箸が止まらない!「ナスのフリット」のレシピ
2024.07.03キャンプ料理
料理研究家の植松良枝さんに「旬食材でつくるキャンプおつまみ」を教わる連載の第12回は、「ナスのフリット」のレシピ。バルサミコ酢と合わせたハチミツのつけダレで食べる、スペイン風のおつまみです。フルーツたっぷりのサングリアと一緒に、サルー(乾杯)!
監修者
料理教室「日々の飯事」を主宰。季節を取り入れながら暮らすスタイルが人気。野菜づくりは今やライフワークとなっていて、野菜を多く使ったシンプルな料理が得意。週末は自宅のテラスでおうちキャンプを楽しむ。著書に「バスクバルレシピブック」(誠文堂新光社)、「一度は使ってみたい野菜で、何度でもつくりたいレシピ」(プレジデント社)など
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制作者
鎌上織愛
自然をこよなく愛する道産子ライター。春は釣り、夏はダイビング、秋は登山、冬はスキーと、年中アウトドアを楽しむ。最も思い出深いアウトドア経験は、あらゆるライフラインが断絶された山奥での1ヶ月キャンプ。出版社や新聞社での勤務を経て、現在はフリーライターとして農業メディアや食と暮らしのメディアなど多方面で執筆活動中。特においしいものに目がなく、持ち前のフッカルさで日本全国のご当地グルメを食べ歩いている。
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カリッと仕上げる「ナスのフリット」
6月の旬食材は「ナス」。今回のおつまみは、スペイン風「ナスのフリット」です。前回の「塩もみナスの香味油がけ」と同様、ナスの水分をしっかり抜くと、カリッとした食感に仕上がり、ナスのうまみがぎゅっと凝縮します。
ハチミツを使った味つけは、南スペイン・アンダルシア地方定番の揚げナスの食べ方です。スペインではクセの強いハチミツが好まれるそうですが、「日本のハチミツはクセのないものがほとんど」だと植松さん。国産のハチミツを使う場合は、バルサミコ酢を入れて酸味をプラスすることで、スペインの味に近づきます。今回は揚げ物によく合う「白ワインのサングリア」のレシピも一緒に紹介します。
材料(2人分)
- ナス 2個
- 小麦粉 1/4カップ
- ハチミツ 大さじ2
- バルサミコ酢 大さじ1
- 塩 小さじ1
- 食用油 適量
作り方(調理時間20分)
1. ナスを切り、塩をふって水分を出す
ナスのヘタを切り落とし、縦に8〜12等分に切ります。切った断面を上に向けてバットに並べ、塩をふりかけます。
10分ほど置いておくと、ナスの表面に水分が浮いてきます。
2. ナスの水分を絞る
1のナスを数本ずつキッチンペーパーで包み、ぎゅっと握り水分を絞ります。
ナスの水分をしっかり取るため、指のあとがつくくらい強めに絞るのがポイントです。
3. ナスに小麦粉をまぶす
2のナスに、1本ずつていねいに小麦粉をまぶします。
4. ナスを揚げる
メスティンや鍋に深さ2〜3cmほど油を入れ、180℃まで温度を上げます。3のナスを入れて揚げます。
こんがりきつね色になったら、取り上げます。
5. 皿に盛りつけ、タレを用意する
小皿や容器にハチミツとバルサミコ酢を入れ、混ぜ合わせます。
ハーブの香りをまとった「白ワインのサングリア」
「白ワインのサングリア」はスペインでよく飲まれているワインのカクテルです。今回は白ワインにゴールデンキウイとグレープフルーツを使いますが、グリーンキウイやパイナップルなども良く合います。
ミントやローズマリーなどのハーブはお好みでOKですが、シナモンスティックは植松さん一押しのスパイス。ハーブが香るサングリアで、おしゃれキャンプを楽しみましょう。
材料(2人分)
- 白ワイン 400mL
- ゴールデンキウイ 1個
- グレープフルーツ 1/2個
- レモン汁 適量
- シナモンスティック 1本
- ミント 適量
- ローズマリー 適量
作り方(調理時間5分)
- フルーツをよく洗い、それぞれ一口大にカットする
- ボウルやピッチャーなどに白ワインを入れ、フルーツ、ハーブ、シナモンスティックを加える
- できたサングリアをグラスにフルーツごと入れる
サクとろのナスのフリットに清涼感のあるサングリアを!
バルサミコ入りのハチミツは深みのある甘みで、サクっととろけるように揚がったナスによく合います。辛い味が好きな人はハチミツに一味唐辛子を加えてみるのもおすすめ。ほかにもカレー粉や山椒などお好みの香辛料を用意して、味変しながら食べるのも楽しいでしょう。
ナスのフリットに合わせたサングリアは、口の中をさわやかにしてくれます。ハーブやフルーツを混ぜるだけで簡単にできるので、キャンプにぴったりです。
今回のキーアイテム
キャンプで揚げ物をするときは、必ず持っていきたい「固めるテンプル」。火を消した状態で油が熱いうちに粉を入れてよく混ぜると、1時間ほどで油が固まる便利なアイテムです。固まったら、そのまま燃えるゴミとして捨てましょう。
揚げカスも固まるので、メスティンやクッカーなどの後始末も簡単!1回ごとの個包装になっており、1包で600mLまでの油をしっかり固められます。植物成分だけを原料としているのも、安心ポイントです。
撮影/宮本信義 スタイリング/河野亜紀
旬を作って食って飲む
キャンプでは地元で採れる食材や、旬の幸を味わいたいですよね。「旬を作って食って飲む」では、野菜を使う料理を得意とする人気料理研究家の植松良枝さんに、旬の食材でつくるおつまみを教わります。お酒と料理のフードペアリングも必見です!