【秋のグルメキャンプ特集】サンマも焼きイモもこの一工夫で絶品に!旬の食材を焚き火でさらにウマく!
秋も深まり始め、焚き火のぬくもりが心地良くなるシーズンが到来。ガスコンロやバーナーで手軽に調理もいいですが、焚き火で温まりながら、直火で調理するのも趣があっておすすめです。サンマやキノコ、サツマイモ…。旬の食材で秋のグルメキャンプをゆったりと満喫しましょう。便利なキャンプギアや話題のアウトドアスパイスの紹介を交えながら、とっておきのレシピ3つを紹介します。
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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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もくじ
食欲の秋!旬の味覚を焚き火キャンプで!
カラリとした晴れが多い秋は、まさにキャンプに最適のシーズン。そんな気持ちのいい日は、明るいうちから焚き火を囲み、自然の中でゆっくりとした時間を過ごしたいところです。そこに旬の食材を使ったキャンプグルメがあったら言うことありません。
調理しやすい焚き火台選びのポイントは「燃焼効率」と「火持ちの良さ」
DUCKNOT(ダックノット)の焚き火台「B.S.T」
今回、焚き火調理に使用した焚き火台は、アウトドア用品の大手通販ショップ「ナチュラム」とアウトドア用品メーカー「ランケット」がコラボした話題のブランド「ダックノット」のコンパクト焚き火台「B.S.T ゴトク SET」です。
「B.S.T」は、本体とゴトクを合わせた重量が約700gで、収納時はA3サイズの薄型になる軽量コンパクトな設計。一般的な長さ30cmの薪もくべられます。
アーチ状の火床は、炎が出ない熾火(おきび)が残るので、新しい薪への着火も簡単。空気の通り道も確保され、少ない薪でも効率的に火力を保てます。そのため、焚き火料理に慣れない初心者でも、安定して調理できます。
設営がしやすい=片付けもしやすい
「B.S.T」は面倒な組み立ても不要。パッと開くだけで設営できます。つまり、撤収も簡単ということ。燃えカスは灰捨て場や火消しつぼに流し込みやすい形状で、片付けも簡単です。さびにくく、丈夫で手入れしやすいステンレス製という点も魅力です。
「B.S.T ゴトク SET」には、専用ケースと、さまざまな使い方ができるゴトク2本が付属。オプションの難燃スパッタシートもラインアップされており、ケースにまとめて収納できます。オートキャンプはもちろん、電車などの交通機関でのキャンプや、自転車・バイクでのツーリングキャンプにも適した焚き火台です。
さっぱり薬味で食べる、さんまの炭焼き!
焚き火の用意ができたら、秋の味覚を使ったキャンプグルメを実際に作り始めましょう。最初の一品は、秋の味覚の定番、焼きサンマ。脂の乗ったサンマは、季節が来たら必ず食べたい旬の味です。近年は日本近海での不漁傾向から価格が高騰し、価格も上がりつつありますが、キャンプの日は多少のぜいたくも許されます。
大根おろしやレモンでさっぱりいただくのも良いですが、今回はサンマにぴったりの薬味レシピも用意したので、こちらも合わせて紹介します。
値段高騰でも食べたい!サンマを焚き火で焼くコツ
【材料(2〜3人分)】
・サンマ…3匹
《薬味の材料》
・ライム…1/6個
・カイワレ…少々
・すりごま…少々
・すりおろししょうが…少々
サンマは、3%ほどの濃度の塩水に45分ほどつけておくと、ほどよい塩気が均一に行き渡りつつ、焼いた時にふっくら仕上がります。カイワレは約1cmほどに刻んでおきましょう。
①熾火でサンマを焼く
サンマを焚き火で焼く上でのポイントは、熾火の状態でじっくり焼くこと。めらめらと炎が立っている状態で焼くと、火力を一定に保つのが難しく、生焼けや黒焦げになりがちです。調理前にある程度の焚き火を楽しみ、しっかり熾火を作ってから焼き始めましょう。網や五徳をあらかじめしっかり熱しておく、とサンマがくっつきにくいです。心配な方は、酢や油を塗っておくのも良いでしょう。
②様子を見ながらサンマをじっくり焼く
サンマが焦げないように、様子を見ながらじっくり焼き上げます。火力が高すぎると感じたら薪の少ないゾーンに移し、こまめに裏返しましょう。サンマにまんべんなく日が通ったら焼き上がり。
ライムが主役のさっぱり薬味がいつものサンマを大変身
③さっぱり万能薬味を作る
刻んだカイワレ、すりごま、すりおろししょうがにライムを絞り、混ぜ合わせます。ライムの酸味とカイワレの食感、すりごまの香ばしさが、脂がのったサンマにマッチする薬味のでき上がり。サンマはもちろん、他の焼き魚にもマッチする万能薬味です。ライムをレモンやカボスに置き換えるのもいいでしょう。
香ばしさとさっぱり薬味の組み合わせに、お酒も進む
焚き火でこんがり焼いたサンマは、ほんのり薪の木の香りがして家のグリルで焼いたものと一味違います。万能薬味の酸味と香ばしさ、食感が、食欲を刺激。食いしん坊なキャンパーさんは、白飯を炊いておくのも忘れずに。
アウトドアスパイスが決め手!メスティンで作るキノコたっぷりソテー
秋の味覚の定番、キノコをおいしく!
続いての秋の食材は、キノコ。旨味たっぷりのキノコも秋になると無性に食べたくなる食材です。キノコとメスティン(アルミ製飯ごう)、話題のアウトドアスパイスを使って、キノコのバターソテーを作ります。
メスティンでお手軽調理
取り回しの良いメスティンは、焚き火の調理にも活躍。焚き火で温まりつつ、五徳の上で調理して手軽に品数を増やしましょう。
使用したメスティンは、ホールアースの「キャスケットクッカー」。メスティンにありがちな、面倒なバリ取りや、シーズニングが不要なため、箱から出してすぐ使えるようになっています。炊飯に便利な目盛や、アルマイト処理など、使いやすさにこだわった飯ごうです。
味の決め手は話題のアウトドアスパイス
【材料(2人分)】
・シメジ…適量
・舞茸…適量
・エリンギ…適量
・バター…1〜2片
・アウトドアスパイス…適量
・刻んだしそ…適量
キノコは事前に冷凍しておくと、細胞が壊れることで、閉じ込められた旨味成分が引き出され、より味が良くなるとされています。
さまざまな種類が展開されているアウトドアスパイス。今回使用するのは、アウトドア料理の達人で、快適生活研究家の田中ケンさんが、誰もが知ってるスパイスブランド「GABAN」とタッグを組んで開発した、「OUTSIDE HERB SPICE」です。
焚き火や炭などのスモーク料理にマッチするよう、絶妙なバランスで配合された14種類のスパイスと荒めのドライガーリックが決め手。これ1本で肉や魚、野菜など、どんな料理にも使えます。
焚き火に当たりながら、いざ調理
①バターを溶かしたメスティンでキノコを炒める
まずはバターをメスティンに入れ、焚き火で熱して溶かします。そこに全てのキノコを入れて炒めます。
②アウトドアスパイスで味付けする
キノコがしんなりしてきたら、アウトドアスパイスをふりかけ味付けします。
③刻んだしそをトッピングして完成
最後に刻んだしそをお好みでトッピングすれば完成。しそを入れると和のテイストが加わりますが、「OUTSIDE HERB SPICE」の味のバランスの良さにより、違和感なくまとまりました。
きのこの旨味たっぷりのソテーに舌鼓
バターのコクとキノコの旨味がアウトドアスパイスによってより引き出され、シンプルながらずっと食べていたいひと皿に。そのまま食べるのも最高ですが、味を濃いめにしてパスタと絡めたり、ベーコンとともにホットサンドに挟んだりしてアレンジするのもおすすめです。
あの食材のちょい足しでたどり着ける、焼き芋のその先
焼き芋をさらに美味しく味わう最高の食べ方
秋のおやつといえば、焼き芋。近年は、品種改良が進んでいることもあり、スーパーに行けば甘くておいしいサツマイモが簡単に手に入る時代になりました。最近はさつまいもを使ったスイーツも流行しており、ますます注目の素材です。
いい芋をシンプルに焼き芋にするのも良いですが、今回は焼き芋のおいしさをさらなる高みへ押し上げる強力な助っ人を用意しました。
【材料(2人分)】
・さつまいも…適量
・クリームチーズ…適量
《その他用意するもの》
・新聞紙
・アルミホイル
今回使ったさつまいもは、糖度が高くねっとりとした蜜感が味わえる品種「安納芋」。9月から11月が旬のサツマイモです。加熱するとさらに甘みが増すので、まさに焼き芋にうってつけの品種。
そして、焼き芋のおいしさを高める食材が、クリームチーズ。こちらはクーラーボックスなどで、できるだけ保冷しておきましょう。
①サツマイモを濡れた新聞紙とアルミホイルで包む
まずはサツマイモに新聞紙を巻き、水で濡らしてアルミホイルに包みます。新聞紙は1/2枚ほどで十分です。
②包んだサツマイモを焚き火にくべる
包んだサツマイモを焚き火にくべます。焚き火の燃焼の妨げにならぬよう、五徳の上や空気の通り道から外れた場所に配置しましょう。その日の気温や湿度、焚き火台、薪によって左右されますが、約30〜45分ほど熱します。ときどき裏返して熱が均一に入るように調整しましょう。竹串などの尖ったものを中心にさしてみて、串がスッと入ったらでき上がりの合図です。
③焼けた芋にクリームチーズをトッピングして完成
焼き芋ができたら、クリームチーズをのせて完成。焼き芋が熱々なので火傷に気をつけましょう。
クリームチーズの酸味と塩気、クリーミーさが焼き芋に合う!
焚き火でつくった焼き芋は情緒もあり、格別。クリームチーズをトッピングすることで、よりコクと滑らかさが増し、チーズの塩気で甘さもより引き立ちます。酸味も加わり、最後まで飽きずにさっぱり。アツアツの焼き芋と冷たいクリームチーズのコントラストも楽しめ、まさにベストマッチです。定番のバターよりもヘルシーな点も罪悪感が減ってうれしいところ。「サツマイモ食べたい欲」が高まっているキャンパーさんはぜひご賞味あれ。
焚き火キャンプで秋の味覚を存分に!
香ばしいサンマが焼ける匂いや、アウトドアスパイスの万能さ、ホクホクの焼き芋を割るワクワク感…。焚き火をしながら秋の味覚を味わった体験は、あなたの人生の大切な思い出の1ページに。今回紹介したレシピはシンプルながらも、盛り上がること間違いなしですので、ぜひフィールドで試してみてください。焚き火×秋の味覚で秋キャンプはさらに楽しくなります!