家族が笑顔になるかっこいいバーベキューを今夏に!こんろからステーキの焼き方までの5ステップ
夏日になる日も増え、いよいよバーベキューの季節が到来。キャンプ場やバーベキュー広場、自宅の庭で、お肉を焼く家族の姿をよく見かけるようになりました。ですが、多くの人が「バーベキュー」と思っているのは、屋外でおいしく肉が焼き上がる本来のものではないかもしれません…。道具の準備から焼き方まで、家族と楽しく、そしてかっこよくバーベキューをするための5ステップを紹介します。
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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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もくじ
バーベキューと焼き肉とは違う!?
外で「焼肉」をやっていませんか?
夏になると、多くの家族が外で楽しむバーベキュー。炭火で食べるお肉や野菜の味は格別です。ただ、屋外で肉を焼いて「バーベキュー」というのは、多くの日本人の勘違い。こんろを囲んでお肉を焼きながら食べるだけなら、それは「おそと焼肉」かもしれません。
もちろん、おいしいからこそ、日本の夏のレジャーとして定着していますが、素材の味をより高いレベルで味わえるようにするのが、焼き肉とバーベキューの違いです。
かっこいいバーベキューのための5つのステップ
日本バーベキュー協会の定義によると、火で焼きながら食べる焼肉に対して、調理を終えてお皿に盛り付けて食べるのがバーベキュー。そのため、バーベキューは食材をどう調理し、完成させるかが大事。そこで今回は「おそと焼肉」ではなく、家族が喜ぶかっこいいバーベキューをするための5つのステップを紹介します!
【STEP1】エプロンとグローブで身支度を整える
見た目と機能を両立するエプロン
普段の家庭料理と違い、炭火を使用するバーベキュー。安全に調理を進めるためには、普段よりしっかりとした身支度が必須です。特に、汚れと火の粉を防ぐエプロンは、バーベキューでは身につけたいアイテム。難燃の素材がおすすめです。
「普段は家でエプロンをしない人でも、バーベキューで腰ひもを結んだ瞬間に『休日のスイッチが入る』という声もよく聞きます」(京都の人気エプロン専門店)。非日常感を自分も家族も楽しむため、バーベキューでも格好から入るのはキャンプ同様に間違いではありません。
カナディアンイーストの焚火難燃エプロンは、その名の通り火の粉が付いても燃えにくい素材が採用されています。一般的なエプロンにはない最大の特徴は、エプロンの裾をパンツに留めるバンド。これによって、エプロンがずれてズボンが汚れたり、裾がひらひらして煩わしさを感じることがなくなり、バーベキューを気兼ねなく楽しめます。
火をいじるにはグローブは必須のアイテム
グローブもバーベキューを安全に行うための必須アイテムです。高熱の炭火をトングや火ばさみでいじるとき、素手での作業は非常に危険。耐熱性のあるグローブがあれば熱から手を守り、快適に作業ができます。
軍手を使用している人もいますが、耐熱性や耐火性の面においては革製がベター。特に手のひらにゴム性の滑り止めがついている軍手は、バーベキューで溶けて危険なので使用しないようにしましょう。
バーベキューのグローブは炭が爆(は)ぜて火の粉が飛んでも、できるだけ腕を守れる長めのものがおすすめ。特に、半袖が多い夏では、長めの手袋が不可欠です。
「手首までしっかり覆う」という夏のバーベキュー用の手袋の条件を満たしているのが、ホールアースのファイヤーピットグローブ。さらに、柔らかいヤギ革製なので、着用中も炭を思い通りに掴んだり、トングを使ったりするのに手が動かしやすくなっています。
【STEP2】スマートに炭をおこす
炭おこしはチャコールスターターであっという間
身だしなみを整えたら、次は炭の準備。炭火の火起こしが効率的にできる「チャコールスターター」(通称チャコスタ)は、バーベキューでは非常に便利なアイテム。着火剤の上に、炭を入れたチャコスタを置いて放置するだけで火がつきます。一般的に販売されているレジャー向けの木炭なら10分ほどで準備ができます。
うちわで仰いだり、息を吹き込んだりと、忙しく火の世話をする必要はありません。炭火が安定するまでは、お肉や野菜などの食材の準備を進めましょう。
しばらくして、炎が上がらなくなって炭が真っ赤になると、バーベキューに最適な炭のできあがりです。
火吹き棒があれば火力調節も簡単
火が一度着いた炭は、すぐには燃え尽きたり、火が消えたりすることはないですが、やはりガスの火と比べれば安定しません。火力を上げたいときは、空気を送り込みます。火吹き棒があればバーベキューこんろに焼き網を置いたままでも、網目の隙間からノズルを差し込み、炭に息で空気を送り込めます。
キャンプやバーベキューで1つ持っておくと安心なのが、火吹き棒&ファイヤースターター。コンパクトに収納できる火吹き棒は火力調整に便利。バーベキューではあまり出番はないかもしれませんが、ブッシュクラフトキャンプや子どもの焚き付け体験には、ファイヤースターターはぴったりのアイテムです。
【STEP3】機能的なグリルを準備する
バーベキューをスマートに行うこんろ
バーベキューこんろのチョイスも、スマートに調理を進めるためには大事。初めてのこんろなら、火が燃えやすく、炭の追加が簡単な、使いやすさを重視したものがおすすめです。
特に、コールマンのクールスパイダーステンレスグリルは通気性が高く、燃焼効率も良いことで知られます。高さも2段階で調整でき、ハイとローのスタイルの両方で使えます。
このこんろの便利なところは、引き出し式の炭受け。炭受けを引き出すだけで、炭の補給や交換が可能です。炭を足そうとする度に、焼いている食材をお皿に移し、網をはずす手間がありません。
【STEP4】おいしいステーキを焼く
バーベキューといえば大きいステーキ
身だしなみと炭の準備が整えば、次は調理に移ります。バーベキューでは、一口サイズの肉ではなく、大きなステーキ肉をじっくり焼くのが定番。
メインディッシュのステーキをおいしく仕上げることが、バーベキュー全体の良し悪しを左右するといっても過言ではありません。ここでは、おいしいステーキを焼くためのコツを紹介します。
肉が網にくっつかないよう注意!
バーベキューでやりがちな失敗が、肉が焼き網にくっついてしまうこと。肉が網にくっついてしまうと、剥がすときに肉が崩れたり、網に肉片が残って焦げ付いたりします。こうならないために必要なのは、「肉を置いたままにしない」という意識。最初はお肉をトングで掴んだまま、網に置いたり離したりを繰り返します。こうしていくうちに、お肉の焼き面に「焼きグセ」が付き、網につかなくなります。
焼きグセがついたら、お肉をおいて、表面に焦げ目がつくまで強火で焼きます。焦げ目がつけば裏返して、また焼きグセをつけてから表面を焼きます。表面が焼ければ、弱火で火を通るまで焼き上げます。
フィンガーチェックで、火の通りを確かめる
フィンガーチェックとは、バーベキューで肉の火の通り具合をチェックする簡易的な方法。左手の親指と他の指で輪を作ったときの親指の付け根部分と肉の感触を比べることで、火の通り具合がわかります。
輪を作るのが親指と人差し指ならレア、中指ならミディアムレア、薬指でミディアム、小指でウェルダンです。この方法で、ステーキを自分の理想の焼き具合に仕上げましょう。
アルミホイルに包み休ませる
中まで火が通ったら、そこで完成ではありません。火から取り出して、アルミホイルに包んで保温し、お肉を休ませます。こうすることで、中の肉汁が落ち着き、旨みが増します。焼き上がりですぐにカットしてしまうと、肉から旨みの詰まった肉汁が流れ出してしまいます。休ませる時間は焼き時間の3分の1ほどがめやすです。
【STEP5】燻製器を使ってこだわりを演出
いつもとは違う、特別な料理もバーベキューを盛り上げる
いつもとは違う、家庭では食べられないような料理も、バーベキューを楽しむために必要な要素です。決して、お肉や野菜を焼くだけがバーベキューではありません。いろいろな調理器具や食材で、メニューにバリエーションを持たせることがおすすめです。
燻製器を使えば簡単においしい燻製完成
燻製もバーベキューだからこそできる特別な料理の一つ。一見難しそうですが、燻製器を使えば簡単に食材をスモークできます。SOTOのお手軽香房は、コンパクトで使いやすく、初めての方にぴったりです。
箱型の燻製器を組み立て、ゆで卵やチーズ、タコやベーコンなどの食材を網の上に置き、チップ皿に好きな種類のスモークチップ入れて、バーベキューこんろの上に乗せるだけ。炭を熱源にチップが煙を出し始め、食材を燻していきます。
食材にもよりますが、最短10分燻すだけでもおいしい燻製にできます。
きれいに盛り付けて楽しく食す
全ての調理を終えたら、最後は盛り付けてみんなで食べるだけ。このとき見た目にも気を使ってきれいに盛り付けることもバーベキューを楽しむための方法です。
ギアやこだわりを追加してバーベキューはさらに楽しく
今回紹介した5つのステップ以外にも、ひと手間かけた料理やこだわりの調理器具でバーベキューはもっとかっこよく、もっと楽しくなります。ぜひこれからの季節、こだわりのアイテムを使って、おそと焼肉ではなく、本格的なかっこいいバーベキューを楽しんでください。