初心者の難関!達人から学ぶ、キャンプの最重要アイテム「テント」の選び方とは?
キャンプ初心者にとって最初の難関が、キャンプに必要なアイテムを一度に選ぶ必要があること。特にキャンプに不可欠なテントは高額な商品が多いため、購入に失敗したくないものです。今回はテント選びの方法だけでなく、初心者が陥りがちなほかのアイテム選びの注意点について、アウトドアの達人に教えてもらいました。
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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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今回教えてくれるのはこの方
ゼビオビバモールさいたま新都心店:矢澤豊さん
普段はスーパースポーツゼビオの店頭に立ちながらも、研修でキャンプに関する指導を行うこともある、キャンプのエキスパートです。キャンプで培った豊富な知識を基に、商品の紹介をしてくれます。
まずはテントを使用する場面をイメージしよう!
何人で使う?
━━━ キャンプに不可欠な「テント」ですが、不慣れな初心者にとっては数ある中から選ぶのは非常に難しいです。安いものではないので失敗もしたくないですし…。矢澤さん、テントの選び方を教えてください!
矢澤:まず注意してほしいのが、インナーテントで寝転べる上限人数を示す「対応人数」。ぴったりの「対応人数」のテントを選ぶ必要はないですが、実際に使用する人数が基準を超えると快適にテント泊ができなくなってしまうので要注意です。
━━━ ギュウギュウで寝るのは寝心地悪そうです。
矢澤:お店では、余裕のあるサイズを選ぶようにおすすめしています。
いつ使う?
矢澤:1年を通してキャンプをしたことのない初心者の方は知らないかもしれないのですが、使用する季節を無視してテント選びをすると大失敗します。春〜秋口にかけては換気をするための窓(ベンチレーション)がついているテントを選んでください。暑いときでもベンチレーションを開けて空気の入れ替えを行うことで、爽やかに過ごせます。
━━━ テントの中は熱気がこもりがちですもんね。ちなみに、冬キャンプに使えるテントはどのようなものがいいのでしょうか?
矢澤:冬キャンプは寒さとの戦いです。冷気の侵入を防止するため、テント下部にスカートが付いたテントを選ぶことで、冬のテント泊が快適になります。
どのタイプのテントを選ぶ?
矢澤:テントの種類もいろいろあるのですが、初心者におすすめなのは、前室広めのドームテントです!
━━━ ぜひ理由を教えていただきたいです!
矢澤:前室が広ければ、タープがなくても雨を防いだり日差しを遮れます。ドームテントはポールを固定さえすれば、ペグ打ちして地面に固定しなくても自立してくれるテントです。最初に張った場所が水はけが悪かったり、斜めになっていたりしていることに気づいても、途中で簡単に場所を移動できるので初心者向きです。
━━━ 設営してみて、風の向きや導線の不便さに気づいたときに簡単に移動できるのは便利ですね。
4〜5人家族にぴったりのテントはこれ!
━━━ ちょうど来週、5人家族をキャンプに招待する予定があります。5人家族にぴったりのコスパの良いテントを紹介してください!
矢澤:ぴったりのテントがあります!前室の広い4〜5人用のドームテント「ホールアースのアースドーム 270 Ⅳ」のテントは1人でも簡単に設営できるように設計されているので、キャンプ初心者が最初に選ぶテントとして最適です。コストパフォーマンスに優れていることも、おすすめする理由の一つです。
━━━ 設営が簡単でコストパフォーマンスまで高いなんて、キャンプ初心者にはぴったりのテントですね。
【基本情報】
商品名:ホールアース アースドーム 270 Ⅳ
使用サイズ:約290×480×170cm
収納サイズ:約25×25×65cm
重さ:約8.8kg
対応人数:4~5人
価格:48,400円(税込)
グラウンドシート・マットをお忘れなく
矢澤:ぴったりのテントが見つかっただけで安心するべからず!キャンプ初心者が買い忘れがちなのが、「グラウンドシート」と「マット」です。この2つ、見落としがちですが必須のアイテムです。
━━━ テントだけ買って満足してはいけませんね。ちなみに、「グラウンドシート」と「マット」が必要な理由を教えてもらえませんか?
矢澤:グラウンドシートとはテントの下に敷くシートのこと。グラウンドシートを敷くことで、地面の尖った岩や小石からテントを守り、底部が破れるという最悪の事態を防いでくれます。テントに少しでも穴が開いたり、破れたりしてしまうと、雨が強いときに水が浸入する可能性も。グラウンドシートの有無でテントの寿命も大幅に変わってきます。
━━━ せっかく買ったテントの寿命を縮めるようなことは絶対したくないです!グラウンドシートは必須アイテムですね。
矢澤:テントマットには地面の凸凹を和らげる役割の他に、地面との温度差による結露を防止する役割があります。マットを敷かずに寝転んだり座ったりしていると、結露でテントの底が湿り、居住性が低下してしまいます。
━━━ 砂利の上にシートやマットなしでテントを設営すると、座っているだけで痛くてたまらないことがありますが、このマットを敷いていれば安心ですね。結露まで防いでくれるとは。こちらも間違いなく必須アイテムですね。
【基本情報】
商品名:EARTH DOME 270IV GROUNDSHEET マットセット
カラー:グレー
使用サイズ:
[グラウンドシート]約265×265cm
[テントマット]約265×265cm×厚み5mm
収納サイズ:約69×10×52cm
重さ:
[グランドシート]:約0.6kg
[テントマット]:約2.5kg
価格:17,600(税込)
他に必要なアイテムは?
焚き火も調理もできる!焚き火台
矢澤:ところで、来週のキャンプで使うアイテムはテントだけで良いのですか?
━━━ そうでした!テントだけではキャンプはできませんね。せっかくなので、テント以外の必要なアイテムを矢澤さんに見繕ってもらいたいです。もちろん、コストパフォーマンスの高いアイテムでお願いします。
矢澤:キャンプ好きとしては絶対に外せない「焚き火台」から紹介します。
━━━ 初心者に焚き火台はハードルが高くはないですか?キャンプ未経験者が焚き火をするためだけのアイテムをわざわざ購入するとは思えません。
矢澤:いえいえ。最近は、コンロよりも焚き火台を選ぶ初心者キャンパーが増えています。焚き火台は焚き火をするためだけのアイテムではありません。
━━━ そうなんですか?
矢澤:焚き火台はコンロとは違い、冬には暖が取れるので万能です。ホールアースの「クイックアップ 焚き火台 EX」は4面がメッシュになっており、放熱効果と燃焼効率が良いのが特徴。空気が効率よく送り込まれるため、よく燃えて、さらにメッシュになっているから焚き火による熱が伝わりやすく暖が取りやすいです。この焚き火台には、地面の保護と焚き火台の足下を安定させるための金属トレーが付属しているので安心。
【基本情報】
商品名:クイックアップ 焚き火台 EX
カラー:シルバー
使用サイズ:約41×41×32cm
重さ:約7kg
耐荷重:約30kg
価格:14,990円(税込)
高さを変えられるテーブルを選べば用途が広がる!
━━━ テーブルはどのように選べばいいのでしょうか?
矢澤:初心者がテーブルを選ぶなら高さを調整できるものを選ぶのがおすすめです。キャンプ初心者はロースタイルかハイスタイルか好みのスタイルが定まっていないことが多いです。最初に高さの買えられないテーブルを選んでしまうと、高さの違うチェアに変えたとき、テーブルまで買い換える必要が出てきます。
━━━ 高さ調整のできるテーブルを選べば、すべてのギアを買い替えずに済むというわけですね。
矢澤:そういうことです。ちなみに、私のおすすめはホールアースの「COLLATAGE LIVING TABLE 120/4 」。高さが「40cm」「45cm」「65cm」「75cm」の4段階で調節ができて、ロー、ハイの両スタイルのほか、こたつのようにくつろぐ「お座敷スタイル」や、立食で楽しむ「スタンディング」の4つに合わせられます。
━━━ キャンプだけでなく、ピクニックやバーベキューでも大活躍しそうです!
【基本情報】
商品名:COLLATAGE LIVING TABLE 120/4
使用サイズ:約120×60×70/65/45/40cm(4段階調整)
収納サイズ:約60×6.5×60cm
重さ:約4.5kg
耐荷重:約30kg
価格:7,920円(税込)
チェアは座り心地と持ち運びのしやすさで選ぶ
矢澤:キャンプで一番長く過ごす場所、それがチェアの上です。それを知らないキャンプ初心者がすごく小さいチェアを買おうとすることが多いのですが、それはおすすめできません。キャンプで使うチェアは持ち運びのしやすさはもちろんですが、座り心地の良さも重視してもらいたいです。
━━━ 思い返してみれば、キャンプではテントで過ごす時間よりもチェアに座っている時間の方が長いです。しっかり吟味して選ぶべきアイテムですね。
矢澤:そうなんです。私のおすすめのチェアはホールアースの「LOWCARRYコンパクトチェア」。肘掛けがついていて座ってゆったりとくつろげる上に、持ち運びがしやすいのも特徴。広げるときも片付けるときも組み立て作業が必要ないので、簡単に準備できます。
━━━ 組み立てに手間取るチェアもありますが、このチェアはパイプ椅子と同じ要領ですぐ使えるのが良いですね。
【基本情報】
商品名:LOWCARRYコンパクトチェア
カラー展開:ブラック、カーキ
使用サイズ:55×65×68cm
収納サイズ:55×63×8cm
重さ:3.4kg
耐荷重:80kg
価格:6,050円(税込)
初心者が見落としがちな、寝具。必須アイテムです!
矢澤:快適な睡眠のためには必要なアイテム。必ず最初に買いそろえておいてもらいたいです。
━━━ 夏のキャンプにおすすめの睡眠アイテムを教えてください!
矢澤:今回は夏のキャンプということなので、シュラフ(寝袋)は使用温度15度前後のものがおすすめです。夏と冬の寝具が違うように、シュラフも季節に合わせて選ぶ必要があります。ホールアースの「ガレージバック15」は、汗をかいても丸洗いできるから、特に夏キャンプにおすすめのシュラフです。
━━━ 洗えて清潔にできるのは良いですね。使わないときにコンパクトに収納できるのも好印象ですね。
【基本情報】
商品名:シュラフ シュラフ ドリーム ガレージバック15
カラー展開:サンドベージュ、オリーブ
使用サイズ:約190×80cm
収納サイズ:約17×17×42cm
重さ:約900g(収納ケース込み)
価格:1,989円(税込)
矢澤:キャンプ初心者が見落としがちなのがマットです。シュラフだけでキャンプしようとする方がいますが、おすすめできません。マットには寝具でいうマットレスの役割の他に、テントマットと同じで地面との温度差による結露を防ぐ役割があります。必ずセットで購入してください。
━━━ 地面が凸凹しているときや砂利のとき、シュラフだけで寝転ぶとかなり痛かった記憶があります。
矢澤:痛いでしょうね。マットなしでは快眠はできないと思いますよ。私のおすすめは「インフレータブルマット」というタイプのマットです。空気の弁をゆるめるだけでふくらみ、厚みもあるので地面の凸凹を感じません。中にクッション材が入っており、地面からの冷気を防げるのも特徴。ホールアースの「HEALING INFLATABLE MAT SINGLE NOMAL4」はコストパフォーマンスも高く、初心者には最適です。
【基本情報】
商品名:HEALING INFLATABLE MAT SINGLE NOMAL4
カラー:ベージュ、カーキ
使用サイズ:約72 x 198 x 4cm
収納サイズ:約直径17×H72㎝
重さ:約1.9kg
価格:5,390円(税込)
夜のキャンプサイトを照らすランタン
矢澤:当たり前かもしれませんが、夜のキャンプサイトは真っ暗です。自分たちで灯りを用意する必要があります。トイレが真っ暗というケースもあるので、ランタンは複数個を用意しておくのがおすすめ。ホールアースのLEDランタン「FOLDING ランタン コンブリオ」はコンパクトなのに非常に明るいのが特徴。小さめながらメインのランタンにも使えます。これがあれば真っ暗なキャンプサイトでも安心です。
━━━ このランタンさえあれば、子連れでも安心してキャンプできそうですね。
【基本情報】
商品名:FOLDING ランタン コンブリオ
カラー展開:オリーブ、ブラック
使用サイズ:約9×18.5cm
収納サイズ:約9×13cm
重さ:300g
価格:3,289円(税込)
キャンプで家族の思い出を作ろう
キャンプ初心者が最初から、自分にぴったりのアイテムを探し出すのは簡単なことではありません。しかし、アイテム選びに失敗すると、快適にキャンプを楽しめなくなってしまうので、未経験でも情報収集は重要です。達人のアドバイスを参考に、初めてのキャンプを大成功させてください。
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