど、自然とのつながりが深くなる」。 その思想のもと、全ての製品は無駄を削ぎ落とし、軽量にデザインされています。それは単なるミニマルではなく、本当に必要な機能と形状を担保した“本質的なミニマル”。 使ってこそわかる完成度、静かだけれど存在感のあるギアたち。その設計思想には、ユーザー目線で積み上げてきた実体験と、妥協しない美意識が息づいています。
person icon

gorp ville Sangsoonさん

自分自身のバックパッキング経験を通じて、背負うものが軽くなるほど、風の音や光の移ろい、周囲の気配に対する感覚が鋭くなることを実感しました。そのため、ゴープヴィルの製品は“軽さ”を出発点に、「意図のあるシンプルさ」を大切にしています

レザークラフトの経験が生きた使いやすい構造と個性的なデザイン

gorp villeのレザークラフト時代の作業風景
レザークラフト工房時代は、イタリアの協会が認定するベジタブルレザー「Vera Pelle(ベラペレ)」を使用し、シンプルで使いやすいバッグや財布をつくっていました
もともと8年間にわたってレザークラフト工房を営んでいたSangsoonさん。革製品の構造設計で培ったセンスは、ゴープヴィル製品にも色濃く表れています。 一見シンプルでも、使ってみると直感的で気持ちいい形や、バランスの取れた構造。多様なパターン構築を試してきた経験が、「ちょっと変わっていて、でも使いやすい」デザインに落とし込まれています。 シンプルで無駄がないけれど、唯一無二な味もある。そんな魅力がユーザー満足度につながっているのでしょう。
person icon

gorp ville Sangsoonさん

ゴープヴィルは、立ち上げ当初から「軽さ」と「デザイン性」という2つの価値を軸に、静かな存在感を持つアイテムを少しずつ展開してきました。今後は、韓国のULシーンにおいて、“軽いだけでなく、視覚的にも感覚的にも洗練された”存在になれたらと思っています

削ぎ落とした中にある“完成形”に唸るアイテム3選

ゴープヴィルの製品には、軽く強靭で防水機能もそなえる「世界最強の繊維」ダイニーマを使用。その透け感も特徴としてつくられるアイテムは、シンプルながらスタイリッシュ。 使うほどにブランドの哲学が伝わってくるギアの中から、hinataストアでも手に入るおすすめ3つを紹介します。

【GB-03 DYNEEMA(R)25L roll-top backpack】重さたったの350g!軽快な旅をサポート

最初に紹介するのは、ゴープヴィルの代表作でもある「GB-03 DYNEEMA(R)25L roll-top backpack(GB-03ダイニーマ25Lロールトップバックパック)」
gorp villeのGB-03DYNEEMA(R)25L roll-top backpack
日帰りや一泊程度のハイクにちょうどいい25Lサイズ。荷物に合わせて大きさを調整できるロールトップも好評です
余計なものを徹底的に削ぎ落とし、必要な要素だけを残した設計は、約350gと軽量でありながら安定感も抜群。中身が取り出しやすい縦型ファスナーを採用した大型ポケット、フロントのバンジーコード、サイドのカラビナフック収納構造など、ユーザーの動きを想定した効率的なデザインも必見です。
gorp villeのGB-03 DYNEEMA®25L roll-top backpack

潔さの中にもユーザビリティが息づく名品

【DYNEEMA(R) WAIST BAG】着けているのを忘れるほど軽い小型バッグ

2品目は、すぐに取り出したい小物の持ち運びに大活躍する「DYNEEMA(R)WAIST BAG(ダイニーマウエストバッグ)」
gorp villeのウエストバッグ
重さはたったの50.7g。ロングハイクや登山など、できるだけ荷物を軽量化したいときもこれならストレスフリー!
Sangsoonさんが「できるだけ荷物を減らしたいULハイク中であっても、行動食や小物をすぐ取り出せる収納は必須だと実感しました」と、自らの体験から欲しいと感じたアイテム。 こちらも軽量で頑丈、防水性も高いダイニーマがメイン素材で、ウエスト・ショルダー・斜めがけなど使い方に柔軟性もあるのが魅力。さらに、サコッシュのようにブラブラしないため、アクティブなシーンでも行動の邪魔になりません。
gorp villeのウエストバッグイメージ
内部には仕切りポケットがあり、小物の整理がしやすいのもうれしいところ。こうした使い勝手の良さに配慮できるのはレザークラフトの経験を持つSangsoonさんならでは
軽量でありながら、仕切りポケットやバックパックを背負ったままでも動きを妨げずに使える右腰基準で設計されたバックルなど、細部までゴープヴィルらしい機能美を詰め込んでいます。

スマートフォン、地図、行動食にすぐアクセス!

【DYNEEMA(R) D-PACK】収納したいものに合わせて選べる3サイズの軽量ポーチ

ラストは軽量で丈夫、さらに見た目もスタイリッシュなポーチ「DYNEEMA(R) D-PACK(ダイニーマDパック)」
gorp villeのDYNEEMA D-PACK
左からカトラリーやモバイルバッテリーなどの小物入れにぴったりなSサイズ、軽量ダウンや上下の着替えが入るMサイズ、薄手のダウンやシュラフも入れられるLサイズ
デザインを最小限にし、ダイニーマを使うことで軽さ・使い勝手・見た目のバランスが取れた軽量ポーチ。2カ所に付いたループも活用して、直感的なバックパッキングが楽しめます。ダイニーマならではの透け感で中に入れたものもわかるので、複数使っていても目当てものがパッとわかるのもうれしいところ。
gorp villeのDYNEEMA D-PACK
Lサイズならダウンやシュラフ、ソロテントなども収納OK!
重さはSサイズ24.2g、Mサイズ32.3g、Lサイズ32.5gで、使っていないときは薄くたたんでおけるので邪魔になりません。

カトラリーやランタン、着替えなどを美しく収納

韓国で話題のULギアを日本でいち早く手に入れよう!

Instagramのフォロワーはすでに1万3,000人超えと、韓国で着実にファンを増やしているゴープヴィル。 「軽さ・実用性・拡張性のバランスを意識しながら、着実に製品を出していければと考えています」と語るSangsoonさんの2025年の目標は、既存のパックに取り付けられるモジュールパーツや2.92ozの新素材を使った30Lバックパック、フィールドでの拡張性を高める外付けポケットシステムなどのリリースだそう。 さらに、「いつかはブランド当初からの夢であるソロ用軽量テントもつくりたい」と夢は膨らみます。
gorp villeのバックパックでトレイルをするSangsoonさん
2025年6月現在、日本国内で正規に取り扱っているのはhinataストアのみ。「人と被らないULギアを探している」「次の冒険の相棒を見つけたい」──そんな人は、ぜひhinataストアをチェックしてみてください。 公式Instagramはこちら:gorp ville

gorp villeの商品一覧はこちら

今週の注目ブランド

hinataストアの旬なブランドを毎週紹介!気になっていたあのブランドのバックグラウンドストーリーやギアへのこだわりを掘り下げます。


特集・連載


あわせて読みたい記事