ホールアース新作はまさかの「カレー缶」!漬物に合う本格スパイスカレーを、編集部がキャンプで実食レビュー
キャンプ初心者やファミリーに人気のアウトドアブランド「ホールアース」。毎シーズン、「これが欲しかった!」というアイテムを多数リリースしていますが、2022年の新作で特に注目なのが、オリジナルの「缶詰入りカレー」。和風出汁ベースのシーフードカレーやハーブ香るグリーンカレーなど、スパイスが香る4種セットを販売中です。「漬物に合う」という独自のコンセプトで開発されたこだわりの商品を、hinata編集部がいち早く試してみました!
制作者
キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
公式Instagram:@hinata_outdoor
公式X:@hinata_outdoor
もっと見る
もくじ
ホールアースからカレー缶4種が新発売!
キャンプだけでなく、普段のごはんとしても圧倒的な人気メニューとして君臨する「カレー」。国民食とも言えるカレーを、キャンプでより手軽に、より簡単に楽しむべく、アウトドアブランド「ホールアース」から発売されたのが、温めるだけで食べられる「缶詰入りオリジナルカレー」4種です。
「できるだけ手間を省きながら、専門店に負けないクオリティの味を多くのキャンパーに届けたい」。そんな熱い思いのもと、何度もの試作品を経て生まれた究極の缶詰カレーとは一体どんなものなのでしょうか?
「漬物男子」田中友規さんとのコラボで生まれた本格スパイスカレー
「漬物男子」田中友規さん
カレー缶詰は、料理家・デザイナーとして活躍する田中友規さんとのコラボレーションです。シンガポール料理に精通しスパイスの扱いに優れた田中さん。オリジナルの漬物ポッドを開発するほど漬物愛が深い田中さんとタッグを組むことで、「アウトドアでも自宅でも、食べ慣れた漬物に合う本格カレー」の実現に至りました。
キャンプでの実力は?缶詰と漬物を携え、編集部が実食!
手軽さと味のバランス、漬物との相性を検証
ご当地カレーや有名店とのコラボ商品など、数を挙げればキリがないぐらい多数のレトルトカレーが存在しています。その中でホールアースのオリジナルカレー缶は、4種セットで税込み2,376円。「決して安くはないけれど、「漬物に合う」というコンセプトはちょっとおもしろいかも…」。
そう考えたhinata編集部は早速実物を入手。思い思いの漬物を持ち寄り、キャンプ場で実際に食べてみることにしました。
【シーフードカレー×「刻みすぐき」】そば店のカレーのような、懐かしい感覚にホッ
大ぶりのサバの切り身がゴロッと入った「魚介出汁×サバ缶カレー」。カツオ出汁をベースに、しょうゆやみりんが加わった、"和"が香る優しい味わいです。ひと口目は爽やかなカルダモンの香りが鼻に抜け、後からじんわりとサバのうまみが感じられます。
和テイストなシーフードカレーと合わせたのは、カブの漬物の一種「すぐき(酸茎)」。千枚漬け、しば漬けと並んで「京都三大漬物」と呼ばれ、酸味の強い味わいが特徴です。
カレーと一緒に食べてみると、すぐきの酸味があることで、魚介のうまみがより引き立ち、サッパリと食べ進められる感じがしました。サバの切り身が大ぶりで、「サバ入りのカレー」というよりは「カレー漬けのサバ」。身を細かく崩しながら食べると、ルーやご飯となじみやすくなります。
サバ特有のくさみは、スパイスと漬物の香りで全く気になりません。そば店の「カレー丼」のような、日本人の胸に沁みる懐かしさがありました。
唯一難点を挙げるとすれば、思ったよりも全体的にまろやかで優しい味わいだったので、すぐきの主張がやや強すぎたこと。小松菜の浅漬など、もっとあっさりした漬物がベストマッチかもしれません。
【チキンカレー×「らっきょう」】レモンの酸味が爽やか。二日酔いの朝や夏に食べたい一品
こちらの「バジル×レモンのチキンカレー」は、チキンブイヨンと炒めタマネギのコクの中に、バジル・レモンの酸味が引き立つ華やかな味わい。具材は噛むごとにホロホロほどけてうまみの広がる鶏肉と、大きめにカットされたレンコンの2つ。食感のアクセントが効いていて、飽きずに食べ進められます。
カレーの中でも王道中の王道といえる「チキンカレー」。しかし、口に入れた瞬間にレモンの清涼感とバジルの香りがフワッと広がり、家庭のチキンカレーを想像しているとギャップに驚かされます。チキンとレンコンがゴロッとしていて食べごたえ抜群ですが、とにかく爽やかな味わいなので重たさは感じません。
カレー単体でも十分アクセントが効いていますが、今回はらっきょうを付け合わせに。これが大正解でした!酸味のあるらっきょうはルーとの相性も良く、シャキシャキとした食感がアクセントになります。甘みもあるので味変にも最適。「カレー×らっきょう」自体、すっかり定着している組み合わせではありますが、「このチキンカレーにはらっきょうしかない」と思わせるぐらいの説得力があるおいしさでした。
【ポークカレー×「ナスのあっさり漬け」】濃厚なドライトマトと豚肉を、ナスでさっぱりさせる
脂ののった豚バラ肉とトマトのコクが凝縮された「塊豚バラ×ドライトマトカレー」。目にも鮮やかな赤いルーが食欲をそそります。「スパイスが全面に立つ」というよりは、濃厚な豚肉の甘み・うまみとトマトの香り・酸味といった、素材のパワフルさを楽しめる一品。
食べざかりの子どもにも、ビールのおつまみとしても最適な「ガッツリ系」のカレーです。
缶のふたを開けた瞬間、トマトの香りがパッと広がりました。ごはんと一緒に食べてみると、第一に感じるのはトマト感。フルーティな酸味の奥に、豚肉のコクがしっかりと感じられ、次から次へと食べ進めたくなるようなクセになる味わい。
濃厚でパンチがあるので、ナスのあっさり漬けが箸休め的な存在となり、抜群の好相性でした。同じく水分の多いキュウリや大根の浅漬けも合いそう。漬物自体の味が強いたくあんやピクルスは、合う・合わないが分かれそうだと感じました。
【グリーンカレー×「ピクルス」】まろやかなココナッツミルクに、甘酸っぱいピクルスのアクセント
コリアンダーとバジル、レモングラスにカフィライム…。数種類のハーブを組み合わせた「アサリ&ホタテ×グリーンカレー」は、複雑に絡み合ったエスニックな香りとココナッツの甘さがクセになる個性派カレー。まろやかな口当たりでパクパク食べ進めていくうちに、唐辛子が後から効いてきて、じんわりと汗ばむような辛さを感じます。
さっそくピクルスと合わせてパクリ。「グリーンカレー」というと、青唐辛子の鋭い辛さがガツンとやってくるものも多いですが、こちらはまずハーブと魚介出汁の香り、ココナッツミルクの甘みが前面にきます。野菜ピクルスのポリポリとした食感がほどよいアクセントになり、口の中もサッパリ。ニンジンやキュウリなど、カラフルな野菜を添えるだけでお皿も華やかになります。
辛党の人は、唐辛子の効いたザーサイなどを合わせるのもおすすめです。
カレー×漬物、マイベストな組み合わせを探してみよう!
今回食べたカレー缶全て、それぞれ唯一無二の個性を持った「三者三様」ならぬ「四者四様」のおいしさがありました。カレー単体でも、缶詰を温めただけとは思えない、専門店顔負けのクオリティ。そこに思い思いの漬物を合わせることで、「自分の理想の1皿を追求する」という楽しみも生まれてきます。
ただ味わうだけじゃなく、最後の仕上げを自分でするワクワク感が、ホールアースのカレー缶の持つ大きな魅力。キャンプの食事に新たなエンターテインメント性をもたらすスペシャルな缶詰、ぜひ一度試してみてください!
撮影協力:フォレストアドベンチャー・小田原