冬キャンプのハードルは夏より高くない!?2022年キャンプはじめのカギは、電源サイト&ポータブル電源【Eキャンプ】
外で食べるとおいしさが倍増するアツアツのお鍋に、熱燗…。冬のキャンプを一年で一番の楽しみにしている人が年々増えています。寒さ対策さえすれば、夏より魅力あふれるのが、冬キャンプ。そのハードルをさらに下げるのが、電源サイトとポータブル電源、便利なアウトドア家電の組み合わせです。これらを活用した冬キャンプデビューの方法を、アイテムとともに紹介します。
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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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もくじ
冬キャンプデビュー、諦めるにはまだ早い
「防寒性の高いテントやストーブ、冬用の寝袋が無いから冬キャンプデビューは、先送りかな…」
冬キャンプを諦めるのはまだ早計です!キャンプ場の便利な設備や、家でも使える防寒アイテム、夏に使用したアイテムを駆使すれば、冬キャンプを快適に過ごせる可能性があります。
電源サイト&ポータブル電源活用で、冬キャンプのハードルが大幅ダウン
まず積極的に活用したいのが、キャンプ場の電源サイト。キャンプをしながら電力を使える電源サイトは、冬キャンプの強い味方。家で使用しているホットカーペットや電気式のヒーターなどの暖房家電がそのまま使用できます。
電源サイトを活用すれば、冬キャンプの暖房への初期投資を少なくできるので、予算に限りがある場合も、寒さに強いテントや冬用の寝袋など、段階的にそろえていくことが可能です。
続いては、スマホやLEDランタンの充電、ワーケーション、防災に大活躍の大容量ポータブル電源。ホットカーペットや電熱式のホットブランケットの電源として使えるので、電源サイトがないキャンプ場でも使えます。
今回使用したポータブル電源は、テレビCMでおなじみの大手電源ブランド「エコフロー」の定番モデル「リバーマックスプラス」。ホットカーペットが一晩使える720Whの大容量でありながら、1時間以内に80%まで充電、1.6時間でフル充電できる使い勝手のよさが魅力です。
下部のエクストラバッテリーを外すと、容量を720Whから360Whに変更。サイズと重量を減らせるので、シーンに合わせて使い分けもできます。1200Wまでの家電が使えるので、ドライヤーや電熱調理器なども使用できるパワフルなモデルです。
あったか「おこもりスタイル」をサポートする家電を活用
電源×ホットカーペットでテントのリビングがぬくぬくに
冬キャンプの定番スタイルといえば、テントの幕内にリビングを構え、暖をとりながら快適に過ごす「おこもりスタイル」。電源サイトやポータブル電源を活用すれば、ホットカーペットが使えるので、手軽に冬キャンプで暖を取れます。
電源サイトの場合、コンセント差込み口から、テントまで距離があって、ホットカーペットを置きたい場所に置けない場合もあるので、延長コードを用意しておくと安心です。
サーキュレーターを使えばテント全体がぽかぽか
家庭用の灯油ストーブで暖をとるキャンパーも多いですが、暖かい空気が上ばかりに行って、幕内の低い場所が寒くなりがちです。
そんなときに便利なアイテムが扇風機。夏キャンプの暑さ対策でも活躍した扇風機は、冬でも大活躍。サーキュレーター代わりに使用し、天井にたまった暖かい空気を幕内全体に行き渡らします。
こちらの扇風機は、2021年に売り切れが続いたヒットアイテム、「クレイモアファンV600+」。充電式のバッテリーを搭載したコードレスタイプのコンパクトな扇風機で、付属の三脚やカメラ用の三脚を使ってさまざまな場所に安定して設置できる点が魅力です。
三脚を外し、カラビナやフックにハンドル部分を引っ掛けて吊るせば、効率よく上部の暖かい空気を低い位置に循環できます。
進化系電気ブランケットで朝から夜まであったか
続いては、大容量のポータブル電源がなくても、スマホ用の充電バッテリーで暖をとれるアイテムを紹介します。
キャンプを始めるための全てのアイテムがそろうラインナップの幅広さが魅力のブランド、ホールアース。その画期的な筒型ブランケットが「E-nest warmer」です。座った状態の体を足先から胸まですっぽり包む構造で、1人用のコタツ感覚でぬくぬくと過ごせます。
さらに足元には、三段階の温度調節が可能な最新電熱暖房技術「クロスヒートヒーティングシステム」を配置。同技術は、破断に強く遠赤外線を発するカーボン繊維で織ったネットに電気を流して温める仕組みで、従来の電気ブランケットのニクロム線を使った電熱システムの上位互換とされる優れものです。
裏地部分は手触りが良く暖かい、起毛素材。電熱機能がオフでも暖をとれます。地面に接する足裏部分は丈夫な防水素材で、胸あたりにハンドウォーマーも配置。細部のこだわりにも抜かりはありません。
「クロスヒートヒーティングシステム」で暖をとる場合は、上部のポケット内のUSB差込み口に別途用意したスマホ用のバッテリーをつなぎスイッチをオン。普段使っているバッテリーを流用できる上、バッテリーを複数用意すれば、長時間使える点が魅力です。
電気グリル鍋×温活キャンプごはんで芯からポカポカ
火を使わず安全に幕内調理!電気グリル鍋を活用しよう
体を温める手段は暖房機器だけではありません。体の芯が冷えていると、暖房アイテムを使っていても体感する温かさにロスが生まれてしまいます。
というわけで体を中から温める手段として重要な、キャンプ料理。ですが、キッチンをテントの外に置いてしまうと、調理中寒かったり、作った料理がすぐに冷めてしまったりしがちです。かといってテントの中でバーナーなどの火器を使用するのは、おすすめできません。
そんなときに便利なアイテムが電気式のホットプレートや鍋。火を使わず安全にテントの中で調理ができます。
こちらはレトロな外観にシンプルな操作性を備えた調理家電を展開するブランド、トフィーの「電気グリル鍋」。鍋料理や炒め物に便利なふたつきの深さのあるホットプレートで、付属の焼肉用プレートやたこ焼きプレートを使い分けることでさまざまな料理を手軽に楽しめます。
こういった家用のアイテムも電源サイトやポータブル電源につなげば、家のように使用可能。
体を温める手段として料理も有効!韓国風水炊きタッカンマリで野外温活
体を温めるキャンプ料理はレシピ選びも重要です。というわけで冬キャンプにピッタリの体を芯からあたためる、おすすめのレシピを紹介します。
今回作るのは、韓国家庭料理の定番、タッカンマリ。タッカンマリとは、韓国語で「鶏一羽」を意味します。その名の通り、丸鶏を一羽丸々煮込んだ、日本で言うところの水炊きのような鍋料理で、基本的に塩と具材だけで味を引き出すシンプルな調理方法です。
今回は鍋のサイズ的に鶏一羽はおさまりきらないので、鶏のレッグを2本使用しました。手羽先などの皮の付いた部位を使用すると、コラーゲンが溶け出し、より旨味のあるスープに仕上がります。使用した材料はこちらです。
【材料(2〜4人前)】
鶏肉…レッグ2本
ネギ…2本(約5cmにカット)
じゃがいも1〜2個(1cm厚で輪切り)
塩…小さじ2(好みに合わせて調整)
トッポギ…適量(カットした餅でも可)
生姜…1かけ(約3mmで輪切り)
《韓国風万能ニラ薬味の材料》
生ニラ…1束(約3cmにカット)
ごま油…小さじ1
コチュジャン…小さじ1
豆板醤…小さじ1
醤油…小さじ1
すりおろしニンニク…少々
【作り方】
①鍋に水1Lを入れ、鶏肉と塩、輪切りにした生姜とじゃがいも、ネギと中火で約30分〜45分煮ます。
②適時、あくを取ります。
③鶏肉に火が通ったら、トッポギを入れます。
④トッポギが柔らかくなったらスープの完成。
⑤スープを煮込む間に薬味を作っておきます。薬味の材料を器やジップロックなどの保存容器に入れ、調味料がまんべんなく生ニラに絡むように混ぜ合わせます。
タッカンマリが完成したら、鶏を崩し、器により分け食べます。鶏と野菜の旨味と塩味が効いたシンプルなスープをそのまま味わうもよし、味変でニラ薬味を加えて楽しむもよし。今回紹介した、韓国風ニラ薬味は生のシャキシャキ感で鍋物のアクセントになるほか、そのまま酒のつまみにしたり、ご飯のお供にしてもおいしいので、さまざまな料理にかけてみてください。
温かいスープに加え体の冷えを防ぐ生姜がたくさん入っているので、食べ終わった頃には身も心もぽかぽか。お好みで、残りのスープを使って、麺や雑炊でシメるのもおすすめです。
電気の力を借りて冬キャンプへの一歩を踏み出そう
電源サイトやポータブル電源、便利なアウトドア家電を駆使することで、冬キャンプのハードルが大幅ダウン。装備がないからと冬キャンプをあきらめずに、便利な設備や家で使用しているアイテムで快適な冬キャンプ環境作りにチャレンジしてみましょう。