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スーパースポーツゼビオがおすすめするバーベキューテクニック

【必読バーベキュー講座】その危険、回避できます!達人が教える「本当に知りたい」安全術

2024.06.06ノウハウPR

お待ちかねの父の日が目前!キャンプ好きパパなら、このチャンスに家族に「カッコいいところを見せたい」と考えるはずですよね。とはいえ、上手におもてなしできるか不安を覚えることも…。そこで今回は、上級バーベキューインストラクターの資格をもつプロに、「食中毒などの危険を回避するための鉄則」と、「おいしく仕上げるためのコツ&3種の神器の使い方」を教えてもらいました。

バーベキューの駆け込み寺はココ!

人気1位はバーベキュー!でも、安全&おいしく楽しめていますか?

父の日にはバーベキューで家族をもてなしたい!そんなふうに考えているパパキャンパーも多いはずです。 キャンプ場での好きな過ごし方ランキング1位に輝いている(出典:オートキャンプ白書2023)ことも示す通り、みんなが大好きな体験であると同時に、かっこいい姿をお披露目するチャンスでもあるというわけです。
バーベキューの失敗例

出典:PIXTA

とはいえ、「焦がしちゃったりと失敗しがち」だったり、「道具の正しい使用方法がわからないかも」なんていう課題を抱えているパパも多いはず。さらに、大切な家族に振る舞うには「万全の安全対策」も知識としてインプットしておくべきです。 そこで今回は悩める多くのキャンパーに向けて、「安心・安全に楽しむ方法」に加えて、「人気バーベキュー道具の特徴」や「おいしく肉を焼くためのコツ」を徹底解説!しっかりチェックして、目前に迫る父の日を素敵な思い出に残るものにしてみてください。

上級バーベキューインストラクターが「成功法」を伝授!

安心安全でおいしいバーベキューを楽しむ方法を教えてくれるのは、「スーパースポーツゼビオ ビバモールさいたま新都心店」のスタッフと、日本バーベキュー協会が公認する「上級バーベキューインストラクター」の二足の草鞋を履く矢澤 豊さんです。
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スーパースポーツゼビオ ビバモールさいたま新都心店 スタッフ

バーベキュー上級インストラクター・矢澤 豊さん

店舗業務の一環でバーベキューに携わるようになりましたが、すぐにその魅力に夢中!正しいやり方さえ知れば初めてでも失敗を減らせるので、みなさんもぜひチェックしてみてください

肉の焼き方はもちろん、正しい食材の扱い方や炭の着火方法など、バーベキューにまつわるあらゆる作法を修得しなければ上級バーベキューインストラクターの資格を取得できません。 つまり、厳しい課題をクリアしたプロだからこそのレクチャーは、キャンパーにとっても目からウロコなものばかりだというわけです。

用意すべき!安心・安全バーベキューを叶える「3つの神器」

バーベキューを楽しむ際に気に留めておきたいのが「安全面」。これを怠ってしまうと、せっかくの楽しいバーベキューが台無しになってしまいますよね…。 そこでここからは、炭の「着火」「消火」「後始末」の正しい方法と、それを確実に実践できるおすすめの「3種の神器」を教えてもらいます。

【神器その1】安全な火おこしにマスト!「チャコールスターター」

炭を着火する際、うちわで空気を送る人も多いはずです。しかし、この方法で効率が良くないばかりか灰や火の粉が舞ってしまったりと、危険につながることも少なくありません。
スーパースポーツゼビオがおすすめするバーベキューテクニック
左:ホールアース「チャコールスターター」/右:ウェーバー「チムニースターター」。どちらも矢澤さんがおすすめする品ですが、使用する炭の量やバーベキューコンロの大きさに合わせてセレクトするのが吉!
そこで使用したいのが、煙突効果で安全に新鮮な空気を炭に送ってくれる「チャコールスターター」です。 「まずはチャコールスターターの3分の1ほどを目安に、着火しやすい“ブリケット炭”を入れます。次にその上から燃焼時間の長い“オガ炭”を入れると準備完了。バーベキューコンロなどの上で着火剤に火をつけたら、用意した炭入りチャコールスターターをその上に置くだけです。そのまましばらく待ち、写真左のようにオガ炭がほんのりと白くなったら着火OK!」(矢澤さん)

【神器その2】炎上を抑える「水鉄砲」

次に教えてもらったのが、「炭の燃え上がりを抑える方法」です。 バーベキュー時に肉の油が垂れて炎上してしまうことが多々あるはずです。そのままでは火傷などの恐れがあることはもちろん、せっかくの肉が焦げてしまったり煤が付いてしまったりと、残念な仕上がりにまっしぐら…。
スーパースポーツゼビオがおすすめするバーベキューテクニック
そこで用意しておきたい神器のひとつとして、矢澤さんがプッシュするのが「水鉄砲」。 「燃え上がった炭に水をかけて鎮火しましょう。水鉄砲なら少し離れた場所から安全に放水できますし、子どももバーベキューに楽しく参加できるはず。水鉄砲は小さなものや簡易的なものでもOKです」(矢澤さん)

【神器その3】しっかり消化を叶える「火消し壺」

安全な炭の処理も大切なポイントです。 バーベキューが終了してもまだまだ炭は燃焼中。そんなとき「水をかければ消えるのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、それでは高温の水蒸気が発生してしまったり、灰が飛び散って迷惑をかけてしまったり、火床にダメージを与えてしまったりと、危険がいっぱい!
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矢澤さんが愛用するのは、ネジふた採用で安心感が高いロゴスの「ポータブル火消し壷」
そんな熱々の炭を安全・確実に処理できるのが「火消し壺」です。酸素の供給を遮断してしっかり消火できるばかりか、燃え残った炭は再利用することも可能になります。 「炭バサミで炭を掴んで火消し壺に入れるだけ。後はふたをしっかりと閉めればOKです。危険なく短時間で処理できるようになるので、バーベキューを楽しむ際はぜひ用意してください。また、炭かき棒やスコップも用意しておくとさらに効率良く処理できるようになります」(矢澤さん)
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スーパースポーツゼビオ ビバモールさいたま新都心店 スタッフ

バーベキュー上級インストラクター・矢澤さん

ベーベキューを安全に楽しむには、「炭の正しい扱い」が重要です。焼き上がりに影響する部分もあるので、しっかり覚えておいてくださいね。とはいえいずれも特に難しいことはないはずなのでご安心を!

安心・安全を叶える「3種の神器」を動画で!

衛生管理も必須!安心&おいしいステーキの焼き方

楽しくておいしいバーベキューの実現には、食中毒を防ぐための徹底した「衛生管理」もマストだと矢澤さん。せっかくのそと遊び時間を台無しにしないためにも、プロならではのおすすめの肉の焼き方とともに注意点をチェックしましょう。
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今回は、矢澤さんが愛用するWeber(ウェーバー)のチャコールグリル「オリジナルケトルシリーズ」を使用しながら、ステーキをおいしく焼くためのコツと、必ず行いたい衛生管理のポイントを解説してくれました。 「これはアメリカングリルとも呼ばれるふた付きのものです。熱が効率よく循環して、中までしっかり火を通せるのが特徴。深さなどの設計が完璧で、他社製品と比べて高い性能をもっていると感じています」(矢澤さん)

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焼く前に叩いて柔らかく!

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まずは肉の仕込み方から。肉をカッティングボードに置き、肉たたきでトントントンと叩いていきます。両面とも叩いて3分の2ほどの厚みになったら、たっぷりと塩をふります。 「肉の筋を狙って壊すように叩くのがコツ。これで肉がとても柔らかくなるんです」(矢澤さん)
【安全対策ワンポイントmemo】 なるべく高い場所(肉から遠い場所)から塩をふって、生肉に手や塩の容器が触れないように心がけるのもポイントです。もし触れてしまった際は、肉に付着している汚れや菌などをほかの場所に広げてしまわないためにも、必ず手洗いなどで清潔に保つようにしましょう。

ブラシ清掃で殺菌&コーティングで焦げ付き回避!

スーパースポーツゼビオがおすすめするバーベキューテクニック
焼き始める前には網をブラシで清掃してきれいな状態にするのもお忘れなく。次に、食材の焦げ付き防止のためにハケを使って表面に油を塗りましょう。 「サラダ油などでもOKですが、香り付けにもなるのでオリーブオイルを塗るのがおすすめです」(矢澤さん)
【安全対策ワンポイントmemo】 火傷防止のために必ず耐熱グローブを使用しましょう。また、作業中は燃えやすいものを遠ざけるのも基本。直火禁止の場所なら、防炎シートを敷いて地面にダメージを与えないようにすることも必須です。

温度のゾーン分けも重要!最後は低温でゆっくりと!

スーパースポーツゼビオがおすすめするバーベキューテクニック
右手前の「高温ゾーン」・中央の「中温ゾーン」・左奥の「保温ゾーン」のように、火力が3段階になるように炭をレイアウトするのがおすすめ
網の準備ができたら、チャコールスターターで着火した炭をレイアウトします。この際、まずはグリルの一端に炭を寄せ、必要に応じて移動したり慣らしていくのがポイント。 「今回は最もおすすめしたい方法(一端だけに炭を集中してレイアウト)を紹介しました。炭のある位置から順に高温・中温・低温と3つのゾーンに分けられるので、食材を移動させるだけで焼き具合や調理方法にマッチした最適な温度(火力)を選べるようになるというわけです」
【安全対策ワンポイントmemo】 着火した炭をグリルに移す際は、炭を地面に落としてしまわないように気を配ることも大切です。そのためにも、作業時はチャコールスターターの底がグリルの外にはみ出さないようにするのがおすすめです。

温度管理でパーフェクトな焼き加減に!

スーパースポーツゼビオがおすすめするバーベキューテクニック
炭をレイアウトしたら温度(火力)の確認をします。その際、メジャーで簡単な方法として親しまれている「ミシシッピテスト」を試してみるのもおすすめです。 「網から15cmほど離れたところに手をかざし、“ワンミシシッピ、ツーミシシッピ、スリーミシシッピ”と、口に出しながらカウントします。どのカウントまで熱さに耐えられるかで、おおよその温度が把握できるというわけです。ステーキ肉ならツーミシシッピくらいが目安。200℃前後になっているはずです」(矢澤さん)

高火力&距離をとって表面をパリッと!

スーパースポーツゼビオがおすすめするバーベキューテクニック
準備が整ったら、いよいよ肉を焼いていきましょう! 今回のようなステーキ肉なら、まず「高温ゾーン」に肉を置き、高い火力で片面に火を入れます。こうして一気に焼き上げることで、柔らかい仕上がりになるそう。 「反対側も焼いたら中央の“中温ゾーン”に移して、じっくりと加熱するとおいしく仕上がりますよ」(矢沢さん)
【安全対策ワンポイントmemo】 特に今回使用したような厚めの肉の場合は、まず強火で表面をしっかりと焼き固めて牛生肉の表面に付着しているO157などの細菌を処理するように心がけましょう。

レスト&中央カットで安全・おいしさを総仕上げ

スーパースポーツゼビオがおすすめするバーベキューテクニック
焼き上がったらカッティングボードに移して肉の中央をカットします。 これは肉の焼き加減を正確に確認するためのもの。写真の状態まで焼けていればOKですが、もう少し焼いた方が好みならグリルに戻して微調整しましょう。
【安全対策ワンポイントmemo】 食中毒防止のために、トングやカッティングボードは生肉を扱うためのものとそれ以外の作業用を必ず用意して、しっかり使い分けましょう。生肉を掴んだトングでそのまま焼き上がりの肉を触るのは絶対にNGです。

しっかり片付けが次回の楽しみにも!

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楽しいバーベキュータイムを成功させるためには、上手な片付けも重要です。 そのときポイントとなるのが炭の処理。まずはしっかり消火させることがマストですが、今回使用したようなグリルなら、ふたと吸気口を閉めるだけで安全・確実に行えるのでおすすめ! その後は、キャンプ場の灰捨て場に捨てるか、前述した火消し壺に入れて持ち帰りましょう。
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矢澤さん

バーベキューをいい思い出にするには、兎にも角にも「衛生管理の徹底」が大切です。そのうえで焼き方や味付けなどを工夫すれば、きっと大満足な時間になるはず。今回紹介した方法や知識は初めての方でも実践できるはず。ぜひ試してみてください

達人のテクニックを動画でチェック!

ふた無しグリルでも工夫次第でもっとおいしくなる!

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大定番のコールマン「クールスパイダープロ」で、もっとおいしく仕上げるコツも教えてもらいました
ここまではふた付きのアメリカングリルでの方法をレクチャーしてもらいましたが、矢澤さんによると、ふた無しグリルでも少しの工夫でもっとおいしくステーキが焼けるようになるそうです。 「ステーキ肉の上にふた代わりになるものを被せるだけ!今回は焼きそば用のアルミプレートを使ってみました。これでアメリカングリルのふたと同じような効果が得られるので、中までじっくりと火を通せるようになりますよ」(矢澤さん)
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このようなグリルの場合でも、「高温」「中温」「低温」の3種類のゾーンを設けるのをお忘れなく。基本をしっかり守れば、いつものグリルでもさらにおいしいステーキを満喫できるはず!

バーベキューのことなら達人がいる「スーパースポーツゼビオ」へ!

エルブレススタッフ・矢澤さん
ウェーバーの製品など、バーベキュー用品を豊富に取りそろえているのもスーパースポーツゼビオが人気の理由のひとつ
今回はスーパースポーツゼビオ ビバモールさいたま新都心店でスタッフを務めるバーベキューのプロ・矢澤 豊さんに、バーベキューを安全でおいしく楽しむための方法をレクチャーしてもらいました。 全国のゼビオには、上級バーベキューインストラクター資格をもつ矢澤さんのようなプロが多く在籍しているのも特徴です。バーベキューのコツはもちろん、おすすめのバーベキュー道具も教えてもらえるので、「父の日にかっこよく家族をおもてなししたい!」と考えているパパもぜひ訪れてみてください。

達人技をチェック!「BBQ」の駆け込み寺

日本バーベキュー協会って?

日本での新しいバーベキュー文化の創造と発展を目的に、会長の下城民夫さんが2006年に設立した団体が「日本バーベキュー協会」です。 約23,000名の会員を有し、バーベキューを防災活動に生かすためのワークショップや、バーベキューを活用した子ども向けの食育プログラムの開催など、さまざまな活動を精力的に展開中。
スーパースポーツゼビオがおすすめするバーベキューテクニック
日本バーベキュー協会 会長・下城民夫さん
また、バーベキューをもっと安全・快適にするための日本で唯一の「バーベキュー検定」も考案。2023年には社団法人日本資格検定協会による“今年最も注目される検定試験”の第3位にバーベキュー検定が選ばれたことも手伝って、日本バーベキュー協会およびバーベキューインストラクターの存在がアウトドア好きに広く知られることになりました。 バーベキュー検定では、安全で楽しいバーベキューをつくりだすための、座学・実施試験・筆記試験などさまざまなカリキュラムを実施。それらを見事クリアした、確かな知識とスキルをもつ人が「バーベキューインストラクター」として公認されるというわけです。
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日本バーベキュー協会 会長・下城民夫さん

バーベキューはおいしい食事を通じて人とつながること、心の距離を詰められることがなによりの魅力です。実施にあたってはその場がいい雰囲気である必要がありますが、当協会認定のバーベキューインストラクターはそのための“おもてなし”ができる人たちばかり。食材の衛生管理や器具の取り扱いにいたるまで、バーベキューを安心・安全に楽しむための知識・技術をマスターしていますよ!
撮影/松下哲也 取材協力/日本バーベキュー協会

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