夏キャンプを涼しく快適に過ごしたい! hinata編集部がキャンプ場で実践してきた
キャンプシーズン本番の夏キャンプは楽しみがたくさん。しかし、「暑い」というイメージや、近年多いゲリラ豪雨が「心配」という声も。そこで、hinata編集部が夏キャンプを快適に過ごす方法を提案するため、実際にキャンプ場で実践してきました!
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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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もくじ
2020年の夏も猛暑予報…。でもキャンプに行きたい!
猛暑の中、涼しく快適なキャンプライフは過ごせる?
今年もキャンプシーズン本番を迎え、家族や友人、カップルでキャンプの計画を立てている人も多いのではないでしょうか。BBQにテント泊、焚き火。普段の生活とは違う体験を想像するだけで胸が躍ります。しかし、夏キャンプには、暑さが付きもの。今年の夏も猛暑の予報が出ているため、事前の暑さ対策をして、快適で楽しい夏キャンプを楽しみましょう!
実際にhinata編集部が体験してきた
そこで今回、hinata編集部の2人が「快適な夏キャンプ」をテーマに、事前にギアやアイテムを選定し、夏キャンプを快適に過ごすテクニックを厳選。それらを引っさげ、夏キャンプを実践してきました。キャンプは好きだけど、夏の暑さにはめっぽう弱いhinata編集部の駆け出しキャンパー松本(筆者)が、先輩の秋元とともに夏キャンプを体験してきた様子をお届けします。
まず大事なのは場所選び
海辺、高原、林間どこが良い?
夏キャンプを快適に過ごすために、まず重要なのが、場所選び。今回は、林間サイトを選択しました。理由は2つ。1つ目は、海辺や高原のサイトと違い、強い日差しが直接当たることなく、木々が日光をほどよくさえぎってくれ、そこまで暑さを感じずに済むこと。2つ目は、夜は高原ほど温度が下がらないので、そこまで冷え込むこともないこと。
林間サイトは1日を通して「過ごしやすい場所」で、実際に行ってみると、木々がほどよく日光をさえぎり、林間を抜ける風が涼しく感じました。
訪れたのは「千石台オートキャンプ場」
今回訪れたのは、千葉県君津市にある千石台オートキャンプ場。広々としたオートサイトや林間サイト、バンガローの全3タイプのサイトがあります。シャワーやお風呂も完備しており、川遊びを楽しんだ後もすぐに入浴できるのは、うれしいポイント。
今回利用した林間サイトは、全8区画。少人数で静かに楽しみたい方におすすめの広さでした。周辺には七里川渓谷や亀山湖(亀山ダム)があり、夏には川遊び、秋には紅葉が楽しめ、千葉県の雄大な自然を味わえます。
【基本情報】
名称:千石台オートキャンプ場
住所:千葉県君津市黄和田畑2245-16
電話:0439-39-2743
チェックイン/チェックアウト:13:00/12:00
営業期間:通年
料金:[宿泊]5,000円/区画+車1台 ※ハイシーズンは7,000円
公式はこちら:千石台オートキャンプ場
日が高い間はこうやって過ごそう
タープの下は日陰で涼しい
林間サイトといえども、時間帯や場所によっては日が当たり、暑さを感じることも。そのため、日が高く、暑い時間帯は、テントとともにタープを張り、なるべくタープの下でくつろいでいました。やはり、タープの日陰があるかないかでは、体感温度はかなり変わります。
今回は、タープの張り方の応用方法として、テントのポールスリーブ上部にあるループとタープのループをカラビナとガイロープを使って連結させました。テントの横にタープがピンと広がる形で、しっかりと日陰が作れました。
通常通りに張ると、このようなイメージになります。1〜2人なら、ゆったりとくつろげるサイズ感でした。
簡易扇風機で乗り切る
「日中、もう少し涼しく過ごせたらいいな…」と思い、松本が準備してきた充電式の簡易扇風機。初めて簡易扇風機を使ったのですが、想像以上にパワフルな風量!この日は、10分ほど扇風機の風に当たると、少し肌寒さを感じるほどで、十分な涼しさでした。他にも、テント内では、カラビナやロープを使ってインナーテントのポールにくくり付けて設置すれば、冷房代わりにもなります。
食材と飲み物はクーラーボックスに収納
夏のキャンプは特に、食材や飲み物の保管に気を使いたいところ。できれば、作りのしっかりしたクーラーボックスがおすすめ。くれぐれも、直射日光の下にクーラーボックスを置かないように!タープの下など日陰を選び、少しでもクーラーボックス内部の温度が上がらないよう注意しましょう。
こちらのクーラーボックスは、2層構造の15mm厚の断熱材でできており、ファスナー部分には中の冷気が逃げにくいエアブロッカー構造を採用。効率的に保冷効果を高める保冷剤ポケットも内蔵しているので、夏の暑いキャンプでも、保冷機能を十分果たしてくれました。
夏らしい見た目も涼しいキャンプ飯
夏のキャンプで「涼」を感じるなら、見た目も涼しいキャンプ飯をチョイス。今回は、松本たっての希望でそうめんを作りました!氷を張った木桶に、そうめんと紅ショウガなどのトッピングを載せるだけ。シンプルな料理ながら、「涼」を感じられる一品。おうちで食べるそうめんよりも、おいしく感じられるから不思議です。
涼しく快適に睡眠をとるための準備
メッシュ部分が多いテントを使用する
夜、寝苦しい暑さに見舞われては、十分な睡眠は取れません。そんな状況を見越し、メッシュ部分の多いテントを選びます。メッシュ部分の面積が広いことで風通しが良くなり、少しの風でも涼しく感じられました。蚊が多く出てくる夕方以降は、全面メッシュ仕様にし、テントのリビング部分で過ごすのもおすすめです。
コットで風を循環させる
夜は、インナーテントにコットを置いて寝るのがおすすめ。マットを敷き、夏用のシュラフで寝るのが一般的ですが。コットと地面の間に空間を作ることで自然と空気が循環するため、蒸し暑さや寝苦しさを感じにくくなります。
※実際の商品と異なる場合があります。
瞬間保冷剤を枕に仕込ませる
暑くてなかなか寝付けない!そんな人に試して欲しいのが、瞬間冷却材。寝る前に、冷却材を枕とタオルの間に仕込ませておくと、寝る頃にはひんやり気持ち良い冷たさを感じられます!暑がりな人には、一度試してほしいテクニックです。
名残惜しくても撤収は日が昇る前に!
涼しい時間に片付ければつらくない
夜が明け、楽しかったキャンプもチェックアウトの時間が近づいてきました。朝ごはんをゆっくり食べ、まったりしたいのはやまやまですが、夏キャンプは早めの撤収をおすすめします!日が昇り、暑い時間に撤収をスタートすると、今まで快適に過ごしてきても、最後に暑く、つらい思いをすることに。チェックアウトの時間近くに焦って撤収し、忘れ物をするなどのトラブルを防ぐ意味でも早めの撤収を心掛けましょう。
この季節の天敵ゲリラ豪雨対策
雨雲レーダーで雲の動きを確認
設営や、撤収前にチェックしたいのが雨雲レーダー。一見晴れていても、山の天気は変わりやすいもので、気づけば空が暗く、急な雨に見舞われることも。設営や撤収のときは、なるべく雨は避けたいので、雨雲レーダーで雲の動きを確認し、設営や撤収のタイミングを見計らいましょう。
雨具を用意する
雨の予報は出ていなくても、念には念を入れて雨具の準備を!実際に撤収をしていたときは、急に本降りの雨が降り始めました。傘をさしながらの撤収作業は、手が埋まってしまい、思うように進みません。しかし、準備してきた雨具があったおかげで、頭や服が濡れることを気にせずに、着々と撤収作業に取り掛かれました。
テントのペグ打ちはいつもより丁寧に
テントを固定するため、ポールやガイロープをペグダウンするのはもちろん。しかし、スカート部分までいつもペグダウンする人は少ないのではないでしょうか。夏キャンプのゲリラ豪雨に備えるなら、テントのスカート部分まで丁寧にペグダウンしましょう。そうすることで、雨の侵入を防ぎやすくなります。
今回は、ホールアースの鍛造ペグ「タンペグ」を使用しました。先端がT字になっているため、保持力が高いのが特徴。ゲリラ豪雨での強い風雨から、しっかりとテントを固定して守ってくれます。
実際体験してみてどうだった?
コットのおかげで涼しく快適に過ごせた
「暑い夏を快適に過ごすキャンプ」をテーマに体験した松本。快適に過ごすために、さまざまな準備をして夏キャンプに臨んだ中で、もっとも快適さを感じられたのはコットでした。マットレスからコットに変えるだけで寝心地がそこまで変わるのかと、最初は半信半疑。
しかし、実際に寝てみると、コットにほどよく体が包み込まれる心地よさとともに、寝ている間に体にこもる熱気を感じることなく快適に寝られました。
次回はモスキーランタンを持ってきたい!
今回のキャンプを終え、次の夏キャンプでは、どんなものがあったらより快適に過ごせるかを思い返していました。そして、たどり着いたのが「モスキートランタン」。LEDライトと紫外線ライトが一体となったランタン型のライトで、紫外線に反応しておびき寄せられた蚊などの小さな虫が、電流の流れた金属部分に触れると動けなくなる仕組みです。
日中は虫除けスプレーをしていますが、夜の入浴後に再びスプレーをかけるのは抵抗があったため、何もつけなかった結果、たくさん蚊に刺されてしまいました。置いているだけで蚊に刺されずに済む「モスキートランタン」。次回は準備したいと思います。
工夫次第で夏キャンプは快適に過ごせる!
夏キャンプは、暑く、過ごしにくい。実は、松本も最初はそんなイメージを持っており、夏のキャンプを敬遠していました。しかし、事前の準備次第では、想像以上に快適に過ごせると実感。キャンプには行きたいけど、夏のキャンプを何となく敬遠してきた、という人も、そうでない人も、夏キャンプのひと工夫を試してみてください。