サンゾーさんが語る「チル」の魅力とは。珠玉の焚き火台「RODAN」の開発ストーリーも明かす【チルキャンプ】
慌ただしい日常の中に、そっと一息つける「チル」なひとときを提供するリラクゼーションドリンク「CHILLOUT(チルアウト)」は2022年4月18日、新しいパッケージデザインに生まれ変わりました。キャンパーの熱い支持を集める焚き火台「RODAN(ロダン)」の生みの親で、経営者としても挑戦を続けるサンゾーさんとともに、「チル」の魅力を探ります。
制作者
キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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サンゾーさんとは?
キャンプの経験を生かした独自の視点でギアを開発するブランド「サンゾー工務店」代表。「Don't Think Feel」をモットーに、建築の仕事もこなしつつ、ソロや家族、グループでキャンプを楽しむ。ブランドが初リリースした焚き火台「RODAN(ロダン)」はキャンパーの心を掴み、生産が追いつかないほど人気に。インスタグラム@sanzokoumutenのフォロワーは3.2万人超え。
入手困難な焚き火台「RODAN」の生みの親
「ホンモノ」を待ってくれる人がいる充実感
──ブランド初の焚き火台「RODAN」は2021年10月のリリース以来、生産が追いつかないほど人気ですね
サンゾーさん:当初、インスタグラムで発売を発表したら、DMやメールでの問い合わせが100通以上。2〜3カ月は様子を見ようかと考えていましたが、用意していた量をはるかに超えるニーズがあって驚きました。制作に時間と手間がかかる中、待ってくれる人がいるのは本当にうれしい。僕は建築屋でもあるので、工期に厳しく、遅れてはいけない世界。自分が本当に納得したギアを届けられる瞬間が、待ち遠しいです。
RODANはソロ用に最適なサイズの五角形が「Standard(スタンダード)」タイプ。パーツを追加すると、半月状の「HANGETSU(ハンゲツ)」に形を変え、2つ並べると満月に。ソロやファミリー、グループなどスタイルに合わせて焚き火を楽しめます。
──開発に至るまでのストーリーは?
サンゾーさん:自分が納得できる焚き火台が欲しかったのと、インスタグラムで有名なキャンパーたちが使ってくれるような焚き火台を作りたかったのがスタート。寝る時間を削って、毎日悩んで…。製作を任せられる工場にも飛び込み営業を重ねて、一緒に面白がってくれる人を探しました。ずっと挫折を繰り返し、試行錯誤を重ねる日々でしたね。2021年2月に構想を練り始め、同年の10月には発売できました。
サンゾーさん:RODANの厚さは1.6mmで、かなり薄いタイプです。頑丈さを加えようと、高温高圧で窒素分子を染み込ませ、表面を硬化させる窒化加工を施しました。おかげで、薪をどんどん燃やしても変形しにくく、さびにも強いタフな仕上がりになっています。出荷前の最終段階で、クルミ油でシーズニングをしているので、柔らかい光沢が出ます。これを一台ずつ手作業で行って、初めて「本当にいい製品なんだ」と世に送り出せるんです。
──RODANの柄にもこだわりが?
サンゾーさん:「RODAN」の柄は最終段階でやっと決まりました。レンガやキリンといったデザインを試したのですが、見た目や機能が納得できなくて。目の錯覚を利用したトリックアートの要素を取り入れようと調べていた時、アメリカのアニメ「スパイダーマン」の背景がブロックだったのを見て、「これだ」と確信。積み重ねたレンガをモチーフにしたデザインにして、下部は隙間を大きくする一方、上部は小さくし、空気調節ができるように工夫しています。何度も焚き火をして実践を重ねた末のデザインは、機能性もしっかり兼備しています。
一生使える「世界初」のアイアンテーブル
──RODANを乗せるアイアンテーブルもオリジナルなんですよね?
サンゾーさん:既存のアイアンテーブルはどれも一長一短。自分の中の理想を実現しようと、アクションを起こしました。実験を重ね、焚き火台の下は大体180度くらいの高温になり、焚き火シートも一瞬でダメになってしまうと分かって。「だったらテーブルの上に直接置けばいいじゃん」と。頑丈で、錆に強くするための窒化加工を施した世界初のアイアンテーブルができました。RODANを乗せて焚き火をするのがお決まりパターンですね!
お酒抜きのキャンプだって全然アリ!
キャンプスタイルはソロ・グルキャンがメイン
──サンゾーさんのキャンプスタイルは?
サンゾーさん:ソロかグループですね。大好きな人たちと、大好きなギアに囲まれたキャンプが好き。夏は標高が高い避暑地、秋は紅葉、冬は雪中など、四季によって景色やアクティビティを選んでいます。基本的にはシンメトリー(左右対称)が嫌いで、ギアはヴィンテージに木とアイアンを合わせて、多彩なカラーでガシャガシャしたサイト作りを楽しんでいます。カラーの足し算と引き算を繰り返し、写真を撮るとしっかりなじむサイト作りを考えるのが楽しいです。
お酒を抜いて、自然の中でリラックスする「チルキャンプ」
──お酒を飲まないキャンプスタイルにも注目が集まっています
サンゾーさん:お酒抜きのキャンプは全然アリですね!お酒を飲まない仲間とキャンプをしても話題が尽きないので、全く苦じゃないし、素でいられる面もあります。仲間と酔うのも楽しいですが、お酒が無いほうがキャンプを思いっきり楽しめているかも。飲んだ時はキャンプ場で写真を撮影していない時が多くて、思い出は薄いのかな(笑)
チルアウトは、現代人に必要なリラックスできるひとときをもたらし、日常のパフォーマンスを支える、リラクゼーションドリンクです。微炭酸で、ほのかなフルーツの香りとすっきりとした飲み口が特徴。アミノ酸の一種で、リラクゼーションサポート成分の「GABA(ギャバ)」や「L-テアニン」など4種の成分が含まれ、カフェインフリーで着色料も使用せず、自然派志向の人にもぴったりです。甘さを抑えたカロリーオフの「ゼログラビティ」もパッケージがリニューアルされました。
好きなだけ、心置きなく焚き火を楽しむ
──キャンプでリラックスできる過ごし方を教えてください
サンゾーさん:僕はなんといっても焚き火ですね。薪は年間1トンぐらい燃やしています。500kgずつ2回に分けて買って、自宅に常備しておくんです。愛車にもいつも積んであるので、思い立ったら、すぐに焚き火をしにキャンプ場に向かいます。焚き火をしているひとときは、日常の仕事や悩みを忘れられて、本当に心が落ち着きますね。
一瞬だけ見えるマジックアワー
──キャンプ場で「チル」を感じる瞬間はありますか?
サンゾーさん:キャンプ自体が僕にとっての「チル」なひとときですね。その中でも、夕方〜夜に変わるマジックアワータイムはすごい!よく利用する富士五湖周辺のキャンプ場では、富士山が夕暮れに赤く染まり、目の前の湖が鏡面になって、幻想的な雰囲気になる。一瞬しか見られない景色で、いつ見られるかは分からない貴重な瞬間。最高のチルタイムですね。
気になるチルアウトのお味は...
──リニューアルパッケージになったチルアウトの味はいかがでしょうか?
▲リニューアルしたチルアウトを試飲するサンゾーさん
▲カロリーオフの「ゼログラビティ」が気に入ったようです
サンゾーさん:甘すぎず、優しい味わいで、美味しいですね。キャンプ場に着いて設営前にちょっと休みたい時とか、焚き火をやる前とか、ほっと一息つく瞬間に合いそう。カクテルに入れても全然アリ。僕個人はゼログラビティのほうが好きですね!よりスッキリして、飲みやすい。寝る前のリラックスタイムにもぴったりですね。でも、ペットボトルでガンガン飲みたいな(笑)。常に家に置いて、日常のドリンクにしたい。
──経営者としても活躍されていますが、日常の中に「チル」な瞬間はありますか?
サンゾーさん:「仕事が遊び、遊びが仕事」が人生のテーマなので、基本はチルっているかもしれません(笑)。でも、チルしたほうがストレスが少ないのか、アイデアも浮かんで仕事が進むんですよね。例えば、何かを50個梱包するなら、「2日間くらいかかるよね」と少しゆるく始める。そうすると、大体は1日で終わっちゃうんですね。リラックスしたほうが、仕事がはかどるし、早く終わると思っています。
──春は、多くの人が新しいスタートを切る季節です。さまざまなチャレンジを重ねるサンゾーさんからアドバイスはありますか?
サンゾーさん:よく遊んだほうがいいです!僕は仕事で行き詰まったら、リセットするためにキャンプに行きます。ゆっくり音楽を聴いたり、映画を2時間ずっと観たり。リラックスしたふとした瞬間に湧き上がるアイデアとかを、しっかりメモに取って、仕事で実践していくスタイルですね。だから、「チル」な時間って僕の生活には欠かせない。慌ただしい日常の中にでも、心を落ち着けて、リラックスできるひとときを取り入れてください!