【NATURE TONES】まるで変形ロボ!?ギミック×特殊塗装がアイコンの人気ブランド
小さな箱や薄い板を広げると、テーブルになったりハンガーが出てきたり、模様を投影できたり…。あちこちに潜んだギミックと、メタル素材にパウダー塗装を施した独特のテイストがキャンパーを魅了している「NATURE TONES」。2023年に10周年を迎え、ますます注目度上昇中のブランドを紹介します。
お家芸の「特殊コーティング」が生み出す唯一無二の質感
福井県に本拠地を構える「NATURE TONES(ネイチャートーンズ)」は、さまざまな工業製品に特殊コーティングを施すコーティング会社が母体。
2013年にアウトドアギアの製作がスタートし、特殊コーティングによる独特の質感や、代表の岩佐さんが「こういうものが欲しい」と遊び心たっぷりに形にしたギミックで人気を獲得。熱狂的なファンも多く、福井県のふるさと納税の返礼品にもなっているなど、知名度も高いブランドです。
2024年8月には東京ストアをオープン。首都圏のキャンパーも気軽に見に行けるようになったこのタイミングで、改めてブランドの魅力をNATURE TONES BRANCH STORE TOKYO 店長の坂下賢太郎さんに聞きました。
ブランド誕生のきっかけは「養豚場のすのこ」
ネイチャートーンズの記念すべきファーストギア「The Rhombus Mesh Table M」
ネイチャートーンズ誕生のきっかけは、本職の会社に持ち込まれた、養豚場のすのこにやわらかい樹脂コーティングを施すという案件でした。
「すのこ」といっても一般的にイメージするような木製のものではなく、養豚場ではプラスチックや金属のすのこが使われます。メッシュ状の金属に樹脂コーティングを施したものを見て閃いた岩佐さんが、趣味のキャンプ用テーブルを製作したのがブランドの発端となりました。
機械もそろえてワンストップのものづくり
繊細なカッティングが目を引く「TAIJYU」シリーズ
最初はコーティングだけだったギアづくりですが、つくりたいものが増えるにつれて専用の機械を導入。複雑なカッティングもできるレーザー加工機、金属板を曲げるプレスブレーキやベンダー機、溶接機や研磨機、焼成炉などなど、設備がどんどんと充実。
いまや、材料の加工から仕上げまでワンストップでおこなえるアウトドアギアファクトリーとなりました。人気の「TAIJYU」シリーズなどで使われている細かいカットも自社でおこなっています。
代表の「ギミック好き」もアイデンティティに!
「ネイチャートーンズといえばギミック!」というキャンパーも多いのではないでしょうか。塗装のほかにもファンを魅了してやまないのが、使うのが楽しくなるギミックです。
岩佐さん自身、子どものころから変形ロボットが好きだったり、おもしろさや驚きのあるギアを考えるのが楽しみだったりしたために、もともと趣味でクルマのカスタムなどもしていたのだとか。キャンプ好きとこの気質が見事マッチングし、あふれるアイデアを形にしています。
2024年9月にリリースされた「BLACK BOX」(写真中央の黒い風防付きテーブル)もギミックだらけ!手前の四角い箱が収納時の姿です
たとえば、2024年9月に登場した「BLACK BOX(ブラックボックス)」は、収納時は長方形の箱。でもいざ使うときには、上部ハンガー、スパイス棚、風防、サイドミニテーブル、ロングテーブル用スリットなどなど7つのギミックが飛び出します。びっくり箱みたいな変形に、キャンプに持って行けば話題になること間違いなし!
風通しの良い社風からも名作が誕生
現在、ネイチャートーンズのスタッフは約50名。中にはもともとブランドのファンだったというスタッフもいて、ほとんどがキャンプ好きなのだとか。岩佐さんのアイデアをもとに、意見を出し合ったり設計をしたりして、ネイチャートーンズの世界観を生かしながらみんなが推せるギアをつくっています。
2024年8月から東京ストアも始動!最新ギアをチェック
ワンストップでものづくりができる設備とキャンプ好きな50名ものスタッフがいるから、新作リリースもスピーディー。これまでは福井県の本店かイベントでしか実物が見られませんでしたが、ついに東京にもショップが上陸しました。
うなぎの寝床のように奥行きのある店内に、人気アイテムや新作ギアがずらり!
東京メトロ東西線の門前仲町駅から徒歩5分ほどの場所にオープンした「
NATURE TONES BRANCH STORE TOKYO」は、新作をどこよりも早くお披露目する場所。オンラインよりも先に見られるというから、ファンにとってはたまりません。
月に10日ほどだけのオープンなので、事前に公式Instagramやサイトでオープン日をチェックして、ぜひ最新ギアを見に行ってみてください。
公式Instagram:
NATURE TONES BRANCH STORE TOKYONATURE TONESの世界観が凝縮!おすすめギア3選
金属なのにやわらかで洗練された雰囲気と、コーディネートの中心になるような存在感が魅力のネイチャートーンズのギア。特に棚やテーブルが多いのは、キャンプに欠かせないアイテムだから。「使い心地が良くてキャンパー目線で不便なことを解消できるものをつくっています」と坂下さん。
そんなテーブルや棚を中心に、おすすめギアを3つ教えてもらいました。
【THE STINGRAY WING TABLE】スタイリッシュなテーブル兼ポータブルバーカウンター
まずは、塗装したスチールとアクリル天板がクールな雰囲気を漂わせる「THE STINGRAY WING TABLE(ザ スティングレー ウィングテーブル)」。
ゴールゼロをはめられるアクリル天板は、通常時は手元を照らすおしゃれなテーブルの一部。でも、ここを上げて二段にすると、メインテーブルからバーカウンターに早変わり!
バーカウンタースタイルのときもアクリル天板にゴールゼロを差し込めば、酒瓶を明るく照らして、さながら野外に現れたスタイリッシュなバーのような雰囲気に。周囲の目を引くこと間違いなしのテーブルです。
【THE MASUDA STAND】ボツの山から復活!いまや定番人気のマルチな棚
2つめは、試作段階でボツになりかけたギアをスタッフのマスダさんが見つけて敗者復活させた、その名も 「THE MASUDA STAND(ザ マスダスタンド)」。
使い勝手の良いサイズ感と組み立ての簡単さで話題になり、ほかのブランドとのコラボも出るほどの人気アイテムに!お気に入りのランタンやLEDライトを並べたり、ミニバーにしたりと、用途もいろいろ。
サイドに真鍮バー、フロントにバーハンガーを搭載しているほか、天板裏にもバーハンガーがあり、あれこれ掛けられるのも人気の理由です。また、オプションに真鍮ハンガーとアンダーラックがあり、これらも本体にぴったり収納できるので、拡張してもかさばりません。
【OUTDOOR MONSTER モンスターサワーグラス】かわいすぎるグラスで乾杯!
ラストはちょっと目先を変えて、「OUTDOOR MONSTER モンスターサワーグラス」を紹介。
アウトドアデザインユニットLockが描く仮想のキャラクター「OUTDOOR MONSTER(アウトドアモンスター)」は、さまざまなブランドとコラボしていてキャンパーから大人気。ネイチャートーンズのアウトドアモンスター「NATURE-KUN」は、ロゴに使われている猿をモチーフにした、猿の耳と尻尾が付いたモンスターです。
そんなアウトドアモンスターをプリントしたサワーグラスは、説明不要のかわいさ!ちなみに「NATURE-KUN」は台湾でも大人気で、東京ストアのオープン時はアウトドアモンスターコラボアイテムを求めて台湾のお客さんも殺到したのだとか。マドラーもセットでどうぞ。
キャンプに行きたくなるギアが続々登場!今後も目が離せない
キャンプスタイルは人それぞれ。料理やお酒を楽しみたい人、自慢のギアを飾りたい人、ソロでのんびり過ごしたい人…。ネイチャートーンズのギアは、キャンパーそれぞれのニーズを満たしてくれるオールマイティさも魅力。たとえスタイルが変わっても長く愛用できるし、その日の気分でキャンプが楽しめます。
あふれる遊び心や使い勝手を考えたデザインを見ているうちに、「今度はこんなキャンプをしようかな」と、また出掛けたくなるはず。10年の節目を越えてなお進化していくネイチャートーンズに、今後も注目です。