快眠上手はキャンプ上手!達人がホールアースの人気コット2種類を徹底比較!
日常生活ではもちろん、キャンプでも睡眠は重要。休みの日にリフレッシュしに来たのに、眠れずに疲れ切って帰ることは避けたいところです。そこで活躍するのが、睡眠の質を高めてくれるコット(簡易ベッド)。キャンプの達人にタイプの違うコットを試してもらい、寝心地の良さを比較してもらいました。
制作者
キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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もくじ
キャンプで快眠した朝は最高の体験
鳥の鳴き声でぐっすり起きる
テント越しに感じるほの白い朝日と鳥の鳴き声に目を覚まし、早朝の清々しい空気に触れながら食べる朝ごはん。静かな朝のひとときは、キャンプの魅力が凝縮した時間です。しかし、この朝を気持ちよく過ごせるかどうかは、どのような睡眠をとれたかにかかっています。逆に寝不足では、素敵な時間も気だるさで台無しです。
快眠できるかどうかは、寝具にかかっている
自宅と違う環境の中でも、しっかり眠れるかどうかの決め手は寝具。寝袋、マットをはじめ、枕やコットなど自分にあった寝具を使うことで、キャンプでの睡眠の質を向上できます。
キャンプの達人がホールアースのコット2種類を徹底比較!
コットを比較するのはキャンプ歴22年の達人キャンパー
▲秋元祐輝さん
アウトドア専門のフリーライター、スタイリスト、デザイナー。hinataでも記事を掲載中。キャンプのスタイリングや、キャンプギアのデザインなども手がける。
今回はキャンプ用の寝具の中でも、愛用者の増えているコットに注目。ホールアースの新作コット2種類を徹底比較し、タイプごとの機能性や寝心地の違いを比べます。協力してくれたのは、キャンプ歴22年のキャンプの達人、秋元祐輝さん。年間約30泊するため、寝具へのこだわりも人一倍です。
秋元さんの睡眠へのこだわり
━━━━毎年かなりの日数をキャンプ場で過ごしていますが、秋元さんの睡眠へのこだわりはありますか?
秋元:キャンプにしょっちゅう行くので、睡眠はかなり重視しています。気持ちよく寝られないと、翌日の仕事のパフォーマンスにも影響するので、ここまでキャンプを続けられていません。寝袋、マット、コット、ブランケット、枕など睡眠に関わるギアはいろいろ試してきました。季節によって組み合わせを変えて、いつでも快眠できるようにしっかり準備しています。
━━━━ぐっすりと眠れないと、何度も休日にキャンプに行こうとは思えないですよね。寝具を色々使ってきたとこのことですが、例えば、どんなものを愛用しているのですか?
秋元:1年中使うのはバナーレというブランドの「オムニピロー」ですね。低反発クッションを使った枕なのですが、かなり便利で気持ちいいです。宇宙開発のために作られた衝撃吸収素材「ダイナミックメモリーフォーム」を使っていて、まるでマシュマロのような感触です。
3つの形態で使えるのも特徴です。広げた状態で普通の枕の形、2つ折りにして高さのある枕、縦長に折って首に巻くとネックピローになります。収納時はソフトボール大になるので、とてもコンパクトです。
━━━━流石のこだわりですね!今回はホールアースのコット2台の比較検証をしてもらいます。ベテランキャンパーならでは目線で評価よろしくお願いします!
秋元:了解しました!コットがあればキャンプの睡眠環境はグッとよくなりますから、本当におすすめギアです。皆さんの参考になるように、しっかりやっていきます!
ハンモックのような寝心地「テンクーコット」
キャンパーを眠りの天空に誘う極上の寝心地
━━━━まず秋元さんに試してほしいのは、この「テンクーコット」です。
秋元:あまり見たことのない形ですね。コットというよりは、自立式のハンモックに近い気がします。これは見るからに寝心地が良さそうです。
ハンモックのような使い方
━━━━ハンモックのような見た目とのことですが、実際に使ってみていかがでしょうか。
秋元さん:コットに寝転ぶときの動作も、まさにハンモックと同じですね。まずは真ん中に座ってゆっくり体の向きを変えて寝転ぶのがいいと思います。重心が高いので、急いで座ったり、いきなり寝転んだりすると、ひっくり返ってしまいそうではあります。
大人でも安心の耐荷重120kg
━━━━たしかに、乗り方は少し注意した方が良さそうです。乗ってみた感想としてはいかがですか?
秋元さん:乗ってみると、ハンモックみたいに揺れたりしないので、安心感があります。僕自身、大人の男の中では決して軽い方じゃないと思うんですけど、全く問題なさそうです。
━━━━ そうなんですね!このコットは耐荷重は120kgなので、秋元さんでも全然大丈夫ですよ。
秋元さん:120kgですか!?見た目よりずっと丈夫ですね!確かに、寝たときもそこまで沈み込みが少なかったです。ハンモックだと真ん中が沈み込んで、腰が折れて寝にくいことがあります。このコットはちょうどいい張り感で、腰が折れることもなく、睡眠も問題なさそうですね。
細かいギミックもうれしいポイント
━━━━ 寝心地はかなり満足されているよう見えましたが、寝心地以外の評価ポイントはありますか?
秋元さん:寝転んだときに頭の上にくるこの収納ポケットはいいですね。やっぱりキャンプでも、寝る前に携帯をいじってしまいがちです。コットを使ってまわりにテーブルがないときは、携帯をどこに置こうかと迷うことが多くて、そんなときに枕元にポケットがあると、迷わずスポッと入れられて便利です。
簡単設営の2WAYコット「ダディーコット」
伸縮型でワンアクション簡単設営
━━━━次に見てもらうのは、こちらの「ダディーコット」です。先ほどの「テンクーコット」と比べていかがでしょうか?
秋元さん:このタイプのコットは、他のメーカーでも同じようなタイプのものをよく見ますね。でも、細かいギミックが効いていそうですね。
秋元さん:このコットは畳まれた状態から、ワンアクションで開けるのは便利ですね。コットの使い道は寝るだけではありません。僕はキャンプサイトに着いてから、まず初めにコットを開いて、車からキャンプ用品をコットの上に降ろします。設営が早いコットなら、素早く荷降ろしができていいですね。
3人がけのベンチにも使える!
━━━━コットにはそんな使い道もあるんですね。ちなみに、このコットは、3人掛けのベンチとしても使えます。
秋元さん:見た時からそんな気はしていました(笑)。僕はキャンプに行くとき、一緒に行く仲間の分の椅子も持っていくことがあります。正直かなりの荷物になるので、コットが3人分の椅子になってくれると荷物が減って楽になりますね。
テンクーコットにはないポケットも!
━━━━寝たときに頭上に来るポケットは「テンクーコット」と同じですが、このコットにはサイドにも小さいポケットがついています。
秋元さん:鍵や携帯を入れておくのにはちょうどいいサイズ感ですね。ベンチに座っているときも、このサイドの位置にあると使いやすいです。小さいとは言え、収納はあるに越したことはありません。
気になる寝心地はいかに!?
━━━━寝心地はいかがでしょうか?
秋元さん:正直寝てみる前は、フレームのでこぼこが気になるかなと思っていたのですが、それが逆に体のラインにちょうどよくフィットしています。身長が168cmの僕でちょうどいいぐらいの長さなので、もしかすると身長高めのダディーが寝るにはすこし小さいかもしれませんね(笑)。
キャンプの達人が選ぶのは…
━━━━さて、ここまで「ダディーコット」と「テンクーコット」を体験してもらいましたが、いかがでしたでしょうか?
秋元さん:まったくタイプの違う2つのコットですが、どちらも寝心地もいいし、細かい機能性など便利なところも多かったです。途中で気づいたのですが、どちらのコットも、足が乗る部分に加工がしてあります。これは、PVCコーティングといって、防水性の高い素材です。汚れもすぐ落ちるので、靴を履いたまま寝転がっても大丈夫。意外とうれしいポイントです。
━━━━なるほど!確かに便利です。新たな発見もあり、甲乙つけがたい状況かもしれませんが、秋元さんはどちらのコットがいいと思いますか?
秋元さん:迷いましたが、僕は「テンクーコット」がいいと思いました。理由は、2つのコットの寝心地だけを比べると、テンクーコットの方が少し上回っていました。コットの下の風通しがいいと涼しいので、コットの下の空間が空いているこっちが、今の季節には良さそうです。
━━━━なるほど、今回はあくまで寝心地で「テンクーコット」にしたということですね。
秋元さん:そうですね。僕は1人でキャンプにいくことも多いので、このようなチョイスになりましたが、逆に、「ダディーコット」は名前の通り、家族連れのお父さんにはちょうどいいのではないでしょうか?素早く準備できて、家族用の椅子としても使える。寝る以外の使い道も評価の中に入れていれば、結果は違ったかもしれません。
コットがキャンプの快眠を実現!
コットを使えば、キャンプでの寝心地は格段にアップします。ぜひ、コットを検討している方は、秋元さんの意見を参考に、選んでみてください。寝心地だけでなく、座り心地や組み立てやすさなど、自分にあったコットで快適なキャンプを楽しみましょう。