電気の力でキャンプをもっと楽しく。ポータブル電源は目的に合わせて容量を選ぶのが鉄則!
防災用品としてはもちろん、近ごろはキャンプシーンにおける需要も高まっているポータブル電源。さまざまなモデルが展開されているからこそ、自分のキャンプスタイルにピッタリな1台を見つけることが大切。そこで今回は、キッチン家電を稼働させられるパワフルなタイプから、持ち運びのイージーな手のひらサイズまで、幅広く紹介します。併せて、ポータブル電源を使ったキャンプの楽しみ方までお届け。まだ試したことがない方は、ぜひチェックしてみてください!
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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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ポータブル電源選びは必要な電気量によって変わる!
どんなシーンで使うか想定することが大切
コンセントの有無に縛られず、好きな場所で家電を使えるのがポータブル電源。メーカーやモデルによってそれぞれ使用できる電気容量が異なります。そのため、「自分が使おうと思っているシーンでどれくらいの容量がいるのか?」「お気に入りのあの家電は対応してる?」と事前にチェックした上で、自らのキャンプスタイルに最適な1台を手に入れることが大切です。
ただし、なんでもかんでも容量が大きければいいワケではありません。ポータブル電源に関しては、「大は小を兼ねる」とならない場面も…。なぜなら容量に比例して本体のサイズと重量がアップするため、携行性を重視する場面では容量の小さなタイプに軍配が上がることもあるからです。
そこで今回は、容量の大小が異なるポータブル電源を1台ずつご紹介。それぞれが持つ特性や、相性のいいギアも併せてご紹介します!
熱を発するギアには大容量なものを!
特に調理器具を使う場合はパワフルな一品がふさわしい
まずは大容量モデルについて。容量の大きなポータブル電源は出力が高いため、普段から自宅で使っているような家電を動かせるのがうれしいところです。とりわけ、調理器具を使うケース。ケトルなどのキッチン家電は高い温度を発するため、1,000W以上の出力を必要とすることが多いです。そのため、「電気の力で手軽にキャンプ飯を作りたい!」と考えている方は、パワフルな大容量タイプを選ぶといいでしょう。
そこでおすすめしたいのがこちら。エコフローの「リバーマックスプラス」です。ノーマル時でも最大容量は720Whと、車載冷蔵庫などの家電が使用可能で、ACコンセントやUSBポートから同時に最大10台のデバイスを充電できる優れもの。また、「Xブーストモード」をオンにすることで、最大1,200Wまで電力を供給することができるパワフルな1台です。
これがあれば、小型のオーブントースターから炊飯器まで、キャンプ飯作りの際にあると便利な家電をサッと稼働させることが可能。自宅のキッチンに近い感覚で料理を楽しめるので、アウトドアシーンにおける食事作りが今よりもはかどりますよ!
そんな大容量なポータブル電源と併せて使いたい調理器具がこちら。ホールアースの「ポータブルマルチクッカー」です。コンセントに繋いでスイッチを入れるだけで動く小型の電熱器に加え、深さのある鍋とフライパンがセットになった便利アイテム。これ1つあればステーキからシチューまで、炒め物や煮込み料理などにチャレンジできるため、手軽に作れるキャンプ飯のレパートリーが増加すること間違いなし。
使い方は至って簡単。電熱器のコードをポータブル電源に差し込み、スイッチを入れるだけ。ガスコンロと違って、風が強く吹いている場面でもわずらわしさはありません。
ちょっとした電子機器の充電にはコンパクトに使えるやつがいい
小さいからこそサッと持ち出せる
一方、小型なポータブル電源にもメリットはあります。それはやっぱり、圧倒的な持ち運びやすさ。大きくて大容量な1台はパワフルで頼り甲斐があるのですが、使う場面によってはオーバースペックになることも。電気容量をそこまで必要としない小型家電に対しては、気軽に使えるものが相性がよかったりもします。
「キャンプギアは普段通り武骨なものを使いたい。でも、ポータブル電源を持ってみるのもアリかも…」なんて考えている方は、まずは小型のモデルを試して、その便利さを実感してから大容量タイプに手を出してみるのもいいかもしれません。
そこでぜひ手にとって欲しいのが、エレコム「ネストアウト」シリーズの1台。こちらは10000mAhを備えたモデルです。その合計最大出力は20Wと、サーキュレーターや炊飯器の保温などに対応できるパワーを確保しました。
それでいて幅約6㎝、高さ約12㎝とコンパクトなサイズ感で、重量はわずか240g。小玉のリンゴと同じくらいの重さなので、いつでも気軽にポケットに忍ばせておけます。
小さくてもイザという場面で助けになる!
またサイズ感は小型であっても、そこはやっぱり電気を供給するギアなので防災グッズとしての一面も。災害時、知り合いとの連絡や情報収集のために、スマートフォンが使えないと困りますよね。ネストアウトのこの1台ならスマホを3回分充電できるため、そういったシーンも含めて野外での期待が活躍できるんです。
併せ使いのアイテムとしては、ハイマウントの「ソーラーチャージャーダイナモラジオ」がおすすめです。手のひらサイズのこちらのラジオ。災害時にはもちろん、休日のアウトドアフィールドにおいても、のんびりラジオを聴きたい人レトロ派なら重宝することでしょう。
続いては「5050WORKSHOP」の「ミニマライト」です。こちら、見ての通り持ち運びの容易なサイズ感ながらも、ハンディライトとして使う場合の最大照射距離はなんと100m!
日が落ちたあとにトイレに行く際やコンテナの中の小物ギアを探すときなど、さまざまな状況で頼れるLEDランタンです。
また、本体には引っ掛け用のハンドルが付属するので、テント内で室内灯として使うことも可能。「弱」モードなら約10時間点灯するため、1泊2日のキャンプであれば電池切れの心配も少なくて済みます。
電気の力を上手く利用して、快適なキャンプライフを!
火をおこすことなくサッと調理ができたり、ちょっとしたギアの充電が可能だったりと、ポータブル電源はその大小によってさまざまな使い方が期待できます。
自身が現地でどんなスタイルで過ごすかを事前に想定し、最適なポータブル電源を選ぶことで利便性が格段に向上しますよ。今回紹介した2台の電源を上手に使い分けて、今よりももっと快適なキャンプ時間を過ごしてみてください!