「デザインより機能」THE NORTH FACEが魅力的な理由【ブランドラブvol.8】

 ファッション

アウトドアブランドに勤める方に、ブランド愛をうかがう連載企画「ブランドラブ」。第8弾は「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」にフォーカス。幼少期からアウトドアが身近で、ザ・ノース・フェイスのファッションも好きだったという広報担当の鰐渕航さんに、ブランドへの思いをうかがってきました!


 目次


THE NORTH FACEというアウトドアブランド

売るお店から作るお店へ

   

ザ・ノース・フェイスは、1966年にスキー好きなダグラス・トンプキンス氏によってアメリカ・カリフォルニア州で創業されました。当初は「ブランド」ではなくスキー用品を取り扱うセレクトショップのような「お店」でした。その2年後に、スタンフォード大学を卒業したばかりのハップ・クロップ氏がお店を買収し、「最低温度表示」を取り入れたスリーピングバッグを企画。この商品が一躍話題となり、この過程で「ザ・ノース・フェイス」というブランドが誕生しました。

ファッション<機能ファーストなものづくりの姿勢

   

ザ・ノース・フェイスといえば、誰もが1度は目にしたことがあるロゴデザインが特徴です。鰐渕さんによると、「ブランド名のザ・ノース・フェイスとは、基本的にどの高い山でも北壁(ノース・フェイス)が最難関にあたるため、そこを乗り越えていけるものづくりがしたい」という意味が込められているとのこと。

ザ・ノース・フェイスは1968年の買収を転機に、ブランドのオリジナルアイテムをリリースし始めました。このタイミングで誕生したロゴとともに、今なお成長を続けている老舗のアウトドアブランドです。アウトドアシーン以外に街中でも見かける機会も圧倒的に多く、機能美よりファッション性が注目されがち。ただ、あくまでも機能を優先したものづくりを提唱&提供し続けています。

ザ・ノース・フェイスのロゴの持つ意味

   

━━━ ロゴの由来については調べてみても諸説あり、本当の意味が気になって仕方ありません…。さっそくですが、今回はよろしくお願いいたします!(笑)

鰐渕:よろしくお願いします(笑)。名前の由来は最難関である山の北壁の意味の通りです。補足していくと、ロゴは(カリフォルニア州の)ヨセミテ国立公園にあるハーフドームという岩をモチーフにしています。ロゴ左に3本ある意味は、特に表記もなくそれぞれの考え方次第とされているので、僕も明言はできないんですけどね(笑)。

━━━ そうなんですか!?ロゴデザインには、明確な意図が詰まっているイメージでした…。

鰐渕:そういったブランドも多いかもしれません。ザ・ノース・フェイスの場合は「進化を止めない」「探究心を忘れない」という挑戦を続ける思想は変わらないものだと思っていますし、大切にしています。そういった側面もロゴには詰まっています。

━━━ ロゴについてお話をうかがったつもりが、もっと深い貴重なお話までありがとうございます。

探究心に沿って行くのが、アウトドアブランドの使命

ハップ・クロップ氏の「先見の明」

   

鰐渕:そういえば最近、ハップ・クロップ氏に行ったアンケートの回答がすごく深くて、僕たちも純粋に驚いたことがありました。彼は1968年からザ・ノース・フェイスに携わっていますが、この時から、今僕たちが考えていることと同じだったのです。

━━━ 一体どういうことなのでしょうか。

鰐渕:彼は「たとえ良いものでも新しいものでも、どんどん生まれては、淘汰されていく。大切なのは、自分たちが作ったものが、アウトドアフィールドで意味のあるものなのか。デザインが先行して機能が生まれることはない。ただ機能からデザインが生まれることは大いにあり、それはとても意味のあることだ」と考えていたんです。

━━━ 深い…!今の時代でも通じる考えを、ブランドの黎明期から持っていたとは本当に驚きです。

鰐渕:「ザ・ノース・フェイスのマウンテンパーカって、切り替えのデザインで有名ですよね」とよく言っていただけるんですが、この切り替えにも意味があり、デザインが先行しているわけではありません。

━━━ 例えば、どんな点にそれが現れているのでしょうか。

鰐渕:ザックを背負ったときに、普通の1枚生地だと肩が擦れて弱くなってしまうのが難点でした。生地の耐久性を増すため、表生地より強度の高い生地を採用する過程で切り替えが誕生したのです。だから、「機能を重視したがゆえに、デザインにも活きた」という考えがザ・ノース・フェイスのものづくりの根底にあります。

日本ならではの気候「高温多湿」に耐えうるものづくり

   

━━━ そういえば、ザ・ノース・フェイスのアイテムは、アメリカの企画で作られているのでしょうか?

鰐渕:実はそうではなく、日本国内で展開しているアイテムは基本的に日本で開発されています。日本って、島国ならではの自然や気候の豊かさを持っていると思いませんか?

━━━ 言われてみれば確かに、国外にはない景色が多いのかもしれません。

鰐渕:しかも、四季があるので遊び方や過ごし方も多岐に渡ります。日本向けの商品をアメリカで作るとなっては、開発者がその環境を知らないため難しくなってしまいます。その点、日本の高温多湿の気候を身をもって知っている日本人が、自分たちのためにアイテムを作れば、日本で必要な機能を備えたアイテムになります。

━━━ おっしゃる通り、日本の自然の特徴は日本人でないとわからないかもしれません。

鰐渕:アウトドアや山って、出かけるのに難しいものではないので、すぐに始めてみて欲しいと常々思っています。現代の日本人は、今持っているアイテムだけで遊びに行く準備ができています。持ち物もそろっているのに遊びに行かないなんて、もったいないですよ!

世界初のドーム型テント開発

お値段が張るのにも、納得の理由があった

   

━━━ もう一つお聞きしたかったのが、世界初のドーム型テントの開発についてです。

鰐渕:ツーメータードームは、日本に在庫はごくわずかしかないほど、稀少なテントです。

━━━ 一般的なテントと桁違いの稀少性ですが、それなりの理由があるものと確信しています!(笑)

鰐渕:80万円という値段もそうですが、そもそもの構造が非常に複雑で、それでいて綿密に作られているテントです。構造の話をすると長くなってしまうので割愛させてください(笑)。ツーメータードームは、あらゆるドーム型テントの原型…ドーム型テントの始祖にあたります。ツーメータードームをもとにして誕生したのが、最近人気のジオドームです。

   

出典:THE NORTH FACE

━━━ ドーム型テントの始祖にあたるツーメータードームは、どんな点が画期的(?)だったのでしょう?

鰐渕:構造力学的にも、超物理学的にも、とんでもないモンスターテントで説明さえ難しいです(笑)。20世紀のレオナルド・ダ・ヴィンチと呼ばれているバックミンスター・フラーという人物が考案した理論を取り入れたテントなんですが、彼が持つ知識を限りなく詰め込んだテントなので、もはやテントの完成形と言っても過言ではなく…。

━━━ とんでもなくすごいことを察しました…(笑)。理論的に設計されているが故に、設営も大変そうですね…。

鰐渕:総重量は約20kgあり、12本のポールを互い違いにして建てなければならないので、結構大変です。でも、その分強度も天井も高いので、とんでもなく快適であることは間違いありません!何度も泊まったことがありますが、もはや最強です(笑)。

ツーメータードームが改良され誕生したジオドーム

   

出典:THE NORTH FACE

━━━ 最強のテントの価格を抑えて改良したのが、ジオドームなんでしょうか。

鰐渕:改良ではなく、値段含め、色んな面で新しい要素を加えたものがジオドームです。ツーメータードームは半球のテントなんですが、ジオドームはそれよりちょっと足が出たデザインです。これが実は理論上すごいことで、天井高を出すため理論的に考えられ、テント内でも人が立てるようになっています。

━━━ テントの中でかがまなくていいのは、とても助かりますね!お値段や重量もそれなりに軽量化されていることとお察しします!

鰐渕:重さは約10kg、お値段もツーメータードームの4分の1と、だいぶ頑張りました!最近はキャンプ場で見かけることも増えた気がします。純粋にうれしいですね。

夏はキャンプ、冬はスキーなアウトドアな思い出

それがあたりまえだった生活

   

━━━ 最近、ほかにもうれしかったことはありますか。例えば、お仕事をされいている上で、こんなことがあったとか!

鰐渕:ありますよ、まさに!マウンテンフェスティバルというイベントの運営を任せてもらったのですが、そこでお客さまの生の声を聞くことができました。大人が子供のようにはしゃげる場所を提供しつつ、自分たちもお客さんと一緒になって楽しめ、さらに感想も直接もらえたのは、この上なくうれしかったですし、「またやってみたい」という気持ちになりました。

   

━━━ 素敵な機会ですね!そんな鰐渕さんのアウトドアの原動力はどんなところにあるのでしょうか?

鰐渕:東京で生まれ育ったのですが、幼少期からアウトドアに身近だったところにあると思います。アウトドアが好きな両親だったので、夏はキャンプ、冬はスキーが当たりまえでした。

━━━ 当時から当たりまえの環境だったということは、それを受け入れて楽しんでいたということですね。

鰐渕:そうですね。だから今でもアウトドアは好きですし、よく行っています。

ファッションとして好んで着ていたザ・ノース・フェイス

   

━━━ 幼少期からアウトドア好きとのことですが、ザ・ノース・フェイスとの出会いはどんな経緯があったのでしょうか。

鰐渕:もともとファッション業界に籍を置いていて、セレクトショップのPRを経て現在に至ります。3〜4年はPRを担当していたんじゃないかな。転職したきっかけはたまたまというか、ザ・ノース・フェイスで働いている先輩がいたことなど色々な偶然が重なった感じです(笑)。ファッションとして好きだったのは言わずもがな、ですけどね!

━━━ 好きを仕事にできたなんて、素敵ですね!今回はたくさんのお話を聞かせくださり、ありがとうございました!

これは欲しい!ザ・ノース・フェイスの読者プレゼント

   

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<応募方法>
Facebook、あるいはTwitterで、この記事をシェアするだけ。
<応募期間>
2019年9月25日(水)~10月15日(火)

<注意事項>
・対象のSNSは、FacebookかTwitterに限ります。Instagramなどのその他のSNSは対象外となります。
・SNSアカウントが鍵付き、限定公開で、応募が確認できない場合、当選できないのでご注意ください。
・当選者へのプレゼントの発送は9月下旬予定です。
・当選は、発送をもって代えさせていただきます。

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まとめ

常に機能性を重視し、アウトドアブランド界の最先端で素敵なアイテムを生み出し続けているザ・ノース・フェイス。今回は広報の鰐渕さんに、ザ・ノース・フェイスの掲げるものづくりへの思いや、鰐渕さんのブランド愛をうかがうことができました。第9弾のブランドラブもお楽しみに!


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